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ARRAN 
20th Anniversary 
Aged 20 years 
Distilled 1995 
Sherry hogshead No,7 
700ml 50.6% 
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ドライで濃厚な甘みのあるアロマ。ナッツ、プルーン、生木のニュアンス、微かにエスニックなスパイスが潜む。アタックは強く、パワフル。

味:しっかりシェリーで粘性を感じる口当たり。プルーンや杏のドライフルーツから黒糖、かりんとうを思わせる甘み、スパイス、奥には硫黄が潜んでいる。
フィニッシュはシェリー系らしく程よいタンニン、焦げたカラメルソース、サルファリー。ビターな甘みが長く続く。

アラン蒸留所の創業20周年を記念した、創業年である1995年蒸留の20年モノのウイスキー。多分これだけで1万円くらいしてそうな、ゴツいデキャンタが目立ちます。
テイスティングは20周年記念パーティーにて。グラスに注がれてから30分ほど経過しているため、フレーバーの出方は少々違うかもしれません。


濃厚な近年系のシェリータイプ。綺麗にまとまっている17年エクスチェンジやベイジャフロー16年などとは少々異なり、会場の評価は硫黄に辿り着いてしまう方はウーンという感じでした。
ただ序盤のドライフルーツや甘みを意識するなど、そうではない要素を強く拾う方は美味しいという評価も聞かれ、好みが別れるタイプであるとも感じます。
ちなみに自分はその両方という印象、前半は良いけど硫黄が邪魔だなーと。

思い返してみると、数年前にオフィシャルからリリースされたシェリーカスクで1995ビンテージなどは結構硫黄系でした。
それも「西に東に奔走してやっと手に入れた最高のシェリーカスク」という触れ込みで、契約出来たカスクメーカーの関係か、あるいは蒸留所マネージャーはこういうタイプが好きなのか。(中身は蒸留所マネージャーのプライベートカスクの一つという話も。)

最近は世界的なブームが後押ししていますが、アランは厳しさの残る時代に設立された蒸留所です。
蒸留所の新設そのものが珍しく、原酒の若さと周囲の慣れのなさからくる厳しい評価、その道のりは決して平坦ではなかったと思います。
パーティーの挨拶では30年、そして100年に向けて新しい計画があるとぶち上げたマネージャーのユアン氏。
蒸留所20周年を心から祝福するとともに、今後のさらなる発展、躍進を期待しています!


追伸:20周年記念パーティーでお会いした皆様、楽しい時間をありがとうございました!
最近中々フェスなどのイベントに参加することが出来なかったのですが、やっぱりいいものですね。
楽しさのあまり、翌日健康診断だってのについ深酒してしまいました(笑)