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GLEN MHOR
GORDON&MACPHAIL  
Years 43 old 
Distilled 1966 
Bottled 2010
Bottle No, 23/24 
Cask Refill Sherry Hogshead #3688  
THE MASH TUN TOKYO 
700ml 44.0%
暫定評価:★★★★★★(6ー7)

香り:微かなピートフレーバーを伴う、ウッディでドライなシェリー香。ベリー、濃く入れた紅茶、お香。強くドライな香りだが、奥には妖艶で艶やかなオールドシェリーらしいニュアンスもある。

味:口当たりはピリピリとしたスパイスにナッツ、アーモンド、シェリー、クランベリーやレーズンのダークフルーツ。中間以降は非常に強くドライ。タンニンの渋み、余韻はそのまま渋くドライ、ほのかな黄色いフルーティーさ。鼻抜けは優雅なシェリー甘さ。加水してもドライな余韻は変わらない。
 
目黒の巨匠、BARマッシュタンによるボトリング。
最後最後と言いながらいつまで出るんだと思っていたら、一気に姿を消したGMケルティックシリーズ。
このグレンモールはボトリング本数たったの24本。これは樽から液漏れがあったとのことで、本当だとすればなんともったいない・・・。
 
香り立ちは流石1960年代という素晴らしいシェリー香、微かなピートフレーバーがグレンモールらしさとして感じられて文句なし。しかし味は強烈にウッディーでドライ、渋みが強く、まるでカカオ90%以上のチョコレートを食べているようです。
この手の味は否応なしにじっくりじっくり飲んでいくしかなく、特に杯数を重ねた後だと中々辛い。
GMのケルティックシリーズの中でも、ロングモーンにしろグレングラントにしろ、2010年頃からリリースのボトルはドライな傾向が強くあると感じますが、これはその最たるものの一つだなと感じます。
ちなみに今回のボトルの隣樽である#3687は、GMプライベートコレクションとしてほぼ同時期にリリースされており、同様にウッディネスの強い仕上がりのようですが、飲み手からは高い評価を受けているようです。

 
せっかくなので、グレンモール蒸留所についても少し触れます。
グレンモールはグレンアルビンのすぐ近く、すなわちネス湖のそばにあった蒸留所で、1983年に閉鎖、既に建物もない閉鎖蒸留所の一つです。先日記事にしたマッキンレーにも原酒が使われており、一部は同じボトルを使用しているリリースも。
当時のオフィシャルボトルを飲むと、ナチュラルなスモーキーフレーバーに麦芽風味や蜂蜜のような甘さがまさにクラシックなハイランドスタイル。あまりクセが無いので、シェリーとの馴染みも良いウイスキーだと感じます。