グレンリベット ナデューラ オロロソ 60.7% オフィシャルボトル
THE GLENLIVET
NADURRA
Oloroso Matured
Batch No, OL0614
700ml 60.7%
暫定評価:★★★★★(5-6)
香り:濃厚な擬似シェリー系の香り、プルーン、キャラメル、生木っぽさ、お茶っぱのタンニン。とろりとした甘さの奥から強いウッディーさ、渋みを感じる。
味:香り同様にウッディーで甘く濃厚な口当たり 、濃く入れたほうじ茶のような風味と渋み、プルーン、ブラッドオレンジ、ブラウンシュガー、湿った木材。余韻はドライでべったりとして長い。
ま、そのうち飲めるだろう。と考えていてすっかり忘れて年が明け。先日BAR Nadduraでようやっと飲めました。
国内流通が始まってから実に半年、今さらではありますがテイスティングです。
まず、いくら1stfillのオロロソシェリーカスクとはいえ、販売価格8000円前後で近年のシェリーカスクですから、申し訳程度にシェリー風味がついたタイプなんだろうと侮っていましたペルノリカールさん大変申し訳ございません(汗)。
あくまで近年系シェリーの味わいとはいえ、しっかりシェリー風味。嫌味な部分もありますが、全体的には良くまとまっています。
大多数のシングルモルトが近年良質なシェリー樽の入手を困難とし、そうした風味が薄くなる、あるいは入手が容易であったバーボン樽で熟成させた商品をリリースするなど、脱シェリー樽の動きが見られる中で、あえて逆の動き、バーボン樽熟成の商品をシェリー樽にシフトしたのが、このグレンリベットナデューラ オロロソです。
もともとグレンリベットナデューラは飲み手から高い評価を受けていた商品の一つだったため、ニュースを聞いたときは非常に驚きました。
この変更の真意についてはメーカー側にも話を聞いてみると、ブランド方針の見直しであるとのこと。
グレンリベットは12年こそバーボン樽を主体に熟成させた原酒が使われていますが、18年、21年と熟成年数が上がるほどシェリータイプの原酒が多く使われるようになっており、限定品もまたその傾向があります。
ナデューラの位置づけもまた、スタンダードの発展版ではなく、現地、並びにアジアで引き合いの強いシェリー樽に変更したという狙いのようです。
グレンリベットのオフィシャルで100%オロロソかつカスクストレングスの商品は初めてであり、大きな変更であると感じます。
(あと、こっそり16年表記をNAに変えているのですが、味わいから15年程度は熟成させていると感じます。)
バーボン樽時代のナデューラ16年の対抗馬は、グレンモーレンジアスター、ボウモアテンペストでした。
オロロソ樽になったナデューラの対抗馬は、アベラワーアブナック、グレンファークラス105あたりでしょうか。
これらと飲み比べてみるのも楽しいと思います。
なお、国内への輸入量が少なかったためか、日本国内の販売価格は現在2万円まで高騰。免税向けの46%加水版がかろうじて当時価格を維持している状況となっています。対してイギリスではエクスチェンジで40ポンド(日本からの購入なら消費税を除き33ポンド)で購入できるため、総量を考えても海外から買った方が安い事態に。
どうしても購入されたい方は、日本の在庫が補充されるまでは、ネットショップではなく海外から買った方がよさそうです。
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