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トーモア 21年 1995-2016 シグナトリー 43%

カテゴリ:
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TORMORE
Signatory Vintage
Aged 21 Years
Distilled 1995
Bottled 2016
Cask type Hogsheads #3900+#3909
700ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml以上
場所:自宅
時期:開封後数日
暫定評価:★★★★★★(6)(!)

香り:ライトな香り立ち。オーク由来の華やかでバニラやクッキーの甘み、林檎やパイナップルのドライフルーツを思わせる果実香。乾いた植物感と、ほのかにハッカの爽やかさを伴うドライなウッディネス。時間経過で若干オイリーな要素も感じられる。

味:ソフトでややドライな口当たりから、バニラやココナッツ、林檎のコンポートを思わせる甘みと、軽やかなスパイスの刺激が開く。
余韻は熟した洋梨のフルーティーさが盛り上がり、スパイシーでドライなウッディネス。ほろ苦いナッツや乾いた麦芽のニュアンスが甘みを引き締め、長く続く。

所謂近年系トロピカル。ホグスヘッドらしい華やかな樽感そのまま、いじった感の少ないフルーティーな味付けがいかにもシグナトリーらしい 、マイナス要素の少ない1本。
飲み方は基本的にはストレート。しても加水は極少量まで。ロックやハイボールはそれほど合うボトルではない。


新年早々、面白いリリースに出会いました。
つい先日日本に入ってきたばかりのシグナトリー・トーモア21年。ぼちぼち店頭に並び始めたボトルだと思います。

オフィシャル、ボトラーズ共にリリースや話題の少ないトーモア。そこに43%加水というスペックが、購入時の躊躇に繋がるボトルではあります。
しかし飲んでみると、中間に感じられるコクと程よいスパイシーさで度数以上に飲み応えがあり、余韻にかけてはフルーティーな変化が好ましい。加水でえぐみやドライな部分が軽減され、若干単調気味ですが近年のオークフレーバーの基準になるような内容。
熟成年数20年以上、それでいて価格は五千円程度という、ボトラーズモルト高騰の中でコストパフォーマンスも際立つ1本です。

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(1959年に建設されたばかりのトーモア。特徴的な外観を備えていることでも有名。 Photo By K67)

昨年、同じシリーズからリリースされた"グレンバーギー20年(1995-2016)"をコスパ良好なリリースとして紹介しましたが、今回のトーモアも同系統の構成。それでいて、こちらのほうが味に厚みがありますね。
同蒸留所のキャラクターとしては、少しグラッシーでオイリーなニュアンス。本来好みが分かれる要素ですが、このボトルはそれが樽感とうまくマッチして、違和感の少ない仕上がりとなっています。

一方で、トーモアは元々ライトで飲みやすい酒質のウイスキーであり、樽感メインのこのボトルは、ボトラーズに求める個性の際立ったリリースとは言い難い部分はあります。
ただ、こういうボトルが家に1本あると、日々のローテーションでいい仕事してくれるのです。
先発完投の大エースにはなれませんが、所謂6回3失点で大怪我しないで試合を作ってくれる、計算できる4番手、5番手ピッチャー。BARで出しても万人に受け入れられるタイプで、オフィシャルのトーモア16年とのセットで勧めても面白いと思います。

トーモア 16年 ノンチルフィルタード 48%

カテゴリ:
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TORMORE
Aged 16 Years
Bottled 2013
Batch No, B1309
700ml 48%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml程度
場所:個人宅(持ち寄り会@漆黒先生)
時期:不明

【ブラインドテイスティング】
地域:スペイサイド
蒸留所:グレンリベット
年数:16~18年
樽:複数樽バッティング
度数:48% 
暫定評価:★★★★★★(5-6)

香り:メープルシロップを思わせる甘みをベースに乾いた干しわらやい草を思わせる植物感と軽いえぐみ、微かに梅や杏を思わせる酸味、オイリーでややクセのある香り立ち。

味:柔らかくオイリーな口当たり、香ばしい麦芽風味、アーモーンドナッツ、ウッディーなオークのエッジ。
余韻にかけては熟成感のあるフルーティーさ、ドライで若干のえぐみもある。


トーモア蒸留所が2014年初頭にリリースした、ノンチルフィルターの本格派。
かつてトーモアはサントリーによる正規品の取り扱いがありましたが、旧ボトルはいつの間にか終売になっていただけでなく、サントリーの扱いからも外れていた模様。しかし本国では今回の16年に続き14年43%もリリースされて、オフィシャルボトルはしっかり継続していました。
気になっていたボトルでしたがBARでも中々巡り会えず、どこかで飲めないかねーと思っていたところ、先日ウイスキー仲間からのブラインドテイスティングでついに機会を頂きました。

近年流通、とだけ聞いていたブラインドテイスティング。
ファーストインプレッションはスペイサイドのオフィシャルで、バッティングの加水。樽感はバランス良く効いており、ほどよい酸味を伴うアメリカンオーク系。自分は華やかフルーツ系のほうが好みですが、この手の樽の出方が好みという方も多いように思います。 

ピートはほぼ感じられず、オイリーというか古びた油っぽい。。。樽感以外の個性的な部分も感じられます。
しかしここからが難しく、頭の中を様々なスペイサイドの蒸留所が駆け抜けていきましたが、最近飲んでいないこともあって最後までトーモアという選択肢は出てきませんでした。(最後は半ば投げやりにグレンリベットを指定。)
言われてみると納得できる個性はいくつかあるので、これはやられたなぁという感じです。

悔しい結果に終わりましたが、気になっていたモルトをブラインドテイスティングで飲めたのは良い経験になりました。
こうなったら14年もトライしてみたい。国内には16年と合わせて平行品が入ってきているようですから、これもBAR等で巡り会ったらまず1杯飲んでみたいです。

ロングジョン 12年 1970年代流通 “ウイスキー特級”

カテゴリ:
LONG JOHN 
Blended Scotch Whisky 
12 Years old 
1970’s 
43% 760ml 
構成原酒:ラフロイグ、ベンネヴィス、キンクレイス、グレンアギー、トーモアなど
評価:★★★★★★★(7)

香り:甘く香ばしいスモーキーさ。ピーナッツクリーム、乾煎りした麦芽、ほのかに草っぽさと柑橘系の爽やかな香り。
注ぎたては陶酔感のある艶やかなアロマで、レベルの高さがうかがえるが、経年影響かあまり長続きしない。

味:とろりとした口当たり、砂糖漬けのオレンジピールを思わせる甘さとほろ苦さ、みたらし、カラメリゼ、微かにアプリコット。中間からは存在感のあるピートフレーバーが軽めのスパイシーな刺激と共に広がってくる。
フィニッシュはほろ苦く染み込むように残る。

やっと香味が開いてくれました。1970年代流通のブルーラベルなロングジョン12年。重松輸入で松下鈴木の取り扱い。
当時日本への輸入はスタンダードのロングジョンが主流だったのか、このラベルのロングジョン12年はほとんど在庫が見られず、国内から出土するのは結構珍しいボトルです。
青地に金色の印字、ブランド紋章も金で縁取られたオリジナルボトルは高級感ありまくり、否応なしに目を引きます。いやぁいいセンスだ。

口開けは金属臭こそなかったものの、籠ったような違和感のある味わいが強く、そこからワインコルクを刺して約4か月、夏場にハイボールで飲もうと思っていたのに、気が付いたら12月になってしまいました。
強いピートフレーバーとコクのあるボディが特徴で、ラフロイグの影響が強いというのも納得の味わいです。1980年代からはラベルデザインも大きく変わり、後述するトーモアの影響が強くなり始めたためか、スモーキーフレーバーも穏やかになっていきます。

ロングジョンはかつてはベンネヴィスをベースとし、その後グレンアギー、キンクレイスを買収、さらにラフロイグも傘下としてスモーキーなウイスキーを身上としていた銘柄です。
しかしグレンアギー、キンクレイスは1970年代、1980年代に相次いで閉鎖、 ベンネヴィスは休止の後別グループへ。 現在のラインナップはスタンダード品のみで、 スペイサイドのトーモア蒸留所が中核を担っています。
現行品はハイボール等、割って飲むことを前提にしているのか、ストレートでは若いグレーンのえぐみやべったりとした甘みが強く、言ってみれば無個性な現代のブレンデッドという味わい。積極的にお勧めするボトルじゃないですね。

ちなみに、ロングジョンは創業者のあだ名だとか、そういうトリビアは以下メーカーページをご参照ください。
http://longjohn.jp/

トーモア21年 (1977-1998) オールドモルトカスク

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日中の暑さは好きですが、夜の暑さは勘弁してほしい。
ここ最近夜が涼しくなってきて、やっとあの寝苦しさ、 過ごしにくさから解放されると思うと肌に感じる秋風は歓迎の一言 に尽きます。
こうなってくるとウイスキーが美味しくなってくる。 昼間は運動しやすく夜は酒が旨いだなんて最高じゃないですか。

我が家には数十本単位で開いてるウイスキーがあり、 まだ記事化していない開封済みボトルだけでも1~ 2ヶ月は更新し続けられる状況にあります。
ただその手のボトルは今更買えるワケでもなく、 記事として需要があるのかも定かじゃないため、 まさに完全な備忘録になるわけですが、 今需要があるボトルに集中したら記事がニッカとサントリーだらけ になってしまうので、 こういうのも定期的にちりばめて行きたいと思います。

OLD MALT CASK
TORMORE
Aged 21 years
Distilled 1977 Apr
Bottled 1998 Aug
750ml 50%

評価:★★★★★★(6)

香り:ドライなオーク香、ザラメ、蜂蜜、乾いた木材と甘いアロマが主体。スワリングするとカスタード、レモンピール、微かにハーブの香りも感じられる。また時間経過で青い植物系のアロマも。

味:なめらかな口当たりでオーク風味主体だが、その中から梅を思わせるほのかな酸味、アロエの品の良い甘さと植物感、麦芽、微かに湿った新聞紙。樽由来とは違う個性を思わせる香味も顔を出す。
フィニッシュはトーンの高い甘さ、ピリピリとした刺激にシロップとハーブ、そして樽香。鼻に抜けるオーク香もあわせて爽やかな余韻。

水彩画ラベル時代のトーモア10年と共通する個性も感じられる。
加水すると柔らかく儚い味わいに。


ボトラーからのリリースが少ないトーモア蒸留所から、珍しい1本です。
今更書くまでもなくトーモア蒸留所は1960年操業と新しい蒸留所。外観が美しいとか、古典的スペイサイドモルトの再現は難しいと思われていたのに出来たとか、いくつか有名なエピソードがあります。
その操業初期蒸留の原酒は王道的スペイサイドという以上に素晴らしく、1970年代から1980年代に流通したグリーントールや赤丸10年などは、愛好家から高い評価を受けています。

トーモアは1980年前後あたりの蒸留から、濡れた新聞紙、古びたオイルのような、えぐみとも違うクセが出始めます。こうしたクセは設備によるものか、樽によるものか、はたまた原料由来か。理由は定かではありません。
今回のボトルは1977年蒸留で、丁度その時期にかかるあたりの頃の蒸留です。
基本的な味わいは、如何にも1970年代後半らしく穏やかな麦芽風味に樽香主体ですが、その裏には例のクセが少々。ひょっとしたら1980年代流通のボトルからも出ていたのかもしれません。ただ当時はシェリー系の風味が主体だったためか、六角ボトルの5年、上述の10年などからもあまり感じませんでした。

多くの方に馴染みがあるトーモアと言えば、1990年代に入りサントリーが国内に販売した水彩画ラベルのトーモア10年でしょう。
美しい水彩画のラベル同様に淡く柔らかいタッチの麦芽風味主体で、アーモンドやオレンジピールを感じる中、上述のクセも感じられます。
この水彩画ラベルのトーモア10年もまた、一定数ファンの居るボトルです。

とはいえ元々特段有名でも無く、オフィシャルも通常販売されているのは12年の1種類のみでしたが、去年くらいから16年のスモールバッチがオフィシャルからリリースされています。
周囲の評判は悪くなく個人的に興味のあるボトルで、見かけたら是非飲んでみたいですね。

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