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個人的に今注目の蒸留所のひとつがグレンギリーです。
イギリス本国ではスモールバッチリリースなど、12年以外のオフィシャルがリリースされていますが、日本はサントリーの戦略なのか変化無し。
では近年のボトラーズはどうか、これは大当たりこそ出ませんが安定した出来で、楽しめるボトルが多いという印象です。 今日はまだ市場に残ってる1本から。
 
Exclusive Malts
GLEN GARIOCH
Aged 23 years
1990-2014
700ml 55.6%
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評価:★★★★★(5)

"梅の酸味とタバコのスモーキーさ、微かに油脂のようなクセ。徐々にオーク香が裏から出てくる。
口当たりはオイリーでニューポットのような若い香味もある。蜂蜜の甘みとローストした麦、フィニッシュにかけてピーティーでスパイシー。
バランスが取れるまで多少時間がかかるが、グレンギリーらしさも感じられる。"


魔のパフューム時代を抜けた、新時代のグレンギリー。らしさは油脂のようなクセとスモーキーさ。
(エクスクルーシブ社の解説は・・・長いから省略します。気になる人はぐぐってください。)
最近のグレンギリーは特にバーボン樽のオーク香との相性が良く、このボトルもメーカー案内文でホグスヘッドと書かれているので、バーボン樽の影響が感じられるかと期待していたのですが・・・思いのほかナチュラルでした。アロマの中にニューポッティーさに共通する香味まであったくらいです。
おそらくシェリーホグスか、バーボンホグスであっても2回目以降のリフィルかサードフィルを使ったのでしょう。
個人的な好みをいえば、もう少し熟成感がほしかった味で、あまり高評価とはなっていません。 

一方そのほかの評価としては、昨年11月、FB経由でオフ会ちっくなイベントを開催した際、催し物のひとつとしてブラインドテイスティングにこのボトルを出題したところ、選択式の回答(「アードベック」「グレンギリー」「タリスカー」「余市」の4択)で、タリスカーに流れた人がかなり多かったです。
1つ前の真ん中にマップがあるラベルのタリスカーかと思ったというコメントもあり、確かにこの酸味とスモーキーさはそれっぽいよなと。実際それをトラップとして選択肢を作ったんで、こちらとしては狙い通りでした。 
近年のタリスカー好きな方は、試してみたら面白いかもしれません。

このボトルは昨年10月頃に販売開始しています。
本記事を書くにあたり、いくらなんでももう売り切れてるだろうと思って調べたらまだ売ってました。
値段そこそこ高いので敬遠されたかな。一応リンクだけ貼っておきます。

リカーズハセガワ グレンギリー1990 エクスクルーシヴモルト
http://www.liquors-hasegawa.com/SHOP/12672.html