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グレンギリー 21年 1995-2016 ウィスキーラヴァーズ名古屋2017記念ボトル

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GLENGAROCH
Whisky Lovers Nagoya 2017
Imported by Three Rivers
Aged 21 years 
Distilled 1995
Bottled 2016
Cask type Refill Hogshead
700ml 61.7%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:20ml程度
時期:開封後3ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★(5-6)

香り:焦げたような強いウッディネス、アーモンド、微かにシナモン、ハイトーンでスパイシーなアロマ。徐々に砂糖をまぶしたレモンピール、若干の草っぽさも感じられる。

味:とろりとしてスパイシーな口当たり。焦げた木材やウッディなえぐみ、カカオパウダー、余韻はリンゴのコンポートを思わせるフルーティーさを感じた後で、焦げたような苦味が戻り、長く残る。

時間経過では目立った変化はなかったが、少量加水すると麦芽風味にナッティーでフルーティーな香味が開き、余韻にピーティーなニュアンスも感じやすくなるなど、バランスが断然良くなる。

最近リリースされることが多くなった感じのある、グレンギリーの1990年代。先日、夜の限界にチャレンジし続けるダメダメ団こと名古屋のBARよっちさんから連絡があり、テイスティングして是非感想"辛口ビシビシ希望"で聞かせてほしいと、幾つかのサンプルを頂きました。
(誕生日祝いを兼ねてとのこと。本当にありがとうございます。)

【BAR よっち】
愛知県名古屋市中区栄1-7-4 御園西ビルB1F
営業時間 14:00〜23:00

グレンギリーの1990~1995年は80年代のソーピーなニュアンスが抜けた代わりか、1997年の蒸留再開後のドライでアタックの強い酒質と異なり、ピート以外に癖も強い時期。総じてホグスヘッド系統のフルーティーな味わいが備わってますが、各社がリリースするボトルにもブレ幅が大きい印象が有ります。


(グレンギリー蒸留所の熟成庫。手前はバーボン、奥はシェリーだろうか。通路、樽の管理タグ、綺麗に整備された印象を受ける。気がつけばこの辺りのビンテージがリリースされてもおかしくない時期に・・・。 Photo by T.Ishihara)

今回のボトルである、ウイスキーラヴァーズ名古屋2017のグレンギリーもその例に漏れず、少し毛色が違うタイプと言えます。
ギリーらしい個性、アタックの強さや癖に加え、ユーザーから求められるであろうフルーティーさもある程度備わっていると感じつつ。一方で色合いとは裏腹にリフィルの際に少し焼いたか元々残っていた香味か、焦げ感のあるウッディネスが壁となって評価を分けそうと感じました。 

個人的な好みを言えば、ピートかフルーティーさがあと一押し欲しいですが、これもまたシングルカスクの面白さです。
加えてテイスティングの通り、少量加水でワンテンポ置いてから飲むとさらに良さを引き出せる。とろりとした口当たりが香味をホールドしているため、工夫して長く楽しめる印象もあります。 

今年のイベントから、名古屋に産まれたご当地ボトルの一つ。こういうリリースがあるのも、主催者のみならず、よっちさんら地元の皆様の協力でイベントが開催されたからこそ。
少々荒削りですが徐々に整ってじっくり楽しめる1本は、次のイベントまでの1年間に想いを馳せるにぴったりですね。

グレンギリー 17年 1998-2016 アデルフィー 55.7%

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GLEN GARIOCH
ADELPHI Selection
Distilled 1998
Bottled 2016 
Cask type Sherry
1 of only 152 bolltes
700ml 55.7%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml以上
場所:自宅
時期:開封後1ヶ月程度
評価:★★★★★★(6)(!)

香り:こってりと甘く、黒蜜やかりんとうを思わせる香り立ち。スワリングするとベリー系の甘酸っぱさ、干しぶどう、奥にはサルファリーな要素が潜んでいるが、時間経過で抜けていき、アーモンドチョコレートを思わせるアロマが開いてくる。

味:香り同様甘くリッチな口当たり、アタックが強く、黒蜜、干しぶどう、ドライクランベリー、フルーティーさの奥にキャラメルナッツのほろ苦さ。
余韻はほのかに椎茸っぽさを伴うリッチな甘みから、徐々にカカオ、サルファリーなニュアンス。スパイシーでハイトーンで長く続く。

赤みがかった濃い色合い。硫黄を内包しているが、開封後の伸び代は大きい。グラスに注いでからしばらくすると甘みが開き、葡萄感やベリージャムを思わせる、古き良きシェリー樽熟成原酒にあるニュアンスが底上げされる。加水は硫黄が強くなり向かない。


昨年国内に少量入荷し、ひっそりと販売されひっそりと売り切れていったアデルフィーのグレンギリー1998。樽はボトリング本数や香味の構成から1st fill シェリーホグスと推察。価格帯も近年の相場で考えると、90年代後半の濃厚シェリーで1万円代前半は標準域(やや良心的)ですが、話題にならなかったのはやっぱりグレンギリーのイメージでしょうか。
これが同じ東ハイランドでマクダフやロッホナガーとかだったら、もっと話題になっていたのかもしれません。

アデルフィーでシェリー系の90年代グレンギリーは、1993などピーテッド時代のものもいくつかリリースされているところ。
このボトルはその中でも特にシェリー感が濃く、最近増えたスパニッシュシェリーの香木系とは異なるベリー感、時間経過で開いてくる香味が魅力。家で開かせながらじっくり飲みたいと、仲間づてで探して貰って1本手に入れました。

(2月初頭、BARキャパドニックでお勧め頂きテイスティング。この時点で開封後3ヶ月程度。将来性を感じる開き具合だった。)

自宅で開封してみると予想していた以上に硫黄が強く、しかし時間経過で求めているフルーティーさも感じられたので、酒棚でしばらく放置プレイ。
1ヶ月ほど経過し、先日様子を見ると硫黄が引っ込んで果実味が開く、良い方向の変化が見られたのでコメントを記録しておきます。
こういうシェリー感に酒質の強い原酒が合わさって変化していくと、今は無きオールドシェリーの一種に仕上がるのでは。。。これから先、それこそ今年の秋くらいが今から楽しみです。

ウイスキーはワインと違いボトリング後熟成しないというのはよく言われる事ですが、それはウイスキーとワインの熟成の定義の違いに過ぎず、瓶内変化が無いという事ではありません。
オールドボトルも飲み、現行品も飲みと経験を積んでいくと、これはどう頑張っても良いオールドにはならないだろうというボトルもある反面、これだったら変化後「化ける」かもしれないと感じる基準がなんとなく自分の中で出来てきます。
店よってはそうして狙って育てたボトルをサーブしてくれるBARなどもありますが、1本所有して変化を見ながら楽しむのも家飲みの良さですね。

グレンギリー 22年 1993-2016 ディスティラリーコレクション 56.2%

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GLENGARIOCH
Distilleries Collection
Aged 22 years
Distilled 1993
Bottled 2016
700ml 56.2%

グラス:木村硝子テイスティング
場所:個人宅
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★(6)(!)

香り:オーキーでツンとした刺激を伴う香り立ち。パイナップルや林檎のドライフルーツ、ジンジャーシロップのニュアンスに、ほのかに焦がしたようなスモーキーさも感じる。

味:とろりとした粘性のあるスパイシーな口当たりから、近年系トロピカル、オーキーなフルーティーさが強く開く。パイナップルや煮た林檎、香り同様の構成だが想定するより強く感じる。
余韻はややドライ、蜂蜜レモンの甘みとほのかにシナモン、乾いたウッディネスが長く残る。

バーボンオーク由来と思われるフルーティーさが色濃く出ている。ピートはそれほど感じない。開封直後は荒削り気味だが、樽の良さと相まって、いかにも近年のギリーという感じである。


最近リリースが増えた印象のある、1990年代以降のグレンギリー。
この時期のグレンギリーは、酒質の変化が大きい時期でもあり、パフューミーな1980年代から、オイリーで酸味を伴う癖があり、ピーティーな1990年代前半、1995年から1997年の休止後はノンピートで徐々にキレの良い酒質に・・・といった具合に、様々なキャラクターを楽しむことができます。
グレンギリーが最も評価されているビンテージは1970年代前半という印象はありますが、個性を楽しむという点では近年蒸留も捨てたものじゃなく、非常に魅力ある蒸留所です。

(グレンギリー蒸留所の再留器。同蒸留所は初留25000リットルに対し、再留11000リットルと2倍以上の差がある。Photo by T.Ishihara)

なかでも1993年から1995年のグレンギリーは、パフューム時代名残とも言える癖が抜けてきて、樽由来のフレーバーのノリと、スモーキーフレーバーのバランスが取れている。勿論樽さえ良ければですが、1990年代グレンギリーの中で最も美味しい時期だと感じます。 

今回テイスティングしたグレンギリー1993は昨年のウイスキーフェスでテイスティングし、なかなか良いと感じていたボトルの一つ。
改めて飲んでも樽由来のフルーティーさが非常にはっきりとあり、開封直後はもちろん、しばらく時間を置けばややギスギスしたニュアンスもこなれ、さらに美味しくいただけるのではないかと思います。
また、ラベルもいい感じですね。このディスティラリーコレクションは総じてラベルのセンスが良いなと感じており、今回の雄鹿のイラストも、ギリーのエンブレムとマッチして雰囲気が出ています。

グレンギリー 15年 1972-1987? 60% SLIM COWELL'S PERSONAL SELECTION II (再掲)

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GLEN GARIOCH 
(Morrison Howat Distillers.Ltd)
SLIM COWELL'S
PERSONAL SELECTION II
Highland Single Malt
Aged Over 15 Years
750ml 60%

グラス:サントリーテイスティング
量:ハーフショット
場所:BAR飲み
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★★★★★(10)

香り:濃厚かつシルキーでベリー、黒葡萄、ハーブのニュアンス。艶のあるシェリー香の奥には土っぽいニュアンスと、どっしりとしたスモーキーフレーバー。残り香は上質なカラメルソース、徐々に黒蜜を感じる。高貴かつ妖艶なアロマ。

味:コクのある口当たり、濃厚なベリー感にダークフルーツ、キャラメリゼしたナッツ、徐々に濃く入れた紅茶のタンニン、カラメルソースのほろ苦さ。後半から余韻にかけてピート、黒土、レザー、じわじわと広がって内陸系のスモーキーフレーバーとランシオ香が鼻腔に届く。フィニッシュはそれらが混然となり、強い陶酔感を伴う非常に長い余韻。 

※この記事は2016年10月に掲載したものです。本ボトルが提供されるWhisky Lovers Nagoya の開催に合わせ、再掲します。


「神はシェリー樽の中にいると思う。」
そんなことを感じてしまった1杯。
なんてことをFB等に書いたら、一部では"神のギリー"と呼ばれ始めているようです。
大袈裟と思えるかもしれませんが、その素晴らしさは筆舌に尽し難く。飲むほどに高まる感動と、飲んだ後はその香味にただ感嘆の吐息を漏らすしか出来ない。正直、ここまで高まったのは本当に久しぶりでした。

口の中で広がる濃いベリー系の風味。とにかく濃厚でありながら、苦味やタンニンはアクセント程度。ボトリング後約30年間の瓶熟でこなれたアルコール感、フレーバーの一体感。そして中間から後半にかけて広がるレザー、黒土、どっしりとしたピートフレーバー。
これだけ濃厚なシェリータイプだと、それのみで素晴らしいボトルは色々ありますが、熟成年数の短さゆえか原酒由来のフレーバーが死んでおらず、どこかフレッシュで、グレンギリーとして素晴らしいのです。
例えるなら、グレンドロナック1968~1971あたりで感じられる、ベリーやランシオと表現される高貴なシェリー感を濃厚にし、グレンギリーの歴代最高峰の一つともいわれるサマローリ・グレンギリー1971のピート感、酒質の力強さを合わせたような、まるで美女と野獣です。

また、コンディションも素晴らしく、このボトルをテイスティングさせてもらった開封から1ヶ月の時点で、バリバリに開きまくっていました。
今年も既に10ヶ月が過ぎ、ブログに掲載している以外も含め様々なボトルを飲んできましたが、その頂点に君臨する一本だと断言できます。
というか、酒暦を振り返っても、これほどのボトルはそうそうなく。。。ここまで突き抜けた感動を与えられたら、もうスコアは満点を出すしかありません。 

Slim Cowell's
(以前Whisky linkのイベントでテイスティングの機会を頂いた、セレクションNo,8のボトル。)

このシリーズは、Slim Cowell氏という愛好家が個人でオフィシャルから直接樽を引っ張ったボトルの一つとのこと。
シリーズは8まである模様で、全てハイランドモルトやアイラモルトといった地域表記しかされておらず、例えば今回のボトルのようにMorrison Howat Distillers.Ltdなど、蒸留所の所有者と地域、そして味から絞り込むということになります。
最近はラベルで魅せて、そして買わせるムーンインポート的なリリースが増えていますが、この中身を前にしては、過剰な装飾も、素性の説明も、もはやただの蛇足といえます。

このグレンギリーは当ブログでもたびたび掲載している、日本橋は三越前のBAR Y's Land IANさんで頂きました。
是非愛好家の皆様は飲みに行ってみてください、と言いたいところですが、2017年1月22日に名古屋で開催されるウイスキーイベント、Whisky Lovers Nagoya2017においてブース提供するボトルの一つとなっており、現在は店頭での提供を行っていません。
自分は状態を確認するためと、たまたまテイスティングをさせていただきました。 
貴重な機会を与えて頂き、ただ感謝です。


同イベントに参加される方、特にある程度経験を詰まれたドリンカーの皆様、このボトルは飲んでおくべき1本です。 
是非テイスティンググラス持参の上(くれぐれもプラカップで飲むことのないよう)、また、舌も鼻も、そしてグラスもベストな状態で飲まれることを推奨します。
イベント自体かなり濃いもので、多くの経験や情報を得られそうですが、それでもこの1杯を飲むためだけに参加する価値があると思います。


追記(1/22):いよいよイベント当日ですね。このグレンギリー1972も相当話題になっていて、目玉の一つとも聞いています。
が、コレクターブースに出店するIANさんのボトルはこれ以外にもやばいボトル多数。1940年代から50年代蒸留のボトル達に、ポートエレン、ジャパニーズではフィールドバレエ25thや駒ケ岳30年の姿も。。。思わず唾を飲みました。
来場される皆様、是非IANブースにも足を運んでください!

詳細はこちらから:

グレンギリー 13年 1980年代流通 サマローリ フィノシェリー 57%

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GLEN GARIOH
Samaroli
Aged 13 years
Cask type Fino Sherry Butt
Bottled by R.W.Duthie 
Select & imported by Samaroli 
1980's
750ml 57%
  
グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml程度
場所:個人宅(KuMC@Nさん)
時期:不明
暫定評価:★★★★★★★★(8)

香り:枝つきレーズンやドライアプリコットを思わせる甘酸っぱいアロマ、麦芽香、そして古酒感の混じる妖艶なスモーキーフレーバーをしっかりと感じる。スワリングで土っぽさと使い古したレザーの香りも。

味:とろりとオイリーな口当たり、フレーバーは強くしっかりとしている。香り同様にアプリコットの酸味と麦芽風味、蜂蜜、ナッツ、どっしりとした"らしい"土っぽいピートが余韻にかけて開いていく。フィニッシュはピリッとスパイシーで刺激があり、落ち着いた甘みを伴うスモーキーフレーバーが長く続く。

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ただならぬ雰囲気を感じる、サマローリのグレンギリー。当時のボトルらしく不明点が多いですが、おそらく1980年代流通、1970年代蒸留と思しき1本です。
ラベルに書かれたBottled by R.W.Duthieの表記も愛好家として見逃せませんね。ダッシー(ケイデンヘッド)が所有していた樽を、 サマローリが買い付けてボトリングしてもらい、イタリアにインポートしたというところでしょうか。
当時のサマローリのみならず、ダッシーはファンの多いボトラーズですから、このダブルネームだけで高まってしまう愛好家も多いと思います。    

その味わいは当時のグレンギリーらしいどっしりとしたピートフレーバーに、強い旨味と樽由来のアプリコットなどのフルーティーさ。酒質由来の香味の存在感は野性味すら感じる、例えるならばジビエのような魅力を感じます。
1杯飲んですっかりやられてしまい、思わずもう1杯。うーん、ギリーいいですねーギリー。

ちなみにこのボトルをの所有者であるNさん曰く、これフィノシェリーのあざとさとギリーの強いピートが喧嘩して拷問かと思ったんだけど・・・一応飲む?と前置きがあった上で飲ませていただいたのですが。
「あれ、これめっちゃ美味しくないですか?」   
「え、あれ、美味しいぞ」
となったことから、経年が良い方向に作用した結果の産物であり、実はボトリング当時は現在のフィニッシュモノや樽感ベタベタのボトルのように、必ずしも高い評価を受ける味わいではなかったのかもしれません。

最近日本市場にボトラーズリリースが入ってくる動きを見せているグレンギリー、ノンピートになって華やかで綺麗な1997年以降のモノも良いですが、最近買えるところでは1990年でピートと樽由来のフルーツ感があるボトルにらしさが感じられて楽しい。
瓶熟次第では、今回のようなボトルに仕上がっていくモノも出てくるのでしょうか・・・。

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