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グレンファークラス 25年 43% 角瓶 1980年代後期流通

カテゴリ:
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GLEN FARCLAS
Years 25 old
1980's
750ml 43%

グラス:リーデルヴィノテクスピリッツ
場所:BAR サンドリエ
時期:開封後1年程度
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:甘酸っぱさを感じる濃厚なシェリー感は、カラメルソースとドライクランベリー。あるいはデラウェアやチェリーを思わせる瑞々しいフルーティーさも感じるアロマ。

味:スウィートでふくよか、古酒感のあるシェリー感で、徐々にドライな口当たり。ベリーシロップ、レーズンクリーム、キャラメリゼ。余韻にかけてウッディなタンニンを伴い、染み込むように長く続く。

フルーティーさのあるオールドシェリー感がたまらない1本。ボディもしっかりあってふくらみのある味わいに時代の良さを感じる。ストレートで。


グレンファークラス角瓶時代の最終パッケージにして、1980年代後半に数年間リリースされていたとされるボトル。
1970年代のケルティック、1980年代前半のリボンラベルと続く角瓶世代の中で、年数表記を囲う二重丸からダブルサークルラベルとも言われています。

この後、1990年代にブラウンカラーのダンピータイプに大幅なパッケージチェンジをするわけですが、角瓶時代は流通経路が確立していなかったのか、このラベルのファークラスは国内だとあまり見かけないですね。
人によっては、オフィシャル通常ラインナップのグレンファークラスが"グレンファークラス"だったのは、この角瓶時代までと評価する声もあるボトルでもあります。

飲んで感じるのはまず第一に時代の良さ。流通を仮に1988年として、蒸留は1960年ごろの原酒とくれば、間違いないビンテージ。何より適齢期ともいうべき整ったシェリー感が良いですね。
当時のファークラスは結構ロット差がある印象で、特に25年はドライなものに当たることもしばしばありましたが、これは状態もバッチリ。堪能させて頂きました。


このボトルは東京立川駅南口前のBAR、サンドリエさんで頂きました。
落ち着いた雰囲気のあるオーセンティックなBARで、ウイスキーの品揃えは勿論、カクテルもバッチリ。近く紹介記事も書きたいと思いますが、西東京在住の方には是非オススメしたいお店です。

BAR Sandrie (サンドリエ)
営業時間 PM7:00~AM4:00 火曜定休
http://bar-sandrie.wixsite.com/sandrie

グレンオード 28年 58% 2003年ボトリング

カテゴリ:
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GLEN ORD
AGED 28 YEARS
NORTHERN HIGHLAND MALT
"A LIVELY COMPLEX WHISKY" 
Released in 2003
700ml 58%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅@頂き物 @NYさん
時期:開封後1ヶ月程度
評価:★★★★★★★(7)

香り:注ぎたては香ばしい麦芽香、おしろいと微かにニッキのようなスパイス。奥にはエステリーで洋梨の果肉を思わせる品のいい果実香があり、熟成を感じる。

味:モルティーな甘みとプレーンな熟成感。存在感のある麦感は麦芽糖、おこし、じわじわと麦芽の芯の白い部分。余韻はピリピリとした刺激、ほろ苦い内陸のピーティーさを伴ってドライなフィニッシュが長く続く。

まさにモルトウイスキー。ラベルの通り麦の酒である。ピートのアクセントがまた良い。加水すると麦系の甘みが香味に引き出され、口当たりもよりマイルドでクリーミーさからウッディな余韻へ。


ディアジオから当時1〜2年毎にリリースされていたオードのリミテッド。他には25年、30年があったような。
この時期のオフィシャルラインナップに採用されていたラベルがわりとも言える麦の穂が、まさに名は体を表すと言える香味との一貫性がポイント。オードに求める個性、あるいはハウススタイルを体現しているようなボトルです。

一般的に樽による熟成は、香味のまろやかさが得られる一方で、樽感が強くなりすぎて、酒質由来の個性を邪魔してしまうことが多くあります。
それがこのボトルではあくまで引き立て役、感じられるのは熟成したモルティーさと角の取れたピートフレーバー。また複数樽バッティングであることも、香味の奥行きに繋がってるように感じます。
レアモルトといいスペシャルリリースといい、ディアジオさんはホント、こういうリフィルカスクを使った仕事が得意ですよね。

この一連のオードのリミテッドは2012〜3年くらいまでは市場でよく見かけましたし、BARやイベントなどでもだいぶ飲みましたが、ボトラーズ1960〜70年代の原酒が枯渇し始めると、その代替となってか徐々に姿を消していき。。。近年ではオードの長期熟成そのものが見なくなってしまいました。
最近リリースされた中で近いベクトルのボトルだと、ダルユーイン34とかですが、これも例によって良い値段。
樽感の強いモルトは今も多数ありますが、プレーンな樽感で酒質ベースの熟成香味は、今後ますます貴重になって行くように思います。

ハイランドパーク 12年 バイキングオナー 40% ブラインドテイスティング

カテゴリ:
HIGHLAND PARK
12 YEARS OLD
VIKING HONOUR
700ml 40%

【ブラインド解答】
地域:アイランズ
蒸留所:ハイランドパーク
年数:12~15年程度
度数:43%程度
樽:アメリカンホワイトオーク、リフィルシェリーオーク主体。
仕様:加水、複数樽バッティング、近年流通品。

グラス:木村硝子テイスティング
時期:不明
場所:ブラインドサンプル@ぎんが
暫定評価:★★★★★(5-6)

香り:サルファリーさを含む淡いシェリー香。微かにピートと干草、オレンジピールのほろ苦さ。奥には蜂蜜の甘みを伴うエステリーさとオーキーなウッディネスがあり、スワリングすると一時的に開いてくる。

味:ややえぐみのある口当たり、中間に塩水を思わせる潮気、蜂蜜の甘み、やや緩いボディ。フィニッシュは林檎のコンポートを思わせるオーキーで華やかなフレーバーが、土っぽさと植物感のあるピート、スモーキーさのアクセントとなって感じられる。

おそらく現行品のオフィシャルボトル。ミドルエイジ・・・までいかない、比較的若い原酒を加水で整えている印象はあるが、大手の作りらしく上手くまとまっている。乾いた植物感を伴うピートフレーバーと樽由来のニュアンスが程よく混ざり合い、特に余韻のオークフレーバーとスモーキーさが可能性を感じる。


昨日に続きハイランドパークのブラインド記事。昨年大幅リニューアルしたハイランドパーク・オフィシャルラインナップの12年モノ、バイキング・オナー。

その新しいデザインは、近年のハイランドパークの販売戦略であるヴァイキング文化をベースに、世界遺産「ウルネスの木造教会にある壁面装飾」をモチーフとして、従前ののっぺりとしたボトルから大きく異なる。バックバーにあって明らかに目を引くデザインとなっています。


(ウルネスの木造教会の壁面装飾。ヴァイキングが信仰したというドラゴンが、蔦の浮き彫りの中に隠されているという。また教会はヴァイキング船の建造技術が応用され、釘を使わず建てられている。引用元:

今回のリニューアルでは、変わったのは上記パッケージだけで、価格、中身は変わっていないと公式には発信されています。
確かに価格は据え置きなのですが、味について発売当時に比較テイスティングした限りでは、新しいボトルのほうがシェリー感が控えめで、その分ピートが際立っていた印象がありました。

今回は期せずしてそれをブラインドテイスティングで確かめた形。解答がボトル指定出来ている以上、特徴は掴みやすかったと言えますね。
ピートフレーバーがはっきりしているだけでなく、余韻にかけて感じられるアメリカンホワイトオーク由来と思しきオーキーなフルーティーさ。これは先日記事にした、17年ザ・ライトに備わっていたものほど強くはないものの同一の香味です。

一方、ハイランドパークの王道とも言えるシェリー樽熟成の原酒由来と思われる微かな硫黄臭は、オークフルーツ路線でいくなら不要とも・・・。
シェリー系原酒で厚みとバランスをとるのはいいと思うんですが、やはり中途半端にシェリー路線を走るくらいなら、オークフルーツ路線が良い。その傾向がスタンダードボトルから出ているのは、個人的にはポジティブであり、将来的に期待が出来るリニューアルであったとも感じるのです。


さて、今回のブラインドサンプルは、以前ちょっと特殊なブラインドを出題頂いた、ぎんがさんから。
先日、持ち寄り会に呼ばれていたのですが、家庭都合で参加できず。。。すると事前にいくつかのサンプルが送られてきました。ありがたいことに、明らかに煽ってきているブラインドサンプルとともにです。
ここまでやられたらリアルタイムで解答してやるよと、持ち寄り会の時間帯に解答をツイッターで送信。「鋭敏」を期待されていたようですが、期待通りの結果を提供出来て満足であります。

アードベッグ ルネッサンス 1998-2008 55.9%

カテゴリ:
ARDBEG
RENAISSANCE
Distilled 1998
Bottled 2008
700ml 55.9%

グラス:テイスティンググラス
時期:不明
場所:Y's Land BAR IAN
評価:★★★★★★(6) (!)

香り:角の取れたスモーキーさ、塩素、乾燥した麦芽香は土っぽさを伴って素朴な印象。奥にはヨード、カシューナッツ、蜂蜜レモンのような穏やかな酸味も感じる。

味:コクのある口当たり。塩気のある魚介ダシ、貝殻のようなミネラル、燻したように香ばしさとスモーキーさのある乾燥した麦芽風味。合わせて強いピーティーさと微かな柑橘。余韻はスモーキーで焦げた干し草、パワフルで長く続く。

麦感と黄色い柑橘、そしてアイラ的な要素を伴うピーティーさ。オーソドックスなアードベッグの美味しさをストレートに楽しめる1本。経年でこなれた印象が口当たりにあり、一体感も生まれつつある。オールドボトルとしての伸び代は充分で、さらに10年後が楽しみ。


アードベッグ、"10年熟成への道"の終着点にして、現体制下で蒸留された原酒のうち、最初?の10年熟成が今回の一本。なんだかんだリリースからもう10年経つんですね。 

時は1997年、グレンモーレンジに買収される形で現在の体制に行き着いたアードベッグ蒸留所は、アライド傘下で1989年から1996年まで一定の生産は行われていたものの、それ以前の1980年代の大半は休止状態にあったところ。将来的に10〜15年熟成の原酒が不足することも予想され、如何にオフィシャルスタンダードの原酒を切り替えていくかが現体制が直面した課題の一つでした。

そこで1998年に蒸留された原酒を使い、「新生アードベッグ10年への道」として、熟成年数を段階的にリリースしながら、アードベッグのスタンダードグレードがリリース可能となるまでを辿る企画がスタート。6年ベリーヤング、8年スティルヤング、9年オールモストゼア、そして第4弾にして最終形としてリリースされたのが、10年熟成のルネッサンスです。 

(新生アードベッグのマスコットキャラクター、ショーティー。その美味さに思わず樽に顔を突っ込むほど? それにしても、まさかこれほどアードベッグが受け入れらるとは、当時アライド社は思いもしなかっただろう。Photo by K.67)

ラベルにはDISTILLED 1998 - FINAL RELASE BOTTED 2008として、ルネッサンスがシリーズのラストリリースになることが明記されています。
リリース当時の評判は悪くはなかったようですが、2008年はボトラーズを中心に長熟スコッチが安価にリリースされていた時期。逆にレアリティもあってベリーヤングの方が高評価だったりして、最近のアードベッグデーリリースのように、スポットライトが当たっていたとは言い難い状況だったようです。
(なおあくまで個人的な観点ですが、時同じくブレイクしていた某芸人のネタが、逆にルネッサンスという響きにネガティブな要素を与えた可能性も微レ存・・・。)

そんなリリースを今改めて飲むと、これがしみじみと美味い。変に飾らない樽感、麦感と淡い柑橘、そして角が取れつつあるピーティーさ。決してオールドアイラという感じではないのですが、テイスティングの通りなんともオーソドックスな味わいが琴線に響く。
少なくとも、ここ数年のアードベッグデーの妙な樽感を押し付けられた限定リリースが、総じて悪趣味に感じられるほどには、アードベッグ本来の良さを堪能できるのです。

リリースの多かった一本ですし、例えばちょっと下町のBARとかだと残っているところも多そう。今改めてオススメしたい1本です。

グレンリベット 12年 アンブレンデッド表記 1980年ごろ流通 43% アメリカ向け

カテゴリ:
GLENLIVET
12 years old
Unblended all malt Scotch Whisky
1970-1980's
750ml 43%

グラス:リーデルテイスティングコニャック
場所:Bar Rosebank
時期:不明
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:古酒感のあるシェリー香が土っぽさを伴う妖艶なピート香と混じり合う、ふくよかな香り立ち。燻した麦芽、奥にはりんごジャムのようなこなれたエステリーさもある。

味:マイルドな口当たりからオールドシェリー、どっしりとした土っぽさとスモーキーフレーバー、ウッドチップ、ややドライで枯れたようなフィニッシュに繋がる。

ボディのしっかりした酒質に内陸系のピート香という、かつてのスペイサイドモルトの典型。そこに品の良いオールドシェリー香が合わさって、12年程度とは思えない熟成感を醸し出している。
赤玉時代に通じる妖艶な古酒感がたまらない。


通称アンブレリベット。
一口にオールドボトルのグレンリベットといっても、通称でいくつか区分があります。

一般的なのがラベルでの区分で、1970年代以前流通品は朱色の丸型ロゴがあしらわれていることから"赤玉"、そして1970年代後半から1980年頃にかけて登場するのが、アザミの花をモチーフにした今回のアザミラベルです。
この時代、ラベルに書かれたunblended all malt表記を赤玉時代から継承しているロットが流通時期的に初期にあたり、その後1980年代後半からPure malt 表記に変わることから、1980年代のグレンリベットはそれぞれ、アンブレ、ピュアモルトとして区別されています。


香味はアンブレ時代ののほうがシェリー感が強く、ピュアモルト時代の方が爽やかな傾向。ピートも古い方が存在感があって、全てのモルトの基本というのも頷ける。。。というのは大枠での整理であり、アンブレ時代以前のリベットはロット差が大きかったため、時代以外に向けの違いで、思わぬボトルにヒットすることがあります。

今回のロットは、自分が思うオールドリベットの香味がふんだんにあり、「グレンリベットでいつの時代?」とブラインド出題されたら、赤玉と答えるだろう構成に感じられたほど。
一方で、以前読者の方からブラインドテイスティングで出題頂いた"ほぼ同時期日本向けのアンブレ"は、どちらかと言えばピュアモルト寄りの構成に感じられる爽やかなタイプでした。写真は残っていませんでしたが、記憶している限り色合いも違っていたと思います。

グレンリベット12年 アンブレンデッド表記 ウイスキー特級 日本向けロット 1970年代後半流通品

ネックが写っていませんが、今回のボトルはアメリカ向け。アメリカ向けの場合、1982年頃から裏ラベルに08バーコードが入るため、今回はそれ以前である1980年ごろのロットと推測できます。
毎回こんなロットに当たるなら、赤玉買う必要ないんだけどね。とはマスターの弁。
状態抜群だよとの触れ込みから、久々に飲んだオールドリベットでしたが、なかなかどうして充実した1杯で、これがあるからオールドは面白く、そして怖いのです(笑)


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