ニンフ ヘブンヒル 2009-2025 15年 51.4% T&T with くりりん

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HEAVEN HILL 
The Nymph “Woolly Bugger” 
Aged 15 years 
Distilled 2009 
Bottled 2025 
Cask type Barrel 
For T&T TOYAMA with くりりん
700ml 51.4%

香り:柔らかく立ち上るヘーゼルナッツ、バニラ、干藁や穀物のアロマ。軽やかなウッディネスと香ばしさに合わせて、パンケーキやオレンジピール、パイナップルなどのドライフルーツが淡い華やかさを伴って豊かに香る。

味:メープルシロップのようなコクと膨らみがあり、バニラウェハースやレモンジャムのフレーバー、香りで感じた干草やヘーゼルナッツ、微かなスパイスが含み香として広がる。
余韻はまろやかなウッディネスと穀物由来の甘さ、柑橘系のジャムを思わせる果実味が長く続く。

 ヘブンヒルらしい個性が、まろやかな味わいの中に感じられる。 15年熟成のバーボンとして想起されるものより、色合いは軽やかで口当たりはソフト、綺麗な仕上がりであるが、熟成由来の果実味、複雑さはしっかりと備わっている。まさに淡麗旨口アメリカン。 飲み方はストレート、1杯目のバーボンにぜひ。

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ウイスキーボトラーズのT&T TOYAMAとの共同リリース。T&Tとは直近1年ではカバラン、桜尾・戸河内とリリースに関わらせて貰いましたが、今回「with くりりん」がバーボンからも登場です。

The ニンフは、釣り好きな稲垣代表の趣味もあって毛鉤をラベルに用いたシリーズ。今回ラベルに描かれているWoolly Bugger(ウーリーバガー)は、フライフィッシングでは世界的に有名かつ万能、無敵と称される毛鉤。ヘブンヒルは最も有名なバーボンの一つですし、エライジャ、エヴァン、フィッツジェラルド…などの様々な銘柄に用いられる万能選手、かつ長期熟成したその味わいはまさに無敵。中身とラベルのマッチしたチョイスです。ちなみにフライの方は、私も管釣りでよく使ってます。

発売は5/25、お値段は近年のボトラーズリリースで同等程度のスペックのヘブンヒルと比較して、だいぶお求めやすい設定になっていますが、言うてバーボンだし、じわじわ売れていって貰えたら…と思っていたら、即日完売。
皆様、ありがとうございました。

そんな訳でヘブンヒルですが、この蒸留所は1996年に一つの線引きがあるのはご存知かと思います。そう、あの大火災です。
これによって原酒だけでなく蒸留機能も焼失してしまった訳ですが、その後ヘブンヒル蒸留所はルイビルにあるIWハーパーのバーンハイム蒸留所をディアジオから買収し、1999年に蒸留を再開しています。
今回のリリースは言うまでもなく再稼働後のものですが、その個性はヘーゼルナッツやシリアルなどの軽やかな香ばしさに干し草のような植物感が微かに混ざる、これがチャーオークのメローな味わいと合わさってまさにバーボンと言える風味を形成します。

若い原酒の場合、この個性のネガな部分が目立ったりしますが、熟成を経ていくことで良いアクセントになるんです。
他方でウイスキーは熟成が進むと樽感が強くなるため、どうしても酒質由来の個性が分かりにくくなります。特に新樽を使うバーボンはその傾向が強い訳ですが、今回のヘブンヒルは15年の熟成を経てなお樽感はソフト、熟成由来の複雑さや口当たりのまろやかさはある一方で、そこまでどっしりとした仕上がりにはなっておらず、個性が掴みやすいのも特徴です。

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余談ですが、ほぼ同じタイミングで乾杯会さんからもwith くりりんのバーボンがリリースされていました。
エライジャクレイグのプライベートバレル。こちらはまた別途紹介させて頂こうと思いますが、原酒のでもとはどちらもヘブンヒル。ですがこちらは9年熟成表記で66.2%のハイプルーフ。メローでザ・バーボンというような力強い個性が特徴。

偶然にもリリース時期が重なった、ヘブンヒル蒸留所からのくりりん印、2種類のリリース。単体でも勿論美味ですが、比較することでその個性、魅力を一層感じて頂けると思います!

シークレットアイラ (ラガヴーリン)14年 2010-2025 The WHISKY JURY 57.3%

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SECRET ISLAY 
The WHISKY JURY 
Aged 14 years 
Distilled 2010 
Bottled 2025 
Cask type 1st fill Bourbon Barrel #Lg7833
for The Antelop 
700ml 57.3% 

香り:鮮烈な薬品香とミネラルを思わせる硬質感、シトラス、柑橘のワタ、微かにバニラ。華やかなオークのニュアンスも伴うスモーキーなトップノート。

味:オイリーでパワフル。ハチミツレモンや燻した麦芽、コクのある甘さとピーティーなほろ苦さ、微かに根菜系の要素。そこにアイラモルトらしい薬品香とスモーキーな含み香が広がる。
余韻はスパイシーでピーティー、柑橘や黄色系のオークフレーバー由来の果実味がベースにあり、塩気をともなって長く続く。

中身はラガヴーリンと思しきシークレットアイラ(樽番号が露骨)。バーボン樽の熟成で酒質由来の個性を生かしつつ、適度な熟成を経て好ましい要素がベースに加わった、クオリティの高いシングルカスク。


自分が個人的に交流のある(コメントやリリースで協力している)、ウイスキーインポーター兼ボトラーの乾杯会が取り扱っているボトラーズブランド。
ラガヴーリンのオフィシャルは、バーボン樽で綺麗め華やかというよりはプレーン系の樽、ややチャーオーク系のフレーバーが出ている樽など、近年のトレンドとは違う、地で自を行くような方向のものが多い印象であるところ。

今回のリリースは割とバーボン樽の綺麗めな個性がありつつ、一方でラガヴーリンらしい癖も残した仕上がり。勝手なイメージですが、フェス系の限定ボトルにありそうだなという1本となっています。
5月30日発売予定。シークレットですがそれとわかる味わい、たしかなまんぞくです。

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コンパスボックス オーチャードハウス ハイボール缶 8%

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ローソンから2026年5月26日に発売された、限定のハイボール缶。350ml 8% お値段618円税込。
ローソンといえば、昨年の三郎丸(スパニッシュオーク)、ビックピート、ブルックラディのハイボール缶を筆頭に、意欲的なRTDリリースを実施しウイスキー愛好家の注目を集めていたところ。

そのローソンから、今度はフルーティーなウイスキーとして登場以来大人気となっている、コンパスボックス ブレンデッドモルトウイスキー オーチャードハウスのハイボール缶がリリースされました。
スモーキーなビックピートにフルーティーなオーチャードハウス。昨今人気のブレンデッドモルト2大巨頭を抑えてきた。いや、ローソンさんチョイスがヤバいですねw

オーチャードハウスの味わいは、内陸系スコッチモルト✖️バーボンオークの華やかで青リンゴ系のフレーバーが主体。缶ハイボール版の味わいでは、そこに爽やかなレモンやオレンジなどの酸味、ほのかにクリーミーでモルティーな甘さがバランスをとっている。
余韻はややドライでスパイシーな要素も感じられますが、総じてスッキリとした味わいです。

構成原酒はクライヌリッシュとリンクッドが7割以上、後はいくつかのスペイサイドモルト、若干のカリラ。
基本的にクライヌリッシュとリンクウッドの個性がメインで、ボトルからハイボールを比率1:3程度で作ると、度数の違いか、よりクライヌリッシュのワクシーでクリーミーなコクが引き立ち、缶の方はワクシーさをベースに爽やかな白や黄色のオーキーなフレーバーが際立っています。華やかさを後押しするようなこの香味、この辺はバーボン樽熟成のリンクッドらしいキャラクターです。

飲み方に関して、スッキリ飲みたい人はグラスに氷で。
ですが氷を加えると少々軽くなる印象もあり、個人的には缶から直で飲むことをオススメ。なんなら手元にオリジナルのボトルがある場合は、グラスに注いだあとで少量フロートもオススメです。

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以降蛇足。
オーチャードハウスは、ボトラーズ&ブレンドメーカーであるコンパスボックス社のリリース。果樹園、と名付けられたブランド名、名は体を表す色とりどりの果実を描いたラベル、華やかでフルーティーな味わい。2021年の登場以来、日本のウイスキー愛好家に刺さりまくってきたブランドです。
実態としては、この6000円前後という価格でこれだけわかりやすい華やかさのモルトはないよね、っていうコスパ的な評価軸でもあり。個人的な好みからフラットに評価すると、若い原酒の要素もあってストレートでは華やかさ強調、味わいやや単調という印象でもあったところ。

それでも、市場ではあまりにの人気に入手困難&プレ値までついて、日本向けの限定スモールバッチまでリリースされていたわけですが。
オーチャードハウスがボトラーズのシングルカスクと違うのは、コンパスボックス社が調達した原酒からブレンドによって作られているため、バッチリリースとして複数回リリースされ、最近は供給量も安定して徐々に市場で手に入るようになっていました。
そしてこのタイミングでローソンが企画。タンク調達、チェリオ中部のラインで缶ハイボールとして充填。今日のリリースとなったわけです。

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(オーチャードハウス、日本市場向け限定のキュレイテッドカスク バッチリリース。)

コンパスボックス社のこれまでのリリースには、ラベルやブレンド構成に少なからず遊び心やこだわりがあります。オーチャードハウスの場合は、もちろんその味わいとラベル。ですが、今回はその遊び心がラベルの「無果汁」表記の副産物にも繋がっています。
リキュール表記のよくある缶ハイボールと違い、ウイスキー発泡性表記の本品では表記する必要がない情報を、フルーティーなラベルデザインと味わいから、あえて表記してきたのであろう面白さ。きっとローソンの確信犯でしょう(笑)
※マジレスすると、デザインから果実が入っていると誤解されないようにという、優良誤認を避けるためであると思いますが。

また、通常リリースのオーチャードにはカリラが若干(2%)使われていることを示すためか、ラベルに虫のイラストが描かれていますが、缶の方にはそれがない点も注目です。
つまりレシピが違うのか?単にイメージの問題か…。
缶とボトル、飲み比べた感じ、個人的に大きな違いはなかったと申し添えておきますが。こういうところも面白いですね。

今までのハイボール缶にはないフルーティーでモルティー、華やかな味わい。 ピーテッドとは違い、個性を出しづらい内陸モルト、いやいやこの缶は十分に個性的。 知るほどに面白い、知らなくても大概好きな味。ローソンやってんなーという、期待を裏切らない1缶です。


追記:久々にブログ書きました。しばらくXの方を主戦場にしていたのですが、区切りのいいフォロワー数にもなったのと、身の回りのことで一つ区切りがついたので。
職業柄AIの学習に貢献しないといけませんし(笑)、今年は色々動きもあるので、良い加減ウイスキーブロガーって紹介されて「最近書いてないブロガーのくりりんです」って答えるのも辛くなってきたので、そろそろ、ということで。

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