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OLD MALT CASK 
BEN NEVIS 
Aged 46 years 
Distilled 1966 
Bottled 2013 
Charged from a Refill hogshead 
700ml 43% 
暫定評価:★★★★★(5)

香り:青みがかったフルーティーさと和紙のようなクセを伴う香り立ち。ドライパイナップル、乾いた草、徐々にドライなピーティーさ。マイルドで熟成期間を感じる落ち着きがある。

味:口当たりは滑らかで個性的なフレーバー。干しわらと乾いた木、ガムシロップ。草っぽさを思わせるフレーバーは中間から後半にかけて広がってくる。甘さはやや単調。
フィニッシュはオーキーで華やか、若干スパイシー。ハイランド系のピートを伴う。

ダグラスレインのオールドモルトカスク(OMC)シリーズ、そのラストボトルとなったのがこのベンネヴィスです。
これより前から1年に1本くらいのペースで、大掃除したら忘れてた樽が出てきたんじゃねーのくらいに無駄に長熟なボトルは出ていましたが、丁度ベンネヴィスのリリースが増えだしたころとはいえ、度数落ちのこれが出てきたのには、本当に長熟原酒が無いんだなと感じたのを覚えています。

味わいはいい意味でも悪い意味でもベンネヴィスらしさがあり、40年を超える長期熟成とはいえ苦手意識を持つ人はとことんダメなボトルだと思います。
かつてニッカからリリースされた1960年代のベンネヴィスも飲みましたが、やはり同じくクセのある味わい。(美味いヤツは激ウマらしいですが。)

ちなみにベンネヴィスは1978年に一度操業を休止しており、その後休止と稼働を繰り返しながら1989年にニッカに買収される。このボトルの原酒はその休止前のモノとなります。
最近の原酒はフルーティーだとする評価もありますが、本質的なところは変わっていないと思います。つい最近オフィシャルの10年も飲む機会がありましたが、やはり何とも個性的。
この蒸留所ってのは今も昔も独特の草っぽさがある、個性的な蒸留所なんだなと感じる1本でした。