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先日ウイスキー仲間から頂いたブラインドテイスティングサンプル
既に回答は伝えていて、正解も聞いている状況ですが、今回は蒸留所絞りという簡易クイズでしたので、テイスティングはこちらで公開。
ただまぁこの蒸留所に関しては、このビンテージであると伝えた段階で、だいたいの飲み手には伝わるレベルであるほど特徴がはっきりしています。
先日記事をUPしたストラスアイラとはまったく逆の位置づけ、つまり個性的と言えるのだと思います。

BOWMORE
"WhiskyFestival2012 in OSAKA"
Distilled 1994
Aged 17 years
700ml 54.6%

評価:★★★★★★(6)

"グレープフルーツ果汁を思わせる瑞々しいほどの果実香、作為的とすら感じる。そこから灰っぽいピートスモーク、塩素、微かなヨード香。最初の果実香は時間と共に抜けていき、えぐみが強くなってくる。
口当たりは勢いがあり度数相応の力強さを感じる。グレープフルーツやパイナップル、そしてピート、乾燥した牧草。中間の変化は乏しく、ボディーは軽め。
フィニッシュはスパイシーでピーティー、舌の上を塩分がコーティングする。
時間経過や加水で、上面にある果実味が崩れてしまう。変化を楽しむならいいが、注いだ後は早めに飲んでしまいたい。"

作為的な果実感が強い印象を受けたが、らしさも充分感じるボウモア。蒸留所絞りの予想でも、ボウモアだと思うんだが・・・と回答しています。
歯切れが悪いのは、仲間内で腹黒いヤツが数名おり、90年代ボウモアに似たフレーバーを出すアードモアを出してくることもあるため、「まさかアードモアじゃないよな」と保険をかけたため。
特にこのサンプルは時間経過で香りや中間の抜けが進んだので、勝手に迷宮にハマりかけました。
出題者にそんな意図はなかったんですが・・・邪推してしまうのはブラインドをする上で本当に良くないことですね。

今回のボトルも飲めていなかったので、またしてもありがたい出題でした。
ザリガニ・・・ではなくてロブスターなんですか、このラベル。評判の良いボトルだったと記憶しています。
スリーリバースの取り扱いとのことですが、この味の作為的な感じ、樽はエージェンシーの経由でしょうか。
元々はダンカンテイラー、ピアレス香なんて言われていたアレ。最近はケイデンヘッドもこんな感じで"味付け"感があるボトルを出しています。
まぁ初期のダンカンテイラーはリフィルオーク系の樽の使い方が上手だっただけだと思うのですが、最近は露骨なモノも増えてきました。
自分はウマけりゃ良いの考え方なので、ウラで何やっても味が良ければOKですが、この件については、いつか誰かが答えをリークしてくれないかなと期待しています。