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竹鶴21年 ピュアモルト 2018年ロット 43%

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NIKKA WHISKY 
TAKETSURU 
PURE MALT 
Aged 21 years 
Lot No,6/10H04104 
700ml 43%

グラス:木村硝子テイスティング
場所:自宅@ブランドサンプルTさん
時期:不明
評価:★★★★★★★(6ー7)

【ブラインドテイスティング回答】
注いだ時の香りでジャパニーズっぽさ。
香りに宮城峡っぽいフルーティーさ。
明らかにそれとわかる複数原酒の多層感。
竹鶴21年。今年か去年のロット。

香り:リメード樽や長熟向け新樽を思わせるメローなウッディーさと、ナッツの軽い香ばしさ。リンゴのカラメル煮や熟した黄色い果実香。グレープフルーツの綿を思わせる柑橘感を伴うほろ苦さをピート香と共に感じる。

味:ビター&スウィート。蜜柑の缶詰シロップやアプリコットジャム、あるいは焦がしたリンゴ。フルーティーさが水っぽいところから形を帯びて行くに従い、ほろ苦い麦芽風味が後を追うような多層的な味わい。味の濃さに対して少しボディが軽い気もするが、余韻はウッディーでビター、フルーティーなシロップの甘みに混じって、どっしりとしたピーティーさが口内に残り長く続く。

ニッカ的かつ日本的な樽香の中にフルーティーで熟成したモルトの存在感。濃厚ながら飲み飽きず杯を重ねられる多層的な構成で、現行品の中でも銘酒たる逸品。
少量加水すると香りで香ばしさが強く。基本的には余市にあるしっかりとして香ばしい麦芽香、甘くフルーティーな熟成した宮城峡等の原酒の要素で満たされている。

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そう言えば、ちゃんと竹鶴21年近年ロットの記事を書いてなかったなと。テイスティングの機会を頂いたので2018年ロットをレビューします。

21年の特徴は、日本的な熟成感のあるフルーティーさです。
2001年にリリースされた最初期の21年は、ブレンデッドモルトらしく個性が主張し合うというか、多少散らかったような感じがありましたが、作り手側にノウハウが蓄積してきたのか、リリースから数年でキャラを確立した印象。
加水調整されていることで、日本的な濃いウッディさがフルーティーさ、スモーキーフレーバーと混じり合った奥深い仕上がりは、国内外で高い評価を受けています。

樽構成はテイスティング中でも触れたように、リメードや長期熟成向けの新樽がメインと思われる構成。
1グレード下の17年のほうは、バーボンオークを思わせる華やかなフルーティーさのある原酒に、シェリー樽やヘビーチャータイプの新樽原酒等も使われていて、どっしりとした香味構成。同じ2018年ロットでは、シェリー樽原酒の比率が減ったのか、サルファリーさの少ない香味構成への変化があり(初期の頃は硫黄っぽさはなかったので、先祖がえりしたとも言える)。
一方、21年は安定して入手しやすい樽がメインであるからか、一番風味がリッチだった2005年前後のものに比べ、多少ボディが薄くなっているものの、全期間通じて同じ系統の仕上がりが特徴とも言えます。

出荷規制がかかっていて、なかなかお目にかかれないボトルではありますが、だからこその香味の維持と安定感。量産していたら間違いなくスカスカになっていたと思うんですよね。
見かけたらじっくり家飲みで使いたい。。。と言いつつ一晩で100ml以上は軽く飲んでしまいそう。頂いたサンプルも即完飲。昔と変わらずニッカの魅力が丸ごと詰まった佳酒でありました。

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先日紹介したラフロイグに続き、ウイスキー仲間からのブラインドサンプル。ラフロイグからの連戦で計3問挑戦。ただ、これらを順々に挑戦した時点で、出題者の策にのせられていたのです。
というのも、最初に若いラフという強烈な個性を置き。次が竹鶴21年、これはパンチはないものの、香味がしっかり残るタイプ。ラストはシーバスリーガル25年。。。度数も香味の強さも3段構えで最後の出題にかけて穏やかに、逆に繊細になっていくことで難易度を上げる策士っぷり。

結果、最後のシーバスでは「スコッチ寄りのフルーティーさメイン。ウッディで枯れた要素もある、上位グレードのブレンデッド」と前置きしつつも前の出題のニッカ味の記憶に引きずられ、ザ・ニッカ12年と回答。。。
一呼吸置いて飲みなおすとモロ長熟スコッチの味で、まだまだ鍛練が足りないなあと。
というか、今年を振り返えると去年ほどブラインドはやっておらず。年2回のとあるブラインドコンペも、直近のものは過去4回のなかで最も成績が悪かった。何事も日々鍛練が重要ですね。

オールドパー カスクストレングス 2003 モルトウイスキー 58.8%

カテゴリ:
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OLD PARR 
CASK STRENGTH 
MALT WHISKY 
BOTTLED IN 2003 
750ml 58.8% 

グラス:国際企画テイスティング
時期:開封後1週間程度 
場所:お酒の美術館 神田店
評価:★★★★★★(6)

香り:酸のある麦芽香が力強く、干し藁や微かに白粉、モルティングしたばかりの麦芽を思わせるアロマ。そこからじわじわとエステリーで林檎のコンポートを思わせる甘みとフルーティーさ。時間経過でバニラ、蜜のような要素もある。

味:口当たりはパワフルで、一瞬の粘性の後で一気に広がるような感覚。香り同様に麦芽風味主体、バニラの甘みからはちみつレモンとスパイシーさ、柑橘のニュアンスがウッディなほろ苦さを伴いつつ広がる。
余韻は内陸系のピートフレーバー、スモーキーさがあり、軽いえぐみを伴って染み込むように残る。

基本的には80年代前半あたりのクラガンモア。ピートフレーバーは同時期のクラガンモアだろうか。プレーンな樽使いはディアジオらしさであり、酒質を軸にした香味が複雑さを構成する、リッチなモルトウイスキーである。こういうブレンデッドモルトは大歓迎。少量加水すると麦芽風味が強く感じられ、口当たりはマイルドに。ただし時間経過で酸が強く感じられるようでもある。

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2003年にリリースされた、オールドパーのブレンデッドモルトでカスクストレングスという意欲作。ロットNo,がAとBで2パターンあるようで、今回はAなので初期のほうと推察。
使われている原酒の熟成年数は、香味の系統から20年くらいでしょうか。ディアジオ系列らしい樽使いで、2ndまたは3rdフィルのプレーンオークで熟成されたような構成が、ハイプルーフ仕様と合わさって原酒のキャラクターをしっかり感じさせてくれる、リッチ(贅沢)なブレンデッドでした。

2000年代前半はディアジオやモエヘネシーがウイスキーのブランド価値向上のため様々なリミテッドを積極的に展開し始めており、多くのブランドでリミテッドがある非常に面白い時期です。
ただ、シングルモルトのブランド向上を意図したキャンペーンの中にあって、ブレンデッドモルトとは言えオールドパーは異色の存在。しかもジョニーウォーカーではなく、です。
残る情報から察するに地域限定品だったとも考えられ、1990年代の冬の時代を経て、今後何がヒットするのかを模索していたのかもしれません。 (元々オールドパーはアジア方面への輸出向けで、大きくシェアを伸ばしたブレンドでしたので、アジア方面での同銘柄の可能性を探ったのかもしれません。)

オールドパーといえば、キーモルトはグレンダランとクラガンモア。近年のオールドパーは、どちらかと言えばグレンダランのキャラクターを感じますが、今回のブレンドにはクラガンモアのキャラクターを強く感じます。
仄かに酸のある樽感に、麦芽風味と内陸系のスモーキーフレーバー。ピート由来のニュアンスはクラガンモアで、比率的には7:3くらいか。
1980年代前半の仕込み主体と思われるそれらの原酒は、今よりも厚みがあり、先に触れたように樽感で後付けされない骨格のしっかりしたフレーバーを楽しめます。

その違いは現行品のオールドパーを飲めば瞭然ですが、グレンダランやクラガンモアは近年にかけてどんどん没個性的で酒質が軽くなっており・・・比例するように現行品のオールドパーもずいぶんボディの軽い仕上がりになってしまいました。
最近のオールドパーはハイボール溶液と化していて、開き直ってチルフィルがっつり効かせたオールドパー・シルバーまで出してきているのですから、この味はもう作れないんだろうなと、同時に思わされるのです。(それが不味いというわけではなく、使い勝手の良いブレンドではあるのですが・・・。)

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今日のオマケ: アルベーヌ・ビショー・コート・ブルギニョン2014
アルベーヌ・ビショー社はキリンさんが取り扱っているワインメーカーで、今回のはデイリークラスのワイン。お値段1000円代後半です。

使用品種はガメイとピノ・ノワールとのこと。ガメイがメインなのか、ピノの透明感を帯びた酸というよりは、露骨なイチゴジャム感があり、余韻にかけてタンニンも存在感を増してくる。
ただしそのジャム感が致命的にしつこくないというか、まとまっている点は上手い作り。スルスルと飲めてしまう。嫌いじゃないぜ、こういうのも。。。
そう言えば今年のボジョレー解禁がもうすぐですが、ヌーヴォーだけじゃなくてこういうのも飲んだ方が良いと思うんですよね。

アマハガン ワールドモルト Edition No,3 ミズナラウッドフィニッシュ 47%

カテゴリ:
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AMAHAGAN 
World Malt 
Malt Whisky Edition No,3 
Mizunara Wood Finish 
700ml 47% 

グラス:テイスティング
時期:開封後1ヶ月以内
場所:新宿ウイスキーサロン
評価:★★★★★★(5ー6)

香り:ウッディで乾いた植物感、オレンジピール、ほのかに干し柿を思わせる甘やかさ。ウッディーさはオーク由来の要素に加えて、微かに香木、甘栗、ニッキを思わせるスパイシーさも感じられる。

味:樹液を薄めたようなクリーミーな柔らかさ、やや水っぽさを感じる口当たり。そこから薄めたキャラメル、甘栗を思わせる甘味、香り同様の構成だが、後半にかけてウッディさに青さの残る干し草、ニッキ、若干の和紙っぽさを思わせる含み香を伴う。
余韻はウッディでほろ苦く、若干の焦げ感を伴う穏やかなフィニッシュ。

ベースとなるブレンドの香味と、フィニッシュで付与されたミズナラのウッディでスパイシーな香味。オリエンタルというにはもう一歩足りない気もするが、それらが同系統の香味を軸に繋がっていて、多少の分離感はあるが及第点と言える仕上がり。加水するとその部分が強調され、シロップを思わせる甘味と草っぽさ、ベースに備わるクセのような香味が顔を出す。目立った若さはなく、ストレートがオススメ。

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長濱蒸留所が自社蒸留原酒と、輸入原酒を使ってリリースする、ワールドブレンデッドモルト「アマハガン」。2016年に稼働した同蒸留所は、初期の原酒がいよいよ3年熟成を迎え、リリースに向けた準備を進めている最中です。

本シリーズは、今後同社がウイスキーメーカーとして活動していくにあたり、避けては通れない”ブレンド”の経験を積むために作り出したもの。ですが、ちゃんとウイスキーしているというか、思ったよりも良くできいているというのが第一印象。
第1弾は若いなりのバランスが魅力であり、第2弾はワインカスクが効いて、ブレンドに使われた原酒の繋ぎになるような丁度いい濃厚さに、どちらもそれなりの評価が得られていたと思います。

そして今回、2019年9月3日に発売された第3弾はミズナラ樽でのフィニッシュ。ワイン樽は使い方が難しい樽ですが、個人的にミズナラ樽のほうが、難しさもさることながら、熟成させた原酒に求められる香味のハードルがワイン樽よりも高いため、トータルで難しいという印象があります。
アマハガンのファーストリリースが発表されたのが2018年11月。その前にまとめてブレンドを作り、ワイン樽、ミズナラ樽にも詰めていたとすれば、フィニッシュ期間は約10ヶ月程度。ファーストフィルのミズナラ樽はエキスが結構しっかりでますし、何より熟成場所は寒冷かつ温暖な盆地・滋賀県です。真夏をギリギリ避けたボトリング時期の判断が、スパイシーさ、ウッディさの出すぎない仕上がりに繋がっていると感じます。

事前の印象では、ミズナラ樽由来の香味がどこまで馴染むかという警戒は多少ありましたが、これは普通に前作より良いのでは。
好みの問題もありますが、元々少々癖のある輸入原酒が使われているなかで、それらとミズナラ樽由来のウッディさとスパイシーさが、フレーバーの方向性が喧嘩していない。
フィニッシュ期間で使われた原酒の熟成が進んだこともあるのでしょう。普通に飲めて、完全にオリエンタルとは言い難いもののミズナラ由来の個性も感じられて、悪くない仕上がりだと感じたのが率直な感想でした。

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今日のおまけ:長濱蒸留所内観とニューメイク2019。
先日、約2年ぶりに訪問させてもらいましたが、相変わらず小さな蒸留所です。隣にあるのはレストランで、しかもビールの醸造所まで兼ねているのですから、こんなスペースにここまでの機能を詰め込んでいる蒸留所は長濱だけだと思います。

さて、2年間での変化はスチルが1基増えていただけでなく、ノンピートタイプの酒質がかなり良くなっていて驚きました。
2年前はまだ製造ラインの癖を掴みきれていなかったのか、麦芽風味のぼやけたような味わいがあり、まだこれからだなと感じていたところ。それが今は雑味が少なくクリアで柔らかい味わい。それが単に薄っぺらいだけっではなく、麦の味わいと厚みも適度にあって、短熟から仕上がっていくような素性の良い原酒が作られていました。
今年か来年早々にあるであろう、3年熟成のリリースだけでなく、この蒸留所の今後の成長が楽しみです。

ビッグピート ラグビーエディション 2019 50%

カテゴリ:
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BIG PEAT 
ISLAY BLENDED MALT WHISKY 
JAPAN RUGBY EDITION 
Rlease 2019 
700ml 50% 

グラス:テイスティンググラス
時期:開封1ヶ月程度
場所:BAR Eclipse first
評価:★★★★★★(6)

香り:シャープなピーティーさと、ヨードを纏うスモーキーさ。ややクリアで塩素、奥から干し草が焦げたようなニュアンス。微かにレモンピールとオーク、あるいは根菜っぽさも伴う。

味:香りの強さに反して、オイリーでスルりと入ってくる口当たり。そこからピーティーなフレーバーと塩気が舌を刺激する。グレープフルーツなどの柑橘のほろ苦さ、乾いたウッディネスと根菜系のえぐみが少し引っ掛かるが、ピーティーなフィニッシュが長く続く。

名は体を表すという言葉のとおりのブレンデッドモルト。しっかりとピーティーで、塩気は海草を入れたスープのような出汁感を伴うようなアイラらしい個性がある。樽感はプレーンで、若さを感じさせる奔放なところもあるが、オイリーでコクのある原酒が全体のバランスをとっている。ストレートか濃いめのハイボールで。勿論ラグビーを見ながら!

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昨日からいよいよ始まった、ラグビーワールドカップ。大事な初戦も無事勝ちましたし、次のアイルランド戦は、2015年大会を上回るアップセットを祈念し・・・今回の記事はボトラーズウイスキーにしては珍しく、スポーツイベントに引っ掻けたリリース。ビッグピート・ラグビーエディションです。

通常のビッグピートが46%仕様であるところ、この限定リリースは50%。度数がダグラスレインっぽくて、ちょっとツボってしまうOMC全盛期が懐かしい自分(笑)。
ビッグピートという名のとおり、フェノール値は40ppmとヘビーピートの部類かつ、ブレンド比率も塩気を強調するように作られているそうですが、同じスペックとブレンド方針で作られていた過去の日本向けボトル、京都、東京のご当地エディションと何が違うのかは正直謎です。
一応、公式にはピートおじさんが世界を旅するワールドツアーシリーズの一作となるのですが・・・何となく中身はこれまでのご当地エディションと変わらないのではとも感じてしまいます。(ラベルにかかれたラグビー場から、静岡、あるいは山梨、富士五湖あたりの。)

ビッグピートは構成原酒が、アードベッグ、カリラ、ポートエレン、ボウモアだと言われています。
仮に現在もこの4種類とすると、今回のブレンドは、カリラとアードベッグが多く、ボウモアがアクセントといった感じ。ポートエレンは・・・もうカリラと混ざったらよくわからないですよ。1滴くらいは入っているのかw
樽感がそこまで強くない、プレーンオークタイプであることも合わせて、味わいはクリアでピートスモークや塩気が確かに際立ってますね。

そう言えば都内某有名BARのハイボール用ハウスウイスキーは、カリラとアードベッグを1:1で合わせたものという話があります。
今回の原酒の熟成年数は、若いもので5~8年程度のものを中心に、熟成したもので15年くらいってところか。癖は強いですが、飲み口はそこまで強くない、スルスル飲めてしまうピーテッドブレンド。原酒の組み合わせが予想通りなら、それも納得な構成なのです。


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今日のオマケ:ジン セレーノ サイレント ビアンコ。
安くて安定、プーリアのワイン。温暖で安定した気候のなかで作られたことが伝わるような、爽やかなトップ・ノートに、熟したパイナップルやグレープフルーツ、はちみつレモン、柑橘っぽさに蜜のような甘味が絡んでくる。樽熟していないワインですが、その分フルーティーさがダイレクトに。それでいて飲み口は柔らかく、引っ掛かりが少なくスルスル飲めてしまう危険な液体でした。
しかしこの、スワリングすらさせないような分量はいったい何事(笑)。

963 ボンズ(BONDS)ブレンデッドモルト 46% 福島県南酒販

カテゴリ:
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BONDS
963 WHISKY
FINE BLENDED MALT
Produced by Fukushima-KenNan-Shuhan
700ml 46%

グラス:SK2
場所:自宅
時期:開封後1週間程度
評価:★★★★★★(5ー6)

香り:ウッディで焦げたような樽香がトップノートにあり、あわせて熟成したモルティーさ、キャラメルアーモンド、オレンジなどの柑橘の酸、微かにレモングラス。濃いめの樽感の中にオーキーで華やかなニュアンスも感じられる。

味:マイルドな口当たりから、焼き芋のような甘味、キャラメルの焦げたほろ苦さを伴うウッディネス。香り同様に若い原酒の酸と徐々にスパイシーな刺激を伴う。余韻はドライでほろ苦い中に、熟成した内陸系のモルティーさ、フルーティーな香味も顔を出す。

熟成した華やかな内陸系モルトと若い原酒、それらが日本で追加熟成を経たことによるウッディさが合わさった、複雑さのあるブレンドである。少し焦げ感もあるのは、原酒の一部がリチャー済みの古樽での熟成だったからか。この後半のウッディさがなければ、ただのバルクブレンドだっただろう。

(1ヶ月程度経過後)
焦げたような樽香が落ち着き、逆にオーキーで華やかな熟成した内陸原酒のフルーティーさが味わいの中で感じやすくなった。また、蜜っぽい甘味も感じられ、フレーバーの繋ぎになっている。

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福島県南酒販がリリースするウイスキーブランド、963シリーズの新ラインナップとして発売された1本。元々963ブランドは、カスクストレングスのNA、ブレンデッドモルト8年、最長熟成の21年と段階的にリリースされてきたところ、確保していた原酒の切り替わりに伴い、この3銘柄の仕様をリニューアルしたというのが経緯のようです。

今回レビューするブレンデッドモルトのBONDS(ボンズ)と、同じく新発売のブレンデッドウイスキーAXIS(アクシス)は、これまでと異なり双方NAかつ加水仕様でリリースされています。

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 (上位グレードのBONDSとエントリーグレードのAXIS。AXISの方が熟成が若く、奥行きはそれほどないが、全体をまとめるように樽感が濃く加水も効いている。この焦げっぽい樽感が最近の963シリーズに度々見られるが、ブレンダーの好みだろうか。)

話が少し逸れますが、ここ数年で・・・輸入原酒を使った各メーカーからのウイスキーのリリースが本当に増えました。日本で蒸留していないなどけしからん、なんて高校野球に清廉潔白を求めるような盲目的なことを言うつもりはありませんが、そのウイスキー作りに信念はあるのか、と疑問符がつくメーカーは少なくありません。(西のM社が目立っていますが、最近は関東の某T社なども目を疑うような・・・)

クラフトメーカーのリリースが、大手に比べて割高になるのはある程度仕方ありません。
加えて大手ほど多種多様な原酒がないなかで、オリジナリティーを確立していかなければならないのも、作り手が苦労するところでしょう。ピーティーな原酒を調達して変化をつける、樽でフィニッシュをかける、それぞれ選択肢が限られてくる、悩ましい状況であるのは言うまでもなく。
ただ、そのなかでも自社の味を確立しようというメーカーの姿勢が重要なのだと自分は考えています。そうして蓄積したノウハウが、何年かののち、第2第3の響に繋がるのだとも思うのです。

福島県南酒販のリリースするブレンドの個性を整理すると、自社貯蔵の期間を一定期間儲けることで焦げたような独特なウッディネスが付与されており、ここ最近の同社の特徴として感じられます。
例えばそれがより強く出ているのが、963ダブルマチュアード。同社の貯蔵庫では輸入原酒でも日本に買い付けてから2年、3年と経過したものが出番を待っており、この963シリーズもまだまだ発展途上ですが、ブレンダーがシリーズを通じて表現したいキャラクターは、感じることが出来たように思います。

ちなみにBONDSの原酒構成を香味から推察すると、10~15年熟成程度のバーボン樽熟成の内陸系原酒が華やかなフルーティーさを備えたものを主体に、5~8年程度の若い原酒も使われている模様。ともすればアンバランスになりがちな各原酒同士の繋がりを、樽由来の要素と加水で抑えたような、モルト100%でありながら飲みやすく仕上げた作りだと感じています。

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