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クラウンローヤル ハンドセレクテッドバレル 51.5% ブラインド

カテゴリ:
CROWN ROYAL
HAND SELECTED BARREL
CANADIAN WHISKY
(No Aged)
750ml 51.5%

【ブラインドテイスティング(TWDルール※)】
地域:アメリカ
蒸留所:クラフト系のどこか
熟成年数:4年
度数:48%
樽:新樽
暫定評価:★★★★★(5)
※リリースから5年以内のボトルであること。それ以外はなんでもアリ。

香り:軽やかな香り立ち。生っぽいウッディネスは、若干の焦げ感とニスのようなツンとした刺激を伴う。徐々にハーブ、芳香剤、希釈したメープルシロップを思わせる淡い甘みも感じられる。

味:メローでスパイシーな口当たり。麦パフのような軽やかな穀物の香ばしさ、植物感、ボディは軽いが少しとろみも感じられる。
余韻はハイトーンでヒリヒリとした乾いたウッディネス、芳香剤のような露骨な華やかさが鼻腔に抜ける。

樽感はあまり強くなく、穀物系のグレーンウイスキーフレーバーにライ系のニュアンスも混じっている。ライトでクリーンな仕上がりで、香味は少々単調気味。ハイボールにするとバーボンに比べて適度に香味が残り、癖が少なく美味しい。


引き続き、ウイスキー仲間のT.Ishiharaさんからのブラインド。
日本では未流通、現地流通のクラウンローヤル・ハイプルーフ仕様。チャー済みの新樽で、ライ麦多めのマッシュビル(コーン64%、ライ31.5%、モルト4.5%)のスピリッツを熟成。熟成年数は不明ですが、クラウンローヤルのスタンダードグレードから察するに、6〜10年程度の熟成は経ているものと思われます。

ブラインドテイスティングでは、グレーン、ライ系の風味を感じたところまでは良かったのですが、チャー済みの新樽にしては樽感があまり出ていない熟成感や、酒質の軽さからカナディアンウイスキーに辿り着く事が出来ず、熟成年数が浅いアメリカンの加水だろいうとミスリード。
カナディアンあるかも?という選択肢はあったのですが、それを自信を持って選べなかったのは経験の浅さですね。

同じIshiharaさんからの出題で、ジョージディッケルのブラインドでも似たようなミスをしていましたが、時系列的にはこちらの方が先のテイスティングとはいえ、学んでいない事が露骨に出てしまいました(汗)。


先日、クラウンローヤルのオールドを記事にした際、特徴をもっとはっきりさせたカナディアンを飲んでみたいと思っていたところ、今回のブラインドはまさにそのゾーンに入ってくるようなチョイス。
っていうかカナディアンのハイプルーフなんて日本市場にないですから、貴重なモノを飲ませて頂きました。

ストレートではちょっとうーんという感じですが、ロックやハイボールで活きるのが、度数の高さ故でしょうか。
なお、クラウンローヤルの歴史については、1970年代流通の記事にまとめているので、興味あります方はそちらも合わせて参照ください。

クラウンローヤル 1978年流通 40% ブレンデッドカナディアン

カテゴリ:
CROWN ROYAL
Fine Deluxe Blended Canadian Whisky
1978's
750ml 40%

グラス:グレンケアンテイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封直後
評価:★★★★(4)

香り:軽やかな穀物香とバニラウェハースを思わせる甘いアロマ。ほのかな植物感。奥行きはあまり無いが、落ち着きのある香り立ちで、時間経過でメローな甘さが強くなってくる。

味:スムーズでとろりとした粘性、ライトな穀物感の漂う口当たり。味わいはやや単調で、穀物系の甘みとほろ苦さ主体、少し蜂蜜のような甘みも感じられる。余韻はドライ、あっさりとしている。

これぞカナディアンというライトでスムーズな味わい。言い換えれば加水済みのグレーンのような構成で、単調気味。たまに飲むと楽しめる侮り難さはあるが・・・。ストレート以外ではロックはすぐに水っぽく、ハイボールは作るなら濃いめ、あるいはコーラ、セブンアップ割り等で。



セット買いでついてきた、クラウンローヤルのオールドボトル。流通時期はTAXシールの印字を参照。
クラウンローヤルは1939年に献上品の位置付けとして誕生し、長らくカナダ国内のみ流通していましたが、1964年から世界的に輸出されて今日に至っています。
オークションを見ると1964年以降のボトルがほぼ100%であるのは、この時期から大々的に展開されているためなんですね。

クラウンローヤルを製造する蒸留所は、1992年に現在のギムリ蒸留所に切り替わっており、今回のボトルはそれ以前に当たるウォータールー蒸留所での生産ということになります。
その違いについては、これまでクラウンローヤルは1960年代から1990年代まで広く飲んできましたが、1960年代の方がメローで甘みが強く、1990年代にかけて穀物系のフレーバーやほろ苦さが強くなる印象。ベクトルが大きく変わった感じはないものの、60〜70年代の方がマイルドかな、という感じです。
(なお現行品は。。。昔飲み始めの頃、王冠を模したボトルデザインの豪華さに惹かれて購入し、「うーん?」となった事からお察し下さい。)

カナディアンウイスキーの製法は、ざっくり言うとグレーンウイスキーのそれ。しかも一般的な製品は低度数かつリフィル系の樽を使うことが多いこともあって、これと言う個性が出にくい傾向があります。
クラウンローヤルも例に漏れず、熟成感は8年程度感じますが、樽感は弱め。
その結果、ライトで癖の少ない構成が好まれ、かつてのアメリカ市場等を中心にヒットしたワケですが、そうした特性もあって飲み方はストレートよりカクテルや炭酸飲料の割材向け。後は自作ブレンデッドを作る際のグレーンがわりに使う、という用途もあります。

ちなみに、直接的な関係はありませんが、カナディアンウイスキーにとって1992年は業界の転機になった年という説があるようです。
クラフトディスティラリーの増加から、様々なブランドに加えてカスクストレングスなどの多様なリリースが増えてきた、そのキッカケとなる年だったとか。
バーボンに比べて規制の緩いカナディアンは、本来ならもっとコアな愛好家向けのリリースも出せるはず。最近バーボン業界もクラフト系の動きが活発になってきましたし、一部評論家から「終わってしまった土地」などと言われた隣国カナダからの突き上げも期待したいです。


(追記)
この記事を書いていて気になった事があり、追加で調べて見ました。
日本のサイトでクラウンローヤルについて調べると「ラ・サール蒸留所」という単語がちらほら出てきます。
一方、クラウンローヤルの生産は、記事にも書いた通りオンタリオ州のウォータールー蒸留所で行われ、1992年に火災で焼失した後は、現在のマニトバ州のギニリ蒸留所での生産に切り替わっています。すると、ラサール蒸留所とはなんなのか?

調べて見たところ、「ラサール」という地名はマニトバ州にもオンタリオ州にもあり、上述の蒸留所の別名であるかのように読めるのですが、以下サイトの情報によると、このラサール蒸留所はケベック州にあるようです。

なんとも紛らわしい話、ラサール蒸留所で行われたのはクラウンローヤルの"試作"のみで、その後ブレンドレシピが確立した後は、量産等をウォータールー→ギニリで行われているものと考えられます。
また、このラサール蒸留所は、2003年に閉鎖している模様。以下のサイトに同様の記述もありました。

これが正しければ「試作を行なった」というメーカー紹介は間違いではないものの、製品に対してどういう位置付けなのか、あるいはその後はどうなったのかを説明しないのは、不親切だなと感じてしまいますね。
まあこの話を知って何かという訳でもないんですが。。。この件についてここが違うなど、正しい情報をお持ちの方がおりましたら教えてください。

ジムマーレイ ウイスキーバイブル2017 世界一はブッカーズ ライ 13年

カテゴリ:
DGB-WBCover-2017-Low-Res
10月17日、今年もジムマーレイ著のウイスキーバイブルが発売され、その中での最高得点となるワールドウイスキーオブザイヤーが発表されました。

ジムーマーレイ氏の評価に疑問を抱く人は少なからずいるものの、ウイスキー業界におけるロバートパーカーとも言える存在に、彼が毎年どのウイスキーを選んでくるのか気になってしまうのが我々愛好家の悲しい性。
一昨年は山崎2013が選ばれ、ドラマなどの後押しもあって日本ウイスキー業界が大フィーバー。
昨年はというと、まさかのカナディアンウイスキー。クラウンローヤル ノーザンハーベスト ライがグレンファークラス1957などの数々の銘酒を抑えて選ばれ、某評論家から「正気の沙汰とは思えない気がする」とまで公言される、いろんな意味で驚きと衝撃を与えたのは記憶に新しいところ。

そんなウイスキーバイブルは、今回の発行で25周年を迎えるそうです。
年間1000を越えるウイスキーをテイスティング、25年間それで飯を食い続けたという功績は、一般人には到底真似できないことで、この点は敬意を表されるべきものだと思います。
その記念すべき年に、同氏が選んだ最高得点のウイスキーが、100点中97.5ポイントを獲得した

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Booker's Rye
13 Year Old
2016's Limited Edition
Kentucky Straight Rye Whiskey
750ml 68.1%

ジムビームが生産するスモールバッチバーボンシリーズの代表格とも言えるブッカーズ、その限定品であるライウイスキーでした。
去年が衝撃的過ぎたので、今年の選定は「あ、ふーん。ライウイスキーにハマってんの?」くらいにしか感じなかったのは、きっと私だけではないはずです(笑)。
しかし私自身、バーボンタイプのウイスキーもちゃんと飲んでいかねばと色々勉強しているので、以前飲んで衝撃を受けたフォアローゼスの蒸留所限定品のように、とんでもない樽が眠っているとしたら・・・その可能性を信じたい気持ちも有ります。

他方で、ウイスキーバイブルはあくまでジムマーレイ氏という個人の評価に過ぎず、評価軸は我々の思うものとは違って当然です。
その人の中での流行はあるものですし、そこにとやかく言うのは野暮というものかもしれません。

同著発売を知らせるプレスリリースに書かれた内容では、ジムマーレイ氏はこのブッカーズ・ライについて「brain-draining, mind-blowing」と賛辞(?)を送ったそうです。
同氏についていくつかウワサがあるのはご存知の方も多いと思いますが、読んで字のごとくとなっていなければ良いのですが。。。

まあこれ以上書くとジョークの域を超えかねないので、その他の項目を見てみましょう。
ウイスキーバイブル2017では、ワールドベストの次点、2位にはニューリリースとなるグレングラントの18年がランクイン。
同氏の評価は「ここ数年では最も良いスペイサイドからの提供品」とされ、The Whisky Exchageでは「もう一つの驚き、久しぶりにスコッチウイスキーがトップ3に入った!」と受賞を紹介するなど、ちょっとした話題になりそうです。

◆JIM MURRAY’S 2017 WORLD WHISKIES OF THE YEAR

1. Booker’s Rye 13 Year Old
2. Glen Grant 18 Year Old
3. William Larue Weller Bourbon (Bot.2015)
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グレングラント18年はこれまで販売されていた16年のリニューアル品。日本国内では12年のリリースが発表されましたが、18年についてはまだ発表されておらず、続報を待ちたいところです。
16年はコスパの高いナイスリリースでしたから、18年も期待しています。

その他、スコッチウイスキー部門ではシングルモルト部門に話題の一品グレンリベット サイファーが。バッテッドモルト部門でコンパスボックス・フレイミングハートが受賞。これは確かにボディは軽めでしたが良くできたバッテッドだったと思います。
ブレンデッド部門は有名銘柄が顔を揃えてますが、目新しさはあまり。。。と思いきや、シーバスリーガル18年のアメリカンオークなる日本では見ないリリースが。

カナディアン部門では昨年に続きクラウンローヤル ノーザンハーベスト ライが、ジャパニーズ部門ではある意味予想通りというか、今年2月に日本でも発売され、ちょっとした騒動にもなった山崎シェリーカスク2016がアワードを獲得しています。


◆The full winners list
・Scotch Whisky

Scotch Whisky of the Year
Glen Grant 18 Year Old

Single Malt of the Year (Multiple Casks)
Glen Grant 18 Year Old

Single Malt of the Year (Single Cask)
That Boutique-y Whisky Co Macallan 25 Year Old Batch 5

Scotch Blend of the Year
The Last Drop 1971

Scotch Grain of the Year
Whiskyjace Invergordon 24 Year Old

Scotch Vatted Malt of the Year
Compass Box Flaming Heart 2015 Edition

・Single Malt Scotch

No Age Statement (Multiple Casks)
Glenlivet Cipher

No Age Statement (Runner Up)
Port Askaig 100 Proof

10 Years & Under (Multiple Casks)
Glen Grant 10 Year Old

10 Years & Under (Single Cask)
Kilchoman Guze Cask Finish

11-15 Years (Multiple Casks)
Lagavulin 12 Year Old

11-15 Years (Single Cask)
The Single Cask Glentauchers 2002 14 Year Old

16-21 Years (Multiple Casks)
Glen Grant 18 Year Old

16-21 Years (Single Cask)
Scyfion Choice Mortlach 1996 19 Year Old (Berry Bros & Rudd)

22-27 Years (Multiple Casks)
Dalwhinnie 1989 25 Year Old Special Releases 2015

22-27 Years (Single Cask)
The Boutique-y Co Macallan 25 Year Old Batch 5

28-34 Years (Multiple Casks)
Port Ellen 1983 32 Year Old Special Releases 2015

28-34 Years (Single Cask)
Cadenhead Caol Ila 31 Year Old

35-40 Years (Multiple Casks)
Brora 37 Year Old Special Releases 2015

35-40 Years (Single Cask)
Cadenhead Glentauchers 38 Year Old

41 Years & Over (Multiple Casks)
Gordon & MacPhail Glen Grant 1952

41 Years & Over (Single Cask)
Gordon & MacPhail Glen Grant 1950 65 Year Old

・Blended Scotch

No Age Statement (Standard)
Ballantine’s Finest

No Age Statement (Premium)
Ballantine’s Limited

5-12 Years
Johnnie Walker Black Label 12 Year Old

13-18 Years
Chivas Regal 18 Year Old Ultimate Cask Collection First Fill American Oak

19 – 25 Years
Royal Salute 21 Year Old

26 – 50 Years
The Last Drop 1971

・IRISH WHISKEY

Irish Whiskey of the Year
Redbreast 21 Year Old

Irish Pot Still Whiskey of the Year
Redbreast 21 Year Old

Irish Single Malt of the Year
Bushmills 21 Year Old

Irish Blend of the Year
Jameson

Irish Single Cask of the Year
Teeling Single White Burgundy Cask 2004

・AMERICAN WHISKEY

Bourbon of the Year
William Larue Weller 2015 Release

Rye of the Year
Booker’s Rye 13 Year Old

US Micro Whisky of the Year
Garrison Brothers Cowboy Bourbon 2009

US Micro Whisky of the Year (Runner Up)
Koval Four Grain

・Bourbon

No Age Statement (Multiple Barrels)
William Larue Weller 2015 Release

No Age Statement (Single Barrel)
1792 Single Barrrel Kentucky Straight Bourbon

9 Years & Under
Garrison Brothers Cowboy Bourbon 2009

10 Years & Over (Multiple Barrels)
Blade & Bow 22 Year Old

・Rye

No Age Statement
Thomas H Handy 2015 Release

Up to 10 Years
Pikesville 110 Proof 6 Year Old Straight Rye

11 Years & Over
Booker’s Rye 13 Year Old

・Wheat

Wheat Whiskey of the Year
Bernheim Original

・CANADIAN WHISKY

Canadian Whisky of the Year
Crown Royal Northern Harvest Rye

・JAPANESE WHISKY

Japanese Whisky of the Year
Yamazaki Sherry Cask 2016 Release

Single Malt of the Year (Multiple Barrels)
Yamazaki Sherry Cask 2016 Release

・EUROPEAN WHISKY

European Whisky of the Year (Multiple)
English Whisky Co. Chapter 14 Not Peated

European Whisky of the Year (Single)
Langatun 6 year Old Pinot Noir Cask

・WORLD WHISKIES

Asian Whisky of the Year
Kavalan Solist Moscatel

Southern Hemisphere Whisky of the Year
Heartwood Any Port in a Storm

【引用】
http://whiskybible.com/jim-murrays-whisky-bible-2017-press-release/
http://blog.thewhiskyexchange.com/2016/10/jim-murrays-whisky-bible-2017-the-winners/

【BAR訪問記】BAR AES(アエス)@駒込

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近隣に住まれている方、営業されている方には大変辛辣な物言いとなってしまうかもしれませんが、数多くの飲食店、BARがある東京都内、それも山手線沿いにあって、BAR不毛地帯が「駒込」という駅前だと思っていました。
本郷通り沿いはマンションしかなく、下町っぽさの残る東口は多少飲食店はあるものの、風俗系の臭いは都内とは思えないほど少ない。
そんな中、先日友人との集まりで北千住のBAR BRASSで飲んでいたところ、このBARの3号店が駒込駅近くにオープンしていたことを知ったのです。


 BARの名前はAES(アエス)。オープンは2015年5月で、お酒の数はほどほどですが、ウイスキーやリキュールなどマニアックなモノが揃っているそうです。
これも何かの縁、ちょっと顔を出してみますか。
なんて金曜日の夜の終電後、ふらっと足を運んでみると、店構えはまさにBARという感じ。予想に反して軽く開くドア、カウンターはほぼ満席、奥にあるテーブル席も後からお客さんが入られて、なんだか非常に繁盛している様子。

あ、これは良いBARかもしれない。
どんな出会いがあるのか期待しつつ、まずはお約束、ハイボールからいってみます。(っていうかこの日は会社の飲み会があった後だったので、すっきりとしたハイボールが欲しかったのです。) 


「すいません、ハイボールお願いします。」
「どんな感じが良いでしょうか。」
「2軒目なので、すっきり目で、後はお任せでお願いします。」
かしこまりました、といって出てきたのはモンキーショルダーのハイボール。
ウィリアムグランツ社が作るブレンデッドモルトウイスキーで、オーク系の爽やかな樽香に、キーモルトであるグレンフィディック、バルヴェニー、キニンヴィーというスムーズな酒質のモルトの組み合わせらしく、さっぱりと飲みやすい。

常連と思われるお客さんとの会話をリズム良く切り上げて、マスターが次の注文と合わせ、BARの紹介をしがてら色々ボトルを見せてくれます。
バックバーのボトルは事前情報通りそう多くないものの、中々マニアックなボトルもいくつかあり、特級時代のウイスキーもちらほら。開店1年ちょっとでこの量ですから、状態の良いボトルをその時にしっかり扱っていくのが、この店のスタイルなんでしょうね。


バックバーのウイスキーに後ろ髪を引かれつつ、折角ですから2杯目はカクテルいってみましょう。
マスターの市川さんはこの道10年以上のベテラン。カクテルにも明るいそうで、ともすればこだわりのある1杯を飲まなきゃ失礼というものです。


BAR AESで一番こだわってるカクテル、ウォッカトニック。
ウォッカトニックのレシピはウォッカ、トニックウォーター、そしてライム等の柑橘類。AESではウォッカとの組み合わせから吟味しているそうで、柑橘類には国産のレモンを使用しています。
普通のウォッカと何が違うんですか?という問いには蒸留回数ですという答え。
自分はウォッカに関する知識は無いに等しいのですが、そんなに変わるモンかねぇと一口、クリアな甘さにレモンというよりオレンジを思わせるような優しい柑橘の香り、非常にさっぱりとした飲み口で、こりゃ旨いやと、細かいことはどうでもよくなりました。

後のウイスキーは最近1977年生まれのお客さん用に開けたというカナディアンウイスキー、クラウンローヤルの1977年流通に、アイルオブスカイ12年の1980年代流通。



クラウンローヤルは久しぶりに飲みましたが、この時代のカナディアンは「ライト&スムース」を地で行く、優しい飲み口ながら穀物由来の味があるウイスキーで、近年のただ薄いだけとは全く違います。
個人的には上品で淡いバーボンって感じで、時々無性に飲みたくなります。
アイルオブスカイは少しコルク系の臭いがありましたが許容範囲、スモーキーでリッチな味わいが楽しめるオーソドックスなオールドブレンデッドでした。


初めてのBARに行く時、ウイスキー好きであることは隠しませんが、自分から「こんなブログをやってて〜」なんて無粋な話はせず、ただ一人のウイスキー好きとして入るようにしています。
その方がいろんな話を聞けますし、会話のキャッチボールの中で"慣らし"ながら、自分に合うBARであるか見ていく事が出来ると感じています。

市川さんの語り口は丁寧ですが、おそらく慣れてくると随所にちょっとした毒が出てくるキャラクターなのでしょう。
その毒がお客を楽しませ、オーセンティックな雰囲気の中にリラックスした会話が弾む。まさに帰宅前の止まり木、仕事とか肩に背負ったものはここに置いていく、常連になってみる価値のあるBARだと思います。
このBARとも長い付き合いになりそう、そんな予感を感じつつ、長いようで短い夜が更けていきました。


BAR AES
http://brass-zincu.com/aes.html
営業時間:18:00~翌3:00 (日曜定休)
住所:東京都北区中里1-9-5
(JR山手線駒込駅東口より徒歩5分)

クラウンローヤル ノーザン ハーベスト ライ ”ウイスキーバイブル2016 ワールドベストウイスキー”

カテゴリ:

CROWN ROYAL
Northern Harvest RYE
90% Rye Whisky
45% 750ml
"Jim Murray's 2016 World Whisky of the Year"
暫定評価:★★★★★(5)

香り:ウイスキーで理解されているパフューム香とは異なる香水や芳香剤そのもののような人工的な華やかな香り立ち。レモンシロップ、アップルジュース、切り出した青竹のような清涼な植物感、深く吸い込むとゴム、軽油のようなケミカル、微かなセメダイン臭もある。
ボディは薄く香りは持続しない。時間経過で華やかさは収まっていき、穀物的な甘い香りが主体となる。

味:滑らかだがオイリーで徐々にべったりした口当たり、そこから酸味の少ないアップルジュース、スペアミント、華やかな穀物感。中間から後半にかけては淡い樽感も感じられるが、ボディに厚みはなく、やや単調気味。
フィニッシュは人工的なシロップのような甘み、べったりと長く残る余韻。

違和感を感じるほどの華やかさの中で、意識的に紐付けていけば、カナディアンらしさ、ライ系の風味も感じられるボトル。例えるなら近年見られるアイリッシュのフルーティーさを、グレーンで出そうとしたような。
グラスは液面が近いタイプのほうが香味がわかりやすいようで、グレンケアンでハーフショットなどでは細かい要素が拾いづらい印象。ハイボールはスッキリ系だが少々薬臭い。ロックにするとオイリーさが収まりグレーン系の香味と甘さが引き立つ。爽やかで引っ掛かりがなく、夏場に飲みたいウイスキー。


先日記事にしたジムマーレイ著のウイスキーバイブル2016、その中で全テイスティングアイテム中最高得点となる97.5ポイントを獲得。直近でリリースされたジャパニーズ、バーボン、スコッチらを抑えてワールドウイスキーオブザイヤーに輝いた、全世界注目のアイテムです。 
このウイスキーに関して、飲み手各位が注目する要素は、最高点に相応しい旨さがあるかどうかだと思います。
なので結論から書くと、マズくはないが旨いウイスキーとは言い難く、加点するかも悩みました。はっきり言って、これが世界一とする評価には疑問を感じざるを得ないレベルです。

口開けで感じた露骨な華やかさ、飲みやすさが琴線に触れたのかもしれませんが、そうであっても好みというかウイスキーに対する考え方、世界観の違いを感じます。
例えばパフュームボウモアが世界一のモルトだと評価するようなもの。大多数の飲み手は間違いなく賛同しないでしょう。

カナディアンウイスキーは、連続式蒸留器で穀類を原料としたもろみを蒸留する、ざっくり言ってしまえばグレーンウイスキーです。 
グレーンウイスキーの香味については飲んでいただくのが一番ですが、ライトなバーボンと言えば、流石にこのブログを読まれている方には、ほぼ全員に通じると思います。
ライト&スムーズ、華やかで軽やか、穀物的なバニラ風味、モノによってはフルーツ感もあるが香味の傾向は単調気味。
そうした傾向の風味は、このクラウンローヤル ライにもあるはあるのですが、香味の強いフレーバリングウイスキーに該当する原酒を9割以上使っていることが、今回の独特な香味に繋がっているようです。
注ぎたては特に芳香剤や薬品系の人工的な華やかさが支配的で、奥から感じられるグレーンの風味が逆に「あぁ、ウイスキーだ」と安心させてくれるほど。

これまでライウイスキーは何度か飲んできましたが、そのどれとも傾向が異なる。目をつぶってブラインドで出されたら、ウイスキーではないものを解答してしまうかもしれません。
ちなみに原料比率で全体の90%を締めるライ麦、このライ麦はカナダ産のものが使われており、かつてウイスキーマガジン上で特集された、ライ麦はヨーロッパ産のほうが適しているという特集にカウンターを入れた形にもなっています。

ライ麦を知る【後半/全2回】 ウイスキーマガジン
http://whiskymag.jp/rye_2/


クラウンローヤル ライは現時点で日本では販売されておらず、カナダでも昨年12月から売り切れが続出しているそうです。
そんな中、ウイスキー仲間のIさんが、ブログネタ、ならびにTWDのテイスティングで使ってくださいとボトルを届けてくださいました。
IさんとはFBでの繋がりで、お会いしたのは昨年11月のアラン20周年イベントで1度きり。それがこんな貴重な機会を頂けるとは・・・感謝以外に言葉がありません。
このボトルに開封を躊躇する理由もなく。即日開封、即日テイスティングさせていただきました。 (おかげで今日は寝不足ですw)
Iさん、本当にありがとうございました!

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