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サントリー シングルモルト 山崎 NA 43% オフィシャル

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SUNTORY WHISKY
YAMAZAKI 
Single Malt Whisky 
No Aged 
180ml 43% 

グラス:木村硝子テイスティング
場所:自宅
時期:開封直後
評価:★★★★★(5)

香り:ツンとしたアルコール感、ウッディで甘いアロマの奥からハーブ、少し焦げたようなニュアンス、キャラメル、焼き芋や黒砂糖。香りの要素に分離感のある構成。

味:ねっとりとした甘い口当たり。ザラメ、乾いた木材、淡く植物系のニュアンス。少しざらつくような口当たりを残しつつ、奥から若い原酒を思わせるエッジの立ったアルコール感。
余韻はスパイシー、あざとさのあるオークフレーバーの後は、若い原酒の荒さを残して長く続く。

12年に共通する樽香も一部感じるところがあり、山崎らしさは備わっている一方
。香味とも荒さが目立ち、ストレートは少々呑み疲れる。飲み方は少量加水が好ましい。ロックも初めは悪くないが、氷に負けるのが早い印象。


ハイボールブームの折、山崎10年のフェードアウトを支える形で2012年に発売された、山崎ノンエイジ。
先日、久々に白州NAが飲みたくなって180mlボトルを購入したわけですが、ついでだから山崎NAも飲んでおくかとセットで購入していました。
自分の周囲の飲み屋では、白州ハイボールは比較的ラインナップにあって角ハイボールに飽きた時に頼んだりするのですが、山崎NAはあまりなく、かつハイボールというイメージも無いため、NAを飲むのはそういうシーンを含めても本当に久しぶりです。

そんな久しぶりの山崎は・・・"荒い"というのが第一印象。例えば若さというとニューポッティーで乳酸系の酸味が強いというような要素がありがちですが、これはそのタイプではなく。ワイン樽やホワイトオークなど使われた樽由来と思しき甘みはそこそこあるのですが、ベースとなる原酒の奥行きが乏しいので、舌あたりの荒さ、アタックの強さが目立ってしまう印象です。
昔某ウイスキー雑誌のテイスティングコメントで「まだ時間が必要」と書かれていた事を、朧げながら思い出しました。

一方、飲み進めていくと、テイスティングの通り「この辺は上位グレードと共通点があるな」と思う部分もあります。
その一つが余韻にかけて感じる華やかなオーク香、熟成した山崎原酒に感じられる要素です。
限られた原酒の中で苦労して作られている事が伺えます。
これはこういうもの、として割り切るなら、楽しめる要素にフォーカスして飲んでいける。エントリーグレードのあり方を考えさせられるボトルでした。

サントリー シングルモルト 白州 NA 43%

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SUNTORY WHISKY
HAKUSYU
No Age
180ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封直後
評価:★★★★★(5-6)

香り:つんとしたアルコール感、酸味のある若いニュアンスと乾いた木材、微かに干草。淡く華やかでオーキーなウッディネス。時間経過で洋梨を思わせる甘いアロマも開いてくる。

味:蜂蜜やバニラを思わせるまったりと甘い口当たり。あわせて若さを感じる酸味、スパイシーな刺激、オーキーでナッティーなニュアンスのあるウッディネス。余韻はドライで乾いた木材、内陸系のピーティーさを伴う。

ストレート、加水、ロック、ハイボール・・・突き抜けないが、どんな飲み方でも楽しめる万能的なシングルモルト。バーボン系の樽香が森の木々を連想させる。飲み方によっては若さが前に出るものの、ハイボールにすると飲み口で酸味のあるモルティーさに微かなピート、若さが爽やかな飲み心地に繋がっている。 
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後述する事情から白州ハイボールが飲みたくなり、すぐ近所の酒屋で買い求めたもの。軽めの飲み口から爽やかなモルティーさとライトな樽香が、サッパリとした飲み口に繋がり風呂上がりの1杯にぴったりです。
オールドボトルやアイラモルトなど、味のしっかりあるハイボールも良いですが、こういうのもたまには、特に夏場には良いもんです。

白州NAは会社の飲み会で注文するケースは多いものの、ストレート含めてちゃんと飲むのは、発売直後に買って以降あまり記憶がありません。
そう言えば、5年くらい前に某ショップが「山崎プレミアムソーダを2ケース買ったら山崎&白州NA(700ml)セットでプレゼント」なんて意味不明な企画をやっていて、それ以来か。ちょうど良いので、直近ロットの味を見ておこうと思います。

(白州蒸留所の蒸留器群。山崎同様、様々な形状のポットスチルがあり、多様な原酒を作ることで、ブレンド、リリースに幅を生み出している。Photo by T.Ishihara)

そもそも、白州が急に飲みたくなった原因は、Facebookに投稿されていた白州蒸留所の写真群でした。
いやー良いなー、最近蒸留所行けてないなーと思ったところで喉が鳴り、久々に飲んでみるかと。それでも700mlフルボトルじゃないのは、これ以上開封済み増やすのもなという、ささやかな抵抗、あるいは無駄な足掻きから。
や、このサイズの瓶はストックがあると何かと便利なんですよ、うん。

白州は、スコットランドで言うハイランドモルトに近いキャラクターがあると感じます。
ハイランドと言っても東西南北、厳密には島もいくつか含まれる広域な区分ですが、白州や山崎は上の写真のように様々なタイプの原酒を作っているため、蒸留所としては基準となるキャラクターがありつつも、リリース毎にスタイルが微妙に異なるイメージ。
白州NAは他のグレードに比べて香味が軽く、ハイランドの中でもややスペイサイド寄りの印象。昔飲んだ時はもう少しバーボン樽系の樽感があり、それこそグレンモーレンジっぽいなと思ったのですが。。。久々のテイスティングとなった今回、香味の方向性は変わっていないものの、自分の味覚の変化かロット差か、あるいは時代やブームでレシピが変わったのか、樽感がライトで原酒の若さが感じやすかったように思います。

それでも他社が原酒を確保しづらい中で、大量生産でこのクオリティをよく維持できるなと。色々話題になる企業ではありますが、作り手の腕は本当に凄いと感じます。

イチローズモルト カード キングオブハーツ 23年 1986-2009 55.4%

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ICHIRO'S MALT
CARD "KING OF HEARTS"
Aged 23 years
Distilled 1986
Bottled 2009
1st Cask type Hogshead
2nd Cask type PX Sherry Butt
700ml 55.4%

グラス:テイスティンググラス(名称不明)
量:ハーフショット
時期:開封後3年程度
場所:BAR飲み(BAR Kitchen)
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:リッチでパワフル、ツンとしたアルコールのアタックから、サトウキビのような植物感、黒蜜、湿った樽材。奥からダークフルーツケーキを思わせる甘いアロマ。

味:粘性のあるリッチな口当たり。黒飴、チョコレートウェハース、シロップ漬けチェリー。度数高くパワフルで古酒感混じる。
余韻はヒリヒリとしたスパイス、ほうじ茶のような軽い渋みのウッディネスが長く続く。

樽感の強いウイスキー。羽生の原酒らしくパワフルなアタックに、PXシェリー樽由来のとろりとした甘さが程よく馴染んでいる。コシの弱い原酒ならベタつきが出て腰砕けになっていただろう。複数樽だからか多少時間がかかるようで、じっくり時間をかけて楽しみたい。

キングオブハート、初音ミクでもガンダムでもないですよ。思えば非常に久々となる、羽生蒸留所、イチローズモルト・カードシリーズのテイスティングです。

2014年にジョーカーがリリースされ、一連のブームの追い風を受けてカードシリーズの人気が大爆発したのを、どこか冷めた目で見ていたこの数年間。羽生の原酒は嫌いじゃない(むしろ好きな部類)ですし、飲んでないわけじゃないですが、なんとなく琴線に響かなかったんですよね。
熱意があるところには、それに類するものが自然と集まってくるものですが、熱意のない自分のところにのそれが来るはずもなく・・・。
このボトルについても、リリース当初に飲んでそれ以降は出会うこともなく。シリーズとしても、銘柄としても、本当に久々の再会だったわけです。

そんな再開の場所は、カードシリーズ全種一斉テイスティング会を行ったことで有名な、南の聖地とも言えるBARキッチン。
マスターの岡さんに「カードシリーズの中で、これはおすすめというのは?」と聞いて出てきた1本でした。
(写真のバックバー最上段、ずらりと並ぶカードシリーズの姿は、そもそものバックバーの規模と合わせて圧巻の一言です。)

朧げな記憶を紐解けば、イチローズモルトの"キングシリーズ"は、特にキングオブダイヤモンドの出来が良く。期待していた中でハートの口開け当初はウッディーな苦味、タンニン、アルコールのアタックが強く、甘みが中々開いてこないパワーの強いフルボディなモルトだったと記憶しています。
そのため、このお薦めを注文するかどうか躊躇い、逡巡し、折角だからと頂いてみると、強いアタックは相変わらずながら、黒砂糖系の甘みが開き、ダークフルーツの果実香も漂うようなバランスの向上が見られました。

このキングオブハーツはホグスヘッドで熟成された後、PXシェリー樽に移されたダブルマチュアード。羽生蒸留所は熟成環境からか樽感が強く出る傾向があるので、ボトリング当初は最初のホグスヘッド由来のウッディーな要素が強く出ていたということでしょうか。
それこそ、アルコールのアタックも強く、酒質も比較的重め、そこに濃い樽感という同蒸留所並びにカードシリーズの特徴は、ワインでいうボルドーの赤のように熟成(瓶熟)向きだったと言えるのかもしれません。

今や貴重なボトル。機会が巡って来るかはわかりませんが、他のボトルも狙って飲んで見たいと思います。

富士御殿場蒸留所 シングルモルト12年 赤ワインカスクフィニッシュ 51%

カテゴリ:

KIRIN FUJIGOTENBA
Single Malt Whisky
Aged 12 Years
Red Wine Cask Finish
Cask No,7 B019
700ml 51%

グラス:サントリーテイスティング
量:ハーフショット
場所:BAR飲み(個人所有ボトル)
時期:開封後1ヶ月未満
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:レーズン、徐々にハーブ、ローストアーモンド。奥からリンゴのカラメル煮なども混じる、華やかなでリッチなアロマ。ハイトーンな刺激もあり、フィニッシュに潰されない個性を感じる。

味:濃厚だが、少しベタつきのある口当たり。メープルシロップ、イチジクの甘露煮、クラッカーの香ばしさ。エステリーなフルーティーさもあり、徐々にスパイシー。
余韻は粘性のある甘さ、ウッディで徐々にビター、スモークベーコンを思わせる燻したような煙を感じる。

多少べたつきが感じられるが、赤ワインカスク由来のリッチな香味を、骨格のしっかりした原酒が支える。加えピートのニュアンスなど、個性的かつパワフルで面白みのあるシングルモルト。


キリンウイスキーマスターブレンダーの田中氏が、ウイスキーアワードIOW2017で世界一に選出されたことを受け、その記念に4樽製造するうちの初めの1樽。
10年もののピーテッド原酒を、シャトーメルシャンの赤ワイン樽(フレンチオーク)で2年間フィニッシュ。ピーテッド原酒もそうですが、赤ワインフィニッシュというのも、富士御殿場蒸留所=バーボン樽なリリース主体の中で珍しく、個性的な組み合わせが注目を集めました。

個人的に今回のリリースは、富士御殿場蒸留所のモルト原酒待望とも言える1本です。
それは赤ワインフィニッシュが・・・では無く度数。富士御殿場のモルト原酒は、基本的に50%で樽詰めされる(グレーンは55%)ので、熟成の間に度数が下がり、50%を維持することはまずありません。
結果、モルトのみではスモールバッチ17年46%でも結構ギリギリという、短熟向け原酒となるのですが、その富士御殿場から、ついに50%越えのシングルモルトがリリースされたのです。

(富士御殿場蒸留所で主に使われている、バーボンの空き樽。フォアローゼズ蒸留所にて撮影。今回のワインカスクフィニッシュにも、バーボン樽由来の華やかなアロマが潜んでいる。Photo by T.Ishihara)

今回の原酒が仕込まれた12年前は、旧富士山麓の開発最盛期。2004年後半〜2005年前半(富士山麓は2005年9月発売)にあたり、様々な度数の原酒を試す中で試験的に高度数で仕込まれた原酒だったのではないかと推察。あるいは、稀に起こりうる熟成の最中に度数が上がる現象が起こったのかもしれません。
バーショーで確認するタイミングを逃してしまったので(単に聞き忘れていただけとも言う)、次回関係者にお会いした際に聞いてみたいと思います。
あるいは、確認された方いらっしゃいましたら、是非教えてください!

先に書いたように、今回のリリースは4樽選ばれたうちの一つとされており、今後残りの3種がリリースされるようです。
ワインカスクフィニッシュ12年は、ワイン樽のニュアンスの奥に、富士御殿場モルトらしいエステリーさ、オークフレーバーの華やかな香味もあり、できればバーボン樽との王道的な組み合わせの50%Over原酒を試したいという気持ちがさらに強くなりました。
今後続くリリースが一層楽しみです。

サントリー ローヤル 15年 ゴールドラベル 43%

カテゴリ:
SUNTORY WHISKY
ROYAL
Age 15 years
2000’s
750ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後3ヶ月程度
評価:★★★★★★(6)

香り:注ぎたては少しぼんやりとしているが、紅茶のような柔らかい甘さ、徐々にマスカットや林檎を思わせる、華やかでややドライな樽香。ウッディでしっかりとした熟成感を感じるアロマ。

味:とろりとしてリッチな口当たり。合わせてウッディなほろ苦さ、複雑な樽感に軽い穀物感のあるグレーンの甘味、バニラウェハース、キャラメリゼ、微かにドライアプリコット。バランス良く、多層的。
余韻はねっとりとした甘味、コクを感じたあとで程よくドライ、長く続く。

ストレートではシェリー樽原酒の重厚なニュアンスも感じられるが、少量加水するとより華やかな樽香が解けるように広がってくる。ロックの味の持ちも良く、ハーフロックにするとスイスイ飲めてしまう香味のまろやかさ。その日の気分で様々な飲み方を楽しめる。

サントリー渾身の逸品として1960年代に開発されたブレンデッドウイスキー、ローヤル。
詳しい話は公式サイトを確認いただくとして、1997年、そのローヤルが12年にリニューアルする過程で、上位グレードとして発売されたのが、今回紹介するローヤル15年です。

当時発売されていたローヤル15年は、ギフト向けのゴールドラベルと、通常品の青地のラベルがありますが、流通時期によるロット差程度なのか味にあまり差はない(友人談)とのこと。自分が縁があったのはゴールドラベルばかりで、まだ飲み比べが出来ていませんが、機会があればこちらも購入したいです。
ちなみに2007年には再度リニューアルがあり、ラベルが微妙に変わったものの、2008年にはローヤル12年と共に終売となっています。(現行品はノンエイジ表記です。)

聞き齧っただけの話を垂れ流してしまいましたが、肝心の中身はというと、複雑で熟成感あり、山崎モルトの香味も感じられる、良くできたブレンデッドウイスキーです。
発売時期からしてウイスキー氷河期真っ只中、原酒も余っていたのでしょう。自分の中では当時がフラグシップである響含めサントリーブレンデッド全体がうまい時期という印象。
ローヤル15年はややもっさりした重さというか、言い換えれば重厚さというか、響とはブレンドの方向性に多少の違いはありますが、その系譜を受け継ぐ原酒のニュアンスも感じられます。

流通量多く、現時点ではそこまで古くないのでオールドボトルにありがちなリスクが少ないのもありがたい。ただボトル形状は大口径コルク採用かつ横置きされやすい形状のため、今後劣化ボトルが増えていく可能性も。。。
そう考えるとローヤル15年はまさに今が飲み頃。我が家の家飲みボトルの一つとしても重宝しています。

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