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笹の川酒造 安積蒸留所が第2回共同カスクオーナーの募集を開始

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昨年、笹の川酒造と福島屋商店さんのコラボで実施された安積蒸留所の共同カスクオーナー制度。
募集が行われた当時、まだ安積蒸留所からはニューポットの販売もされておらず、すべてが未知数だった状況。にも関わらず最大150口の予定を大きく上回る254名317口の応募があり、急遽樽数を増やして対応したというのですから、やはり自分の樽を持つという特別感、未知のものへの期待感は愛好家の背中を押すのに充分すぎる効果があるということだと思います。


さて、その共同カスクオーナー制度ですが、つい先週末から第二回の募集が開始されました。
今年の募集は100〜150口、2018年の蒸留から5年間の熟成で、価格は1口1万6000円から。
樽は今年もバーボン樽でしょうか。
ボトリング時の仕様は700ml43%の加水シングルカスクで1口あたり2本を予定。オリジナルラベルは別料金で対応と、告知されている内容は、基本的に前回第一回と同じ仕様となっています。 

笹の川酒造×福島屋商店 共同カスクオーナー制度「琥珀色の浪漫」
※参加登録ページは以下からとなります。
(10/17 申し込み多数により今年も2樽への増加調整中とのことです。)



樽詰めされる安積蒸留所のニューポットは、少し田舎っぽさのあるオーソドックスなタイプ。酸味と程よい雑味を感じるアロマ。口当たりに柔らかいコクのあるモルティーな甘み、香ばしさがあって「いいんじゃない?」と言いたいところですが。。。
日常的に行われる試行錯誤や、今年からノンピートに加えてピーテッドモルトの仕込みも始められており、2018年にはこれまでとは違った仕上がりのニューポットが作られる可能性は高いと感じます。
(2016年12月と2017年1月に仕込まれたニューポット。後者の方が嫌味な部分が少なく感じられる。)

それはピーテッド、ノンピートという仕様の根本的な違いというよりも、酒質そのものの変化があるのではないかということ。
現時点で蒸留時期の異なる複数種類の安積蒸留所のニューポットを飲んでいますが、雑味がクリアになっていたり、コクがあったりと、ウイスキー作りの経験が詰まれる中で酒質のブレを繰り返しながら、徐々に洗練されてきている印象も受けます。
それはイチローズモルトの秩父しろ、厚岸にしろ、津貫にしろ・・・全てのクラフトにあることで、ポットスチルや設備の癖的な理解をはじめ、ウイスキーの作り手が常に良いモノを求めて工夫を続けているからに他なりません。
こうした変化を味わう意味で、第一回目に参加されている方が引き続き参加されるのも面白いかもしれませんね。

ちなみに自分も今回の募集に一口応募していて、手続き待ちです。
ボトリングされるのは2023年。ウイスキー業界はどのようになっているのか、そして我々はどのように年を重ねているのでしょうか。


【以下、ご参考】
笹の川酒造、安積蒸留所の紹介については以前記事化していますので、そのリンクも貼らせて頂きます。

第一回募集記事と蒸留所(熟成環境)等の紹介記事。
http://whiskywarehouse.blog.jp/archives/1062846773.html
   
安積蒸留所 ニューポットのテイスティング記事
http://whiskywarehouse.blog.jp/archives/1064108877.html

また、他のサイトとなりますが、第一回の共同オーナー制度に参加され、その後同蒸留所を見学、個別に取材をされた方の記事が大変良くまとまっておりますので紹介させていただきます。
笹の川酒造では、共同オーナーを対象とした交流会、現地見学会を今年の3月に開催しており、その模様もまとめられているのでオーナーになる楽しみの一つもイメージしやすいかなと思います。

クラウドファンディングの現場から ~福島・ウイスキー共同樽オーナープロジェクト~
http://www.actzero.jp/social/report-21210.html


前回のオーナー募集の際は、当ブログの記事がきっかけとなって参加された方が結構いらっしゃったそうです。元郡山市民として、地域活性化にも繋がる活動を応援出来て嬉しいですね。
自分は日本全体のウイスキー文化の発展もさることながら、縁のある土地にウイスキー文化が根付いて、そこで作られたウイスキーを飲むのも楽しみの一つ。
笹の川酒造さんの活動は、引き続き応援を兼ねて紹介していきたいです。

山桜 レアオールドウイスキー 250周年記念ボトル

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YAMAZAKURA
Rera old whisky
250th Anniversary
700ml 53%

グラス:創吉テイスティング
量:ハーフショット
場所:フェス会場
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

先日のボトラーズフェスでテイスティングした1本。
これだけは個別の記事にしたいなと、記事にまとめさせていただきます。

その昔、笹の川がケンタッキーから輸入した約10年モノのバーボンウイスキーを、その後5年間程度自社で樽に寝かせ、諸々の事情からタンクに入れ、10年、20年の時が過ぎ、さらに最後はバーボン樽で数年間熟成させた、タンク熟成を経ている珍しい長熟バーボンウイスキーです。
中身は何か、という話は前の記事に詳しく記載しておりますので割愛するとして、問題はその値段。初代スーパーニッカさながらの特注の手吹きボトルにボトリングされた、笹の川酒造創業250周年を記念する1本は、定価税込みで約20万円。1ショットいくらになるんだとガクガクモノでしたが、こうして無事飲むことが出来て、何とか有言実行を守ることが出来ました。

気になるそのお味は・・・バーボンです。
そりゃバーボン原酒がベースなんですからバーボンなのは当たり前なんですが、一言でバーボンです。
途中タンク熟成を挟んだとはいえ、公称約15~20年は樽に詰められていた事になりますので、市販の長期熟成バーボン同様に濃厚で、花やチェリー、人によってはソーピーとも例えるような華やかなアロマに濃厚なウッディネス。ふわりとバーボン特有の穀物と樽の甘い香りが鼻に抜けていく。余韻はドライで強いタンニンを感じる仕上がりとなっています。

値段云々はさておき、自分はこういう濃いめのバーボンは嫌いじゃないです。
それこそ、このボトルの系譜にあたる「クエッションシリーズ」も美味しいバーボンでしたし、タンク貯蔵ということは、本来ならオールドボトルに該当する仕様のものが、メーカーからニューリリースとして出てくる。珍しい事例だったと思います。
もしまだ原酒があるのなら、次のリリースは手ごろな価格で出してくれると嬉しいですね。

ついに海外進出! 笹の川 山桜16年 ブレンデッドウイスキー

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春の訪れより少し早く開花した山桜の花は、その後ブームという熱気で春も初夏も咲き続け、夏の暑さにも負けず残暑の中で狂い咲き。冬の訪れを感じる晩秋を迎えるにあたり、いよいよ散り際を迎えたかと思った矢先、海外への植樹が決まったようです。

・・・。
桜の話ではありません。ウイスキーの話です。

笹の川酒造がリリースするジャパニーズウイスキー山桜。
海外でのジャパニーズウイスキーブームの熱気を受け、海外のコレクターを中心に高い注目を集めています。
いよいよここで海外展開が始まるようです。


Yamazakura
Aged 16 years
Japanese blended whisky
700ml 40%
ご参考(1):http://www.thespiritsbusiness.com/2015/10/yamazakura-japanese-whisky-debuts-in-london/
ご参考(2):http://www.nonjatta.com/2015/10/Yamazakura.html

モルト原酒はバーボンカスクに16年間熟成させたのち、笹の川得意のタンク貯蔵を経て、再びバーボンカスクで短期間の熟成を経て"原酒を起こした"もの。
グレーンはコーン80%とモルト20%の原料比率を採用。質が気になるところですが、もちろん笹の川では作れないので北の大地のほうから出てるのかなぁ。

Nonjatta掲載の情報では1992本のボトリング(スピリッツビジネス掲載の情報では1192本)で、度数40%の加水ボトリング。トーストしたパンに、ココナッツ、イチジク、洋ナシ、およびカンゾウのフレーバー。
ヨーロッパなどを中心にリリースされるようです。
気になるお値段は130ユーロ・・・って、15年ピュアモルトが5000円だったことを考えると、輸送コストと関税でかなり乗ってるのか、単に強気なだけか。


それにしても相変わらずラベルのセンスが良いですね。
これで色も濃かったら完璧、コレクターに加えて中華層のハートも鷲掴み。
日本で咲かせた大輪の花、海外でも満開となるか。

個人的にはかつてのキャンベルタウン的なことにならないことを祈っていますが、さはさりとて、今後蒸留の再開計画もある笹の川酒造のさらなる躍進に期待しています。

笹の川狂想曲最終章? ついに明かされる最終兵器・山桜レアオールドウイスキー250周年記念ボトル

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「え、まだ出すの?」
つい1週間ほど前、笹の川酒造の新商品に関する情報が入ってきました。

かねてより原酒を買い付けているという話があり、創業250周年を記念して何かしらのリリースがあることは予想されていました。そして夏のギフト商戦にピュアモルト15年カスクストレングス、シェリーカスクフィニッシュが合計100本程度投入され。流石にこれで終了だろうと、思っていた矢先のこと。
笹の川さんはさらにとんでもないネタを仕込んでいました。

本記事はどの程度のトーンで情報を上げるか悩んでおりましたが、今朝方笹の川の社長自らFBに記事をUPされ、サイト上でも情報を公開されましたので、当ブログでも取り上げさせていただきます。



YAMAZAKURA
rare old whisky
Celebrating our 250th Anniversary
700ml 約53%くらい

メーカーサイトは以下。
販売本数は30本、予約は9月25日~。
http://www.sasanokawa.co.jp/topics20150915_2.html

サイト情報からこだわり具合は伝わってきますが、使われている原酒についてはあまり書かれておらず、蒸留所不明、度数すら不明(情報提供により53%程度とのこと)。
しれっと他の原酒も混ぜたことを触れて、ただし容器と木箱についてはアツく語る。
なんていうか、飯屋の店主が食器とお箸にこだわっている感じ。
我々が説明してほしいのは料理のほうなんだけど・・・。
絶対の自信があるのか企業秘密なのか、それもとニッカウイスキーの竹鶴政孝氏よろしく、ボトルは衣装として素晴らしものを用意したということか。店主はこれ以上語らない。ならば公式発表ベースにこれまでの流れからわかっていることを整理しておこうと思います。


笹の川のラインナップに「THIS is」というアメリカンスタイルウイスキーがあります。
ケンタッキーから輸入した原酒をベースにして、バーボンタイプのウイスキーに仕上げて販売している地ウイスキーのひとつ。
今回リリースされる山桜レアオールドウイスキーの原酒には、このTHIS is用に買い付けた原酒が使われているわけですが、この原酒はこれまでもいくつかのエピソードがあります。

笹の川酒造は買い付けた10年程度熟成のバーボン原酒(過去の記録では5年以上という発表もあり)をそのまま樽で同社倉庫で熟成(単に在庫がはけていかなかっただけという可能性が微レ存)させた後、おそらく過熟防止のためだったのでしょう、貯蔵タンクに移し、そして約20年間の長きにわたってタンクに入れた原酒の存在を忘れていました。
元福島県民として言わせていただければ、福島県民はとても"おおらか"なのです。

ある日その原酒が発掘され、笹の川酒造はチェリー・アメリカンスタイルウイスキー20年をリリース。
2006年頃にはベンチャーウイスキー社からクエッション「?」シリーズがリリースされ、タンクに忘れ去られた謎のバーボンとして話題となりました。
クエッションシリーズはその後メーカーズマークの樽で再熟成したクエッションMなどもリリースされ、どれも今考えれば破格と言える値段で高品質なオールドバーボンが詰められていました。
逆算すれば1970~1980年代蒸留、一説ではヘブンヒルと言われる原酒のハイプルーフです。不味いわけがありません。
今回の山桜レアオールドのメーカー説明文の中にある「これまで2~3地区からの依頼で限定品として出荷した」というのは、これらのリリースのことではないかと思われます。

メーカー発表を整理すると以下の通り。
・30年以上前に10年モノ以上との指定で原酒を購入
・5年ほど笹の川の倉庫で熟成
・その後20年ほどタンクで貯蔵(放置とも言う)
・タンクから取り出し数年間バーボン樽で再貯蔵(おそらくクエッションシリーズの関連)
・別途貯蔵していた原酒を厳選し、ブレンド(リリースされた山桜の原酒か、買い付けたモノか)
・最後にシェリーフィニッシュで仕上げたらしい(情報提供アリ)

以上の通り大変貴重な約40年前のバーボン原酒がベースとなったウイスキー。
ボトルには10本作って1本出来るかどうかというこだわりの手吹き容器採用。 
笹の川酒造の250周年を祝う、記念すべき1本。

これまでの流れから推論を積み重ねましたが、後は飲んでからですね。
それでは最後に、このウイスキーの希望小売価格を記載して、結びとします。

お値段
176,500円(税別)(税込190,620円)


(´Д` )…山桜ェ…
1ショットいったいいくらになるんだろう・・・(ガクガク

山桜ピュアモルト15年 カスクストレングス 59% 550ml

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ここまで来ると使命感レベルとなった山桜シリーズ。
もうこれでラストだと思いますが、ギフト向けに販売された山桜カスクストレングス、その片方、ノーマル版です。
シェリーカスクのほうは某デパートを中心に展開され、こちらは地元の酒販がギフト用カタログを中心に50本限定(実際は・・・)で販売。機会がありましたので購入させていただきました。
やっぱり自分にとって青春時代の一時を過ごした街は特別で、そこで熟成されたウイスキーとあればなおのことなんです。
まぁ親に迷惑かけた事以外では、釣りばっかしてたことと、部活くらいしか思い出に残ってないんですけどね。


YAMAZAKURA
PURE MALT
Aged 15 Years
Cask strength
Sasanokawa shuzo Japan
59% 550ml

評価:★★★★★(5)

香り:焦げた木材のようなビターな香り立ち。ミント、メンソールのすーっとするアルコール感が鼻腔を刺激する。
麦芽風味、焦がした焼きリンゴ、徐々にザラメのような甘さ、樽酒のようなクセのあるアロマもある。
少量加水してもメンソール系のアルコール感はあまり変化が無い。1:1近くまで加水するとリンゴっぽい香りが強くなる。

味:ビターな口当たりで度数のわりにスムーズに入るが、すぐに口の中を刺激するスパイシーさ。
黒糖麩菓子、モルトスナック、焦げた木材、りんごを思わせるオークのフレーバーも奥から感じられる。
フィニッシュはビターでスパイシー、紹興酒のような甘さと木材のえぐみ。長く続く。
少量加水すると麦芽系の風味が開く、スパイシーさはそのままで口の中がヒリヒリする。


なんというか、見事なまでの山桜っぷりです(笑)。
なんで550mlとか、不釣り合いな大きさの化粧箱とか、ツッコミどころはいくつかあるものの、述べるべきは味ですね。
山桜ピュアモルトや笹の川酒造については以下の2記事で色々述べていますので、今回は比較を中心にまとめていきます。

山桜ピュアモルト15年(46%)のコメントは以下。
http://whiskywarehouse.blog.jp/archives/1020927064.html

山桜シェリーカスクのコメントは以下。
http://whiskywarehouse.blog.jp/archives/1033182353.html

このボトルは山桜ピュアモルト15年の高度数版ということで、なるほどなと思う部分が結構あります。
まず相変わらず色々うるさい味は健在です。料理を作った時にこれでもかといろんなダシや調味料を加えたような、最終的にまとまってるんですが大味というか。
加水版はこの味の受け皿となるボディが細かったので、さらにごてごてした印象が目立っていましたが、今回の59%版は高度数高濃度ゆえうるさいながらも力技でまとまってるような印象を受けます。
しかしその結果、46%で感じた地ウイスキー系のクセは、なんというか紹興酒にも共通するニュアンスとしてさらに強くなっていました。特に今は夏場で気温も高いので、濃い目のウイスキーはアルコール感やえぐみ的なものを拾ってしまう気がします。
もちろんクーラー入れてますが。
飲み頃の時期としては、秋から冬場、寒い時期に再度試してみたいです。

シェリーカスクと比較すると、最大のツッコミどころは色ですね。
どう見ても、このカスクストレングスのほうが濃いように見えるのは気のせいか
「いつからシェリーカスクだから色が付くと錯覚していた?(ドヤァ」
・・・いや、確かにそうなんですけど、一般的なところっていうか、なんかちょっと違うんじゃ無いか(汗)。
個人的な好みではシェリーカスクのほうが味はまとまっていました。ま、値段もしてますからね。


余談ですが、笹の川酒造は蒸留再開に向けて無事ポットスチルの導入が決まったそうです。
海外中華勢のジャパニーズウイスキー熱は、先日の株価暴落のあたりから急速に落ち着いているような印象もありますが、それ以外の国内外は相変わらず好調のようですし、国内市場のみならず世界に向けて笹の川ブランドを展開してほしいです。

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