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ジョニーウォーカー 15年 グリーンラベル 43% 2021年以降流通品

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JOHNNIE WALKER 
GREEN LABEL 
Aged 15 years 
Blended Malt Scotch Whisky 
Talisker-Linkwood-Cragganmore-Caolila 
700ml 43% 

評価:★★★★★★(6)

香り:華やかなオーク香に、蜂蜜やバニラ、ほのかに洋梨を思わせる甘い麦芽香が混ざるリッチなアロマ。微かにスモーキーな要素も感じられるが、香りでは味以上にアメリカンオークと麦芽感が主体。

味:口当たりはマイルドで、甘い麦芽風味と合わせてスパイシーなオークフレーバー、微かに青みがかったニュアンス。徐々にほのかなピートフレーバーが後を追うように現れ、まず鼻腔にピートスモークと焦げたような香りが届き、その後余韻を引き締めるようなほろ苦さ、ウッディネスがバランス良く感じられる。

しっかりオーキーでモルティー。近年のトレンドと言える華やかでフルーティーな香味の中に、ほのかなスモーキーさを伴うバランスの取れた構成。モルト100%は伊達じゃなく、ストレートでも飲みごたえがあり、ブレンデッドにありがちな使い古された樽のえぐみ、枯れ感もなく、純粋に熟成した原酒の複雑さも楽しめる。これで4000円前後というのは、下手に同価格で12年熟成のシングルモルトを買うより良い買い物ではないだろうか。
ハイボールにすると各原酒の個性がばらけ、特にピートフレーバーを感じやすくなる。ステアしながら柔らかく立ち上るオーク香とスモーキーさが、お疲れ様の1杯への期待を膨らませてくれる。

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気がついたらラベルチェンジしていた、ジョニーウォーカーシリーズ。2020年ごろですかね。今回のレビューアイテムであるグリーンは旧ラベルを下に貼っておきますが、白地を加えたことで程よくスタイリッシュになったというか、個人的には前のラベルよりも好みです。

で、ラベルが変わったということは味も変わっています。
大きくはテイスティングの通り、従来のモルティーな甘みと味わいはそのまま、バーボン樽(あるいはアメリカンオーク樽)の香味が増して、わかりやすく華やかになったこと。さらにジョニーウォーカーというと、タリスカーやカリラという印象が強く、旧ラベルのグリーンはプレーンな原酒に由来する古い樽のえぐみや、タリスカー系の個性が主張していましたが、このブレンドは一層内陸&バーボン樽メインな構成へと変化しており、旧ラベルよりもバランスが良くなっていると感じます。

ラベルに書かれた4蒸留所からレシピを予想するなら、アメリカンオーク樽熟成のリンクウッドやクラガンモアが8〜9で、そこにタリスカーとカリラを合わせて1〜2といったところ。
軽くなった近年の内陸原酒では複雑さを出しにくいところ、強すぎると他の原酒を喰ってしまうピーティーな個性をバランスよく加え、複雑な味わいとして感じさせてくれるのは、流石大手のブレンデッドモルトという完成度。下手なシングルモルトより満足感の高い1本に仕上がっています。

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(旧ラベル、2016年に終売から復活したグリーン15年。この頃はジョニーウォーカーシリーズに共通してえぐみのような癖があり、個人的には好きになれない要素だった。)

以前Twitterかどこかで、白州が買えない人はジョニーウォーカーグリーンが代替品になるなんて話を見たことがあり。
いやいや流石にそれは厳しいでしょと、香味の傾向が違いすぎると思っていたのですが、バーボン感増し&内陸主体個性の新ラベルを飲んで見ると、わからなくもないなと。
元々白州はバーボン樽熟成のハイランドモルト系の香味に近い個性をしているので、NASや12年あたりの代替と考えるなら、価格的にも悪いチョイスじゃないかもしれません。

ただ、ここまで評価してきてハシゴを外すようで申し訳ないですが、悩ましい点がないわけではありません。
それはバランスが取れているといっても、やはりブレンデッドモルトであること。10割蕎麦と二八蕎麦では繋ぎの入った二八蕎麦のほうが喉越しが良いように、ジョニーウォーカーでは同じ価格帯で販売されているブレンデッドのゴールドラベルのほうが、全体としての一体感は高く。特にロックやハイボールにするならブレンデッドの方に強みがあります。
また、個性と飲みごたえ重視でストレートで飲んでいくにしても、愛好家勢は家飲み用に5000円以上で一層熟成感や個性のあるシングルモルト、ボトラーズを買ってしまうでしょうから、実はちょっと半端なグレードになってしまっているのかも。。。

旧グリーン→新グリーンの比較では、新グリーンの方が良くなってると言えますし、トレンドも押さえた良いブレンデッドモルトだと思うので飲めば面白い一本ですが、シリーズや市場全体を見た場合どうしたものか。
ああ、帯に短し襷に長し…

ジョニーウォーカー 18年 ゴールドラベル 1990年代流通 43%

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JOHNNIE WALKER 
GOLD LABEL 
Aged 18 years 
1990-2000's 
750ml 43% 

グラス:国際企画テイスティンググラス
場所:お酒の美術館 神田店
時期:開封後1週間程度
評価:★★★★★★(5ー6)

香り:柔らかいスモーキーさと、杏や蜂蜜梅、奥にはみたらし、熟成した角のとれたウッディネスと乾燥した植物っぽさも伴う。

味:マイルドで穏やかなコクがあるが、後半にかけてウッディなえぐみと軽い引っ掛かりの感じられる口当たり。薄めた蜂蜜、林檎、あんずジャム、徐々に干し草や乾いたウッディネス。余韻はピーティーでしっとりとしたスモーキーさに、角のとれた酸味と軽いえぐみを伴う。

熟成した原酒のマイルドな口当たり、フレーバーの広がりから、1990年代以降のジョニーウォーカー味といえる、軽い酸とウッディなえぐみ、そしてカリラやタリスカーを思わせるピーティーさが特徴の1本。ボディはやや軽めであり、ストレートよりもハイボールがオススメ。出来れば濃いめで。

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1990年代後半、1992年から15年熟成でリリースされていたジョニーウォーカーゴールドラベルが、18年に熟成年数を上げてリニューアルした、その最初のラベルデザイン。近年では2012年にプラチナにブランド名を変えた後、ノンエイジ表記の上位グレードとしてゴールドラベル・リザーブがリリースされています。

ゴールドラベルのキーモルトはクライヌリッシュとされており、裏ラベルにもそれが書かれています。しかしこのボトルも近年のそれも、熟成したクライヌリッシュのスムーズでワクシーなモルティーさや、厚みのあるボディ感はグレーンで引き算されて分かりにくく。むしろ個人的には、タリスカーやカリラの個性のほうが感じやすいように思えます。
以前現行品をブラインドで出されたとき、タリスカーベースで大手が頑張ってそうな何かって答えてしまったのが、悔しい思い出だったりするほど(汗)

さて、ジョニーウォーカーの各ブランドは、1990年前後のラベルチェンジで、80年代までの濃厚な甘さとコク、スモーキーな味わいからボディが軽くなり、樽感に酸味と軽いえぐみを伴うような構成にシリーズ全体でシフトしていく傾向があり。この時代のゴールドラベルにも、ほぼ同様の特徴が備わっています。
蒸留時期を振り替えると1960~1970年代には、ブランドを所有するDCL傘下の蒸留所で規模拡大や製造効率化のための改修工事が行われているのですが、その影響が1990年代にかけて徐々に出てきたのかもしれません。加えてDCLからUDにシフトしたことでの、作り手側の販売戦略の変化や、スコッチ業界全体での樽不足もあるのでしょう。
この特徴が近年のジョニーウォーカーに至るまで変わらないキャラクターになっており、時代時代のボトルを飲み比べると、1980年代後半から1990年代にかけて大きな動きがあったことがハッキリとわかります。

何がトリガーとなっているのかは、複合的すぎてハッキリと断定出来ないのが悔しいところではありますが。。。その経緯を推察しながらあーだこーだと飲み進めるのも、オールドボトルの楽しみ方ですね。

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追記:ここのところ更新が途切れ気味です。純粋に仕事が詰まってたところに出張やイベントが重なって、落ち着いて記事を書けなかったのです。後はあまりの暑さで飲む気がしないってのも。。。ちなみに今は家族旅行中。暫くこんな感じで不定期になりますが、そのうちまたいつもの感じに戻りますので、よろしくお願いします。

グランツ デュワーズ ジョニーウォーカー18年 ブレンデッド3種飲み比べ

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先日クラウドファンディングを通じて発売されたウイスキーの入門用書籍「BARとウイスキーの素敵バイブル」。
この書籍の中では、BARでのウイスキーの楽しみ方の一例として、3種類の銘柄の飲み比べを通じて、年数や樽の違い、あるいは地域やブレンドの違いを認識しやすくなり、ウイスキーの個性が捉えやすくなるという組み合わせを14パターン紹介しています。

本書で提案されている組み合わせは、入門書籍という位置付け上、比較的エントリーグレード寄りであり、飲み比べは必ずしもこの組み合わせである必要はありません。
例えば、シングルカスクのもので樽の違いを知るもよし、あるいは同じ銘柄という条件も加えて熟成年数の違いでの影響など、様々なウイスキーをチョイスすることでさらなる違いを楽しむこともできます。

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今回は、そうした飲み比べから1つ価格帯を上げて、18年前後のブレンデッドウイスキーに焦点を当ててみます。
現在販売されている同グレードのスコッチウイスキーは、
・ジョニーウォーカー18年
・デュワーズ18年
・グランツ18年
・バランタイン17年
・シーバスリーガル18年
・カティサーク18年

辺りが有名どころです。(あとマイナーどころですが、日本市場に在庫があるシンジケートが17年熟成です。)
この6種類、単品で飲んでみると熟成年数もあってそれなりなのですが、どの銘柄がどのようなキャラクター付けで作られているかは、ちゃんと飲み比べたことはなく。
先日BAR LIVETで飲んでいたところ、マスターとブラインドでのブレンデッドのキャラクターの捉え方の話題となり、ちょうどいいので、3種3択のブラインドテイスティングでブレンデッドを出題してもらいました。

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今回チョイスされた3銘柄を飲んで見た印象は
グランツ18年:まろやかな口当たりからバニラや麦芽系の香味が厚く、スウィートでコクのあるリッチな味わい。
デュワーズ18年:軽やかかつドライで華やかなウッディネス。薄めた蜂蜜を思わせるコクから、ほのかなピートフレーバー。
ジョニーウォーカー18年:木材の削りカスのようなウッディネス、軽いえぐみとドライアプリコットの酸味、余韻にかけて強いピーティーさ。

すべて熟成年数と度数は同じで、違いはそのキャラクターのみですが、構成原酒の違いでピート、麦芽風味、樽感などそれぞれ異なるベクトルがあり、飲み比べることでその違いが強調されてブラインドでも銘柄が分かりやすかったですね。
例えば、グランツはバルヴェニーやキニンヴィの柔らかい麦系の風味と、ポートワイン樽でのフィニッシュがもたらすコクのある甘み。デュワーズはアバフェルディの蜂蜜を思わせるコク、アメリカンコークの華やかさ。ジョニーはタリスカーあたりを思わせる存在感のあるピートフレーバーです。


ブレンデッドは普及価格帯のものもよく考えて作られているとは言え、熟成が短かったり、グレーンが強かったりする部分が時にマイナス要素となって、その銘柄のハウススタイルや目指そうとする香味は、むしろ18年クラスのワンランク上位グレードのほうが分かりやすく表現されていると感じています。

興味あります方、ブラインドかどうかは指定しませんが、今回のように3種の飲み比べをBARで挑戦してみてください。
きっとこれまでにない新たな気づきがあると思いますよ。

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(BAR LIVET は本日2月21日で5周年を迎えた。ちゃっかりオーナーより目だっているバーマンの小倉さん。2号店オープンやオリジナルボトル、そしてウィスクテイルなど、今後のさらなる発展が楽しみ。)

ジョニーウォーカーブルーラベル カスクエディション 55.8%

カテゴリ:
JOHNNIE WALKER
BLUE LABEL
THE CASKS EDITION 
SPECIAL RELEASE
For TRAVEL RETAIL
1000ml 55.8%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
時期:不明
場所:ブラインドサンプル@Wennyさん
暫定評価:★★★★★★(6)

【ブラインドテイスティング回答】
地域:ハイランド
銘柄:グレンギリー
年数:18年程度
流通時期:2010年代
樽:バーボンバレル
度数:57%
仕様:カスクストレングス

香り:強いアタックで、ひりつくようなアルコール感、メンソールとハーブのアクセント、ドライアプリコットや梅干しの酸味と淡いピーティーさ、ピートはじわじわと存在感を増してくる。

味:粘性があり、口当たりから高い度数のパワフルなアタック。香り同様の梅や杏子ジャムの酸味のあるモルティーさ、アーモンド、ほのかに出汁っぽさ。
余韻はひりつくような刺激と淡いピートフレーバー、適度な荒さを残しつつ長く続く。

どこかで飲んだことがある印象を持ったが、最後まで思い出せなかった。ピーティーだが内陸系の要素のほうが主体で、ハイトーンでアタックの強い酒質を作る蒸留所となるとグレンギリーが筆頭だが。。。例えばオフィシャルのスモールバッチだろうか。


ブログ読者のWennyさんから頂いたブラインドサンプル。
ハイプルーフなウイスキーだと認識した直後、ブレンデッドという選択肢が頭から抜け落ちていて、スコッチのシングルモルトで何かという予想に。
またハイエンド故、モルティーな個性が強い点も後押しし、グレーン由来の要素を捉えられず。。。結果、内陸要素とピーティーさから、違和感を感じつつも1990年代前半のグレンギリー予想となりました。

正解を聞いてなるほどと。なんか飲んだことあると感じたのは、加水版のジョニーウォーカーブルーラベルにもある、酸味を伴う味わいから。樽は複数使われているでしょうけれど、何度か使われたアメリカンホワイトオークでしょう。
少量加水するとハイプルーフ故にあった、アタックの強さが落ち着きまとまりが良くなるだけでなく、島系要素を始め、モルティーな香味が開いて通常品に比べて味わい深い。パンチの強いストレートも悪くないですが、少量加水がオススメですね。

(ジョニーウォーカー・ブルーラベルの通常品。モルティーでアプリコットなどのドライフルーツを思わせる酸味が感じられ、余韻のピーティーさと合わせてカスクエディションとの共通事項だった。)

このジョニーウォーカー・ブルーラベル・カスクエディションは、ジョニ青のハイプルーフ版として2012年からリリースされている免税店向けの商品です。
構成原酒は40%加水のブルーラベルと基本的には同じようですが、日本に並行輸入された販売品には、ロイヤルロッホナガーをキーモルトとしている旨の販促コメントも見られます。

ロッホナガーはシングルカスク及びハイプルーフでリリースされることが少ないですが、以前ソサイエティからリリースされたものやUDレモアルトシリーズなどを飲むに、結構ハイトーンでヒリつくような刺激を伴う印象。今回のボトルで感じられたキャラクターもまた、ロッホナガー及びディアジオ系列の内陸原酒とすれば、得心がいく構成です。
あとは上記をベースにタリスカーやカリラってところでしょうか。このバランスと馴染みのいい作り。。。何より、加水版の個性を違和感なくそのままカスクストレングスとするのは、流石業界最大手の仕事だと思います。

なお、前回書いたブラインドサンプル記事では、先入観からキャラクターを掴み損ねていましたが、今回は選択肢を除外して考えてしまっていました。
言わばダメをもらったという出題。改めてブラインドの難しさと、フラットに考える重要性を認識した次第です。
あー悔しい!!

ジョニーウォーカー ブルーラベル 1990年代流通 43%

カテゴリ:
JOHNNIE WALKER
Blue Label
A blend of our very rarest whisky
1990's
750ml 43%

グラス:テイスティンググラス
時期:開封後1週間程度
評価:★★★★★★(6)

香り:ドライで華やか熟成香。アプリコット、リンゴのコンポート、スワリングしていると乾いた麦芽やナッツ、微かにスモーキーでトロピカル要素に通じるフルーティーさがある。

味:滑らかな口当たり。香り同様熟成して華やかかつコクのあるモルティーさ。ナッツ、蜂蜜、リンゴのコンポートや洋梨のタルト。徐々にドライで乾いたウッディさと干草、微かなピーティーさを伴って余韻を引き締める。

ハイランドやスペイサイドモルトの熟成した華やかな香味を軸にした、バランスの良いブレンデッド。香味にそこまで勢いはないが、加水するとボディはそのままスムーズに伸びるだけでなく、おしろいを思わせる麦芽風味も開いてくる。
状態としてこの個体は微かにコルキーだが、概ね問題はない程度。箱入り横置きが多かったボトルであることは悔やまれる。


1986年、スコッチウイスキー業界に吹き荒ぶ不況の風の最中。ジョンウォーカー社が持てる原酒の中から文字通り"選りすぐり"をブレンドした、集大成にして理想形とも言えるハイエンドブレンデッドが、ジョンウォーカー・オールデスト。
そして下記の遍歴のように、数年間リリースの末、1992年にラベルチェンジしたのがブルーラベルです。

【ブルーラベルの遍歴】
1986年:John walker’s Oldest Scotch Whisky (Aged 15 to 60 Years) 43% 
1980年代最後期頃:Johnnie Walker Oldest Scotch Whisky (Aged 15 to 60 Years) 43% 
1990年頃:Johnnie Walker Oldest Scotch Whisky (No Aged) 43% 
1992年頃〜:Johnnie Walker Blue Label Scotch Whisky (No Aged) 43% 
 UD
※この他、2014年頃にはカスクストレングス仕様もリリースされている。

今回はオールデストから切り替わった直後、1990年代流通のブルーラベルをレビューします。
ブルーラベルに切り替わってから20年近く大きなラベルチェンジがないため、2013年頃に大きなデザインチェンジがあるまで混同されがちな世代ですが、下記の通り2000年代前半にマイナーチェンジがあり、香味のベクトルにも変化が見られます。

(ほぼ同じデザインが採用されている1990年代流通と2000年代流通だが、トレードマークである紳士の柄、歩く向き、印刷の場所に変化がある。下ラベル右側に印刷されているのが1990年代流通。)

前身であるオールデストは、円熟味とも言える熟成感を感じる、華やかさと角の取れた甘酸っぱさ、多彩な内陸系のモルティーさが主体特徴です。
今回のブルーラベル1990年代流通もまた、オールデストの系譜を受け継ぐ味わい。流石に15 to 60 years 表記時代には及ばないものの、熟成年数表記のない1990年頃流通のオールデストと比較するなら遜色ないレベルとも感じます。(むしろ、近年高騰気味なオールデストに手を出すなら。。。とも。)

このモルティーな華やかさは、モートラック、カーデュー、リンクウッドあとはロッホナガーあたりを、アメリカンホワイトオークの2nd、3rdフィルシェリーホグスヘッドなどで長期熟成した原酒由来と推察。これが2000年代になると、UDからディアジオに切り替わったことで方向性が変わったのか、華やかさからタリスカーやカリラに見られる酸味を伴う樽感、ピーティーさへとシフトしており、はっきりとした違いに感じられます。

この手のボトルが家に一本あると、迷った時にとりあえずこれからと始められるのは強み。また、親戚などと集まって飲むときなんかも高級感があって使いやすいですね。後はどういうタイプのブレンドが好みか。。。で年代を選べば良いと思います。

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