ゴールデンホース 羽生 14年 東亜酒造製造 キング醸造販売

GOLDEN HORSE
HANYU Distillery
Aged 14 years
Bottled 2004 (Distilled 1989 or 1990)
700ml 57%
評価:★★★★★★(6)(!)
香り:エステリーかつウッディー、華やかで艶のある甘さとチャーオーク香。ハイプルーフらしく鼻腔を刺激する香り立ち。メープルシロップ、バニラ、チェリー、焦げた樽材、焼き林檎、時間経過で微かにハーブ。まるでウェアハウスの中にいるよう。
少量加水すると樽香が穏やかになるが、新たなフレーバーが引き出せる変化は無い、
少量加水すると樽香が穏やかになるが、新たなフレーバーが引き出せる変化は無い、
味:パワフルでコクのある甘い口当たりから、樽材由来のチャーオーク系のウッディネスが主体的に。
カラメルソース、レーズンクッキー、濃く入れた紅茶、余韻はウッディーでドライ、タンニンが染み込み甘い樽香が口の中を満たす。
これで2本目の飲み切りとなった、ゴールデンホース14年ハイプルーフ。ラストショットのテイスティング。
開封後ある程度時間が経過していることもあって少々余韻にヘタりが見えましたが、開封直後から少し経った頃のピーク時なら、さらに豊かな樽香と弾けるような力強い味わいが楽しめます。
ありがたいことにウイスキー仲間からの融通で自宅ストックがあるボトルですし、今後新たに開封したときはまたそのボトルで記事を書いてみようと思います。
ありがたいことにウイスキー仲間からの融通で自宅ストックがあるボトルですし、今後新たに開封したときはまたそのボトルで記事を書いてみようと思います。
なお深夜時代にこのボトルを飲んだ時は、濃い樽感をシェリー系と誤認してテイスティング記事を書いてしまいました。
今改めて飲み直すとこれは違うなと。おそらくリチャードバーボンか新樽の57%加水ボトリングでしょう。
時は2004年、経営悪化から2000年に民事再生法を適用した東亜酒造をキング醸造が買収して傘下に置きます。
キング醸造はみりん系を主力製品とするメーカーですが、2000年にリキュール免許を取得し、みりん以外の事業に手を広げはじめていた時期。みりんに必要なアルコールの確保に加えて、他酒類事業への展開を狙っての動きでもあったようです。
当時はウイスキー冬の時代真っ只中。キング醸造側もすぐ販売可能な清酒や焼酎を主体に東亜酒造を回していく考えで、ウイスキー事業から撤退する決定を下します。
シングルモルト表記なのとボトリング本数が約300本程度であることから、仮にリチャードバーボンバレルとすると2樽バッティング位だと考えられます。
ゴールデンホースというと焼酎ボトルやペットボトルの地ウイスキーという印象が強いかもしれませんが、シングルカスクまたはカスクストレングス仕様でリリースされたモノはなかなか面白いものが多いです。
この14年はリリース元が 日の出みりん ことキング醸造株式会社で、イチローズモルトが設立される前に少量リリースされたもの。同じ羽生でありながらカードシリーズのように投機対象になっているわけでもなく、あまり知られていなかったボトルです。
ゴールデンホースというと焼酎ボトルやペットボトルの地ウイスキーという印象が強いかもしれませんが、シングルカスクまたはカスクストレングス仕様でリリースされたモノはなかなか面白いものが多いです。
この14年はリリース元が 日の出みりん ことキング醸造株式会社で、イチローズモルトが設立される前に少量リリースされたもの。同じ羽生でありながらカードシリーズのように投機対象になっているわけでもなく、あまり知られていなかったボトルです。
時は2004年、経営悪化から2000年に民事再生法を適用した東亜酒造をキング醸造が買収して傘下に置きます。
キング醸造はみりん系を主力製品とするメーカーですが、2000年にリキュール免許を取得し、みりん以外の事業に手を広げはじめていた時期。みりんに必要なアルコールの確保に加えて、他酒類事業への展開を狙っての動きでもあったようです。
当時はウイスキー冬の時代真っ只中。キング醸造側もすぐ販売可能な清酒や焼酎を主体に東亜酒造を回していく考えで、ウイスキー事業から撤退する決定を下します。
原酒の破棄も決ったため、肥土伊知郎氏が引き取り先を探して奔走したという話は、イチローズモルトの沿革としてあまりにも有名。合わせてキング醸造については、飲み手側から「なんてもったいないことを」と今になって言われているわけです。が、企業側からすれば原酒を買い取るということは、さらにお金と税金が発生することでもありますし、下手に売って不良在庫を抱える状況になっても余計苦しくなるだけです。
その2004年、キング醸造がとりあえずちょっと売ってみるかとリリースしていたのが今回のボトルです。
当時価格で5500円前後。蒸留時期は1989年~1990年ごろで、クセはそこそこ強いですがシングルモルトとしては魅力的なウイスキー。今考えれば破格も破格ですが、結果は芳しくなかったようです。
仮にもし、このボトルが激売れして羽生ブームが起こったりしていたら、キング醸造側も気が変わっていたかもしれませんし、そもそも時代が地ウイスキーブームの待っただ中だったりしたら、今のイチローズモルトは存在しなかったわけです。ifを考えれば考えるほど、数奇な運命の中にあるボトルのひとつと感じます。
これまでの発掘状況から、西のほうの酒屋にはまだ在庫が眠っている可能性があるようです。
もし見かけたら是非購入or一回飲んでみてください。
その2004年、キング醸造がとりあえずちょっと売ってみるかとリリースしていたのが今回のボトルです。
当時価格で5500円前後。蒸留時期は1989年~1990年ごろで、クセはそこそこ強いですがシングルモルトとしては魅力的なウイスキー。今考えれば破格も破格ですが、結果は芳しくなかったようです。
仮にもし、このボトルが激売れして羽生ブームが起こったりしていたら、キング醸造側も気が変わっていたかもしれませんし、そもそも時代が地ウイスキーブームの待っただ中だったりしたら、今のイチローズモルトは存在しなかったわけです。ifを考えれば考えるほど、数奇な運命の中にあるボトルのひとつと感じます。
これまでの発掘状況から、西のほうの酒屋にはまだ在庫が眠っている可能性があるようです。
もし見かけたら是非購入or一回飲んでみてください。
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