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グレンタレット 12年 2007-2019 蒸留所限定 ハンドフィル 61.3% 

カテゴリ:
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GLENTURRET 
Distillery Exclusive 
Aged 12 years 
Distilled 2007 
Bottled 2019 
Cask type Sherry #102 
700ml 61.3% 

グラス:不明
場所:BAR kitchen 
時期:開封直後
評価:★★★★★★(6)

香り:リッチでパワフル、不思議な癖を感じる香り立ち。ドライでトーンの高い刺激はあるが、そこからシーズニングシェリー樽にありがちな色濃い甘味、ドライプルーンやチョコレート、徐々に奥からグラッパのような特徴的なアロマが開いてくる。

味:スウィートでほのかにゴムっぽさのある口当たり。ハイプルーフらしくピリピリとしたハイトーンな刺激から、それをコーティングするシーズニングのクリーミーさ、ドライプルーン。そしてグラッパのような不思議な甘味が一瞬あり、その後ウッディな苦味、濃く入れた紅茶のようなタンニンを伴う。

シーズニングのホグスヘッドだとは思うが、それに由来するリッチな香味のなかにグラッパを連想させるような不思議なフレーバーが感じられるのが特徴。また度数の高さからやや粗さ、バチバチとした刺激が混じりきらないものの、少量加水するとかなりまとまりがよくなる。


グレンタレット蒸留所でハンドボトリング出来るシェリーカスク熟成品。12年と特別長い熟成ではありませんが、シェリー感は近年では良好な部類に入ります。ただ、このリリースを飲んでいると、同ブランドにおけるいくつかの不遇というか、少なくとも近年の親会社絡みの動きを連想してしまいます。

ウイスキーとしてのグレンタレットは、近年消えたものの10年くらい前のオフィシャルまでパフューム香があり、ボトラーズリリースや同蒸留所の原酒が使われたとおぼしきブレンデッドのオールドボトルでは度々猛威を振るう問題児でした。(と思いきや、1977から1987あたりではフルーティーでモルティーな味わいが魅力な優良蒸留所だったりも。なんだろうこの普段不良なんだけど時おり優しさも見せるみたいな・・・。)

そうした背景もあってか、蒸留所としてのブレンド化がうまくいっていたとは言い切れない状況。ブレンド用原酒としてはハイランドディスティラリーズ(エドリントン)傘下銘柄の多くで使われていたものの、シングルモルトブームには取り残されてしまっていたわけです。
2015年頃には新しいオフィシャルリリースを3種投入しますが、これは”失敗”だったようで、2018年にはエドリントングループから他社に売却されてしまいます。

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(グレンタレット蒸留所にて、ウイスキーキャットと背後に見えるフェイマスグラウスの看板。同蒸留所にはフェイマスグラウスのビジターセンターが2002年にオープンしており、この有名銘柄の拠点がありながら蒸留所だけ売却されることになるとは、想像もしなかった。 Photo by T.Ishihara)

さて、エドリントンと言えばハイランドパークやマッカランが有名。それらに感じているイメージで言えば、上位グレードやシングルカスクに優良なシェリー樽を用いて、スタンダードは露骨に抑えているような傾向が見られるわけですが。今回のシェリーカスクのクオリティは、まさにその当時の名残りを彷彿とされるもののように感じられました。
酒質由来かちょっと独特な癖はありますが、ハイトーンなアタック、とろりとダークフルーツにチョコレート、あるいは濃い紅茶のようなウッディネス。最近見られるハイランドパークの免税向けシングルカスク等にある樽感に近い印象が、上記イメージをより彷彿とさせるのです。

なお上述の売却劇でグレンタレットはカティサークと共にエドリントンから切り離され、ラリック社が設立したグレンタレットホールディングス傘下で新たなビジネスをスタートさせるわけですが。。。
日本では長年なかった正規代理店が決まったという話もあり、今後の展開はひっそりと期待しています。

グレンタレット 29年 1987-2017 シグナトリー 54.9% ブラインド

カテゴリ:
GLENTURRET
SIGNATORY
Aged 29 Years 
Distilled 1987.9.26
Bottled 2017.1.16
Cask type Hogshead#380
700ml 54.9%

【ブラインドテイスティング】
地域:北ハイランド
蒸留所:プルトニー、クライヌリッシュ
熟成年数:25年程度
流通時期:近年
樽:バーボンホグスヘッド
度数:53%程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ニスのような溶剤感のあるウッディネス。バニラやカスタードシュークリームを思わせる甘みもあるが、その上にある樽感が強く、鼻腔を刺激する。時間経過でワクシー、すりおろしリンゴのアロマ。

味:リッチな麦芽風味とすりおろしたリンゴ風味。熟したバナナ、おしろいっぽさ、オーク由来のリンゴのコンポートの落ち着いた甘酸っぱさも感じる。
余韻は少し粉っぽさを伴いつつ、カシューナッツ、麦芽と干し草のほろ苦いアクセントと近年系のトロピカルフルーツ。

ノージングではツンとした刺激に若干警戒させられるが、徐々に開くワクシーな甘さ。酒質の個性もあり、後半は樽感もホグスヘッド系のフルーティーさがうまくマッチしているおいしいシングルモルト。


今回のブラインドは、先日マッキンレーズなどのサンプルを交換頂いた、若きウイスキークリエイターNさんからの出題。
少しニスや溶剤っぽさというか乳酸系の酸味というか、独特の香りが混じることがちぐはぐさに感じますが、味わいはオーキーなフルーティーさと熟成感があって、味だけ見ればもう一つ評価を高くしても良いかなと感じるボトルでもあります。

ブラインドの結果を見ると完全にミスリードしているのが地域と蒸留所、そして微妙に熟成年数がズレてますね。これは地域からの予想というか、蒸留所を最初に決めてしまったため、そこに色々引っ張られている典型的な失着だったと思います。

個人的に、ブラインドの回答は各要素バラバラに行われるべきで、極端な例を出せば蒸留所まで予想する場合は地域はハイランドだけど、蒸留所はアイラみたいな話があってもおかしくはないと考えています。
それは熟成場所が蒸留所ではない事例がありえますし、ピートと麦芽がアイラ産ならそう感じる可能性もある。また、純粋にそういう風に感じたと言う回答は、後々の検証材料として貴重であるからです。
とにかく、「こんなリリースないよな」なんて先入観を持たないことが大事ですね。

今回は熟成感、味わいからボトラーズの内陸系、シングルカスク、30年熟成程度というイメージを持っていました。
一方で、香りに感じられた刺激や癖から、長期熟成の北ハイランド2蒸留所、特にプルトニーっぽいなと予想したのはブラインドなのでいいとしても、あそこはそんなに長熟はないよな・・・とか余計な推理が入り、熟成年数をちょっと若めに修正したりしてしまいました。こうなると、見事に迷走するわけです。
まあ仮に選択式だったとして、タレットを選択できたかはかなり怪しいのですが。


というのも、グレンタレットと言えばソーピーなフレーバーを特徴の一つとするモルトで知られています。
ただ1977年あたり、一時的にその要素が無い時期もありましたが、その後1990年代蒸留には再びそのフレーバーが復活したリリースが見られるところ。
今回のボトルにはその要素がはなく、むしろあるのはいい麦感とフルーティーさ。そう言えば1990年代のオフィシャルボトルにはそのフレーバーがなかったものもあるわけですが、この先入観を払拭できたかは・・・自信がないですね(笑)
良い出題を頂き、ありがとうございました!

ラングス 12年 1980年代流通 43%

カテゴリ:
ラングス
LANGS
Years 12 old
Scotch Whisky
Distllers Glengoyne Scotland
1970-1980's
750ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後半年程度
評価:★★★★★(5)

香り:甘いシロップのような香り立ち、メレンゲクッキー、サツマイモを思わせるグレーンの甘み、干草っぽいニュアンスが混じる。徐々に品の良いオールドシェリー香と合わせてソーピーなアロマも混じり、存在を主張してくる。

味:口当たりははっきりとした主張、カステラやおこしを思わせる色のついた甘み、中間からはまろやかでスウィートな麦芽風味やグレーンの甘みが中心だが、香り同様パフューミーなフレーバーも感じられ、鼻に抜けていく。
余韻はソーピー、紅茶のタンニンを思わせるほろ苦く染み込むようなウッディネス、ジンジンとした刺激を伴い長く続く。

基本的にはマイルドでピート香はあまり感じられない、キーモルトらしさのあるモルティなブレンデッドウイスキー。味もはっきりとして、ただ穏やかなだけではない芯のある味わいが楽しめる。ただ1点、ソーピーなパフューム香が潜んでいることを除けば・・・。

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半年前、主催したオールドブレンデッドウイスキーのイベントにあわせて開封したものの、その際は香りが立っておらず押入れの奥にしまってそのまま放置していた1本。先日押入れの中を整理した際に出土、程よく香味も開いており、ちょうど良いのでテイスティングです。

注目はラベル向かって右下、Lang Brothers Ltdの右隣に、小さく書かれたグレンゴイン表記。ラングスの製造元である同社は、グレンゴインを傘下とするブレンドメーカー。当然そのラング社が製造するブレンデッドウイスキーには、グレンゴインがキーモルトとして使われています。 
ただ、グレンゴインだけではブレンデッドウイスキーは造れません。ブレンデッド・スコッチ大全によれば1965年、同社はロバートソン・バクスター社の傘下に入ったとされています。
これだけではナンノコッチャという話ですが、このロバートソン・バクスター社と密接な関係にあり、原酒を供給していたのが、ハイランドディスティラリー社。同社は当時、スコッチウイスキー業界において最大の勢力であったDCL社と対を成す、もう一つの巨大勢力です。
(ハイランドディスティラリー社の設立には、ロバートソン・バクスター社の創業者らが協力したとされています。)

ハイランドディスティラリー社は英国1位の売り上げを誇るブレンデッドウイスキー・フェイマスグラウスをはじめ、蒸留所としてはブナハーブン、グレンロセスから始まり、グレングラッサ、タムデュー、ハイランドパーク、そしてグレンタレットなどを傘下としています。
今回のテイスティングで、このラングス12年からパフュームを感じ、「あれ!?」となったのですが、ハイランドディスティラリー社側の蒸留所を確認して納得。この香味、間違いなくグレンタレット由来でしょう(笑)。
以前飲んだラングスの別ボトルにこのニュアンスはなく、体調でも悪いのかと何度もテイスティングしたので、ボディブローのようにソーピーなフレーバーが口の中、胃の中に効いてきています。
胃もたれというか胸焼けにもにた症状・・・やはりこのフレーバー、苦手です(笑)。

グレンタレット NA シェリーカスクエディション 40%

カテゴリ:

GLENTURRET
Sherry Cask Edition
(No Aged)
40% 700ml

香り:比較的若さの残る香り立ちから、乾いた牧草や木材を思わせるえぐみと苦み、徐々にシロップや鼈甲飴を思わせる甘いアロマ。時間と共に若さは軽減される。

味:口当たりはスパイシーでピリピリとしたアタック。香り同様の木材感、薄めた蜂蜜、ほのかにレーズンの酸味。ボディはあまり強くなく、のっぺりとしていて奥行きはあまりない。余韻はドライで多少の生っぽさを感じる。


あ、こんなボトル出てたのか。全然ウオッチしていなかったのですが、試みは面白かったのでメモを残しておきます。
グレンタレットは記録上最古の蒸留所で、ウイスキーキャットのタウザーがギネスブックに…という定型文は割愛。一昔前までグレンタレットと言えば、エドラダワーと並んでオフィシャルパフュームボトルの代表格でしたが、気が付けばこの蒸留所からもパフューミーな香味は消えていました。 

そんなグレンタレットから、いつの間にかリリースされていたシェリーカスクエディション。他にはピーテッド、複数酒類の樽をつかったトリプルカスクの計3種類が」リリースされており、どれも5000円未満と手ごろな価格で、仕込みの違いからくる風味の違いが感じられる、ややボトラーズ的なリリースとも言えるボトルとなっています。

今回テイスティングしたシェリーカスクエディションは、シェリーカスクと言いながら、それほど強いシェリーの香味が感じられないのは、コストを抑えるために使われてている樽が1st fill以外様々なタイプのシェリーカスクをバッティングしているためか。
酒質は加水で整地されており、若さゆえ奥行きも浅いのでコアな飲み手が満足するレベルとは言い難いですが、飲み始めの方が「違いを楽しむ」目的で飲むにはちょうどいいかもしれません。
ただ、飲み始めの方が「グレンタレット」を注文するシーンは、特に日本ではあまりないかもしれませんが(汗)。

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