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シングルカスク 宮城峡 10年 2005-2015 マイウイスキー塾 55% #300250

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MIYAGIKYO
SINGLE CASK
NIKKA WHISKY
Aged 10 years
Cask type Remade Cask 250L #300250
700ml 55%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後1週間以内
評価:★★★★★★(6-7)

香り:ドライで乾いたオーク香、華やかな香り立ち。砂糖菓子を思わせる乾いた甘さから、ドライアップル、洋梨、ほのかに金柑を思わせる柑橘系の果実香が開いてくる。徐々にカスタードのような甘さも感じられる。

味:スムーズな口当たり。ドライパイナップル、林檎を思わせるフルーティーさ、奥には焼き栗のような香ばしい甘みも感じられる。余韻はオーキーな華やかさと柔らかいコク、近年系トロピカルフレーバーを伴うフルーティーなフィニッシュ。

香味とも樽由来のオーキーなフレーバーが中心の華やかな構成。酒質と樽感のバランスが良く、樽材をしゃぶっているだけの味わいにはなっていない点がポイント。少量加水すると華やかな香味はそのまま、まろやかでクリーミーな舌当たりが得られる。若いながら整った、美味しいモルト。


余市蒸留所でのマイウイスキーづくりと平行して、宮城峡蒸留所で開催されているのがマイウイスキー塾。宮城峡が"塾"で余市が"づくり"なのは、宮城峡のウイスキー製造行程はほぼ機械化されており、自身の手でウイスキーを作るというより、その行程を見学して塾として学ぶ部分が多いからとのこと。
宮城峡蒸留所のすぐそば、作並温泉で1泊しながらウイスキーを学ぶという、愛好家からすれば非常に贅沢な旅行になりますね。

自分は実家が仙台ということもあって、宮城峡蒸留所は過去何度も見学に行っており、非常に馴染みがあるのですが、マイウイスキーには縁がないままブームが到来。妻子を置いて1泊2日家を空ける事も難しくなり、余市と宮城峡を揃えての夢のマイウイスキー竹鶴づくりはしばらく断念(笑)。
BAR飲みできれば良いかな・・・なんて考えていたわけですが、先日マイウイスキーの余市10年を交換いただいた読者の方から「宮城峡もどうです?」とありがたい申し出があり、またしても先払いとしてボトルを送っていただきました。

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香味の構成としては、使われたのがアメリカンホワイトオークのリメード樽ということで、特に近年のスコッチモルトにも多く見られるバーボンバレル系の華やかでウッディな仕上がり。宮城峡では蒸留所で限定販売されていた、15年熟成の原酒に近い印象を受けると共に、竹鶴のフルーティーさを形成するとも考えられる原酒の一つ。
10年という熟成故に樽感にくどさがなく、酒質のボディも残っていて樽に負けていない。華やかなフルーティーさと、余韻や時間経過でのもう1段階の開きを楽しめる、絶妙な味わいに仕上がっています。

それはさながら宮城峡がある作並の山々を吹く、木々の香りとみずみずしい川の香りを含む清涼な空気のよう。
マイウイスキーの樽は10年で熟成を切り上げることが決まっているため、同じ時期の原酒であってもモノによっては荒さが残っていたり、フルーティーさがもう一つ足りなかったりすることが稀にあります。
それもまた熟成を感じる楽しみであるとも言えるのですが、今回交換いただいた2本は、まさに熟成のピークを迎えた味わいでびっくりしてしまいました。

人生でどれだけの徳を積んだら、こういう巡り合わせとなるのか(笑)。
羨ましい気持ちは勿論ありつつ、そのおすそ分けを頂けたことには感謝しかありません。
この2本をじっくり楽しみながら、来年の自分の余市の到着を待ちたいと思います。

シングルカスク 余市 10年 2004-2014 マイウイスキーづくり 60% #406599

カテゴリ:
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YOICHI
SINGLE CASK
NIKKA WHISKY
Aged 10 years
Distilled 2004
Bottled 2014
Cask type New American White Oak Cask #406599
700ml 60%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後1週間程度
評価:★★★★★★★(6-7)

香り:チャーオーク由来のリッチなウッディネス。はじめはツンとした溶剤っぽさが多少感じられるが、すぐにカカオチョコレート、メープルナッツ、熟したバナナを思わせる濃い甘みとほろ苦さ。ほのかに焦げた木材、ローストアーモンドのような香ばしさも感じられる。

味:濃厚で甘く香ばしい口当たり。フルボディ。カラメルソース、生チョコレート、ローストアーモンド、じわじわと唇や口内の水分を奪うようなウッディネス。
余韻はほろ苦くヒリヒリとした刺激を伴うが、蜜っぽい甘みも感じられ、穏やかに消えていく。

新樽パワー炸裂という余市らしい1本。濃厚で骨太、アタックも余韻にかけて強く感じられるが、度数ほどのアルコール感はなく。またタンニンもほど良い程度で、純粋に樽由来のエキス、甘みや香ばしさが主体という構成。少量加水すると蜜っぽい甘みが引き立つ。


ニッカが毎年開催している、蒸留所見学兼体験イベントである、マイウイスキーづくり。
詳細はご存知の方が大半と思いますので割愛しますが、自分は2009年の余市に参加しており、ボトリングまであと1年というところまで来ました。

"マイウイスキーづくり"は2000年以前から実施されていましたが、当時はあくまで関係者を中心としたもので、現在のように広く募集されるようになったのは2002年からとのこと。
その為、ここ数年は保管期間を終えた初期グループの方々がチラホラ見られるようになり、SNS等の投稿を見ては俺のも早く飲みたいなと、待ち人を待つ想いであったわけです。

そんな中、当ブログ読者の方と、お互いのマイウイスキーボトルを交換することとなったのですが、先払いだと送ってきてくださいました。
こちらはまだモノがないにも関わらず。。。信頼いただけるというのは、純粋に嬉しいことです。

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(余市蒸留所、マイウイスキーづくり用の熟成庫。土の香りのする非常に古典的な熟成庫であり、樽詰めされた原酒は、時折来る来訪者に見守られながら10年後のボトリングのときを待つ。)

前置きが長くなりましたが、新樽熟成の余市の特徴は、何と言ってもその樽感。 バーボン樽のように一度エキスが抜けているわけではないので、バニラや黄色い綺麗なフルーティーさというより、キャラメルやメープルシロップを思わせるねっとりとした色の濃い甘みが、ウッディなタンニンと合わせて溶け込んでいます。
それが日本の温暖な環境の影響もあって短期間で抽出されるため、元々骨太な酒質はそのまま。
新樽熟成のスコッチモルトがないわけじゃないですが、こうした仕上がりになるシングルカスクは少なく。また、長熟スコッチで同様の濃いフレーバーが得られるケースに比べ、タンニンが穏やかな傾向もあります。

2001年、国際ウイスキーコンペWWAの前身であるベストオブベストで、新樽熟成の余市10年が世界一のシングルモルトに選ばれたワケですが、あれは特別な樽ではなく、熟成庫に転がっていた普通の新樽から選んだという話。上記のようなこれまでのスコッチにあまり見られない濃厚なウイスキーが、濃いシェリー樽モルト大好きな欧州の愛好家の琴線に触れたのではと推測しています。

なお、2000年代のニッカのウイスキーは、竹鶴や鶴などの上位グレードを中心に、大なり小なりこの新樽原酒のフレーバーが感じられました。最近はブレンドの方針が変わったのか、この香味が薄くなってしまい悲しい限り。。。
ちなみにこの新樽熟成のウイスキーは、パイプや葉巻との相性が抜群に良いのです。今回のボトルも後日極上な1本を入手した後、紫煙と共に至福のひと時を楽しみたいです。

笹の川酒造 安積蒸留所がウイスキー樽の共同オーナー募集を開始

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笹の川酒造樽オーナー募集
日本各地で新しい蒸留所が産声を上げる中、操業した蒸留所が「樽売り」を開始しています。
樽売りには大きく2パターン、熟成した原酒を販売するものと、新酒の段階で売るものがあるわけですが、日本のクラフトディスティラリーのほとんどは熟成させた原酒を持ちませんので、今後蒸留するニューポットを販売し、規定の期間貯蔵庫で熟成。数年後にボトリングしたウイスキーが手元に届くというシステムになります。

自分で樽を持つ。
ウイスキー好きなら一度は憧れるマイ樽ですが、その価格は決して安くありません。
直近、国内クラフトディスティラリーのおおよその販売価格は、200リットルのバーボン樽(約5年程度の保管)で100~200万円。何よりボトリング後には100本単位で同じウイスキーが届くことになり、企業や団体が何かの記念に詰めておくなら現実味はありますが、個人の場合は消費や保管スペースの問題も・・・。
そんな中、先日募集開始された笹の川酒造(安積蒸留所)と福島屋商店の樽オーナー制度は、1口16000円で2本分を販売するもので、個人消費者でも気軽に参加できる共同企画となっています。

笹の川酒造 福島屋商店
参考及び画像引用:ウイスキー樽オーナー募集(福島屋商店)
https://www.fukushimaya-shoten.jp/whisky/

安積(あさか)蒸留所は、福島県郡山市にあるクラフトディスティラリー。
笹の川酒造については、このブログでも度々取り上げている"山桜"や"963"などの商品でご存知の方も多いと思いますが、同社が自社で原酒を生産するため、今年4月に整備を完了したのが、安積蒸留所です。
その後、5月~9月頃を試験蒸留期間として、設備の確認や様々なタイプの原酒を試験的に生産。10月から本格的に蒸留を開始しています。

今回募集される樽オーナー制度での原酒は、同蒸留所の系統からノンピート。樽のタイプは書かれていませんでしたが、ウイスキーオーク(リフィルカスク)か新樽、バーボン樽あたりだと思います。
保管期間は2017年3月から2022年までの5年間。ボトリングはシングルカスクの43%加水で、別途オプションでオリジナルラベルにも対応している模様。熟成期間中は、1年に1回のサンプリングや樽オーナー対象の蒸留所見学会なども行われるそうです。
時期的には、来年4月から社会人になる方、子供が生まれる方、あるいはお店を開業されたり節目の歳を迎える方が購入される(贈り物とする)のも面白いかもしれません。


さて、同蒸留所についてはウイスキーマガジンが特集した記事が既にWEB上にあるため、その仕様を知ることは出来ます。
しかし、味も知らぬ蒸留所の原酒を樽買いするのは、たとえ少量であっても抵抗があるものです。
そこで今回の記事では、安積蒸留所のニューポットの特徴に触れつつ、5年後の姿にフォーカスして紹介します。
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実は今年の7月。試験蒸留中の同蒸留所を見学、出来上がったばかりの原酒のテイスティングもしておりました。
訪問記として記事を書く予定でしたが、タイミングを逃してしまって・・・現在に至っていたのです。(笹の川酒造の皆様、申し訳ございません。)

笹の川酒造は日本酒が主軸のメーカーであることもあり、仕込みの際にはウイスキー酵母以外に日本酒酵母を使った原酒も試験的に作っています。
別メーカーの方に聞いたところ、この日本酒酵母での発酵は、ウイスキー酵母やビール酵母に比べて難しく安定しないそうで、試験蒸留中うまくいかない事もあったのだとか。
そう言っても、どうせ蒸留するんだから大きな違いはないだろうと思っていたのですが、写真の5種類のニューポットでも、うつくしま夢酵母は日本酒のような華やかさがあり、協会701酵母はクリアで雑味が少ない、901号や広島酵母は逆に苦味などの雑味のあるウイスキーらしいニューポットに仕上がるなど、明確な違いにびっくりしました。


見学の際に聞いた話では、単一酵母ではなく、複数の酵母を掛け合わせるなどして笹の川独自の原酒を作っていく実験もしているとのことでしたが、先日のウイスキーフェスティバルでお聞きした際は、ひとまずウイスキー酵母で生産を開始したとのこと。

そのニューポットは、度数63〜64%。ボディはミディアム程度。
金属臭や硫黄臭などの嫌味な要素が少ない、穀物系の香ばしさと酸味を伴う素性のよさを感じる香り立ち。コクのある口当たりに軽いスパイス、乾いた麦芽の香ばしさ、ほのかに梅を思わせる酸味。余韻は軽やかな香ばしさが盛り上がるように残ります。
華やかでフルーティーなタイプというより、素朴な田舎料理を思わせるタイプだと感じました。

熟成環境に話を移すと、安積蒸留所は福島県のほぼ中心、郡山市の街中から少し離れたところにあります。
同市の気候は盆地の福島県らしく夏はカラッと熱く、冬は非常に寒い。即ち寒暖差があって熟成が早く進む環境であるため、このニューポットなら後は樽次第で、短期間の熟成でもそれなりに楽しめるクオリティに仕上がることも期待できます。

写真は笹の川酒造の熟成庫。リンクウッドとカリラのウイスキーカスクに目が行きがちですが、ブレンド用に調達した原酒や、試験蒸留したニューポットの姿もあります。(また、元々倉庫だった場所を改築したため、ダンボールなどの荷物が(笑))

購入した原酒もまた、ここで5年間の眠りにつきます。
一つ懸念事項を上げるなら、夏場は30度くらいまで気温が上がるため、樽が強く出過ぎる可能性があることでしょうか。ただ、それも土地の色、土地の味であり、ウイスキーの熟成と共に過ごす期間が、特別な時間である事に変わりはありません。
また、ボトリング時に43%まで加水する仕様が予定されているため、強い樽感を押さえてバランスの良さに繋がる可能性もあります。
今回の企画と類似のものは、かつてニッカウイスキーが浪漫倶楽部として行っていましたが、現在は募集を停止しているため、久しぶりの機会となります。今後、その他の蒸留所でもこうした企画が増えてくれたらいいなと思いつつ、控えめにアピールして、この記事の結びとします。

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※オマケ:安積蒸留所のポットスチル。そしてミルから糖化槽への芸術的な配管の取り回し。天井の高さと装置の大きさの関係で、斜めに上げる形になってしまったのだとか(笑)

ニッカウイスキー 余市 10年 2001-2011 マイウイスキー作り払い出しボトル

カテゴリ:
NIKKA WHISKY
YOICHI
Aged 10 Years
Distilled 2001
Bottled 2011
750ml 56% 

グラス:サントリーテイスティング
量:ハーフショット強
場所:BAR飲み
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(5-6)

香り:焦げた麦とグラッシーな香味のあるエステリーな香り立ち。ハイトーンでな甘み、ハーブのニュアンスもある。

味:スパイシーでエステリーな口当たり、香ばしい麦芽風味、淡いピートフレーバー、蜂蜜シロップのような甘みも感じる。ボディは厚くフレーバーに濃さがあるがやや単調。余韻はドライでエステリー、ドライアップルの華やかさ、香ばしい風味が長く残る。

ニッカが1年間のうちに複数回実施しているマイウイスキー作り、その10年目を迎えて払い出されたボトルの1本。2001年のイベントで詰められ、2011年にボトリングされています。

当時はまだ業界関係者などを中心にイベントが展開されており、確か本格的に一般募集が始まったのは2002年ごろだったと記憶しています。
また、2000年頃まではリフィルバーボンホグス樽が使われていたものの、2001年にベストオブベストで新樽の余市が世界一を取ったためか、あるいは新樽のほうが品質が安定しやすかったためか、2002年頃から新樽貯蔵にシフト。そう考えるとこの2000年から2002年ごろはマイウイスキーに大きな変化があった年といえます。
今回のボトルはというと、樽感や度数などから新樽系ではなくリチャーを控えめに仕上げたリフィルバーボンホグスでは無いかなと。また、スモーキーさ、ピーティーさも控えめで樽材由来のエステリーなフレーバーをメインに感じます。

自分は2009年にマイウイスキーに参加しており、ボトリングまであと3年半となりました。あの当時からウイスキーは好きで6年間ひたすら飲んできたわけですが、その気持ちは今も変わっていません。
マイウイスキーのボトルは一人決められた本数まで8000円程度で購入することが可能とされており、勿論上限いっぱいまで購入する予定。余市好きな自分としては、ボトリングが今から楽しみです。

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