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シーバスリーガル12年 ミズナラエディション

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CHIVAS REGAL
MIZUNARA Special Edition
Aged 12 Years
2015-2016's
40% 700ml (50ml)
構成原酒:ストラスアイラ、グレンキース、アルタナベーン、など

グラス:創吉テイスティング
量:50ml
場所:自宅
時期:開封直後
評価:★★★★★ (5)

香り:穏やかで華やかな香り立ち、林檎やバニラを思わせるオーク香、時間経過で若干のえぐみと微かなスモーキーさ。
少量加水すると甘酸っぱいドライフルーツの香味とワクシーな甘さが開いてくる。全体的におしとやかで控えめ、強いアロマではない。

味:スムーズで品の良い口当たり。香り同様にオーキーなフレーバーを感じるが、口の中で転がしているとグレーン由来の穀類の風味。余韻は栗の渋皮を思わせるウッディーな苦味がほのかに、淡くシロップのような甘みも残る。
加水しても全体的な構成は変わらず楽しめるが、余韻にかけてややグレーンが強くなるように感じる。


はっきりいって、自分はこのウイスキーを結構下に見ていました。
シーバスミズナラが発売された2~3年前の当時。当然自分も飲んだわけですが、ただでさえ表情が乏しい現行品のシーバスリーガルが、より一層のっぺりとした味わいになっており、思わず「ウーン」となってしまったのを覚えています。
例えばこれが「シーバスリーガル・オークリザーブ」などと言う名称だったらまだわかるのですが、明確にミズナラ香と認識できるものはほとんどなく、普及価格帯のブレンデッドやしこんなもんかなと思ってしまっていたのです。

実際シーバスリーガルミズナラエディションは、100%ミズナラ樽熟成のウイスキーではなく、一部の原酒のマリッジにミズナラ樽を使ったもの。さらに製品に至る行程では、ミズナラマリッジの原酒と、他の樽でマリッジさせた原酒を掛け合わせていて、その比率もマリッジ期間も非公開。香味と仕様、どちらの側面から見ても「ミズナラ」という意味では先に述べた印象は変わっていません。
他方で、しばらく飲まないうちにブレンドの比率が変わったのか、あるいは自分の味覚の変化か、ウイスキーそのものとしての印象はずいぶん変わりました。
香りは穏やかでフルーティー、口当たりも柔らかくスムーズで、じわじわとオーキーな華やかさが開いてきます。モルティーな香味がしっかりあり、若いブレンドにありがちなえぐみも少なく、上品でバランスの良い構成だと感じました。
Facebook等の投稿を見ていると何気にファンが多い、その理由がわかった気がします。

今回改めてこのウイスキーを飲むきっかけになったのは、先月の3月24日~25日に銀座グランドホテルで開かれていた「シーバスリーガル ミズナラ ポップアップバー」でのこと。

銀座グランドホテル×シーバスリーガル
シーバスリーガルミズナラ サンプリングイベント
http://www.ginzagrand.com/restaurant/chivas_2016.html

イベントのことなど知らず、たまたま信濃屋で買い物をした帰り道だったのですが、会場前でPRしていたお兄さんにホイホイついていってしまったのです。

イベント会場では、特段個人情報の記入も必要なく、2杯分のチケットがもらえて、1杯目はストレート、2杯目はハイボールで飲んでみると「あれ、意外と悪くないぞ。」と。
特にハイボールはナッツやレーズンとの相性が良く、こりゃちゃんと飲みなおさないといかんな~と思って出口に向かったところ、50mlのミニチュアボトルまで配られていて至れり尽くせり。
なんとも大盤振る舞いなイベントでした。
 
ジャパニーズウイスキーブームに「ミズナラ」をキーワードとしてシェア獲得に動かんとするペルノリカール社の積極的な活動は、他社への刺激になるのも事実です。
グレンリベットなど、他の銘柄でも色々計画されているようですし、今後もディアジオやサントリーに負けじと動いていってほしいなと思います。

ロイヤルサルート 21年 1970年代後期流通 ウイスキー特級

カテゴリ:
ROYAL SALUTE 
21 Years old 
700ml 43% 
1970-1980’s
構成原酒:ストラスアイラ、グレンキースなど

使用グラス:リーデルコニャック
テイスティング量:30ml以上
場所:家飲み
評価:★★★★★★(6)

香り:品のいいオールド香、レーズン、カラメル、微かなタンニン、シェリー感強く濃厚な甘い香り。

味:滑らかで甘い濃厚な口当たり、香り同様の構成で葡萄、リンゴのカラメル煮、チョコレートケーキ、ほのかにコルキー。まさに甘露。
余韻はウッディで心地よいドライさ。引っかかりなくスムーズな飲みごこち。


以前掲載した、1980年代流通のロイヤルサルートよりもさらにひとつ古い世代のロイヤルサルートです。
キリンシーグラム輸入の正規品で、裏ラベル住所である「中央区八丁堀」から国内は1979年~1983年頃の流通と推定。日本国内までのタイムラグを考えれば、1970年代後期から1980年代初頭として間違いないボトルだと思います。
状態は経年を考えれば許容範囲内で、標準をBとしたらB-ってところですね。横置きのコルキーさがあまり出ていなかったことは良かったです。
 
1980年代流通のロイヤルサルートも十分シェリー感がありましたが、このロイヤルサルートは見た目の通りさらにシェリー風味が濃く、良い原酒を使っていることが伺える作りです。
そのスムーズで甘い飲み口をブレンデッド大全には"甘露"という表現がありましたが、まさにという例え。
原酒としては1960年代前半または1950年代蒸留。ほとんどストラスアイラだと思いますが、1950年代となるとグレンキースは操業当初(1957年創業)ということになり、これまた時代を感じさせる内容と言えます。
 
ちなみにロイヤルサルートはその味わいの糖度の高さゆえ、コルクが張り付いて開栓時に折れやすいボトルでもあります。大口径コルク故代替品が少なく、開栓の際は熱いおしぼりでキャップ部分を温めた上でゆっくり開けてみてください。

シーバスリーガル 12年 1980年代後期流通

カテゴリ:

CHIVAS REGAL
12 Years old
1980's
43% 1000ml
評価:★★★★★(5)
構成原酒: ストラスイラ、グレンキース、ロングモーン、グレンリベット、など

香り:微かな古酒感のある品のいい麦芽香、甘口の白ワインや青肉メロンを思わせる甘み、うっすらとカラメルのニュアンスも感じられる。スワリングすると乾いた樽香、グレーンの穀物風味、厚みはこの時期のブレンドにしては感じられるが、時間経過で弱くなっていく。

味:古酒らしいコクとスムーズで穏やかな口当たりから、ボディは程よい厚みがある麦芽風味と穀物感。バタークッキー、シリアル、ザラメ、微かに乾いた木材、後半にかけてスパイス、華やかでドライな余韻。

キャップの影響から地雷が多いことで定評のあるシーバスリーガル。
その地雷率は自分の経験上10本中7本はくだらないレベルで、こんなキャップを開発したメーカー担当者をこの場に呼んで小一時間説教したいくらいです。あるいはウイスキーは縦置きであることをしっかり広めなかった当時の酒販関係者も。ワイン=横置き=洋酒横置きの方式が、どれだけオールドボトルの価値を奪ったことか・・・。

話がそれてしまいましたが、日本市場に比較的多く入っている1960年代以降~1980年代流通のシーバスは、当たればスコッチのプリンスと呼ばれる華やかでスムーズな味わいを堪能できます。
ピーティーなタイプではなく、原酒としてはストラスアイラやグレンキースなどのスペイサイドモルトらしい風味が豊かなブレンドです。 


今回のボトルは1980年代後期のもので、本来ならスコッチ全般スタンダードクラスは味が落ちているところ、このシーバスも例外ではないですが、ギリギリ全盛期の面影を感じることができます。(状態さえ良ければオススメは1960年代~1970年代初頭。)

シーバスリーガルオールドボトルの見分け方はシンプルなもので、ラベルに書かれたトレードマークのデザインと、ボトルネックの騎士の大きさで比較的簡単に判別できます。
1950年代以前はそもそもラベルデザインが大きく違いますので解説は不要として。
1960年代から1970年代初頭はトレードマークに書かれた黄色の獅子が正面を向いています。(通称:こっちみんなラベル。)そのほかにも、ラベル全体が赤い色をうっすら帯びている等、微妙な違いがあります。
1970年代後半からは今回テイスティングしたボトルと同じトレードマークが採用されているため、ネックの騎士の大きさで判別します。1970年代後半~1980年代初頭のものと、1980年代後半、そしてその後のボトルでは、新しいモノになるにしたがって騎士のイラストの大きさが小さくなっていきます。
1990年代に入るとトレードマークが大きく変わります。

冒頭述べたようにシーバスリーガルは状態が悪いボトルが多く、購入においてはその他のオールドボトル以上のリスクが伴うことを覚悟ください。
今回は久しぶりに状態の良いシーバスに当たって嬉しくなりました。


100(ハンドレッド)パイパーズ 1970年代後期流通 ”特級”

カテゴリ:
先日書いたように夏場に入ってブレンデットウイスキーが妙に安く・・・調子に乗って何本かポチった結果、かなり在庫が増えてしまいましたw
比較的手ごろな価格で手に入るオールドブレンデットですが、オールドボトルである以上状態の良し悪しはついてまわります。化学的に検証したわけではないものの、これまでの経験から、光や温度以外の劣化条件として、キャップの素材が大きな問題を持っているように思います。中には10本中7~8本はアウトというレベルで、劣化しやすいキャップを持つボトルも。
その代表格がシーバスリーガルです。当たれば中々旨い銘柄なのですが、これがハズレの多いこと。キャップの裏にある樹脂系の素材が悪さをしているとみています。
 
虎穴に入らずんば・・・もいいですが、どうせなら似た系統で確実な方を取りたい。
今回紹介するハンドレットパイパーズは、シーバスリーガルの普及品として開発された経緯からかあまり人気はありません。
しかし飲んでみるとなかなかどうして、シーバス系の華やかさと適度なコク、それでいてあっさりした飲み口を両立したような、これからのシーズンにピッタリなウイスキーです。
 
Seagram's
100 PIPERS
Deluxe scotch whisky
760ml 43%
1970's
評価:★★★★★★(6)
 
香り:かすかなヒネ香を伴うコクのある甘い香り。蜂蜜にうっすらとカラメル、醤油飴、麦芽香、グレーン系の穀物感もある。 あまり複雑さはなく、嫌味も無い、素朴。

味:スムーズな口当たりだがコクはしっかりと感じる。バニラウェハースを噛み砕いたような甘さと香ばしさ、ナッツ、微かなシェリーのニュアンスに、ピリピリと口の中を刺激するスパイス。フィニッシュは麦芽風味と染みこむようなオールドピート。程よい苦味を伴う。


ハンドレッドパイパーズは、シーグラム社初の一般普及品市場をターゲットに1965年に開発、販売されました。
それまではシーバスリーガルにロイヤルサルートと、高級品をメインに据えていたシーグラム社の大方針転換とも言えるボトル。その開発には数多くの原酒だけでなく、嘘かホントか1000万ドルという巨額のマーケティング費用が投入されたという話も、書籍の中で本銘柄を彩っています。
キーモルトはシーバスリーガル同様に、ストラスアイラ、グレンキース、そしてグレンリベットやロングモーン、グレングラントなどで、飲んでみるとスムーズな口当たりに程よいコク、そしてフィニッシュには当時のスペイサイドらしいオールドピートが染みこむように残ります。
同時期のシーバスリーガルと比較すると、さらに幅広く原酒が使われてる印象も受けます。

また、当時のグレーンの質も特筆モノです。
当時のモルト原酒が存在感を発揮しているだけでなく、それ以上にグレーンも良い味だしてます。ただ最近グレーンとは異なり、コクがあるというんでしょうか、香味でも「この蜂蜜っぽい甘さはグレーンだろうな」という穀物系の香味が混じり、奥行きや複雑さは落ちるものの、全体のバランスを高めてくれています。


(先週末の昼酒、染みるような旨さでした(笑))

同ボトルとしては、先日、大阪のローズバンクさんで1960~70年代初期流通をハイボールで頂いています。
今回の1970年代後期ボトルも同系統。あっさりしていますが飲み飽きない適度なコクがあり、日中に引き続き暑い夜でしたので、これがまたゴクゴクっと美味しくいただけました。
 

ロイヤルサルート 21年 1980年代流通

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今現在、ウイスキー中心のBAR等を経営している皆様は、本当に大変な時代にあると感じています。
直近では、2000年から2010年頃までの10年間、ここでストックした方は完全に勝ち組です。 しかし今からストックを増やす、あるいは新規に動き出す方は茨の道を歩むことになります。
情報網の発達でライバルは多く、現行品は値上がり続きで、このボトルがこの値段かと目を疑うこともしばしば。苦労して評価の高いオールドボトルを買っても、それが当時価格で手には入ることは少なく、1杯当たりの単価は青天井。 
買えない、高い、魅力無いの三重苦。
となると、なにかしら付加価値を付けていくか、注目されていないところから良質なウイスキーを探し出してくるか、客商売である以上常にアイディアを模索し続ける必要はあるわけですが、少なくとも他店以上に魅力を付与するような「違い」が無ければ戦えないわけです。 

この話は飲み手側にも関係があることで。当時から飲んでいた人と今から飲み始める人では、やはり同じようなハードルがあります。 私はこの10年で買わなかった組ですが、幸か不幸か飲めてはいました。最近は、何とか「注目されていないところから良質な」を実行しようと日々模索しているところ。
特に課題はシェリー系です。バーボン樽熟成のウイスキーは最近でも良いモノがありますが、シェリーだけはどうにもならない。そんなオールドシェリー大好きな方にお勧めなのが今日の1杯。 

ROYAL SALUTE
21 Years old
700ml 43%
1980’s

評価:★★★★★★(6)

香り:シェリーカスク由来の品の良いベリージャムやレーズン、カラメルの甘さ。微かにハーブを思わせる乾いた木のアロマもある。少量加水すると甘さが引き立つ。

味:バランスのいいシェリー感で甘口、ミドルボディ。滑らかな口当たりで後半ほのかなスパイシーさが口の中を刺激する。 ベリー、葡萄の皮や紅茶のタンニン、カラメル、ほのかにナッツの香味。フィニッシュはビター、染みこむようなウッディネスが蓄積していく。
少量加水するとより滑らかさが際立つが、加水しすぎるとすぐに薄くなってしまう、ごく少量で留めておきたい。


ストラスアイラ、グレンキースをキーモルトとする、シーバス社の高級ブランド。
1952年発売、クイーンエリザベス2世の戴冠を祝った…という薀蓄はぐぐって頂くとして。
一言。完全にストラスアイラです。特にGMが出していたストラスアイラの蒸留所ラベルを連想する味。現行品のゴムゴムしいシェリーでは無く、カラメルの甘みと葡萄やベリーなどの果実感があるシェリーです。
全体的に軽さ、特にフィニッシュで感じたタンニンが長く残らず、スッと消えるのはブレンデットだからということなのでしょう。しかしかなりモルト比率は高いと思います。あともう少しボディに厚みがあったら★が一つ増えてました。
ピートはほとんど無く、飲み口はスムーズで引っかかりが無く飲めてしまいます。
ハイボールにするとボディの薄さはギリギリのところで、品の良い甘さが爽やかに感じられますが、ピートの苦みやスモーキーさ、引き締めるフレーバーがないのが、逆にハイボールでは物足りなくもあります。



モルティーでシェリーの効いた、ほぼストラスアイラの味。
今回のボトルは1980年代流通ですが、以前持っていた1970年代はさらにシェリー感が濃く、一時期のドロナックとも間違えるほど。
シェリー系高騰の市場において人気の出そうな条件ですが、オークション市場ではそれほど値段が上がらず、2015年6月現在送料込み5000円しないで取引されることも多いです。
理由は、中身が見えない陶器ボトルであること、流通年代がぱっと見わかりづらいこと。以上2点。

ロイヤルサルートのような陶器ボトル、これは確かにクセモノです。良く言えば宝くじ、悪く言えば地雷。
ガラスボトルよりも劣化が進みやすいという説もあり、目視で中身の状態がわからないこともあってギャンブル要素が強いです。
さらにラベルデザインなどの変化から流通年代を推測するオールドボトルで、ロイヤルサルートは1990年代以前のラベル変化がほとんど無いことと、現行品も似たようなデザインであるため、ヘタすると現行品を買ってしまうことも。(現行品はそれはそれという味ですが、シェリー感はオールドほど強くありません。)
また、ここは確認出来ていませんが、同じような年代でもロット差(流通地域差)が結構あるような印象も受けます。ダメなボトルに当たると悲しい気持ちになれることもしばしば…。

後は考え方の問題ですが・・・。
結局、今このような状勢において、ノンリスクで旨いボトルを手頃に買えるってほぼ無いんですよね。
そこは目利きだったり、情報収集の努力だったり、今回のようにリスクだったり、何かを取る必要が出てくるワケです。
予算が出せないなら、そこに等価となる何かを差し出す。なんとも厳しい話ではありますが、そこが確実に出来るようになることが、今の時代から飲み始める人に必要なスキルなのかもしれません。(偉そうなこと書いてる私も、目下努力中の身です。

余談ですが、ロイヤルサルートの流通年代見分け方について、主なポイントを以下にまとめます。
・ネックから下がっているカードデザイン
・正面ラベルの形状(楕円系のヤツです。)
・度数、容量
・ボトルの製造メーカー

オークションではお土産持ち込み品が多く、特級表記があるものは少ないため、このあたりに注目すると、見分けていけると思います。


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