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清里フィールドバレエ 30周年記念 シングルモルト 白州 30年 48%

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KIYOSATO FIELD BALLET 
30th ANNIVERSARY 
SUNTORY SINGLE MALT WHISKY 
HAKUSHU DISTILLERY 
AGED 30 YEARS 
Distilled 1987,1988,1989 
Bottled 2019 
700ml 48% 

グラス:木村硝子テイスティング
場所:自宅@サンプル
時期:開封後1ヶ月以内
暫定評価:★★★★★★★★★(9)

香り:注ぎ立てでふわりと広がる華やかなオーク香。甘酸っぱい黄色い果実香と、干し草や日本家屋を思わせる落ち着いたアロマ。果実香は序盤は金柑や花梨、そこからパイナップル、黄桃と多層的な変化があり、微かにハーブを思わせる爽やかさ。奥にはモンブランのような甘い洋菓子を思わせる香りも潜んでおり、徐々に全体に馴染んでいく。

味:ウッディで甘酸っぱい味わい。一瞬ドライな刺激はあるが、すぐに柔らかいコクが感じられるボリュームのある口当たり。レモンクリームや熟したすもも、パイナップルなど、香り同様に様々な果実を連想させる風味が華やかな含み香と共に広がる。
余韻はウッディで微かにピーティー、果実の残り香と共にオーキーな華やかさを纏って、最後までバランスが破綻せず長く続く。

思わず引き込まれ、恍惚としてしまう素晴らしいバランスのウイスキー。軸になる香味は白州の厚みのある酒質とアメリカンオークの組み合わせだが、一言で”華やか”といってもそれを構成する情報量が多く、多層的でありながら一体感を維持して余韻へ繋がる。この奥深さはもはや筆舌に尽くし難い。神様が作ったウイスキーじゃないだろうか。
少量加水しても崩れないが、ストレートでじっくりと時間をかけて味わう方がオススメ。これまで飲んできた白州のなかでも、最高の1本。

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毎年夏、山梨県清里・萌木の村で開催されているバレエの野外講演、清里フィールドバレエ。
この講演とウイスキーとの繋がりは、講演25周年となった2014年、当時サントリーの名誉チーフブレンダーであった輿水氏が記念ボトルを手掛けたことに始まり、翌26周年からはイチローズモルトの肥土氏へとバトンが引き継がれ、昨年まで計5作がリリースされてきました。

まるでフィールドバレエそのものを再現したように、様々な原酒が混じり合い、美しい仕上がりとなっていた25周年のブレンデッドモルト。以降は、その年その年で個性的なブレンドが物語の起承転結を表すようであり。また「響を越えるウイスキーを作る」という目標を掲げた肥土氏のブレンドは、年々完成度を増していくようでした。

職人には、最高の材料と、持てる技のすべてを使い、渾身の一作を作ることができる機会は、誉れであるとともにチャレンジでもあります。時にそれは依頼人の要求や経済的な理由等から、必ずしも与えられる訳ではありません。このフィールドバレエシリーズは、そうした意味で世界最高峰のブレンドに挑むという、得難い機会を与えていたのではないかと言えます。

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(清里フィールドバレエ25thと、そこから代々続いたフィールドバレエ各種。同じような構成はひとつとない、それぞれが個性を持った素晴らしいウイスキー。これをすべて飲めるのは、現時点では萌木の村しかない。)

そして2019年、30周年を迎えることとなった同講演に合わせ、再びサントリーで作成された記念リリースにして、フィールドバレエシリーズの到達点とも言える1本が、このシングルモルト白州30年です。

構成原酒は1987年から1989年蒸留の白州原酒で、バレル、ホグスヘッド、パンチョンの3樽のみ。作成本数は僅か15本。。。山梨の地で育まれた3樽の原酒を福與ブレンダーが吟味し、萌木の村で提供される為だけに作られた渾身のリリース。何より白州として30年モノのリリースは初めてで、萌木の村とサントリーの繋がりの深さを感じます。(パッと見て白州30年と見えないのは、主役はあくまでフィールドバレエということか、あるいは大人の事情か。。。)

飲みに行かねばと思っていましたが、大変ありがたいことに舩木社長が友人・業界関係者向けに行うサンプル配布が自分にもヒット。伺う前にテイスティングの機会を頂きました。

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感想は。。。もはや改めて書くまでもなく、長々と書かれたコメントの量を見るだけでも、自分の感動は伝わると思います。
今回の一本を例えるなら、それはフィールドバレエにおける"主役"そのもの。同じくサントリーで作られた25周年のブレンデッドモルトは、白州以外に山崎の長期熟成原酒も加わり、樽材、熟成期間、方向性の異なる多彩さがひとつにまとまって、ブレンダーという脚本家の描く1本のストーリーを作り上げていたと言えます。

一方この30周年シングルモルトは、原酒が白州のみということもあり、舞台全体ではなく主役一人にフォーカスしたような、一つ一つの動作がはっきりと伝わる分かりやすさがあります。
表面的にはオーキーで華やか、しっかりフルーティーなウイスキー。木々の香りを運ぶ夜風と、月明かりのスポットライトが当たる、幻想的なステージで踊るバレリーナのよう。ただ熟成年数に反して嫌なところは少なく、良い部分が際立つのはミスのない演技故。そしてその華やかさを掘り下げていくと、細かい演出の数々と、積み上げてきたものの奥深さにただただ圧倒される。すさまじい技量が見えてくるのです。

昂った勢いそのままに書き連ねた考察と感想ですが、これが制作者の意図を正確に読み取っているかというと、全く異なっていることもあります。
「専門性とは切り離されたところに、観客としての愉楽がある」、これはとあるライターさんの言葉ですが、嗜好品を楽しむということは、自分本意な感想を楽しむことでもあると思うのです。
改めて、自分がウイスキーを好きでいて良かったと。こんなにも素晴らしいウイスキーを味わうことが出来たことに、ただ感謝したい。素直にそう感じた一杯でした。

清里フィールドバレエ 29周年記念 イチローズモルト ジャパニーズブレンデッド 48%

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KIYOSATO FIELD BALLET
29th ANNIVERSARY
Ichiro's Malt & Grain
Japanese Blended Whisky 
Bottle No, 368/403
700ml 48%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後1週間程度
評価:★★★★★★★(7)

香り:豊かな樽香、メープルやキャラメルナッツのような香ばしく甘い香り立ちから、時間経過でドライアプリコットの甘酸っぱさ、シュガースポットの出たバナナ。ほのかにミントの爽やかさも伴う。

味:リッチな樽感を感じる柔らかい口当たり。ウェハスチョコレートやピーナッツの甘みと軽い香ばしさ、濃く入れた紅茶のタンニン、オレンジジャムの甘み。余韻はビターで程よくドライ、微かにハーブや松の樹皮。メローな樽香が鼻腔に抜け、長く続く。

香味ともジャパニーズらしい樽感が主体だが、それが柔らかく多層的にまとまったブレンデッド。熟成した原酒こそのスケール感を感じさせてくれる。
少量加水すると、最初は樽香がギスギスしたような刺激を感じるものの、すぐに穏やかになり、メープルシロップを思わせる熟成したバーボンのような甘い樽香と、ママレードジャムのような甘酸っぱい口当たりも。

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今年もリリースされた、シリーズ第5作目となる清里フィールドバレエ記念ウイスキー。早速テイスティングさせていただきました。
作り手は前作同様、イチローズモルトの肥土伊知郎氏。シリーズ第2作からリリースを継続しているため、イチローズモルトとしては4作目となり、そしてこれが当面最後のリリースとなります。

清里フィールドバレエは、毎年8月に山梨県清里・萌木の村で開催されているバレエの野外公演。
ウイスキーとの関係は特段ありませんでしたが、今から4年前に公演25周年を記念したウイスキーをサントリーの輿水氏が手がけたことから繋がりが生まれ、その後は作り手を変えて1年に1度、公演に合わせた記念ウイスキーのリリースが継続されています。
その中で、伊知郎氏の目標は響30年を越えるウイスキーを作り上げること。フラグシップブランドの如く羽生蒸留所と川崎蒸留所の長期熟成原酒を惜しみなく使い、毎年異なるアプローチを感じさせるブレンドを仕上げていました。

今年はその集大成にして、自信作であるとの話も伺っています。
構成原酒である羽生モルトと川崎グレーンは、熟成期間や環境の関係などから樽感が強く、そのブレンドも基本的には同様のウッディネスとフルボディな構成が軸。
前作、28周年記念はフルーティーさとリッチな樽感に奥行きのバランスが良く、ファーストリリースの25周年とは違うベクトルで完成度の高いウイスキーであったところ。

今作、29周年の基本的な構成は上記の通りなのですが、それが飲み口から余韻にかけて存在感を維持しつつもソフトにまとまって、熟成によって得られた個性が繊細なものまで多層的に楽しめる点に、作り手が目指す形が見えるようです。

(清里フィールドバレエ・アニバーサリー25th、28th、29th。多層的で洗練された美しさを持つ25thに対し、26thからは限られた原酒の中でブレンドとしての完成度を年々上げてきた。)

使われた原酒はモルトが20〜25年熟成、グレーンはより長熟で40年弱といったところでしょうか。樽はホワイトオークの古樽的なウッディネスが強くバーボン、シェリー、プレーン、あるいはコニャックと区別がつきづらいものの、加水が効いてうまくまとまっています。

今回のブレンドを例えるなら、ゆっくりと沈んでゆく夏の夕日のようであり、々しいフィナーレというよりは、 観劇の興奮と終幕の寂しさの中で流れるエンドロールのようでもあります。
原酒のストックが厳しく、既存の組み合わせで作るイチローズモルトのフィールドバレエは今作で最後。ですが、そもそもイチローズモルトのフィールドバレエは26th限りの予定だったところ。リリース後、萌木の村を代表するレストラン・ビール醸造場が火災で全焼する事故が起こり、 しい状況に置かれた萌木の村の活動を後押しするため、27th以降の制作を続け られたというエピソードがあります。

作り手との繋がりを感じるエピソードですが、そのブレンドづくりも今作で区切り。萌木の村としては公演30周年の節目向け、新たな作り手に想いを託してリリースを継続する予定と伺っています。
自分は観客席に身を置き、まさにその観劇を見た心のままに一連の情景を思い返しつつ、また来年の夏の夜の出会いを心待ちにしているのです。

清里フィールドバレエ 28th イチローズモルト ブレンデッドウイスキー 48%

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KIYOSATO FIELD BALLET
28th Anniversary
Ichiro's Malt & Garin Japanese Blended
700ml 48%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後1週間以内
評価:★★★★★★★(7)

香り:熟成感を感じる重みのある香り立ち。キャラメルやチョコチップクッキー、ナッツ、杏ジャムの酸味、ハーブの爽やかさ・・・まるで熟成庫の中にいるような多層的なアロマ。時間経過でウッディネス、ハーブを思わせるニュアンスが強くなっていく。

味:とろりとコクのある口当たり、黒砂糖、キャラメリゼしたアーモンドや胡桃の甘みとほろ苦さを感じた後、ドライアプリコット、熟成梅酒、落ち着いた甘酸っぱさからじわじわとタンニンが広がっていく。樽感は強いが決してしつこくない。
余韻は柔らかくドライ、酸味を伴うウッディネスとほのかなえぐみ。滑らかに伸びていく。

クラフトウイスキーとして完成度の高いブレンデッド。熟成感は体感30年ほどだが、それを越える古酒、傾向の違う原酒が使われてバランスが取られている印象もある。羽生らしさと重厚感のある香味、余韻にかけてのまとまり、柔らかさに注目したい。
加水すると飲み口はさらに柔らかく、樽感もおだやかになってポジティブな変化が見られる一方、甘みや果実味が多少犠牲になる。チェイサー片手にストレートで楽しみたい。
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清里、萌木の村で毎年夏に開催されているバレエの野外公演、清里フィールドバレエ。今まさに28年目の公演が行われている最中であり、今年もその公演を記念したウイスキーがリリースされました。

記念ウイスキーのリリースは3年前の25周年から始まり、今作のブレンダーは26周年、27周年に引き続きイチローズモルトの肥土伊知郎氏。
閉鎖蒸留所である羽生蒸留所のモルト原酒と川崎蒸留所のグレーンを使ったブレンデッドウイスキーで、どちらも原酒のストックが非常に少なくなり、もうリリースできないのではないか。。。という話も囁かれる中。貴重な原酒を使ったリリースを継続しているのは、イチローズモルトと萌木の村との結びつきの強さを感じます。

今回のリリース、純粋にブレンデッドとして26周年、27周年以上によく出来ている1本だと思います。
これまでのイチローズモルトによる2作、26周年は長期熟成グレーンのバニラ系のニュアンスが強く、27周年はモルト、樽が強く出て荒々しさも残る構成。
そして今年の28周年は、長期熟成モルトとグレーンがバランス良く調和、これまでと傾向が異なり濃厚でコクがありながら、ともすればしつこくなりがちな味わいが余韻にかけて穏やかにまとまる。
観劇が終幕することへの一抹の寂しさと、後に残るウッディネスがじんじんと興奮の名残のごとく感じられるのです。

勿論、同じ★7評価の中でもこれ以上に綺麗で華やかで、そしてスムーズなブレンデッドウイスキーが他に無いわけではありません。ネガティブな要素も少なからずあります。
ただ、今回のボトルはクラフトやジャパニーズの「らしさ」を備えつつ、多層的な香味として高いレベルでまとまっている点が素直に良さとして感じられるのです。
ウイスキーは時間と環境が育てるものだということを再認識した1杯でした。

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この2017年、萌木の村からはこれで3本もの記念ウイスキーがリリースされたことになりました。
ポールラッシュ生誕120周年のシングルモルトとメーカーズマークがそれぞれ4月と7月に。そしてこのフィールドバレエが8月に。タイミングもあるとは言え凄いペースです。
オーナーであり企画人でもある舩木氏は「清里の奇跡」と表現していましたが、願うだけで奇跡は起きないわけで、きっと様々な苦労や調整があったのだと思います。

清里フィールドバレエ記念ボトルは、サントリーが手掛けた25周年ボトルの、美しく華やかな味わいに始まったストーリーが、中間から後半は様々な動きと伏線が絡まる重々しい内容となり、今年のそれは起承転結で言うフィニッシュ、フィナーレとしてぴったりな内容でした。
順を追うならこの後はカーテンコール・・・。来年はどういったリリースが行われるのか、今から楽しみです。

イチローズモルト 清里フィールドバレエ 26th & 27th 記念ボトル

カテゴリ:

KIYOSATO FIELD BALLET
27th Anniversary & 26th Anniversary
Blended Whisky
Ichiro's Malt
2016's & 2015's 
700ml 48%

山梨県の"萌木の村"で開催されている、日本で唯一連続上演され続けているバレエの野外公演、清里フィールドバレエ。
その開催25周年を記念して2014年にボトリングされた第1弾から始まり、第2弾(26周年)、第3弾(27周年)で2016年まで計3種類、記念ウイスキーのリリースが続いています。

昨年末、同施設の村長である舩木さんから、手紙と共にこの記念ボトルのサンプルを頂きました。
本ブログをご覧になってくださっているだけでなく、こうしたお気遣いはただただブロガー冥利に尽きる話です。
折角なので、子育て中で外飲み出来ない妻と一緒に楽しませて頂きました。 

清里フィールドバレエ記念ボトルはそれぞれ生産者が異なり、25周年はサントリー。26周年、27周年はイチローズモルトが所有する原酒を使って限定生産しています。
25周年ボトルについては以前記事にしており、今回改めてテイスティングしたわけですが、やはり素晴らしいピュアモルト。グレーンを使っていない中であれだけの一体感に加え、熟成した原酒が織りなす美しいフレーバーを妻も絶賛していました。

そして今回の記事では、イチローズモルトがブレンド、ボトリングした26周年と27周年記念のブレンデッドウイスキー2本にスポットを当てて、レビューをまとめます。
こちらは双方とも羽生蒸留所の原酒をベースに、川崎蒸留所のグレーンをブレンドしたロストディスティラリーの共演。ブレンダーは勿論、肥土伊知郎氏です。
なんとも贅沢な飲み比べですが、そうする事で見える共通のキャラクターや、ブレンドの違いもありました。

26周年記念ボトルは、1990年蒸留25年熟成の羽生モルト原酒に、1982年蒸留33年熟成の川崎グレーンがベース。
27周年記念ボトルは、同じく1990年蒸留の羽生モルト原酒に、グレーンは約40年熟成の川崎グレーンをブレンド。
樽構成はどちらもバーボンの古樽やシェリー樽が中心のようで、イチローズモルトの原酒保有状況を考えると、同メーカーで考えうる最長熟、気合の入った組み合わせである事が伺えます。
(実際、ブレンドにあたり肥土氏はサントリー響30年を越えるウイスキーを作る事を目標としていたそうです。)

まずどちらにも共通するのが、羽生原酒らしい強めの樽香。熟成環境や樽構成からくる、ウッディーで酸味を伴う香味がいかにもらしさとして感じられます。
そこにグレーンの存在感は26周年ボトルの方が強く出ており、バニラや蒸した穀類を思わせる甘みが強く。対して27周年はモルトが強いのか樽感メイン、シェリー樽原酒由来の甘みと燻したようなアロマ、ハーブのような爽やかなニュアンスも感じられました。

こればかりは原酒の質や選択肢にも限りがあったと思うので一概には比較できませんが、サントリーのそれとはそもそもの育ち、ベースが異なる感じですね。
都会的で洗練された味わいに対し、イチローズモルトのブレンドは田舎の古民家を思わせる、荒削りでありながらどこか懐かしい。。。そんな気持ちにさせてくれるウイスキーでした。
観劇の構成で言う序盤は美しく華やか、中間から後半は様々な動きと伏線が絡まる重々しい内容。今年は起承転結で言うフィニッシュに当たるわけですが、何かしらリリースの動きがあるとは聞いており、今から楽しみです。
舩木さん、貴重な体験をありがとうございました!


【テイスティングノート】
◆イチローズモルト 清里フィールドバレエ 26周年記念 48%
香り:濃い甘さと酸味を伴う木香。一瞬華やかな熟成香を感じるが、すぐに古民家を思わせる香り。徐々に焦げた木のニュアンス、微かにハーブの爽やかさが開いてくる。
少量加水すると蒸した栗のような甘みや、その渋皮を思わせる渋みが前に出てくる

味:ウッディーでえぐみも伴うドライな口当たり。焼き芋、カラメルソースがかかったバニラ、古い梅酒を思わせる落ち着いた酸味と古酒感。余韻は一瞬刺激を感じるがまったりとした甘みとほのかなえぐみが長く続く。
少量加水すると余韻にかけてスパイシーな刺激を強く感じる。

◆イチローズモルト 清里フィールドバレエ 27周年記念 48%
香り:香り立ちは甘い樽香、燻したような焦げたアロマ。梅のような酸味、ツンとハイトーンなエッジとハーブの爽やかさ。加水すると古い樽由来のえぐみを伴う。

味:スパイシーな口当たり、ブルーベリーやサルタナレーズンの甘み、じわじわと古樽由来のえぐみが開いてくる。
余韻はスパイシーでウッディ、梅ジャムの酸味、微かにハーブ、濃く出した紅茶の渋みを伴い長く続く。
加水するとくるみを思わせるナッティさ、モルティーな旨味がある。

サントリー 清里フィールドバレエ 25周年記念 ピュアモルトウイスキー 48%

カテゴリ:
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KIYOSATO FIELD BALLET
25th Anniversary
Pure Malt Whisky
Suntory
2014's
700ml 48%

グラス:サントリーテイスティング
量:ハーフショット
場所:BAR飲み(Y’s Land IAN)
時期:開封後1週間程度
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:ウッディで華やか、バニラの甘みにアプリコット、梅、オレンジなどを思わせる酸味を伴う熟成香。リッチなアロマ。
グラスの残り香はクリーミーで甘酸っぱい。

味:スムーズで華やか、とろりと複雑で厚みのあるバッテッド。アプリコットジャム、乾いた麦芽、おしろい、砂糖をまぶしたオレンジピール、鼻に抜ける香木のアロマ。
余韻は徐々にウッディ、オーキーで華やかで微かにスモーキー。ドライでジンと痺れを伴うがしっかりと残り長く続く。


山梨県北杜市の"萌木の村"で、毎年8月の2週間だけ開催されているバレエの野外公演、"清里フィールドバレエ"の25周年を記念し、サントリーの輿水精一氏に依頼して作られたオリジナルブレンデッドモルトウイスキーです。
中身は1990年代蒸留の白州を中心とした構成で、体感的には20年前後の熟成となるバーボンバレル、ホグスヘッド系の原酒がメインに使われているように思います。ジャパニーズらしくというかサントリーらしいオーキーでリッチ、多彩な原酒が織り成す複雑さと甘酸っぱく熟成感のある味わい。そこに加水が加わって、バランスの良い香味が楽しめます。

このブレンドを作成するにあたっては、同氏が"清里フィールドバレエ"のイメージを膨らませて作られたとのことで、ラベルはプリントではなく表面を削る加工で、夏夜の月灯りの下、風に揺れる木々と舞うバレリーナの姿が描かれています。
あまり比較する意味は無いですが、清里フィールドバレエシリーズは、このボトルを皮切りに3種類リリースされていますが、初版のこのボトルが一番美しいデザインだと感じます。

このフィールドバレエ25周年記念リリースは、対外的に販売された26周年、27周年と異なり、懇意の関係者に販売された以外は、萌木の村でしか飲めないボトルでした。それがこのたび、諸事情により三越前のBAR IANにて開封、置かれることとなりました。
おそらく、このブレンデッドモルトを都内で飲むことが出来るのは、IANさんだけでしょう。

気になっていたボトルだったので、テイスティング出来て良かったです。
今回は口開け近くで様子見のハーフショットテイスティングでしたが、時間をおいてもう一度飲んでみたいと思います。

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