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有明産業、と聞いて何の会社か分かった人は結構マニアックな部類に入ると思う。
別名、有明クーパレッジ。サントリー系列でもニッカ系列でもない、日本としては珍しい独立系の洋樽製造販売メーカーで、自社での製造のみならず、各種洋樽の輸入も手掛けています。
かつては2~10リットルのミニ樽製造も行っており、自分が使っているミニ樽はここの5リットルで、その品質の高さは身を以て経験済み。
樽工場は見学も受け付けているため、機会があれば行ってみたい(しかし宮崎は遠い)と、悶々としている中、先日1月29日に同社がクラウドファンディングの募集を開始、わずか2日で目標を達成したという、その注目度の高さに驚いてしまいました。
 
樽屋厳選のオーク樽熟成酒ファンド 第一次
全国に眠る洋樽熟成酒発掘プロジェクト
 
その内容はウイスキーではなく焼酎に関するもの。
有明産業いわく、全国の蔵元には樽による熟成を通じて色濃く、芳醇に仕上がった長期熟成焼酎が多数存在している。しかし規制の関係で焼酎として商品化ができないのだそうです。
蔵元は焼酎として販売できない以上、小売りに回せず、薄めて使うか、あるいは身内で楽しむために熟成させ続けているのだとか。
こうした酒造メーカーに眠る熟成原酒を仕入れ、独自ブランドとして商品化、販売を行うのが今回のクラウドファンドの狙いです。
 
同社の工夫は、その焼酎原酒に風味を損なわない範囲でエキスを数%添加し、実質的には焼酎でありながら税法上リキュールとすることで、焼酎の規制を回避するというもの。
既にそうした熟成焼酎(リキュール)を販売する専門サイト「Tarusky(タルスキー)」を開設し、各種商品の販売を行っており、今回のクラウドファンドを通じて、さらなる原酒の買い付け、自社ブランドの立ち上げを行っていくようです。


 
洋樽熟成酒専門店 Tarusky(タルスキー)
 
樽熟麦焼酎としては「百年の孤独」が有名ですね。
同製品を飲んでみると、樽感は感じるものの薄いというか淡いという印象があったのですが、規制の話を聞くとなるほどなと思ってしまいます。
事実であればなんともったいない。
もちろん樽感を濃くすれば良いってモンじゃないことは重々承知しています。しかしそれで本来得られるべき風味が無くなっている、あるいは日本の酒の強みが去勢されているとすれば、非常に残念なことです。
こうした取り組みは、いち酒飲みとして歓迎したいです。
試しに何か買ってみようか、現在サイトを見ながら真剣に検討中です。