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ジャックダニエル Old No,7 1990年代流通 45%

カテゴリ:
JACK DANIEL'S
Old No,7
Tennessee Whiskey
1980-1990's
750ml 45%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:BAR飲み@Ambrosia
時期:不明
評価:★★★★★★(6)

香り:ややドライだが柔らかい甘みとウッディな香り立ち。カラメルソース、甘食、メローでチャーオーク系の焦げたニュアンス、微かにえぐみ、ゴムっぽさもある。

味:スムーズでメロー、バニラやカラメルソース、微かにシロップ漬けチェリー、まろやかなコクの奥にはカカオのような苦味のアクセント。
余韻はドライでビター、トースト、クラッカーの軽い香ばしさを伴い、染み込むように長く続く。

溶剤的な刺激やウッディーなえぐみといったネガ要素が少なく、香味共スムーズでマイルドな甘みが主体。余韻は苦味が強くなるが、全体的には飲みやすくメローなウイスキーである。人によっては少々単調気味に感じるかもしれない。


連邦アルコール法上はバーボンであり、テネシー州法でテネシーウイスキーとなるジャックダニエル。チャコールメローイングに代表される、そのこだわりの製法等については今更なので割愛させていただくとして。。。今回の主題はそのオールドボトル。
「45%時代のジャックダニエルは、現行品と比べ物にならないほど旨い。」
あれは自分がオールドボトルにハマり始めた頃、誰かに言われたのか、どこかのサイトで見たのか、そんな情報が頭にあって必死に探した1本だったのを覚えています。

今覚えば、オークションでポチればよかったじゃんとか、そもそももっと他に探しておくべきボトルがあったのではという感じなんですが、なんだかスタンダードのオールドに憧れてしまったんですね。
しかし酒屋を巡って探しても探しても、見つかるのは仕様違いばかり。ジャックダニエルは現行品は80Proof 40%仕様ですが、1990年代後半から2000年代にかけては86Proof 43%仕様、そして1980年代の特級時代から1990年代初頭にかけては90Proof 45%の仕様でリリースされていました。

目当ての品は、この3仕様の中では最も古いタイプのジャックダニエル。探すこと数ヶ月、見つけたのは片田舎の古びた酒屋ではなく、意外にも街中、自分の実家のすぐそばにあった材木屋兼雑貨屋兼オマケで酒屋みたいなところ。
特級表記なし、サントリー時代の45%。まさに今回と同じボトル。喜び勇んで家に持ち帰り、即日開封して・・・確かに現行品に比べて濃くて旨いんだけど、そんな言うほどでもないかなぁ。なんて結論に至ったところまでがこの話のオチだったりします。
(この後、延長戦として特級時代は違うのかもと探し出し、結局大差ないという結論に至ってオールドジャック探求の旅は終わりを告げたのです。)

なんだか昔話になってしまいました。
さて、今回と久々にジャックダニエルの1990年代流通品を飲んでみたわけですが、やはり当時感じたイメージの通り。現行品のほうが甘みというかコクが薄く、ウッディーさ、樽由来の苦味とトゲトゲした要素が強く感じられる一方、オールドボトルはスムーズでマイルド。穀物由来のフレーバーと、ふわりとした甘みが鼻腔に抜けていく、程よくメローな味わいです。
今から7〜8年前は、多くのスタンダードバーボンにまだ濃さとコクがあったので、このレベルでは目立つものがありませんでしたが、今飲んでみるとこの飲み口は中々。個人的にはボディにもう少し厚み、パンチがあるといいのですが、スタンダードの加水ですしこれはこれで上出来だと感じます。
そんなわけで、久々に懐かしく楽しませてもらった1杯でした。

リトルブック 2017年リリース #1

カテゴリ:
LITTLE BOOK
CRAFTED BY FREDDIE NOE
BLENDED STRAIGHT WHISKEY
Batch No,1 "The Easy"
2017 Release 
750ml 128.2proof

グラス:サントリーテイスティング
場所:自宅セミナールーム@TWD
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ウッディで渋みの強いアロマ、メープルシロップやキャラメルアーモンド、ほのかなハーブ、鋭利な穀物感、アルコールのアタックを感じるハイトーンなアクセント。

味:口当たりはウッディでコクのある甘み、焦げたような苦味と粘性、徐々にメープルシロップ、アーモンドナッツの甘みと香ばしさ。パワフルで濃厚な味わい。
余韻は焼きりんごの淡いフルーティーさ、チャーオークのえぐみを感じつつ、スパイシーでドライ。

近年の濃厚系バーボンというチャーオークの味わいが主体。樽が強くスパイシーでややウッディなえぐみが目立つが、ロックや少量加水すると全体的に伸びてメローで多層的な香味がある。


   
リトルブックは、ジムビーム社が作る原酒をベースとするブレンデッドウイスキー。
名前の由来は「ブッカーズ」でお馴染み、先代蒸留責任者であるブッカー・ノウ氏が、その孫であるフレディ・ノウ氏に付けたニックネームであり、同氏が最初に手掛けたウイスキーとのことです。

このウイスキーは、ストレートバーボンウイスキーが主流であるアメリカのウイスキー業界にあって、しかも最大手であるジムビーム社のブランドにあって意欲的、かつチャレンジングな1本と言えます。

その理由は、バーボンではなくブレンデッドウイスキー表記であると言うこと。写真のタグの中に書かれているように、バーボンウイスキーにコーン、ライ、そしてモルトウイスキーをブレンドしており、通常は各原料を混ぜて発酵、蒸留に移るところを別々に作って最後に調整しながらブレンドしたというプロセスか。
ともすれば、現地スーパーでコークハイ用に売られている安価で薄いアメリカンウイスキーと同じジャンルになりかねないモノをガチで作ったという感じ。
例えるなら、トリスと響、くらいのトーンの差はあります。

(ジムビーム蒸留所にて、故ブッカー・ノウ氏の銅像。自身の孫の挑戦はどう写ったのだろうか。Photo by T.Ishihara)

このブレンデッドウイスキーの詳細な原酒構成は
・バーボンウイスキー(4年熟成)
・コーンウイスキー(13年熟成)
・ライウイスキー(6年熟成)
・モルトウイスキー(6年熟成)
2年以上の熟成を経ているため、それぞれストレート表記が付く原酒。ただ、補足の必要があるのが、スコッチのそれと異なる連邦アルコール法における整理と条件です。

まずブレンデッドウイスキーは、上記何らかのウイスキーを20%以上含むものとされています。(50%以上の場合、ブレンデッド◯◯表記となるので、今回単一のものはどれも50%未満か。)
加えて、同法におけるモルトウイスキーは大麦が原料の51%以上であれば名乗ることが出来、他のコーン、ライも同様に最低ラインとなる比率や樽の条件が定められています。
蒸留方法もポットスチルの2回蒸留とは限らず、つまりスコッチ的なブレンデッドとは異なる構成であるわけですが、自分のようなスコッチ側を主軸にする人は勘違いしやすいかもしれません。

実際その風味はいかにもバーボン的。コーンで柔らかさ、ライで華やかさ、モルトで弱くなりがちなコシの強さ、飲みごたえをベースとなるバーボンに付与しようと狙ったのかもしれませんが、樽が強くパワフルで、ストレートで飲むと混ぜられたというそれぞれの原酒の影響は感じ取りにくいという印象を持ちました。
ただ、少量加水すると樽感や度数とのバランスが取れ、香りも開いて「なるほど」と思わせる要素は確かに感じられます。

アメリカンウイスキーの代表格であるバーボンウイスキーは、蒸留方法と樽の制限等ゆえ、香味が似通ってしまうことが良さでも弱点でもあると、度々語られています。
リトルブックのファーストリリースはその枠こそ越えてはいないものの、先代とは異なるスタイルで新しい可能性を模索した、今後に期待したいチャレンジングなリリース。
現地ウイスキー関連雑誌が「将来のために確保すべき」と評価していたそうですが、それはフレディ氏の挑戦と新しい可能性を評価してのことではないかと思うのです。

追記:このボトルはTWDメンバーのAさんが、アメリカを旅行した際に購入してきてくださったもの。貴重なボトルをありがとうございました!

オールドフィッツジェラルド 1970年代流通 アメリカ独立200周年記念 43%

カテゴリ:
OLD FITZGERALD
American Sons of St.Patrick Bottle
1776-1976 Bicentennial 
1976's
760ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:BAR飲み@個人所有ボトル
時期:不明
暫定評価:★★★★★★★(6-7)

香り:柔らかく甘い艶のあるアロマ。メープルや蜂蜜のかかったホットケーキ、ドライクランベリーを思わせる甘酸っぱさのアクセント、ほのかに焦げたウッディネス。

味:スムーズでコクのある口当たり。バニラやキャラメリゼの甘くほろ苦い広がりに、じわじわと植物感、ライトな穀物風味、軽やかなスパイス。
余韻はスパイシーでウッディ、焦げたカラメルソースと干しぶどう、ゆるく染み込むように長く続く。

柔らかい香り立ちから艶とコクのあるアロマで、オールドバーボンの魅力が備わっている。一方、味は度数や経年、そして元々の製法もあって少々緩く、テイスティンググラスに注いでストレートをまったりと楽しみたい。


スティッツエル・ウェラー蒸留所(フィッツジェラルド蒸留所)が、1976年にアメリカ合衆国独立200周年を記念してリリースした記念ボトル。
白地のセラミックボトルには、同国の歴史における重要人物や出来事が描かれており、見応えのあるデザインとなっています。
(そこにセントパトリックがかかってくる背景はイマイチよくわからないのですが・・・アイルランドをルーツにしているからでしょうか。何方かご存知でしたら教えて下さい。)

オールドフィッツジェラルドは、原料としてライ麦の代わりに小麦を使う、柔らかい飲み口が魅力とされていた銘柄です。
しかしそのブランドを生産してきたウェラー蒸留所は1992年に閉鎖。同銘柄の生産拠点はヘブンヒル蒸留所に移ったものの、1999年に火災とヘブンヒル(ディアジオ)によるバーンハイム蒸留所買収を経て生産をさらにシフト。その後、ブランドそのものは2014年に生産を終了しています。

元々、バーンハイム蒸留所で生産されていた期間も、ウェラー蒸留所時代のボトルは人気が高かったところ。ブランド全体が終売となったことで時代に限らず価格は高騰気味にあり、Very Very Old表記のボトルなんてもうちょっと貴金属か何かですか?という状態になっています。
確かにVVOは美味しいバーボンなので高騰もわからなくないですが、当時はスタンダードとして相応な評価だったバーンハイム時代の旧現行品まで良い値段になっているのは、ちょっと加熱気味だなぁと感じるところです。

他方、この失われた味わい、一度でいいから飲んでみたいという方には、今回のテイスティングボトルである独立200周年記念ボトルがオススメです。
中身は1960年代後期の蒸留ながら、デキャンタボトルで度数も通常品より低い86プルーフなのも手伝って、同時期のスタンダードに比べればそこまで高騰していません。
勿論ギャンブル要素はあるものの、今まで何度か飲んでいますがどはずれはないですね。総じて味に緩さはあるものの、香りは柔らかく、そしてオールドバーボンらしい艶やかな甘みが現行品にはない魅力として感じられます。

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