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ニッカ 竹鶴 21年 ピュアモルト 2000年代前半流通 43%

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NIKKA WHISKY 
TAKETSURU 
PURE MALT 
Age 21 years 
2003's 
700ml 43% 

グラス:国際規格テイスティング
時期:開封後2ヶ月程度
場所:お酒の美術館 神田店
評価:★★★★★★★(7)

香り:ナッティーで角のとれた穏やかな樽香に加え、フルーティーな熟成香。リンゴのコンポートや黄桃、熟したグレープフルーツを思わせる多層的な果実香に、キャラメルナッツや微かに松の樹皮。しっとりとピーティーでスモーキーなアクセントが原酒の円熟を感じさせる。

味:マイルドでコクがあり、心地よくドライな口当たり。ナッツの軽い香ばしさとオレンジピールを思わせるほろ苦いフレーバー。粘性のあるオーキーな甘味が、熟した南国の果実のようなフルーティーさに繋がっている。
余韻は柔らかいウッディネスと、香り同様にピーティーなフレーバー染み込むように長く続く。

複雑で多彩、そして華やか。日本的な新樽や活性樽を中心とした印象を受ける強めの要素と蜜のような果実味が、余市や宮城峡の熟成した原酒の存在を感じさせる。ピートフレーバーが少々武骨でもあるが、加水すると熟したグレープフルーツを思わせる柑橘系の要素も。ニッカだからこそ作り出せる味わいの象徴と言える1本。

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竹鶴21年ピュアモルトは、初代ボトルが独特の角瓶デザイン(以下写真参照)で発売されたのが2001年のこと。その後アサヒビール傘下にニッカウイスキーが入り、2003年にコルク栓で丸瓶という、2000年代のニッカを象徴するデザインとも言える仕様にリニューアルしたのが今回の1本です。

裏ラベルにあるロットナンバーの左3桁は14C、つまり2003年7月の製造ということになりますが、この仕様のボトルが一般に発売されたのが2003年11月であるとメーカー側のコメントが残っていますので、初出荷に向けて製造されていた、まさに初期のロットであると言えます。

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(竹鶴21年ピュアモルト、2001年発売の初期ボトル。男性的とされた特徴的なデザインが印象的。レビューはこちら。)

個人的に、竹鶴21年が最も美味しいのが今回の時代、2003年から2008年くらいまでの5年間だと感じています。
初期の頃よりもフレーバーのばらつきが少なく、かつ近年のものよりも厚みやコクというか、全体のスケール感が一回り大きい。華やかでフルーティー、そして仄かにピーティーな同系統のフレーバーはそれぞれの時代に備わっているのですが、全体的な完成度を見ると、この時代が1ランク上という印象です。

リリースから逆算すると、原酒の仕込みは1980年代。洋酒ブームを受けて増産を行っていた時期であり、それらの原酒は1990年代の冬の時代の到来で大量に消費されることなくじっくりと熟成。ニッカに限らず、この時期のジャパニーズリリースにはレベルの高いものが多く、そうした原酒の存在が大きいように感じられます。

ただ、竹鶴の場合原酒の豊富さというだけなら、2001年の初期ボトルでも状況は変わりませんが、先に書いたようにこのボトルのほうが全体のまとまりが良い。アサヒビールという大手資本に入ったことで、マーケティングが安定してユーザーが求める味わいにシフト出来たとか。あるいは、ここに国内調達の原酒や輸入原酒が使われているならば、原酒の手配も安定するようになったのでは・・・などと推察しています。


余談ですが、今やジャパニーズ枠でブレンデッド(モルト含む)ウイスキーの顔とも言える世界的に有名な銘柄となった、竹鶴そして響。
響については、様々な樽由来の要素が十二単のように傘なりあった、多層的なウッディネスを特徴とするブレンドであり、特に21年や30年がまさにその仕上がり。一方、この竹鶴21年を同様のイメージで例えるなら、華やかで艶やかな樽由来の要素はありつつも、厚みのある酒質とピートがどこか武骨で男性的な要素でもある。十二単と男女で対を成すのは束帯ですが、それより男性的な・・・貴族が着用するような鎧兜の印象を感じるのです。

シングルカスク 駒ケ岳 6年 2012-2018 マルスウイスキー 60% #1493

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SINGLE CASK KOMAGATAKE 
AGED 6 YEARS 
Distilled 2012.3 
Bottled 2018.9 
Cask type Bourbon Barrel #1493 
700ml 60% 

グラス:テイスティンググラス
時期:不明
場所:BAR 新宿ウイスキーサロン
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:スモーキーでアーシー、干し藁、ママレード等の柑橘類のニュアンス。強く鋭角なアタックを伴う香り立ちで、スワリングしていると焦げた木材と薄めた蜂蜜、微かに魚介だしのようなアロマも伴う。

味:パワフルな口当たり。土っぽさとともに尖ったような質感のピーティーさ。乾いた麦芽、根菜、徐々にはちみつを思わせる樽材由来の甘味と粘性が舌の上で感じられる。余韻にかけてはスパイシーで焦げたウッディネス、強くフレッシュなスモーキーさが鼻孔に抜け、ほろ苦くドライで舌の水分が奪われるような感覚を伴う長いフィニッシュ。

ラガヴーリンとラフロイグの会わせ技のようなフレーバー。ピート由来のインパクトが強く、分かりやすい味わい。ストレートでは未熟感はあまりなく、多少荒さはあるが樽感も酒質ベースの構成ならほどよい程度。一方で加水するとそれらが乖離しアンバランスに。奥行きがなくなり溶剤のようなネガが顔を出す。

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マルスウイスキーから定期的にリリースされている、信州蒸留所のシングルモルト。
昨年は創業休止前の原酒を使った長熟2本、再稼働後の短熟4本、計6銘柄がリリースされており、その中の2012年蒸留、ヘビーピーテッド仕様の1本が今回のテイスティングアイテムです。
そしてこのボトルは3月に開催された、日本ではじめての洋酒品評会、東京ウイスキー&スピリッツコンペティションで、全527商品の中から13銘柄選出された最高金賞と、ジャパニーズウイスキー区分でも特別賞としてベストジャパニーズ(シングルカスク)の評価を受けた1本でもあります。

このボトルに興味をもった経緯を紹介するには、受賞以外にコンペの審査方法について触れる必要があるのですが、前置きが長くなってしまうので、後回しにして概要だけ紹介します。
同コンペの審査は、日本の酒業界関係者や愛好家を中心としたメンバーによるブラインドテイスティングで行われており、集計方法も公平性を担保した形式でした。
その審査で選ばれた最高金賞のウイスキー銘柄の中でも、6年という若い原酒は異彩を放つ存在。どれほど光る要素があったのか、是非テイスティングしたいと感じたのです。


飲んだ印象は、短熟だが整った美味しいピーテッドモルト。若さをピートがうまくマスクして、バーボン樽由来の風味もほどよく付与されている、短熟としての飲み頃にある原酒です。
一方で、これをノーヒントでブラインドをした場合、マルスだとわかる人はそう多くないように思います。
ラガヴーリンとラフロイグを足して2で割ったようなキャラクターはインパクトが強く、普通に考えて若いアイラ。経験を積まれてる方だと樽感や熟成感にある若干の違和感でジャパニーズにはたどり着くかもしれませんが、仮にジャパニーズだと限定しても、知名度から秩父のピーテッドに繋がってしまうかもしれません。

しかしその香味には粘性というかコクがあり、例の秩父味もないため、余韻にかけて素直にピーティーさと樽由来の要素が広がってきます。
短熟ゆえ荒さは多少残っていて、樽由来の香味と酒質の結び付きにはまだ解離があります。ストレートではピートがカバーしていますが、加水すると樽感やピートが弱まることで、ばらつきも出てしまう部分はあります。

ただそれらは同時に後5~10年程度の熟成を許容できる伸び代でもあると言えます。
最近再稼働後のマルスのリリースは飲んでいませんでしたが、いい原酒が育ってきているんですね。数年後が楽しみになる味わいでした。


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東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2019

さて、以下は本文中で省略した同コンペティションの審査の流れについてです。
審査は
・180名の審査委員を6名30チームに振り分ける。
・出品されている酒類527本を各チームで分担。
・カテゴリー毎にブラインドテイスティングで評価(100点満点)し、集計。
で行われました。
つまりチーム毎に同じボトルが出ているのではなく、異なる場合のほうが多く。例えばチームAにブラインドで出されているのは山崎12年で、チームBに出されているのは余市NASという流れで、180名全員が同じ銘柄を一斉に飲んでいるわけではありません。
1人あたりにすると、約20本程度を担当する形だったそうです。

得られた評価結果については、チームの内で最高得点と最低点をカットする、フィギュアスケート等でもお馴染みの集計方法がとられたそうで、先入観による影響の少ない評価に加え、この銘柄だからというような”大人の事情”が作用しづらい仕組みになっているのが特徴。
海外コンペとかではブラインド審査といっても、持ち回りのような怪しい結果に見えるケースもありますが。実際に日本国内で審査委員が一同に介して行われ、ボランティアスタッフも含めて多くの愛好家が関わっている本コンペにあっては、一定の公平性が担保されていたように感じます。

それ以上に、"ウイスキーに限定した審査"としては、日本の愛好家(なかでもコアな部類に入る方々)が、一斉にブラインドテイスティングで評価を行ったことで、これまでにないデータが得られたと言えるのではないでしょうか。
一般販売されているアイテムが中心であることから、マニアックなものはあまりありませんが、最高金賞や金賞あたりのリストを眺めても「そうそう、これ無名だけどレベル高いんだよ」とか、「有名で一般的すぎて、逆に飲まれてないけどやっぱ旨いよね」とか、"愛好家によるスタンダードリリースの格付け"として興味深く、個人的には頷くところも多い結果だったように思います。

ウイスキー以外の審査方法や、対象スピリッツ類のジャンルわけなど、初回ということでまだまだ改善すべき点もあると思いますが、この手の話はまず実現することが大事で、そこから如何にして規模を広げ、質を高めていくかというフェーズに入るべきものです。

同コンペを主催するウイスキー文化研究所では、6月の表彰式に向けて最高金賞のウイスキーの中から、更にナンバーワンを決めるプロセスに入っているとのこと。
どの銘柄がベストオブベストに選ばれるのかを、自分なりに予想もしながら楽しみにしています。

サントリー 山崎 11年 2003‐2014 ボタコルタ 55%

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SUNTORY SINGLE CASK WHISKY 
YAMAZAKI 
Aged 11 years 
Distilled 2003 
Bottled 2014 
Cask type Spanish oak BOTA CORTA 
For Whisky shop W. 
190ml 55%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後1年程度
評価:★★★★★★(6-7)

香り:プルーンなどのダークフルーツを煮詰めたような濃厚な甘酸っぱいアロマ、合わせてコーヒー、カカオ多めのチョコレート、微かな焦げ感やいくつかのスパイス。香木を思わせる高貴なウッディネスを伴う。

味:角の取れた濃厚な口当たり、香り同様に煮詰めたダークフルーツ、黒蜜のとろりとした甘みと酸味、一呼吸置いて後に続くタンニン、ローストアーモンド、カカオのようなほろ苦さ。余韻は序盤の味わいに比べると広がりは軽めだが、スパニッシュオークシェリー樽由来の甘みが口内に揺蕩い、ドライでビターなフィニッシュが長く続く。

かなり濃厚に樽由来のエキスが溶け込んだウイスキー。香りは山崎25年に通じるようなスパニッシュオークの素晴らしいアロマだが、味わいは序盤に好ましさがある一方で、後半にかけて苦みが主張し、全体的にはやや単調気味。香り★7、味★6。ハーフショット程度で満足感あり、以降は微妙に飽きがきてしまうのは良いのか悪いのか・・・。

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GWの休みを利用し、酒置場を整理していたところ、存在を忘れていたウイスキーを何本か発見。そういえばこの山崎、最後は葉巻と合わせようかと収納した後で、すっかり忘れていました。

モノは2014年に、今は無き大阪のウイスキーショップW.向けにリリースされた山崎の限定品。同ショップ向けには毎年何らかの限定品があり、2013年にはフルボトルで類似スペックの山崎がリリースされていましたが、リリース本数が少なく希望者全員に渡りづらいという声を受け、翌年は190mlサイズでリリースされた経緯があったと記憶しています。
まだ本格的なブームが来る前のウイスキー市場、上記経緯から本数が多く余裕をもって買えたのも精神的に良かったですね。(今思えばケースで買っておけば良かった・・・w)

さて、ボタ・コルタ樽は所謂パンチョン樽のように、バットよりも幅が短く、鏡板が広い特徴を持った樽であり、容量は440リットル程度というのがメーカー情報。このウイスキーの濃厚さは、樽材以外に樽形状も作用しているのでしょう。
ではどんな樽かとネットで調べると、出てくるのは山崎や白州、サントリー関連製品の情報のみで、実物がまったくヒットしない。

勿論ボデガによって規模の違いから、使っているところもあるようでしたが、あまりメジャーではないのでしょうか。
そもそも本リリースに限らずサントリーが使用するスパニッシュオークのシェリー樽は、通常のシェリーの熟成に用いられたものではなく、あくまでウイスキー用にサントリーが作らせているシーズニングシェリー樽なので、規格や構成が微妙に違ってもおかしくありません。
まあそれでも美味しければいいということで・・・先に進ませてもらいます。

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さて、今回のテイスティングが1年前の開封時と大きく違うのは、先日リリースされたエッセンスオブサントリー第2弾による、サントリーのシェリー樽への理解の違いです。
今までだと、こんな濃厚な樽、いったい何を入れていたのか?と思っていたであろうところ。濃厚なダークフルーツの香味はスパニッシュオークそのものの成分由来ということが理解出来、熟成を紐解く大きなヒントとなりました。

また口当たりのアタックの強さや、えぐみや焦げた樹液のような、新樽にあったフレーバーが少ないため、ここがシーズニングを経たことで軽減された要素であるとともに、好ましい要素を付与し、香味が整ったところなのだと思います。
今回のボトルは香りが特に素晴らしい。ダークフルーツにコーヒー、カカオ、そしてサントリーのシェリー樽らしい香木を思わせるニュアンスがエッセンスに。

味の方は短熟故に多少複雑さには欠けますが・・・少量加水もあって飲み口は整っている。なんていうか、圧殺近年系シェリーのお手本のようなリリースですね。

秩父 7年 2011-2019 MDC 62.3% 古谷三敏 レモンハートラベル

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ICHIRO'S MALT 
CHICHIBU 
Malt Dream Cask For TMC 
Aged 7 years 
Distilled 2011 
Bottled 2019 
Cask type Bourbon barrel #1535 
700ml 62.3% 

グラス:テイスティンググラス
時期:開封直後
場所:Sinjuku Whisky Salon
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ドライで乾いた木香、新築の日本家屋のよう。強くバニラとスパイシーな要素に、軽くオレンジピール、ハーブやハッカのような秩父らしい癖も伴う。

味:ツンとした刺激と粘性を感じる口当たり。香り同様に乾いた木香やナッツを思わせる軽い香ばしさ、そこからドライアプリコットやパイナップル、黄桃、オーキーで濃縮した黄色いフルーティーさが広がる。
余韻はスパイシーでウッディ、黄色い果実の残滓にハッカや和生姜のような、らしさも伴う長いフィニッシュ。

秩父味の上に美味しいバーボン樽味のソースがかかっているようなモルト。秩父モルトはともすると樽と酒質がばらついて、ごちゃごちゃしたような香味のものも少なくないが、これは樽由来の味が、アメリカンホワイトオークに求めるそれがしっかり備わっている。加水するとウッディさはマイルドになるが、良さもぼやけてしまう。

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イチローズモルトの樽売り制度、モルトドリームカスクによる、プライベートボトリング。
モルトドリームカスクは、通常はノンピート(極ライトピート)モルトにバーボンバレルというスペックで、最長10年の預かり期間のなかで熟成が行われています。
そうなると10年を目指したいのが飲み手の心情ですが、秩父という地域の特性上、樽感のピークが早い環境であることから10年まで熟成させるのはチャレンジであり、実際これまで5年から7年熟成あたりを中心にリリースが行われてきました。

それは周年ラベルや何らかの記念、あるいは純粋に商品として・・・時に工夫を凝らしたものであったのですが、そのなかでも”このラベルの特別感"は凄いです。
ウイスキー好きなら一度は見たことがあるだろう、漫画BARレモンハートの著者・古谷三敏氏の書き下ろしで直筆サイン入り。マスターと肥土伊知郎氏が、秩父蒸留所の蒸留設備を背景にウイスキーを飲み交わしている構図。やれと言われても、普通はこんな企画を形に出来ません。
くっ、これがオトナ(コネ)の力か・・・(笑)。

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一方肝心の中身はというと、やはり秩父の原酒なので、ハッカのような、あるいは和生姜のような、この蒸留所独特のトーンの高い辛さ、そしてウッディなえぐみのような要素は多少なりに感じられます。

この個性は秩父モルトという”料理”のお約束。あとはどれだけ熟成感があって、酒質と喧嘩しない"樽味のソース"がかかっているかなのですが、今回のボトルはまさに良い樽に当たっていると思います。
変に乾いた木材感だけではなく、特に味の後半にかけてアメリカンホワイトオーク由来の要素が濃縮したような華やかさとフルーティーさが好印象。8年弱という熟成的にも、ちょうどそれがピークに来ているという印象です。

今回のリリースはウイスキー愛好家グループの関係者を中心に配布されたもので、テイスティングは4月16日に正式オープンするBAR LIVETの2号店、Sinjuku Whisky Salon (新宿ウイスキーサロン)のプレオープン時、届いたばかりのボトルをオーナーの静谷さんと頂きました。

先に書いたように、MDCリリースはすべてが樽由来のフルーティーさを濃厚に備えるわけではなく、特に原酒の方向性を模索中だった蒸留所創業初期のものには「?」と思うようなものもあります。
そうでありながら、今回の味わいについては
「悪くないですね」
「良いフルーティーさです」
「でもこの樽に当たるって、ラベルといい妙な引きの強さありますよね」
「ほんとに、羨ましい限りで」
などという会話が、鬼の居ぬ間にあったようななかったような・・・。なんかちょっと悔しいけどそういうリリースなのです。

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以下、余談。
この度開店する新宿ウイスキーサロンは、サロンというだけあってLIVETとは方向性の違う、和のニュアンスを取り入れたスタイリッシュなデザインのお店となっています。
4月16日のグランドオープンにあわせ、また2月に5周年を迎えたLIVETの両店舗でイベントも行われる模様。以下は、お店側からのPR になります。

【ShinjukuWhiskySalon グランドオープン】×【BAR LIVET 5周年】
両店舗の合同イベント開催
〈4月16日(火)〜4月22日(日)6日間〉

【イベント内容】
Shinjuku  Whisky Salonではイベント期間中、2酒類のミニチュアボトルのプレゼントチャンスがあります。
・スペイサイドシングルモルト15年終売品(限定200本)
・某ジャパニーズニューボーン未発売品
(限定200本)

どちらもこの機会を逃すと入手が不可能な限定ミニチュアとなっています!
先着順ですのでお早めに御入手下さいませ。

【Shinjuku  Whisky Salon】
〒160-0022
東京都新宿区新宿3-12-1佐藤ビル3階
TEL:03-3353-5888
新宿3丁目駅B2出口より2分
プロントさんの向かいのビルの階段で3階
(BAR LIVETより徒歩50秒)
営業時間:19時〜0時迄(4月中)

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嘉之助蒸留所 ニューポット 2018年リリース  59%

カテゴリ:
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KANOSUKE NEWPOT 
Batch No,18001 
Distilled 2018.Jan.15 
200ml 59% 

香り:モルティング後の麦芽、柑橘の皮を絞ったようなほろ苦さと酸、軽い香ばしさ。奥には微かに乳酸や林檎の果肉を思わせる甘味も感じられる。ドライなアロマ。

味:柔らかいコクと粘性を感じさせる口当たり。ほろ苦い麦芽風味に加え、林檎や柑橘が混じったような甘酸っぱさ、ピリピリとした刺激を口内に感じさせる。余韻は果実系の風味を仄かに残し、ヒリつくようなトーンの高い刺激とビターなフィニッシュが長く続く。

嫌なところの少ない、素性の良さと丁寧な作りを感じさせるレベルの高いニューメイク。麦芽由来の風味だけでなく、酵母由来なのか林檎等果実を思わせる要素が香味に混じる点がポイント。また、ボディもそれなりにあって、熟成させる環境と合わせて5年程度の熟成で仕上がりそう。

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焼酎メーカーとしてはメローコヅルで知られる小正醸造が、2018年に鹿児島・吹上浜沿いの地に操業した、嘉之助蒸留所のファーストリリースであるニューポット。形状やサイズの異なる3基のポットスチルを使い分けて原酒を生産。このリリースは、2種類の原酒をバッティングし、少量加水して仕上げたものです。
先日発表されたWWAでは、ニューメイク部門で世界一は逃したものの、ベストジャパニーズの評価を得ています。

同蒸留所のニューメイクは、昨年7月の京都ウイビアメッセで初めて飲む機会を頂きました。
この時は各ポットスチルそれぞれで生産したニューメイクを試飲したのですが、嫌みが少なく、柑橘などの要素が感じられる一方で、香味の質が繊細でジンのようだなと。それはそれで良い味だと思いましたが、その場にあった焼酎樽熟成の試作ニューボーンでは該当する個性が潰れていたように感じられ、スイートスポットの狭い、熟成で苦労しそうな原酒だなという印象を持っていました。

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(2018年7月に京都で開催された、リカマン・ウィビアメッセの嘉之助蒸留所ブースにて。各種ニューメイクと、焼酎樽のニューボーンが試飲できた。)

ところが、その後リリースされた嘉之助ニューボーンを飲んだところ、アメリカンオークの樽香が酒質と上手く馴染んでおり、そんなに悪くないのかも・・・と。加えて、ファーストリリースのニューポットがWWAで受賞。WWAの評価は参考程度にしか考えていませんが、評価されるには理由があるわけで、ちゃんと飲んでおいた方が良いなと、自宅テイスティングすることにしたわけです。

前置きが長くなりましたが、複数タイプのポットスチルで作り分けた原酒をバッティングしたこのリリース、非常に良いニューメイクだと思います。
飲み口に柔らかさ、オイリーというか粘性を感じさせる舌当たりがあって、ボディも決して軽いわけではない。さすがにニューメイクなので、徐々に荒さというかドライな刺激が口内に広がっていきますが、これは熟成で十分軽減されるであろう程度です。
加えて未熟香が少ない点も、九州・鹿児島という暖かい場所で熟成させるに当たって短熟でのリリースになるでしょうから、地域の特性とマッチしていると感じられました。
これは5年後あたりの仕上がりが楽しみな原酒です。

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(嘉之助蒸留所のポットスチル。サイズ、形状共に全て異なっている。写真はウイスキーマガジンの特集記事から引用。http://whiskymag.jp/kanosuke_01/)

嘉之助蒸留所は、10億円以上とも聞く総工費をかけてイチから作られた蒸留所であり、その設計はウイスキーの生産のみならず、見学の導線にも配慮し、ウイスキー作りの現場を体感できるような洗練されたものであると伺っています。見学したウイスキー仲間の評判も総じて良く、鹿児島まで中々行くことは出来ませんが、いつか機会をつくって訪問してみたいと思います。

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