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CHATEAU CANTENAC BROWN 1980

CRU CLASSE EN 1855

MARGAUX

750ml 14%


セット買いしたリキュールについてきたワイン。カントナックは神の雫効果か、日本市場で扱いの多い銘柄で、自分も名前だけは知っていました。


この銘柄は、近年こそ品質の向上が目覚ましいが、古いものに見るところは少なく、特に1960〜70年代はバッドビンテージであるとパーカーさんあたりが言ってるとか。

1980年代も特筆して評価された記録はなく、あるのはこの1980年から所有者がレミーマルタンに変わったということくらいです。(ここからワインの作りが軽くなったという話も。)

品種はカベルネ主体、飲み頃は2000年ごろまで。今回の1本は既に10年以上オーバーしている古酒であるだけでなく、入手がオークションの抱き合わせ品ですから、状態含めまったく期待していませんでした(笑)

ま、レストランのグラスワインレベルで楽しませてくれれば良いよーってくらいに考えていた訳です。


 

届いてから1週間程度縦置きして、オリを沈めて抜栓。グズグズかと思えば意外とコルクがしっかりしていて、色合いもオレンジ系の中に赤みや透明感があって見た感じは期待出来そうです。


注ぎたては長期熟成らしく落ち着きのあるきめ細やかなタンニンや焙煎香、アーモンド、胡桃の皮、少し埃っぽいような古い家具、果実香はあまり開いていない。

30分~1時間くらい経つと蜜っぽい甘みと酸味、プラム、カシスソース、徐々に赤い果実を連想させるアロマ。

口当たりはまろやかで濃厚、余韻は柔らかいタンニンが重なるように残る。


最初はちょっと逝ってるかな?と思い警戒しましたが、全然飲めるレベル。思ったほど過熟という感じもしないですね。

ただ特段華やかというわけでも、果実味がしっかりあるわけでもなく、たぶん元からそういう系統でガッチガチだった赤が、時間経過でまろやかになったという感じ。ピークはもっと甘みが立ってきたのだろうと思うのですが、逆に拒絶されるような要素はなく、生ハム、煮込みハンバーグなど「塩気や酸味」を伴う肉料理との相性が抜群でした。



あれ、これってテーブルワイン以上に楽しませてもらったんじゃないか?w

ラベルは日焼けしてる感じはなく、一部水分で退色したような汚れ具合。飲んでるうちに見えてきたラベル裏は、酒石酸?の蓄積した後もあり、恐らく地下倉庫かセラーかで保管されていたワインが、何かのきっかけで最後の1~2年流れてしまった感じかなと推察。

ちゃんと飲んで介錯できてよかったです。


最近ウイスキー愛好家だけでなく、ウイスキーに興味を持たれたワイン愛好家の方々が、当方のブログを読んでウイスキーテイスティングや購入の参考にされているという話を聞き。また、先日紹介したカーサのアパッシメントなど、ウイスキー愛好家の方からデイリーワインで愛飲するようになったなんて話も伺いました。

どちらの意味でも門戸を広げることに貢献出来ているのは嬉しいことですね。

そんなわけで、今日は逆に自分がワインの投稿です。

ワインのジャンルはわからないことだらけですが、周囲にその筋の方々も多いので、いろいろ教えて貰えたらいいなと思っています。