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ドラマの最終回間際、スーパーエリーの登場を狙ったかのように発売されたスーパーニッカ復刻版。 

ニッカ(アサヒ)の広報戦略は残念、なんて言うある種の通説を吹き飛ばすくらいのメディア露出で、やれば出来るじゃんと感心したのは記憶に新しいところ。
そんなわけで、機会があれば飲んでみるかと思っていましたが、なかなか機会がなく。
先日のテイスティング会の際に、これは意外と良いから飲んでみ?と進められ、やっと飲むことが出来ました。

SUPER NIKKA
43% 700ml
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暫定評価:★★★★★(5)

"ドライなアルコール感、カラメルの甘み、徐々に炒った麦芽やドライアプリコットが少々。
口当たりはやわらかく、モルティで厚みがあり、金平糖やビスケットのような甘さが感じられる。
フィニッシュはビターでほのかにスモーキー。
単調気味ではあるが、通常のスーパーニッカとは異なる厚みのある香味が楽しめる1本。 "

ボトルの素性については、様々なサイトで情報が出ているので割愛します。(ぐぐってください…。)
中身についてはモルト率が高く、7:3か、8:2か、というくらいで、それもブラックニッカ復刻版のような若いモルトを使うのではなく、適度に熟成感のある12年~15年クラスを使っているように感じます。

復刻度合いについてですが、流石に初期のカガミクリスタルのスーパーニッカは飲んだことが無く、1970年代頃のモノまでしか飲めていませんので、あくまで推察レベルになります。そもそも初期のスーパーニッカは余市モルト主体でしょうが、100%であったかは定かではありません。

というのも当時のウイスキー級別制度は、特級は30%が原酒なら他7割は添加アルコールOKというモノでしたし。 むしろ、モルトの強い香味、樽香を落ち着かせるため、グレーンの役割でブレンド用アルコールやバルクを添加していた可能性もあります。(これは当時のジャパニーズ他製品にも見られる傾向です。)

そのため、グレーンが少量混じったこの復刻版の甘い香味は、図らずとも同じベクトル上のウイスキーになっているのではないかと感じます。

良いウイスキーですが、注文を付けるなら肩ラベルは貼ってほしかった・・・というか、1本1万円でも良いので、容器を復刻してほしかったです(笑)。