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グランツ デュワーズ ジョニーウォーカー18年 ブレンデッド3種飲み比べ

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先日クラウドファンディングを通じて発売されたウイスキーの入門用書籍「BARとウイスキーの素敵バイブル」。
この書籍の中では、BARでのウイスキーの楽しみ方の一例として、3種類の銘柄の飲み比べを通じて、年数や樽の違い、あるいは地域やブレンドの違いを認識しやすくなり、ウイスキーの個性が捉えやすくなるという組み合わせを14パターン紹介しています。

本書で提案されている組み合わせは、入門書籍という位置付け上、比較的エントリーグレード寄りであり、飲み比べは必ずしもこの組み合わせである必要はありません。
例えば、シングルカスクのもので樽の違いを知るもよし、あるいは同じ銘柄という条件も加えて熟成年数の違いでの影響など、様々なウイスキーをチョイスすることでさらなる違いを楽しむこともできます。

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今回は、そうした飲み比べから1つ価格帯を上げて、18年前後のブレンデッドウイスキーに焦点を当ててみます。
現在販売されている同グレードのスコッチウイスキーは、
・ジョニーウォーカー18年
・デュワーズ18年
・グランツ18年
・バランタイン17年
・シーバスリーガル18年
・カティサーク18年

辺りが有名どころです。(あとマイナーどころですが、日本市場に在庫があるシンジケートが17年熟成です。)
この6種類、単品で飲んでみると熟成年数もあってそれなりなのですが、どの銘柄がどのようなキャラクター付けで作られているかは、ちゃんと飲み比べたことはなく。
先日BAR LIVETで飲んでいたところ、マスターとブラインドでのブレンデッドのキャラクターの捉え方の話題となり、ちょうどいいので、3種3択のブラインドテイスティングでブレンデッドを出題してもらいました。

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今回チョイスされた3銘柄を飲んで見た印象は
グランツ18年:まろやかな口当たりからバニラや麦芽系の香味が厚く、スウィートでコクのあるリッチな味わい。
デュワーズ18年:軽やかかつドライで華やかなウッディネス。薄めた蜂蜜を思わせるコクから、ほのかなピートフレーバー。
ジョニーウォーカー18年:木材の削りカスのようなウッディネス、軽いえぐみとドライアプリコットの酸味、余韻にかけて強いピーティーさ。

すべて熟成年数と度数は同じで、違いはそのキャラクターのみですが、構成原酒の違いでピート、麦芽風味、樽感などそれぞれ異なるベクトルがあり、飲み比べることでその違いが強調されてブラインドでも銘柄が分かりやすかったですね。
例えば、グランツはバルヴェニーやキニンヴィの柔らかい麦系の風味と、ポートワイン樽でのフィニッシュがもたらすコクのある甘み。デュワーズはアバフェルディの蜂蜜を思わせるコク、アメリカンコークの華やかさ。ジョニーはタリスカーあたりを思わせる存在感のあるピートフレーバーです。


ブレンデッドは普及価格帯のものもよく考えて作られているとは言え、熟成が短かったり、グレーンが強かったりする部分が時にマイナス要素となって、その銘柄のハウススタイルや目指そうとする香味は、むしろ18年クラスのワンランク上位グレードのほうが分かりやすく表現されていると感じています。

興味あります方、ブラインドかどうかは指定しませんが、今回のように3種の飲み比べをBARで挑戦してみてください。
きっとこれまでにない新たな気づきがあると思いますよ。

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(BAR LIVET は本日2月21日で5周年を迎えた。ちゃっかりオーナーより目だっているバーマンの小倉さん。2号店オープンやオリジナルボトル、そしてウィスクテイルなど、今後のさらなる発展が楽しみ。)

ジョニーウォーカーブルーラベル カスクエディション 55.8%

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JOHNNIE WALKER
BLUE LABEL
THE CASKS EDITION 
SPECIAL RELEASE
For TRAVEL RETAIL
1000ml 55.8%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
時期:不明
場所:ブラインドサンプル@Wennyさん
暫定評価:★★★★★★(6)

【ブラインドテイスティング回答】
地域:ハイランド
銘柄:グレンギリー
年数:18年程度
流通時期:2010年代
樽:バーボンバレル
度数:57%
仕様:カスクストレングス

香り:強いアタックで、ひりつくようなアルコール感、メンソールとハーブのアクセント、ドライアプリコットや梅干しの酸味と淡いピーティーさ、ピートはじわじわと存在感を増してくる。

味:粘性があり、口当たりから高い度数のパワフルなアタック。香り同様の梅や杏子ジャムの酸味のあるモルティーさ、アーモンド、ほのかに出汁っぽさ。
余韻はひりつくような刺激と淡いピートフレーバー、適度な荒さを残しつつ長く続く。

どこかで飲んだことがある印象を持ったが、最後まで思い出せなかった。ピーティーだが内陸系の要素のほうが主体で、ハイトーンでアタックの強い酒質を作る蒸留所となるとグレンギリーが筆頭だが。。。例えばオフィシャルのスモールバッチだろうか。


ブログ読者のWennyさんから頂いたブラインドサンプル。
ハイプルーフなウイスキーだと認識した直後、ブレンデッドという選択肢が頭から抜け落ちていて、スコッチのシングルモルトで何かという予想に。
またハイエンド故、モルティーな個性が強い点も後押しし、グレーン由来の要素を捉えられず。。。結果、内陸要素とピーティーさから、違和感を感じつつも1990年代前半のグレンギリー予想となりました。

正解を聞いてなるほどと。なんか飲んだことあると感じたのは、加水版のジョニーウォーカーブルーラベルにもある、酸味を伴う味わいから。樽は複数使われているでしょうけれど、何度か使われたアメリカンホワイトオークでしょう。
少量加水するとハイプルーフ故にあった、アタックの強さが落ち着きまとまりが良くなるだけでなく、島系要素を始め、モルティーな香味が開いて通常品に比べて味わい深い。パンチの強いストレートも悪くないですが、少量加水がオススメですね。

(ジョニーウォーカー・ブルーラベルの通常品。モルティーでアプリコットなどのドライフルーツを思わせる酸味が感じられ、余韻のピーティーさと合わせてカスクエディションとの共通事項だった。)

このジョニーウォーカー・ブルーラベル・カスクエディションは、ジョニ青のハイプルーフ版として2012年からリリースされている免税店向けの商品です。
構成原酒は40%加水のブルーラベルと基本的には同じようですが、日本に並行輸入された販売品には、ロイヤルロッホナガーをキーモルトとしている旨の販促コメントも見られます。

ロッホナガーはシングルカスク及びハイプルーフでリリースされることが少ないですが、以前ソサイエティからリリースされたものやUDレモアルトシリーズなどを飲むに、結構ハイトーンでヒリつくような刺激を伴う印象。今回のボトルで感じられたキャラクターもまた、ロッホナガー及びディアジオ系列の内陸原酒とすれば、得心がいく構成です。
あとは上記をベースにタリスカーやカリラってところでしょうか。このバランスと馴染みのいい作り。。。何より、加水版の個性を違和感なくそのままカスクストレングスとするのは、流石業界最大手の仕事だと思います。

なお、前回書いたブラインドサンプル記事では、先入観からキャラクターを掴み損ねていましたが、今回は選択肢を除外して考えてしまっていました。
言わばダメをもらったという出題。改めてブラインドの難しさと、フラットに考える重要性を認識した次第です。
あー悔しい!!

ジョニーウォーカー ブルーラベル 1990年代流通 43%

カテゴリ:
JOHNNIE WALKER
Blue Label
A blend of our very rarest whisky
1990's
750ml 43%

グラス:テイスティンググラス
時期:開封後1週間程度
評価:★★★★★★(6)

香り:ドライで華やか熟成香。アプリコット、リンゴのコンポート、スワリングしていると乾いた麦芽やナッツ、微かにスモーキーでトロピカル要素に通じるフルーティーさがある。

味:滑らかな口当たり。香り同様熟成して華やかかつコクのあるモルティーさ。ナッツ、蜂蜜、リンゴのコンポートや洋梨のタルト。徐々にドライで乾いたウッディさと干草、微かなピーティーさを伴って余韻を引き締める。

ハイランドやスペイサイドモルトの熟成した華やかな香味を軸にした、バランスの良いブレンデッド。香味にそこまで勢いはないが、加水するとボディはそのままスムーズに伸びるだけでなく、おしろいを思わせる麦芽風味も開いてくる。
状態としてこの個体は微かにコルキーだが、概ね問題はない程度。箱入り横置きが多かったボトルであることは悔やまれる。


1986年、スコッチウイスキー業界に吹き荒ぶ不況の風の最中。ジョンウォーカー社が持てる原酒の中から文字通り"選りすぐり"をブレンドした、集大成にして理想形とも言えるハイエンドブレンデッドが、ジョンウォーカー・オールデスト。
そして下記の遍歴のように、数年間リリースの末、1992年にラベルチェンジしたのがブルーラベルです。

【ブルーラベルの遍歴】
1986年:John walker’s Oldest Scotch Whisky (Aged 15 to 60 Years) 43% 
1980年代最後期頃:Johnnie Walker Oldest Scotch Whisky (Aged 15 to 60 Years) 43% 
1990年頃:Johnnie Walker Oldest Scotch Whisky (No Aged) 43% 
1992年頃〜:Johnnie Walker Blue Label Scotch Whisky (No Aged) 43% 
 UD
※この他、2014年頃にはカスクストレングス仕様もリリースされている。

今回はオールデストから切り替わった直後、1990年代流通のブルーラベルをレビューします。
ブルーラベルに切り替わってから20年近く大きなラベルチェンジがないため、2013年頃に大きなデザインチェンジがあるまで混同されがちな世代ですが、下記の通り2000年代前半にマイナーチェンジがあり、香味のベクトルにも変化が見られます。

(ほぼ同じデザインが採用されている1990年代流通と2000年代流通だが、トレードマークである紳士の柄、歩く向き、印刷の場所に変化がある。下ラベル右側に印刷されているのが1990年代流通。)

前身であるオールデストは、円熟味とも言える熟成感を感じる、華やかさと角の取れた甘酸っぱさ、多彩な内陸系のモルティーさが主体特徴です。
今回のブルーラベル1990年代流通もまた、オールデストの系譜を受け継ぐ味わい。流石に15 to 60 years 表記時代には及ばないものの、熟成年数表記のない1990年頃流通のオールデストと比較するなら遜色ないレベルとも感じます。(むしろ、近年高騰気味なオールデストに手を出すなら。。。とも。)

このモルティーな華やかさは、モートラック、カーデュー、リンクウッドあとはロッホナガーあたりを、アメリカンホワイトオークの2nd、3rdフィルシェリーホグスヘッドなどで長期熟成した原酒由来と推察。これが2000年代になると、UDからディアジオに切り替わったことで方向性が変わったのか、華やかさからタリスカーやカリラに見られる酸味を伴う樽感、ピーティーさへとシフトしており、はっきりとした違いに感じられます。

この手のボトルが家に一本あると、迷った時にとりあえずこれからと始められるのは強み。また、親戚などと集まって飲むときなんかも高級感があって使いやすいですね。後はどういうタイプのブレンドが好みか。。。で年代を選べば良いと思います。

ジョニーウォーカー ブルーラベル 2000年代流通 43%

カテゴリ:
JOHNNIE WALKERS
BLUE LABEL
A blend of our very rarest whiskies
2000's
750ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後1カ月程度
評価:★★★★★★(6)

香り:ややドライで、ピーティーなニュアンスと塩っぽさ、ウッディなえぐみに通じる要素がトップノートにあるが、奥には蜂蜜、キャラメルコーティングしたアーモンド、シェリー感と多彩な香味を感じる。

味:マイルドな口当たり。ケーキシロップを思わせる甘みに包まれた、燻したピートのほろ苦さ。麦芽風味、微かなシェリー感、若干青みがかっているウッディネス。
余韻は軽い刺激の後、舌の上に残るような塩気とスモーキーフレーバー。若干のえぐみのあるウッディネス。

熟成感のあるバランス型のブレンデッド。特にハイランドタイプの熟成した原酒がベースになり、島系モルトの塩気、スモーキーさが付与された構成は、突き抜けない代わりに引っかかりの少ない構成。ロックでゆったりと飲むスタイルが意外にフィットする。

ジョニーウォーカー・オフィシャル通常ラインナップのフラグシップに当たるブルーラベル。今回は現行品の1世代前、ちょうど自分がウイスキーを飲み始めた頃に流通していたボトルを今改めて飲んでみました。
最近、シングルカスクのやる気バリバリなモルトとかより、こういうちょっと良いブレンデッドスコッチやバーボンを、ロックとかでゆるく家飲みするのがマイブームなんです。

公式には「1万樽のうち1樽」という、長期熟成に耐えた原酒を中心に、熟成年数表記にこだわらず様々な原酒を用いて作られたとされるブレンド。
キーモルトは明らかになってないものの、飲んだ印象はリンクウッド、クライヌリッシュ、モートラック、カリラ、タリスカーあたりのミドルエイジ、20年熟成程度が中心といったところです。
現行品に比べてハイランド系のモルティーさが厚く、スモーキーさは全体の中の一要素。バランスよく飲みやすいと感じる一方、多彩な香味の中で突出したものがないため、面白さは少ないとも感じます。

飲み始めた当時の自分はこのブルーラベルのみならず、現行品のブレンデッドスコッチ全般におおよそいいイメージを持っていませんでした。
特にジョニーウォーカーシリーズには、共通してえぐみというか苦味というか、独特のニュアンスが感じられて、これは一体なんだろうと。

このブルーラベルの原型となった1980年代発売のジョンウォーカー・オールデストは、15年から最長60年熟成の原酒を使用。その初代に比べると華やかな熟成感に変わり、ピーティーさとリフィルオークのえぐみ的なニュアンスが増えてきているのは、ジョニー・ウォーカーラインナップ全般の、変化のベクトルに通じる部分で、かつて自分があまり好ましく思わなかった要素でもあります。

ですが久しぶりに飲んでみると、確かにその要素も感じますが、むしろ様々な原酒の個性、多彩さもあってこれが量産されているのは凄いなと。ロックにすると全体の香味が伸びて、くつろぎの時間を邪魔しない。
釣りは鮒に始まり鮒に終わるという言葉がありますが、ウイスキーもブレンドに始まって、ある程度経つとその奥深さがわかって、ブレンドをさらに楽しめるようになるんですね。

ジョニーウォーカー プルミエ 1990年代流通 43%

カテゴリ:
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JOHNNIE WALKER
PREMIER
RARE OLD SCOTCH WHISKY
1990's
750ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
時期:開封後1週間程度
場所:自宅
評価:★★★★★★ (5-6)

香り:ゆるく甘いカラメルソース、淡いスモーキーさとピート香、おしろい系の麦芽香も感じられる。あまり香りは強くないが、ハイランド的なニュアンスを主体に感じるアロマ。

味:まろやかでスムーズ、じわじわとほろ苦くビターな口当たり。キャラメルナッツ、微かにオレンジピール。甘みとピート由来のフレーバーが染み込むように広がる。 
余韻はモルティで淡くスモーキー。粥やおしろい、麦芽風味主体でまったりと長く続く。 

ジョニーにしては穏やかなブレンド。内陸系のモルティーさを主体に程よい熟成感があり、モルト比率が高いとも感じる。
個人的にこの構成はストレートで飲むと些か物足りないが、ホヨーなど柔らかいタイプのシガーとは案外相性がいい。 
夏場より秋口以降に飲みたい1本。


1990年代に流通していたと思われる、ジョニーウォーカーのいちブランド。日本ではプルミエともプレミアとも呼ばれています。
正直このボトルは流通先含めて謎が多く、はっきりとした詳細はわからないのですが、WEBに散らばる画像やオークション等の履歴を追う限り、アジア向けらしいボトルがいくつかあること、90年代以降の流通ながらバーコードがないことを踏まえると、免税店含めて海外輸出向けのブランドとして作られたものと予想します。
(1991年に限定生産されたという話もありましたが、確証が得られなかったので保留です。)

中身の特徴としては、
「比較的長期熟成原酒が使われている」
「既に閉鎖しているディアジオ傘下の蒸留所の原酒が使われている」
とする情報が、Master of Maltなどの海外ショップを中心に見られます。
飲んでみると、閉鎖蒸留所はともかく、口当たりのスムーズさやモルティーさから、カリラやラガヴーリンなどのアイラモルトではなく、ハイランドタイプの内陸系の長期熟成原酒が使われているという点は感じることができます。

加水や経年を加味すると、熟成年数は平均20年程度といったところでしょうか。ノンエイジですが、極端に若い原酒が使われているということはなさそうです。
その上で、使われているとされる閉鎖蒸留所(1990年代時点)の原酒が何かを予想すると・・・、ブローラやポートエレンというピーティーなキャラクターではなく、また90年代に閉鎖されたローズバンクなども除外され。このマイルドな麦系の風味は、マイナーですがコールバーンやミルバーンが思い浮かびました。

あとはあるとすればグレネスクや、ハイランドではないですが、比較的麦芽風味が残っていたセントマグデランの70年代原酒なら、加水でこういうマイルドなタイプに仕上がってもおかしくないかなと感じます。
これが正しいなら、なんとマニアックな組み合わせ(笑)。自分の知ってる某愛好家が好みそうなレシピでもあります。
個人的にはもうちょっとピーティーさが欲しいのですが。。。

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