キングオブスコッツ レアエクストラオールド 1980年代流通
KING OF SCOTS
Rare Extra Old
1980’s
43% 750ml
構成原酒:不明
評価:★★★★(4)
香り:グレーン由来の穀物系の甘さ、蜂蜜、うっすらとカラメル、薬草のような薬っぽい香りとややドライなアルコール感もある。
味:滑らかだがのっぺりとした口当たり。香り同様の構成で穀物系の甘さ主体、モルティーさは中庸的で特段個性は感じないが、後半はピーティーなフレーバーが感じられる。
OMCで有名なダグラスレイン社がリリースするブレンデッドウイスキー。日本ではあまり見かけませんが、現在もなお販売されている銘柄の一つです。
蒸留所を所有している訳ではないため、契約している蒸留所から原酒を買い付け、ブレンド製造を行っています。同社はもともとこうしたブレンド稼業から1990年代後半にボトラーズへと参入した経緯があり、他にリリースしていた銘柄ではハウスオブピアーズやJPS等があります。
そもそもキングオブスコッツはダグラスレイン社が商標権を1950年頃に購入したもので、スコッチの王という大それた名前はそれ以前からのもの。
ダグラスレイン社に商標権が移った後は拡大路線となり、時代背景もあって原酒はキャンベルタウンモルトにアイラモルトという構成から、ハイランドモルト、スペイサイドモルトの比率が増えていきます。
今回のボトルは1980年代流通のスタンダード品。1990年代に入ると17年や25年などリリースが増えてきます。
ハウスオブピアーズでは同社の製造方針が熟成したモルトに、若いグレーンを加えて調整するというスタイルでしたが、今回のボトルにおいてもその傾向は色濃く。このボトルもかなりグレーンの風味が強く感じられ、余韻にかけてピーティーなモルトの香味が出てくるという構成になっています。
ロックにするとグレーンの甘味がジワリと伸びて、ハイボールは爽やかに飲めますが、穀類のえぐみが少し口に残る。自分はあまり好きではない味わいです。
同品は見た目の豪華さからか、国内の正規流通ではなく海外のお土産品として購入されて、自宅保管から中古市場に流通するという経緯が多いように感じます。
中古市場で言えば25年はそこそこ評価が高いようで、陶器ボトルなので手を出しづらいですが、機会があれば飲んでみたいですね。
コメント