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GLENROTHES 
Aged 33 years 
Distilled 1972 
Bottled 2005 
43% 700ml 
暫定評価:★★★★★★★(7) 

香り:少し古酒っぽさを伴う華やかな香り立ち。メープルシロップ、リンゴのコンポート、白葡萄。果実感が充実して多層的なアロマ。

味:華やかで とろりとした粘性のある蜂蜜やオレンジママレードのような麦芽風味 。微かに青みがかった甘さが熟したメロンのようでもある。厚みと少しのヒネ感。鼻抜けは白葡萄ジュースのような華やかさ、 心地よくドライな余韻。


グレンロセスがISC2005で最高賞のトロフィーを獲得した、その時のテイスティングアイテムだったボトル。
最近グレンロセスキーモルトのブレンドを幾つか紹介したので、オフィシャルのほうも掲載してみます。
一言で旨いスペイサイドモルト、このシリーズの長熟や70年代蒸留は安定して旨いものが多く、80年代に入ってもそれなりにまとまったものが多い印象。そりゃ使ったブレンドも旨くなりますよ。
ボトラーズだと、あまり長熟過ぎるものはドライすぎたり個性が弱くなりすぎているモノもありますが、このボトルは流石オフィシャルだけあって、良い原酒選んでバッティングしてます。加水ですが複雑で飲みごたえもありますし、完成度の高い一杯です。

グレンロセスのオフィシャル自体はリリースが無かったわけではなく、80年代からトールボトルがあったものの、1990年代に入って一時期国内流通が途絶えていたという話。この丸瓶時代は確かこのボトルくらいから、日本にも入ってきたんじゃなかったかなと思います。
2000年代前半の日本のモルト市場って、ほんと良いモノがゆったりとした速度で流通していましたよね。

同銘柄はボトル形状はもとより蒸留年、ボトリング日時等が記入されたラベルが採用されており、当時のオフィシャルボトルとしては珍しい仕様になっています。
このボトルは現行品にも引き継がれていますが、最近の通常販売品からはビンテージと熟成年表記は消えてしまいましたね。ハイエンドクラスならあるようですが・・・ここでもみられるNA化に時代の流れを感じます。