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ハイランドパーク 17年 ザ・ダーク 52.9% ファーストリリース

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HIGHLAND PARK
THE DARK
17 years old
First Release 2017
1 of 28000 bottles
700ml 52.9%

グラス:サントリーテイスティング
時期:開封後1ヶ月程度
場所:BAR飲み@GOSSE
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:黒砂糖やかりんとうを思わせる甘いシェリー香、ほのかにハッカ、干し草、アーモンド。時間経過で蜜っぽく豊かな香り立ち。

味:コクと甘みのある口当たり。ダークフルーツケーキやかりんとう、干し草、乾いたウッディネス、微かな硫黄もあるが嫌味ではなく、あまり気にならない。
余韻はドライ、じわじわとピーティーで土っぽさを伴う。

ダークというほどの色合いではないが、シェリー感が程よく感じられると共に、ボディにコクがあり、干し草のを思わせるヘザー感、ピートフレーバーに蒸留所のらしさもあるバランスの良いモルト。 



 ハイランドパーク ザ・ダーク17年は、オークニー諸島の四季を表現したリリースの第一弾。現地でのリリースは昨年末ですが、先週3月12日から日本でもリリースされたところ。
近年のハイランドパークブランドは、ヴァルハラ、ヴァイキング、ヴァルキリーと、北欧神話とリンクするPR戦略をとってきましたが、今回はこれまでとは異なる、島の"風土"へとステージを移してきたようです。

気温が低く日照時間の短い、オークニー諸島の秋から冬にかけてを、ボトルの色合いとシェリー樽による原酒構成で表現。
ただ、ボトルに描かれた模様は北欧神話のドラゴンをモチーフとしており、ハイランドパーク=ヴァイキング文化は引き続き継続中。ドラゴンの中、上下二つの輪は夏至と冬至の太陽をイメージしているそうですが、ここまでくると「なるほど、わからん」という世界。カッコいいんですが、カメラ泣かせなボトルでもあります(笑)。

(ハイランドパークではウイスキー製造に用いられる麦芽のうち、全体の約2割、ピーテッドモルトを蒸留所内でモルティングしている。キルニングには地元産のピートも使われており、シーズン中のパゴダ屋根からはピートを炊く煙も見られる。Photo by K67)

先に一部書いたように、ザ・ダークはシーズニングのファーストフィル・シェリーホグスヘッド(ヨーロピアンオーク)で、17年以上の熟成を経た原酒で構成されています。
おそらく250リットルサイズの小さいサイズのシェリー樽、しかもカスクストレングスというスペックにしては、酒質由来の香味も残してバランス寄りな仕上がりが特徴的。
それこそもっと色濃く、ウッディに仕上がっていてもおかしくないワケです。

その樽構成、実はリフィルも含めたバッティングかとも思ったのですが、海外サイトにも該当する記述はなく。シーズニングの期間が短く、シェリー感が弱い樽に加え、年間平均気温8度というオークニーの環境がなせる技か。少なくとも、日本のそれとは異なる仕上がりです。
価格はいつも通り強気ですが、こういう熟成感のボトルは中々沁みます。

ハイランドパーク 1978-1996 サマローリ オークニーモルト 45%

カテゴリ:
HIGHLAND PARK
SAMAROLI "COILLTEAN"
Aged 18 years
Distilled 1978
Bottled 1996
700ml 45%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:BAR飲み(Y's Land IAN)
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:やや青みがかった淡い樽香、洋梨やアロエ果肉、蜂蜜とバニラの甘み、奥からスモーキーなピート香。ナッツの香ばしさ、スワリングで干し草のような植物感もある。

味:コクのある口当たり。蜜っぽい甘みは蜂蜜檸檬、麦芽風味、乾いた牧草、青みがかった甘さのアクセント。徐々にスパイシーなオーク、ボディが厚く、奥行きのあるフレーバー。
余韻は染み込むようにピートが広がり、スモーキーフレーバーが強く感じられる。

恐らく2nd〜3rdフィルあたりのアメリカンホワイトオーク(シェリーカスク)             の熟成か。やや青みがかったプレーンな樽香に、ハイランドパークらしい甘み、麦感、スモーキーさと酒質ベースの味わいが楽しめる。少量加水すると華やかなオーク香、甘い麦芽風味が引き立つ。


BAR Y's Land IAN ウイスキーラバーズ名古屋出展ボトル。先行テイスティング会でのテイスティング。

昨年故人となってしまったサマローリ氏が、まだ現役だった時代のハイランドパークボトリング。近年、ハイランドパークはボトラーズに原酒を売らなくなってきていて、特に長期熟成原酒は益々貴重にという話も業界サイドから聞くところ。そう言えば70年代蒸留のそれは久しぶりに飲んだ気がします。

今回のボトルの特徴は45%加水でありながら残るボディの厚み、酒質由来の味わいの強さでしょうか。うまい具合に加水が効いて、飲み口のバランスは熟成年数以上に良いですね。
60年代に続き、70年代のハイランドパークは評価の高いボトルが多いわけですが、この酒質で良質なシェリーカスクなどが組み合わされば、混ぜても加水でも単一でも旨くなるよ、という土台の良さを学ぶことができるボトルだと思います。

なお、伝聞情報ですが、当時のサマローリはケイデンヘッドから樽(原酒)を買っていたとのこと。
同時期のケイデンヘッドのリリース、グリーントールのオーセンティックコレクションも今回のように酒質ベースで樽感の淡いものが多く、それを加水で出したかカスクストレングスで出したかという、納得できる共通項も感じられました。

ハイランドパーク ヴァルキリー 2017年リリース 45.9%

カテゴリ:
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HIGHLAND PARK
"VALKYRIE"
Viking Legend Series
2017's
700ml 45.9%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後1ヶ月以内
評価:★★★★★(5)

香り:生っぽいウッディさの漂う淡いシーズニングシェリー香、ほのかにサルファリーさも漂う。時間経過で黒砂糖、奥には若さと熟成感の混じったような酸味、華やかなモルティーさが穏やかなスモーキーさと共にスワリングで交互に感じられる。

味:クリーミーでシロップのような甘みを感じる口当たり。ローストした麦芽の香ばしさと苦味、乾燥した植物感、ジンジャー、シェリーのコクとほのかな硫黄。後半には土っぽいピートも感じる。
余韻はドライで焦げたホットケーキのようなほろ苦さ、口の中に張り付くシーズニングシェリーの甘みを伴い長く続く。

オフィシャルらしく複雑さとそれなりのバランスを備え、なんとなく飲めてしまうボトル。万人向けと言えばそれまでだが。。。個人的に求めているハイランドパークはコレジャナイ。少量加水で硫黄が浮つく傾向はあるが、一定以上加水すると樽感と麦芽風味がメインで広がり、ピートも残る。加水、またはロックで。


日本では先月11月下旬に発売されたばかり、ハイランドパーク・バイキングレジェンドシリーズの第一弾。戦乙女として知られるヴァルキリーの名を冠したニューリリースです。

「死の、先を行く者達よ!」と言えば、自分世代の男性陣には結構通じるだろう、北欧神話におけるヴァルキリーの基本設定(ちょっと違う?w)。
ただ、最近のハイランドパークの限定リリースは、中身とネーミングとの関連がほぼ無いといっても過言ではなく。それこそ、流行りの漫画ラベルのようなイベントボトルと違いがない世界でもあります。
まあそれを否定する訳ではありませんが、初期のヴァルハラシリーズは、コンセプトと中身のリンクが多少なりにあったんと思うんですけど、流石にネタ切れ。。。でしょうか。


(ヴァルキリーは戦場で優れた武功を挙げた戦士を天上界、ヴァルハラへ迎え入れるという。個人的に天上界のイメージに近いのがこの写真。オークニー島、ストーンサークルにてK67氏撮影。) 

そんなわけで中身の話。ハイランドパーク・ヴァルキリーの樽構成は、シェリー樽原酒とバーボン樽原酒のバッティングである旨が公開されているところ。
飲んだ印象では、シェリー樽といってもファーストフィル以外にリフィルも使われている印象で、比率は1st fill シェリー2、2nd fillシェリー4にバーボン4くらい。熟成感は10〜15年程度で極端に短熟や長熟が使われているという感じでもなく、ピートも穏やか。淡いシーズニングシェリーのフレーバーがメインに感じられる、バランス型の仕上がりです。

コアな愛好家からすれば半端な感じは否めませんが、価格的にはエントリー寄りのミドルグレードで、そもそもブランドの位置付けが半神のヴァルキリーの序列をイメージしているのかもしれません。(または、エントリーグレードのウイスキーで経験を積んだ飲み手を、ヴァルハラという名のさらなる沼に引きずり込むというグレード設計か。)

新しくボトルデザインに関わったJIM氏のそれは、バックバーにあって目を引く高級感。中身も突き抜けないながら上手くバッティングして万人向けと言える味わいに仕上げているため、BAR等での使い勝手は良さそうです。

フェイマスグラウス タイガーズアイ ブレンデッドモルト 40%

カテゴリ:
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FAMOUS GROUSE
TIGER'S EYE
MASTER BLENDER'S EDITION
Blended Malt Whisky
700ml 40%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後3ヶ月程度
評価:★★★★★(5-6)

香り:甘い近年系シェリーオークのアロマ。ドライプルーン、オレンジピール、ビターチョコレート、微かにスモーキー。香木のようなニュアンスも混じるが、時間経過で土っぽさ、葉巻、ウッドコテージのような木材の香りが強くなってくる。

味:スムーズでまろやか、メローな口当たり。キャラメルソース、ドライプルーン、干草系の乾いた味わいの奥には麦芽風味。ボディは度数以上に厚みと勢いがある。
余韻はほろ苦くピーティー、程よいウッディネスが染み込むように長く残る。バランスの良い味わい。

近年系のシェリー感主体なブレンデッドモルト。果実味というよりウッディーな甘みと香味が中心的で、ほろ苦くスモーキーな余韻へ、負担なく飲み進められるバランスの良さが魅力。少量加水すると甘みが増し、さらに滑らかな飲み口。ロックはややボディが崩れ勝ちだ許容範囲、ハイボールにはあまり見るところが無かった印象。ストレートか少量加水で。


先日紹介したブラックダイヤモンドの通常品的位置付けの、フェイマスグラウス・タイガーズアイ。どちらもパワーストーンの名前を冠しており、ラベルにはその石の模様も見られます。パワーストーンシリーズとして今後もリリースが増えていくのかもしれません。
これらは2009年に同ブランドのマスターブレンダーとなったゴードン氏の作で、リリース開始は今年2016年後半から2017年にかけて。どちらもシェリー樽を思わせる、リッチでメローな味わいが主体的なフェイマスグラウスらしいブレンデッドモルトです。

古酒系の深いニュアンスも感じられた前者に対し、タイガーズアイは近年のシェリー系オフィシャルスタンダードに共通する香味が主体。例えるなら、飲み口はマッカラン12年やタムデュー10年、余韻にかけてグレンロセス、ハイランドパーク12年という具合。
度数は40%ながら飲みごたえがあり、加水が効き過ぎてる感じはありません。これらのブランドに共通する、バランスの良いシェリー感、ブレンデッドモルトらしい複数のキャラクターを感じる香味に仕上がっています。

濃厚なシェリー系も良いですが、こういうスタイルのボトルは逆に癒しを感じてしまいます。普段飲みの味わいですね。
特に普段カスクストレングスタイプを飲むことが多いと尚更。。。樽感が程よいので、酒質由来の香味がわかりやすいのもポイントです。


思い返すと、フェイマスグラウスは家飲み用ボトルが結構あることに気がつきました。現行品から特級時代のものも合わせると6-7本くらいでしょうか。
飲んでいて感じるのが構成原酒の良さ。いつの時代もモルティーな華やかさや樽由来の甘みがあって、スムーズで飲みやすい中にスコッチならではのピーティーさが潜んでいる。

飲み始めの頃は感じ取れなかった様々な要素が、経験を積んだ今は感じられるようになって、飲む楽しみがさらに増えました。
飲みやすいだけでなく、奥の深さがブレンドの質の高さを感じる要素ですね。

ハイランドパーク 25年 48.1% オフィシャル

カテゴリ:
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HIGHLAND PARK
Aged 25 Years
750ml 48.1%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml程度
場所:個人宅
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6-7)

香り:力強くどっしりとした香り立ち。黒蜜や黒砂糖の甘み、イチジクの酸味を伴うシェリー香。みたらしを思わせる古酒感に、じわじわとスモーキーで土っぽい香りもある。

味:リッチだがやや荒さのある口当たり、古酒系のシェリー感、黒蜜、ドライプルーン、オランジェット。徐々にスパイシーでピート、乾いた植物のほろ苦いニュアンス。微かにダシっぽさも感じられる。
余韻は力強く、スモーキーで乾いたウッディネスが長く続く。

リフィルと1stフィルシェリー樽のバッティングからくる濃縮感のあるリッチな香味、そしてスモーキーフレーバー。スパイシーで アタック強く、やや荒さも感じるが、ハイランドパーク好きが求めるフレーバーが備わっている。ストレートから少量加水で楽しみたい。


気がつけばずいぶん高嶺の花になってしまった1本。
同蒸留所のオフィシャルボトルは限定品、免税向けも合わせると把握しきれないほどのラインナップがあり、今尚精力的にリリースが拡充されていますが、その中で25年は代々ハイランドパークの本流とも言える味わいが特徴。5年ほど前は1万円程度だったボトルですが、今は流通量少なく、あっても高騰。すっかりお見かけしないボトルになってしまいました。

今回はウイスキー仲間の持ち寄り会で久々のテイスティング。ラベルやボトル形状は現行品ですが、度数が48.1%なので厳密には現行品から1世代前の25年となります。(現行品の度数は45.7%)
まろやかで円熟味を楽しめる30年や、フルーティーさが際立った18年と異なり、この25年は少々やんちゃ。アタックの強さが特徴的ですが、テイスティングで記載したように"らしさ"がしっかりと備わっており、ハイランドパークが好みな人は間違いなくストライクゾーンに入ってくるボトルだと思います。

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(ハイランドパーク蒸留所のウェアハウス外観と内部。同蒸留所の1970年代以前は当たりが多い。1979年蒸留の詰まったこの樽はまさに生唾もの。。。Photo by K67)

自分の周囲のウイスキー仲間を見ていて思うのですが、ハイランドパークはウイスキー愛好家の琴線に響く、不思議な魅力を備えていると感じます。
それは樽なのか、植物主体のオークニー島のピートなのか、フロアモルティングによる麦芽の処理なのか。。。複雑でコクのある甘みとスモーキーフレーバーが、スコッチモルトを飲んでいるなという満足感を感じさせてくれるのです。

現行品の25年は中々手を出しにくい価格帯ですが、ハイランドパークは普及価格帯の12年もその魅力の一端をちゃんと備えており、作り手の努力を感じる銘柄。
また、たまに国内に流通する以下の免税向けやボトラーズモルトなど、きらりと光るリリースもあるので、オークニーモルトの旅は中々に冒険と発見に満ちています。
HIGHLAND PARK 1998-2011 For Global Travel Retail 700ml 40%
テイスティング@BAR GOSSE

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