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白州 オーナーズカスク 1993-2008 バーボンバレル 59%

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SUNTORY SINGLE CASK WHISKY 
HAKUSYU 
The Owner's Cask 
Distilled 1993 
Bottled 2008 
Cask type Bourbon Barrel #3F40486 
700ml 59% 

グラス:木村硝子テイスティング
時期:不明
場所:サンプル@萌木の村 舩木村長
評価:★★★★★★★(7)

香り:華やかでオーキーなアロマ。蒸した栗のような甘みに加え、黄色系統の果実味は黄桃の缶詰や林檎の蜜のような瑞々しいフルーティーさ。奥にはスパイシーで微かにニッキのようなニュアンスも伴う。時間経過で乾いたウッディネス、フルーティーさがグラスを満たしてより華やかに。

味:口当たりはしっとりとしてクリーミー、ボリュームがあるが度数を感じさせない。バーボンオーク由来の華やかさ、香り同様黄色系のフルーティーさと缶詰シロップのとろりとした甘味がじわじわと広がっていく。余韻はオーキーで華やかだが、若干のえぐみに加えて徐々にドライなウッディーさが蓄積していく。

この手のタイプは香りも飲み口も、初手からパッとオーキーなフルーティーさが広がってドライで終わるものが多いが、じわじわと樽由来の甘みとフルーティーさが広がっていくのが本ボトルの特徴的である。少量加水すると微かにフローラルなアロマを伴いつつ、全体的に香味が伸びる印象。酒質がしっかりしているのだろう。

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やはり白州にはバーボン樽だと感じた1杯。
先日の更新では、萌木の村の舩木村長からいただいた2種類のサンプルのうち、白州シェリー樽熟成のシングルモルトをテイスティングしたところ。
一方もうひとつのサンプルはバーボン樽熟成で、色は違えど同じように樽の特徴がしっかり出ているもの。サンプルを2回に分け、1度は個別に、残りは順番にテイスティングしていくことで、濃厚なモルトの比較を楽しむことができました。

山崎蒸留所がシェリー樽やミズナラ樽をハウススタイルの軸とするならば、白州の軸はバーボン樽です。
今回の原酒は、いうならば白州12年の屋台骨と言える構成で、特筆すべきはクリーミーというか、ファッティというか、樽由来のオーキーで華やかな香味を受け止める酒質にあります。
それはシングルカスクでありながら、様々な飲み方を許容する懐の深さを感じさせる味わい。シェリー樽熟成の原酒でも全体のボリューム感はありましたが、バーボン樽のほうがより自然に酒質と樽、お互いの良いところを感じられますね。

スコッチの現行スペイサイドあたりでは酒質以外に熟成環境の違いもあってこういう仕上がりにならず、例えば同じくらいの樽感を出すなら20年程度の熟成が必要ですが、酒質がその分削れるので、ウッディさが目立つ仕上がりになりがち。逆に10年程度の熟成だと、若さが目立つものも。。。
もちろん白州のバーボン樽原酒がすべてこの系統ではありませんが、今回のような原酒が使われているからこそ「加水で延びる」というサントリーのシングルモルトやブレンドの特徴に繋がるのだと感じました。


以下余談。
萌木の村 BAR Perchには今回のボトル以外に複数の白州のオーナーズカスクのストックがありますが、その一つに「富士を世界遺産に」とするフレーズが書かれたボトルがあります。
これのカスクナンバーは#3F40487。つまり今回の樽の隣であり、樽や熟成年数もほぼ同じ。果たしてどんな違いがあるのか。以前訪問したときは今回のボトルが無かったので、次回訪問の際にはぜひにと狙っている飲み比べアイテムなのです。

白州 オーナーズカスク 1992-2008 シェリーバット 63%

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SUNTORY SINGLE CASK WHISKY 
HAKUSYU 
The Owner's Cask 
Distilled 1992 
Bottled 2008 
Cask type Spanish Oak Sherry Butt #2I40067 
700ml 63% 

グラス:木村硝子テイスティング
時期:不明
場所:サンプル@萌木の村 舩木村長
評価:★★★★★★(6)

香り:鼻腔を刺激するアタックの強さと、スパイスそのものの香りを伴う、両面の意味でのスパイシーさに、樹液っぽさをまとうウッディネス。樽香主体のリッチなアロマはコーヒーチョコレート、ダークフルーツの色濃さに加え、ほのかに香木を思わせるニュアンスも感じられる。

味:度数を感じさせないとろりとした口当たり。黒蜜やダークフルーツの甘酸っぱさに加え、香り同様のスパイシーさ、徐々に強めのタンニンが感じられ余韻にかけて長く続く。フィニッシュはドライでビター、冷めたエスプレッソ、ほのかにゴムっぽさもあるが、ベタつきが少なく樽由来のリッチな甘みと合わさって長く続く。

スパニッシュオーク由来の濃厚なキャラクターが主体。いわゆる圧殺系。特徴としては、少し樽が荒いというか、スパイシーさが強いように感じられる。また度数の高さ故に序盤の樽由来の香味や濃厚な甘みに潰されていない余韻も特徴と言える。

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これを飲んで白州とわかる人はまず居ないでしょうが、かつて限定でリリースされていた白州シェリーカスクの強化版というか、オーダーメイド仕様と言える、シングルカスクらしく尖った個性が魅力の1本。スパニッシュオークシェリー樽の特徴、スパイシーなアロマが際立っていると構成だと感じます。

過去オフィシャルリリースの白州のシェリーカスクは、粘土のような、あるいは絵の具とも例えられる、樽からでたエキスが混じり合うことで生まれた癖のある味わいが多少感じられたところ。今回のものにはそうした特徴は少ないですが、新樽で感じられるえぐみや樹液のようなニュアンスは若干備わっています。恐らく、熟成環境の違いや樽の誤差でそうした個性が強くでたものもあったのでしょう。

他方で、樽は同じまたは近いものを使っていても、八ヶ岳と近江、熟成環境の違いなのか、山崎と白州でシェリー樽の仕上がりの違いがあるのも面白いです。八ヶ岳はラックの関係でシェリー樽のような大きなサイズが入らないという話を聞いたことがあり、保管環境の違いがフレーバーに関係しているのかもしれません。
サントリーは樽以外に、熟成環境にも工夫をしているので、ついあれこれ考えてしまうんですよね(笑)。

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今回突然届いた萌木の村 舩木村長からの贈り物。いつもありがとうございます!
最近丁度夜が涼しいので、この手のウイスキーを自然体で楽しめる夏前最後の一時期ですから、これ幸いとテイスティングです。

この手のウイスキーの評価は、飲む環境、気候の影響が大きいものと感じています。
それは単にボトル単体の温度だけでなく、飲み手の状態も気候によって変わるため。これからやって来る真夏の高温多湿のなか、体内に熱がこもった状態でねっとり濃厚なシェリー系はちょっと進まない・・・。だからこそ、1杯目のハイボールやキナソーダとかが最高に染みるわけですが。

そうなると、真夏であっても爽やかな空気と夜の涼しさのある北の地や、清里のような避暑地って、ウイスキーを楽しむには凄く良い環境であるように思うんですよね。昨年真夏の清里に伺いましたが、本当に爽やかで気持ちの良い環境でした。
そんなことを考えながらテイスティングしていたら、萌木に行きたくなってきた。これはひょっとして釣られているのか。。。(笑)

今週末は清里ウイスキーフェス。家庭事情でまたしても伺えませんが、時間をつくって是非また遊びにいきたいですね。

ウイスキーバイブル 2019 主要部門をアメリカンウイスキーが独占 ジャパニーズ部門はポールラッシュが受賞

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今年もジムマーレイ著、ウイスキーバイブルにおけるワールドウイスキーオブザイヤーが発表されました。
個人的にはボジョレー解禁的な印象もある、ウイスキー業界の風物詩なこの発表。ああ、もうすっかり秋ですねぇ。。。

ジムマーレイ氏の活動ついては今更説明は不要と思いますが、ざっくりまとめると、毎年1000種類以上のウイスキーをテイスティングし、コメントとスコアリングをまとめた著書"ウイスキーバイブル"の執筆を手がける、非常に大きな影響力を持つテイスターです。

そのスコアリング基準は不明確な点もありますが、近年の評価では、
2016年クラウンローヤル・ノーザンハーベスト・ライ
2017年ブッカーズ・ライ13年
2018年テイラーフォーグレーン12年
と、各年のウィナーがアメリカ・カナダ方面に寄っていることから、その趣向が見えてくるようです。
2015年の山崎シェリーカスクから一転して、クラウンローヤルが選ばれた年など「正気とは思えない」と辛辣なコメントが寄せられたこともありましたが、なるほどここまで続くと一貫していますね。

長熟バーボンに備わる艶やかな甘みや、ハイプルーフで突き抜けた味わいは自分も求めている要素の一つであり、スコッチとの対比に異論を唱えるつもりはありません。ただ、その時々の思い切った線引きが、ジムマーレイ氏の評価なのでしょう。
今年はそれがさらに極まった内容となり、ワールドウイスキーオブザイヤーと、シングルカスクオブザイヤーの主要2部門をバーボンが受賞。全体でもトップ3銘柄のうち2銘柄がアメリカンで、異なるカテゴリーのコンペを見るような結果となりました。

■The full list of winners
◆2019 World Whisky of the Year

William Larue Weller 128.2 Proof 
- Buffalo Trace Antique Collection 2017

◆Second Finest Whisky in the World

Glen Grant Aged 18 Years

◆Third Finest Whisky in the World
Thomas Handy Sazerac Rye 127.2 Proof

◆Single Cask of the Year
Blanton’s Gold Edition Single Barrel



ワールドウイスキーオブザイヤーを受賞した、William Laure Wellerは飲んだことがありませんが、バッファロー・トレースの長熟となれば、一定以上のクオリティがあると見て間違いないと思います。
リミテッドであるアンティークコレクションは、小麦を主原料とする原酒のうち総じて10数年間の熟成を経てピークに到達した樽から、毎年度リリースされているシリーズのようです。
今回受賞したのは2017年ロット。スペックなどから察するに、芳醇で柔らかくドライな含みから、ボリュームのあるウッディネスと艶やかな甘み、パンチのある余韻といったところでしょうか。

そして全シングルカスクのベストかどうかはさておき、高い評価も納得出来るのが、ブラントン・ゴールドラベル 51.5%です。
今オススメのハイプルーフバーボンを聞かれたら、1万円未満なら自分でも勧めている銘柄の一つ。現行品はボディが少し細い気もしますが、オールドバーボンにある香味の共通項を備えた、熟成感あるリッチでメローな味わい。何よりもスタンダードとして安定して購入出来るのが嬉しいですね。
ラベルに書かれたボトリング日付が古いほうが香味が濃い傾向があり、2000年以前のものなど特にオススメです。


SCOTCH WHISKY
Scotch Whisky of the Year 
Glen Grant Aged 18 Year Old 
Single Malt of the Year (Multiple Casks) 
Glen Grant Aged 18 Year Old 


続いて、各区分毎の受賞銘柄からピックアップすると、今年もスコッチカテゴリーでトップながら、全体では2番手だったグレングラント18年。
これで3年連続トップ3圏内、しかしウィナーにはなれず。レベルが高いのは間違いないのですが、そろそろ永遠の2番手とか言われそうな。。。(笑)

グレングラント18年は、先日とある企画でブラインドテイスティングで飲む機会があったばかり。やや軽めの酒質にアメリカンホワイトオークの華やかさとフルーティーさ、そして少し枯れ草のようなウッディネス。加水調整によるバランスも良く、うまく仕上げられた美味しいモルトでした。
味は万人に好まれ易いタイプですし、BARでも使いやすいモルトウイスキーだと思います。

JAPANESE WHISKY
Japanese Whisky of the Year 
The Hakushu Paul Rusch 

ジャパニーズ区分では、萌木の村がリリースした、ポールラッシュ生誕120周年記念シングルモルトウイスキー(白州)が選ばれています。
秘蔵の長期熟成原酒とヘビーピート原酒を使い、日本的な熟成感のある多彩な香味。柔らかく角の取れた香り立ちでありながら、その味わいは内に秘めた想いが感じられるような芯の強さとピートの存在感。まるで往年のポールラッシュ氏その人を思わせるようなウイスキー。
一般市場には流通がありませんが、一部のBARと、萌木の村では飲むことが可能な1本。今日は我が家でもささやかにテイスティングといたします。
(※リリース当時のテイスティングコメントはこちら。

この他、ディアジオのスペシャルリリースからコレクティヴァムXXVⅢなど、昨年から今年にかけて話題になったボトルもいくつか、カテゴリー毎に受賞しています。
詳細は以下の通り。なお、ウイスキーバイブルの表紙には毎年度ジムマーレイ本人の姿が書かれているわけですが、今年はどう見ても精神生命体。。。あるいはハリーポッターあたりに出てきそうな精霊の類。
テイスティングすることのべ何万、ついにそのグラスの中には魂が宿ったのでしょうか(汗)。

 
SCOTCH
Scotch Whisky of the Year
Glen Grant Aged 18 Year Old

Single Malt of the Year (Multiple Casks)
Glen Grant Aged 18 Year Old

Single Malt of the Year (Single Cask)
The Last Drop Glenrothes 1969 Cask 16207

Scotch Blend of the Year
Ballantine’s 17 Year Old

Scotch Grain of the Year
Berry Bros & Rudd Cambus 26 Years Old

Scotch Vatted Malt of the Year
Collectivum XXVIII

Single Malt Scotch
No Age Statement
Laphroaig Lore

10 Years & Under (Multiple Casks)
Laphroaig 10 Year Old

10 Years & Under (Single Cask)
Berry Bros & Rudd Ardmore 9 Year Old

11-15 Years (Multiple Casks)
Lagavulin 12 Year Old 17th Release Special Releases 2017

11-15 Years (Single Cask)
Cadenhead’s Rum Cask Mortlach 14 Year Old

16-21 Years (Multiple Casks)
Glen Grant Aged 18 Year Old

16-21 Years (Single Cask)
Bowmore 19 Year Old The Feis Ile Collection

22-27 Years (Multiple Casks)
Talisker 25 Year Old Bot.2017

22-27 Years (Single Cask)
Scotch Malt Whisky Society Glen Grant Cask 9.128 24 Year Old

28-34 Years (Multiple Casks)
Convalmore 32 Year Old

28-34 Years (Single Cask)
Gleann Mor Port Ellen Aged 33 Year Old

35-40 Years (Multiple Casks)
Benromach 39 Year Old 1977 Vintage

35-40 Years (Single Cask)
Glenfarclas The Family Casks 1979

41 Years & Over (Multiple Casks)
Tomatin Warehouse 6 Collection 1972

41 Years & Over (Single Cask)
The Last Drop Glenrothes 1969 Cask 16207

BLENDED SCOTCH
No Age Statement (Standard)
Ballantine’s Finest

5-12 Years
Johnnie Walker Black Label 12 Year Old

13-18 Years
Ballantine’s 17 Year Old

19 – 25 Years
Royal Salute 21 Year Old

26 – 50 Years
Royal Salute 32 Year Old Union of the Crowns

IRISH WHISKEY
Irish Whiskey of the Year
Redbreast Aged 12 Year Cask Strength

Irish Pot Still Whiskey of the Year
Redbreast Aged 12 Year Cask Strength

Irish Single Malt of the Year
Bushmills Distillery Reserve 12 Year Old

Irish Blend of the Year
Bushmills Black Bush

Irish Single Cask of the Year
The Irishman 17 Year Old

AMERICAN WHISKEY
Bourbon of the Year
William Larue Weller 128.2 Proof

Rye of the Year
Thomas H
Handy Sazerac 127.2 Proof

US Micro Whisky of the Year
Garrison Brothers Balmorhea

US Micro Whisky of the Year (Runner Up)
Balcones Peated Texas Single Malt

BOURBON
No Age Statement (Single Barrel)
Blanton’s Gold Edition Single Barrel

No Age Statement (Multiple Barrels)
William Larue Weller 128.2 Proof

Up To 10 Years
Eagle Rare 10 Year Old

11 – 15 Years
Pappy Van Winkle Family Reserve 15 Year Old

16 – 20 Years
Abraham Bowman Sweet XVI Bourbon

11 Years & Over
Orphan Barrel Rhetoric 24 Year Old

RYE
No Age Statement
Thomas H
Handy Sazerac 127.2 Proof

Up to 10 Years
Knob Creek Cask Strength

11 Years & Over
Sazerac 18 Year Old (2017 Edition)

CANADIAN WHISKY
Canadian Whisky of the Year
Canadian Club Chronicles: Issue No
1 Water of Windsor 41 Year Old

JAPANESE WHISKY
Japanese Whisky of the Year
The Hakushu Paul Rusch

EUROPEAN WHISKY
European Whisky of the Year (Multiple)
Nestville Master Blender 8 Years Old Whisky (Slovakia)

European Whisky of the Year (Single)
The Norfolk Farmers Single Grain Whisky (England)

WORLD WHISKIES
Asian Whisky of the Year
Amrut Greedy Angels 8 Year Old (India)

Southern Hemisphere Whisky of the Year
Belgrove Peated Rye (Australia)


※参照・引用
•JIM Murray's Whisky Bible
•The Whisky Exchenge

カスクオブ白州 1989-2005 シェリーオーク 63% BAR無駄話にて

カテゴリ:
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THE CASK OF HAKUSYU
SHERRY CASK
Distilled 1989 Nov
Bottled 2005 Apr
Cask type Europian Oak Sherry Butt
700ml 63%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:BAR 無駄話
時期:不明
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:パワフルで強く鼻腔を刺激する香り立ち。ベリーやレーズンの甘酸っぱさ、濃く入れた紅茶、合わせて香木のニュアンスを伴うウッディネス。徐々にこげたような苦味も伴う。

味:濃厚な口当たり。リッチなシェリー感で、カカオチョコレート、ドライクランベリー、焼き芋のこげた皮、じわじわとタンニン由来の渋みが支配的に。余韻はビターでドライ、多少の引っかかりはあるが、ダークフルーツケーキの甘みと鼻腔に抜けるドライフルーツのアロマ。ウッディーなタンニンと粘土質な癖を感じつつ長く続く。

約15年という熟成年数ゆえストレートでは少々やんちゃ、余韻にはピート由来か粘土のような癖があるものの、樽感は実に濃厚でパワフル。スパニッシュオークの香木系のニュアンスと、ジャパニーズらしい濃いウッディネスが特徴的。少量加水すると香味共に開きバランスが良くなる。あるいは葉巻を合わせてじっくりと楽しみたい。


白州でシェリーカスクと言えば数年前まで1年に1度リリースされていたオフィシャルのシングルモルトがありましたが、今回のボトルはその原型とも言えるシングルカスクリリース。
前者のリリースよりも、スパニッシュオークらしさのある香木香を伴う濃厚なウッディネスは、一見して白州というより山崎のそれと近い印象を受けるものの、酒質ベースのトーンの高さと粘土やゴムのような独特な癖がシェリー感の裏に潜んでおり、異なるキャラクターも感じます。

この手のシェリーカスクはストレートでは濃厚でウッディネスも強く、スムーズな飲み心地とは言い難い原酒ですが、この原酒がミズナラ原酒と合わせてサントリーのブレンドを作る上で必要不可欠なパーツ。近年不足しているが故に、響21年クラスの生産に影響が出ているんですよね・・・。(最近は蒸留所の有料試飲からも原酒がなくなったようですし。)

モノは4年熟成のスパニッシュオークシェリーカスクから厳選していたと聞きましたが、確かにこのクラスのシェリー樽をサントリーの生産規模に合わせて安定的に手に入れるのは難しいと言わざるを得ず。今後益々、気軽に飲めなくなるタイプのモルトなのかなと感じています。


さて、今日の更新はボトルだけでなく、飲んだ場所(BAR)紹介の二部構成。今回は茨城県下妻某所、個人宅に整えられたホームバーでテイスティングさせて頂きました。
先月、このBARの主である住谷さんからブログにコメントを頂き、メッセージをやりとりをする中で、だったらウチに遊びに来ませんかと、オトコのロマン溢れる空間"BAR 無駄話"にご招待頂いたのです。

BAR無駄話は、以前ウイスキーワールド誌に掲載されたり、FBのタイムラインでウイスキー仲間が投稿していたりで、存在は知っていました。
ただ言うて個人宅でしょと、気に留めていない部分があったのも事実なのですが、いざ訪問してみるとバーカウンターから椅子、棚、グラス、そしてそれとなく置かれている調度品の数々に至るまで、住谷さんが収集された一点モノが多数あり、その一つ一つがオーセンティックな雰囲気を作り出しているのです。(ニト○で買い集めるだけじゃ、こうはいかないんですよね。。。)

まさに玄人はだし。あるいは個人的な趣味だからこそできる、手間の掛け方とも言えます。
住谷さんは30年ほど前からウイスキーに開眼されており、特にジャパニーズウイスキーを中心に飲まれていたとのこと。当時のジャパニーズは不遇の時期です。写真のバックバーには写っていないセラーや収納スペースから、出てくる出てくる秘蔵ボトルの数々(笑)。
この特別な空間に、業界関係問わず友人、知人を招いて日々交流する。お世辞抜きに素晴らしい趣味だと思いますし、将来自分もこんな空間を持てたらいいなぁとか考えてしまいます。

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今回は雨上がりの夕方から、テラスで軽食をハイボールとともに。そしてその後はホームバーでじっくりと秘蔵のウイスキーを楽しむ。大変充実した1日となりました。
そして宴は1夜を挟んで翌日まで続くのですが。。。それはまた後日の更新で。
       

サントリー 響17年と白州12年を2018年6月以降休売 新商品発売も

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既に多方面から伝え聞いているだけでなく、酒販店によっては告知されている情報ですが、2018年6月に白州12年が、同9月に響17年が休売となります。

これまでは、サントリーの営業サイドが内々に特約店などへ連絡。そこから伝聞を介して情報が広まっており、当ブログでも新商品に関する情報と共に噂を検証する記事を更新していたところ。本日、日経新聞に休売情報が掲載され、いよいよカウントダウンが始まったなという状況です。

日経新聞:サントリー「響17年」販売休止 ウイスキー原酒不足 白州12年も。
ねとらぼ:サントリー「白州12年」「響17年」販売休止へ ウイスキー人気で熟成した原酒が不足

日経新聞によると、休売扱いとなる2銘柄の再販時期は未定。サントリーとしてはこれまで同様積極的な設備投資と企業努力で原酒を確保し、再販を目指すとの姿勢ですが、12年、17年クラスの原酒は設備投資後すぐできるわけではなく、時間が必要であることは言うまでもありません。

仮に2010年ごろからの増産分があるとしても、ラインナップの復活はこのままの市場推移であれば、2025年から2030年くらいまでかかってしまうのではないかと。
そもそも現在使われている原酒が作られた2000年前後は、日本のウイスキー市場が最も苦しかった時期。当然生産も少なかったでしょうから、その当時の原酒で今のブームを乗り切れるはずもなく、休売の判断は時間の問題であったと考えられます。
むしろ早々にエイジングを撤退してしまったニッカウイスキーやキリンに比べれば、持った方だとも思います。


今後の響、白州、そして今回休売対象になっていない山崎の通常ラインナップはそれぞれ
響:ジャパニーズハーモニー、21年、30年
白州:NA、18年、25年
山崎:NA、12年、18年、25年
となり、定価で手に入るかはさておき希望小売価格1万円前後のミドルエイジクラスが、希薄なラインナップになります。

サントリーは、ここに平均酒齢15年程度とされる「響 ブレンダーズチョイス」(2018年9月発売予定・定価1万円程度)を投入予定。17年の代替としての役割を担わせていくようです。
ひょっとすると、ブームによる需要増で両ブランドの品質維持も供給も間に合わず共倒れになるかもしれない中。リリースを安定させるため、白州と響どっちを取るかの二択で響17年をNA仕様にして白州12年向けの原酒も回し、ジャパニーズハーモニーの上位グレードを開発する、といった苦肉の策だったのかもしれません。

参照:Suntory revamps Yamazaki, Hibiki and Hakushu packaging - The Sprits Business (4/27)

ただし白州12年について、海外や免税店向けリリースは継続するのか、今年発売となるProof表記入りで12年750ml仕様の新ラベルに関する情報も出ています。あくまで噂レベルではありますが、今年の秋頃にさらなる発表があるという話も聞いていました。
これが単に響17年の休売と、ブレンダーズチョイスの話のみなのか、それとも何かしらの動きがあるのか。。。
ねとらぼの記事によると、この他のラインナップで休売は予定されてないとのことですが、今回の件、今年1月頃聞いた話は発信源がいくつかあって、ミニマムは白州12年のみでしたが、最大級でサントリーのラインナップ半分くらい入れ替わるレベルの噂だったんですよね。

響17年は、前身となるNA時代を含めると1989年発売。白州12年は1994年発売。いずれにせよ、実に20年以上に渡り展開されたオフィシャルスタンダードが、姿を消すことになります。
特に響17年はジャパニーズブレンデッドの評価を確たるものにしたと言っても過言ではない、ブランドそのもののルーツです。ウイスキーブームが「過ぎたるは及ばざるが如し」という言葉そのものを招いているこの状況。この販売休止を発端に、2018年が2015年のニッカ・ショックに次ぐ、サントリー・ショックの年にならなければ良いのですが。。。

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