タグ

タグ:TWD

クライヌリッシュ 44年 1972-2016 GM レアオールド 42.2%

カテゴリ:
CLYNELISH
Gordon & Macphail
Aged 44 years 
Distilled 1972
Bottled 2016
700ml 42.2%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅セミナールーム@TWD
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★★(7-8)

香り:キャラメルや濃いはちみつを思わせる甘い香り立ち。麦芽香は樽香と混じってシフォンケーキのようで、スワリングでスモーキーなピート香が開く。時間経過でアプリコット、リンゴのカラメル煮、ドライでやや枯れたようなニュアンス。

味:マイルドでとろりとした口当たり。やわらかい麦感、熟したバナナ、キャラメル、そこからスモーキーフレーバーが鼻腔まで広がる。コクはあるがボディは細くなりつつあり、後半にかけてドライな要素が強くなっていく。
余韻はドライで角の取れたウッディネス、トロピカルフルーツの戻りが時間差で広がる。

度数が落ちて枯れ気味なニュアンスが感じられるモルトだが、元々のボディの厚さと個性の強さで、樽由来の要素や熟成による変化を受け止めてギリギリ踏みとどまっている。柔らかくマイルドな飲み口、粥のようならしい麦感と存在感のあるスモーキーさ、そしてリフィルと思われるがGMらしさのあるシェリー感。まさに最後の飲み頃、ストレートでじっくりと頂きたい。


GMのハイエンド(最近色々出過ぎてよくわからない)のレアオールドシリーズからリリースされた、クライヌリッシュの当たり年と言われる1972年蒸留にして、同ビンテージ最長熟と思われる1本。
なのですが、半世紀近い熟成年数に対して度数がレッドゾーンが近づいた42.2%は、ちょっと危険な匂いも感じる仕様でもあります。

言わば、枯れきったモルトの味わいとも言える、個性やボディがスカスカで樽感だけ華やか、どの蒸留所とも言えないようなモルトなのではないか。。。と。
ただそんな心配は杞憂でした。確かに枯れたような香味も多少あるものの、それ以上にクライヌリッシュらしい個性や、意外にも存在感のあるピート、戻りの果実味に感じるオークの恩恵。全てのウイスキーがたどり着けるわけではない、熟成後の姿があるのです。


クライヌリッシュで1972年と言えば、かつて同じGMのケルティックシリーズなどで多数リリースされており、いちごの白い部分のような果実味と華やかな樽香から、当時の愛好家にとって長熟クライヌリッシュのベンチマーク的存在となったビンテージだと思います。

そのクライヌリッシュと比較すると、今回のそれは少々傾向が異なる仕上がり。時代を感じるピート香を除けば、オフィシャル14年で感じられる要素の延長にある香味が主体的で、あれがこうなるとは思えない、ではなく、親子の写真を見比べて確かにこれは同じDNAがあると感じるような仕上がり。
昔の原酒の良さをと共に、今の良さも感じる。それらの共通点が香味にある枯れ感で、さながら次の世代にバトンを渡すような構成とも感じられました。


今回のボトルは昨年末に開催した、仲間内のテイスティング会で頂いたものです。
いろんな意味でレアなボトルが集まった会で、価格的に突き抜けていたのがこのクライヌリッシュ。そんな男気溢れる持ち込みを頂いたYakuさんも、自身のブログでこのクライヌリッシュのレビューを公開されています。


自分と異なる視点での評価は、また違った考察となっているだけでなく、持ち主だからこその時間をかけた深堀りが非常に参考になります。
当ブログと合わせて読んで見てください。
サンキューヤック!!

アベラワー 12年 ノンチルフィルタード 48% ダブルカスク ブラインド

カテゴリ:
ABERLOUR
Aged 12 Years
Non Chill-Filtred
Double Cask
48% 700ml

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml程度
場所:自宅(宿題@TWD)
時期:開封後1ヶ月程度

【ブラインドテイスティング】
地域:スペイサイド
蒸留所:マッカラン
熟成年数:12年〜15年
樽構成:シェリー樽主体のバッティング
度数:43%
暫定評価:★★★★★(5-6)

香り:甘い近年系のシェリー香、シロップ、ドライオレンジ、ツンとしたアルコール感。フレーバーティーのようなとってつけたアロマがあり、徐々にマシュマロ、ドライプルーン。乾いた植物感も感じられる。

味:とろりとした甘い口当たり、徐々にスパイシー。ドライプルーンと湿った木のニュアンスを伴う近年系シェリーフレーバー。
余韻はウッディーでドライ。軽くスパイシーで、オレンジママレードやバニラ、かすかにチョコレートの甘みを伴いゆっくりと消えていく。

スムーズでクセの少ない酒質に対し、近年系シェリー樽の影響がメインに出ているボトル。口当たりはまろやか、ボディはミディアムからやや軽め。加水の影響に加え別な樽のニュアンス、柑橘っぽさやバニラの甘みなども感じられる。シェリー樽メインの複数樽か、ダブルカスクだろうか。
蒸留所の予想は有名どころのオフィシャル。マッカランか、アベラワー、ベンリアックなどもありそう。


2017年1発目のブラインドテイスティングは、アベラワー12年ダブルカスクの海外市場向けボトル、ノンチルフィルタード仕様でした。
出題範囲は発売から5年以内のボトル全てで、TWDメンバーのNAさんから。いつも宿題ボトルを提供頂き、ありがとうございます。

まずブラインドの回答を総括すると、スペック的にはかなり近いところまで絞れましたし、蒸留所もアベラワーが候補には入っていたので、まずまずの結果だったと思います。(最終的にはマッカランにしちゃいましたが。)
熟成感、樽構成なども感じた通りである一方、感じ損ねたのがアルコール度数。同時にブラインドした友人達も、大多数が40〜43%という低い度数を回答していました。
それだけ滑らかさ、ボディの柔らかい味わいだったとも言えるのかもしれません。

それにしても、この「あと一歩」という流れは昨年何度もあったので、今年の目標はもう一歩深く個性を掴めるようになって、テイスティングの確度を上げて行きたいです。
ブラインドは蒸留所当てではなく、あくまで素の評価と能力向上のためですが、そうとわかってもついつい欲が。。。だいたい最後の絞り込みで「当ててやろう」と色々邪推してしまい、それが凶と出るんですよねえ(笑)。
 
DSC00052
(アベラワー蒸留所の蒸留器。しっかりとしたボディの原酒が取れそうなストレートヘッドのポットスチルが、アブーナなどの樽の個性と調和したウイスキーを生み出す。 Photo by K67)

アベラワーは2016年10月からペルノリカールが正規代理店となって、日本国内への輸入が再開。もっとも正規代理店が無くとも並行品が多数入っていたので今更感はありますが、アブーナ等ファンの多い銘柄もあり、これはペルノさんグッジョブです。

12年ダブルカスクは、正規ラインナップでは43%加水のチルフィルター済みのボトルが販売されており、ノンチルフィルタード48%は海外市場向け仕様ですが、並行品として日本にも入ってきています。
両者を飲み比べることで、ノンチルフィルタードによる香味差が感じられる。。。のでしょうか。
勿論原酒構成は異なると思いますが、BARで見かけたら試してみたいです。

ボウモア 12年 オフィシャル 43% ブラインド

カテゴリ:

BOWMORE 
Islay sigle malt whisky 
Aged 12 Years 
2016's 
700ml 43% 

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:50ml
場所:自宅(サンプル@Aさん)
時期:開封後1ヶ月以内

【ブラインドテイスティング TWD形式】
地域:アイラ(ボウモア)
年数:15〜18年程度を含むバッティング
度数:40〜43%
樽:アメリカンオーク系のバッティング。バーボン以外にシェリー樽も使われてそう。
評価:★★★★★★(6)

香り:香り立ちはピーティーで淡いトロピカルフレーバーに、グレープフルーツ、オレンジピールを思わせる柑橘系。乾いた麦芽の香ばしさと、塩素を含む磯っぽさ。
奥の方にゴム系のニュアンスと、微かにラベンダーを感じる。

味:口当たりはオイリーでピーティー、そしてエステリーなフルーティーさ。
ヨードを伴うグレープフルーツ、徐々に干し藁やウッディーな渋み。
余韻はスモーキーでピーティー、塩スープのコクを舌の上で感じ、土っぽさと柑橘系のニュアンスが長く染み込むように残る。

複雑であり加水の滑らかさもある、よく出来たボウモア。個人的にはもう一つ飲みごたえ、奥行きが欲しいが普及品と考えればそれも充分。ただ、時間経過で混じるゴム系のニュアンスが少し気になるのと、あと一歩でパフュームに触れそうな危うい要素も・・・。 


先日TWDの宿題として、2問出題をいただいたAさんから、追試となる再出題の1問。リリースが5年以内という条件以外、オフィシャル、ボトラーズなどの縛りは無し。いつものルールです。
こうしてブラインドの出題をいただけるのは、本当にありがたいですね。

通常のTWDのブラインドはあくまでどう感じたかが重要で、蒸留所当てクイズではありません。
ただ、今回はグラスに注ぐ前、サンプル瓶注ぎ口から香ったアロマ(ピートスモーク、グレープフルーツ、磯っぽさ、ほのかにフローラルな要素)で「あ、これはボウモアだわ」と確定してしてしまいましたので、後はボトルの仕様にどれだけ近づけたかを重視しました。 

ノージングの段階でバッティング加水じゃないかという感じではありましたが、飲んでそこは確定。複数の樽の要素や、20年とまでは行かないまでも、18年くらいまでは使われているのではないかという複数年バッティングによる複雑さ。
現行のボウモアの場合、18年はソーピーな要素があり除外。それ以外ではある程度の熟成年数があって、複数タイプの樽を使っていてアメリカンオーク主体となるものは限られているため、12年か、免税向けのNAの一部が最有力候補。
結果はホールインワンとまでは行かずとも、パー3ホールでのバーディーくらいはとれた感じでしょうか。

さて、以下本ボトルに対する雑感ですが、オフィシャルボウモアの12年を最後に飲んだのは4〜5年前のこと。そこから自分のスキルが上がったからか、それとも原酒構成が変わったのか、一言で美味しくなったと感じます。
以前はもっともっさりとした印象で、ここまで明確にグレープフルーツや近年系トロピカルな要素を拾えなかったところ。これなら十分楽しめるというレベルまで、それを感じ取ることが出来ました。

ついついこの辺は普段飲むコースから外れがちですが、時折こうして飲むと発見がありますね。
最近オフィシャルが美味しくなったという話を色々なボトルで聞きますが、ボウモアもそうした変化があったとすれば、嬉しい限りです。
(後は18年の脱パフュームを早く。。。と希望します。)

画像引用:https://www.thewhiskyexchange.com/p/5747/bowmore-12-year-old

このページのトップヘ

見出し画像
×