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夏本番 タリスカー10年で楽しむ ペッパーソルトハイボール

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TALISKER
Aged 10 years
700ml 45.8%

【テイスティングコメント】
香ばしくほろ苦い香り立ち。スモーキーで焚き木のような焦げた木材、ヨード、奥には乳酸系の若いニュアンスもあるが、スワリングしているとハチミツ梅のような甘酸っぱさも感じられる。
口当たりは若さを感じる荒さが若干あるが、それもハウススタイルの一要素として上手くまとまっている。ピーティーで燻した麦芽や焦げた木材、ほのかに酸味も伴う。余韻にかけて塩水のコク、スパイシーでスモーキー。ピリピリとした刺激を伴い長く続く。


実売3000円代という価格帯を考慮すると、言うことは何もない。いや、流石MHDというべきでしょうか。ハウススタイルと美味しさを両立させたクオリティの高いオフィシャルボトルだと思います。
熟成はリチャードオークを交えたサードフィルあたりの樽が中心と推測。近年多く見られるバーボンオークのフルーティータイプではない、酒質ベースの香味に淡い樽香がのっているため、スモーキーフレーバーなどの個性が感じやすいのもポイントです。

タリスカー10年の飲み方で代表的なものは、やはりハイボールでしょう。
そのアレンジレシピは、販売元たるMHDが推奨のハイボールに黒胡椒を挽いたスパイシーハイボール(別名、タリソーペッパー)。そして当ブログでも推奨している目黒発祥、四川山椒(藤椒)を挽いて爽やかな柑橘系の香りとビリビリとした刺激を加えた痺れるハイボール(シビハイ)が、愛好家の間でも認知されていると感じています。


元々タリスカーは余韻にかけてスパイシーな香味があり、それが酒質由来の要素で柑橘のニュアンスや、樽やピートフレーバー由来の要素で黒胡椒を思わせる香味が故、黒胡椒や山椒との親和性が高かったわけです。

ただスパイシーハイボールは食中酒としての相性は文句のつけようがないものの、それ単品で飲むと個人的にはちょっと胡椒の香味が強すぎるかなという印象もあります。
そのため、胡椒以外のものを加えて足りないものを補えないか探求した結果。。。というか、今年のバーショーのジョニーウォーカーブースにヒントを得て試して見たのが、"タリスカー・ペッパーソルトハイボール"です。


作り方はタリスカーを冷凍庫でキンキンに冷やすところから始まります。
今回は写真のようにグラスの縁に塩をつけるため、通常のハイボールの手順でステアが出来ないので関西式ハイボールの作り方を採用します。あるいは別容器で氷を加えてステアして、ウイスキーを冷やしてから移すという方法も可です。

まずはグラスのフチを濡らし、ソルティードックのように塩をつけていきます。使う塩は特に指定はないですが、にがりの味が少なく、粗挽きじゃない方が口当たりは良いですね。
そしてグラスに冷やしたタリスカーを注ぎ、こちらもよく冷やしたソーダを使って割っていきます。
先に書いたように、通常のハイボールなら常温のウイスキーに氷を加えてステアで温度をさげますが、今回それをやると塩が吹き飛んでしまいます。
ソーダ割りにした後、そっと氷を加えてもOKですが、やはりウイスキーもソーダもキッチリ冷やしておく方が出来は良く。最後に黒胡椒をミルで適量粗挽きすれば完成です。

一口飲むとタリスカーソーダの爽やかでスモーキーな飲み口に、炭酸と合わせてじゅわっと溶け出る塩気とコク、胡椒の風味がマッチし、強すぎる胡椒感を程よく抑えつつ美味しさが増している。これはちょっとしたカクテルとも言える香味の相性の良さが感じられます。
(塩を加えてステアしても良いのですが、飲んだ瞬間に混ざり合う感じが美味しさのポイントでもあるので、多少手順は増えますがこの形を推奨します。)

塩分の取りすぎは当然体に悪いので飲みすぎに注意は必要ですが、いよいよ夏本番という最近の真夏日、猛暑日の中にあっては適度な塩分摂取も必要。この日はクソ炎天下の河川敷で野球をやった後。一口目の旨さと言ったらもう。。。運動後の一杯はビールやノーマルなハイボールですが、その中でこのペッパーソルトハイボールもオススメしたいですね!

まさに39度のとろけそうな日。。。炎天下でヤバいくらい汗がだくだくでした。

ヘブリディーズ(タリスカー) 30年 1970年蒸留 キングスバリー 53.2%

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HEBRIDES (TALISKER)
Kingsbury Celtic Label
Aged 30 years
Distilled 1970
Bottled 2001
700ml 53.2%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:持ち寄り会@Nさん
時期:不明
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:芯のしっかりした麦芽香、奥にはエステリーなニュアンス。粘土質な土っぽさ、どっしりとしたピート香がじわじわと存在感を増して、燻したようなアロマへと変わっていく。

味:コクがありオイリーな口当たり、おしろいっぽさも伴う厚い麦芽風味、レモンジャムや洋梨系の果実味をベースに、しっかりとダシ感と土っぽいピート。スモーキーフレーバーが鼻腔に抜けていく。
余韻はピーティーなほろ苦さ、潮気とスパイシーな刺激、ビリビリと舌を刺激して長く続く。

樽感はプレーンで、ハイランド寄りとも言える麦芽風味が主体だが、合わせて感じられるピート、ダシ感、そして潮気がこのモルトの生い立ちの違いを物語っている。また余韻で唐突に感じられるスパイシーな刺激もらしさの一つ。少量加水するとピート香やヨード系のニュアンスが感じやすくなる。


イギリス、ヘブリディーズ諸島の名を冠したリリース。
この原酒が蒸留された当時、ヘブリディーズ諸島でウイスキーを作っていたのは、アイラ、ジュラ、マル、そしてスカイの4島ですが、主たる表記やその他リリースなどとの関連から、中身はタリスカーと言われています。

このタリスカーは、愛好家にとって注目すべき要素が一つ。それは同蒸留所が1972年にフロアモルティングを廃止する前の仕込みであることです。
タリスカー蒸留所は1960年に起こった大火災を受けて設備を改修し、1962年に再オープン。この時は従来の方式をほぼそのまま踏襲したことがエピソードとして知られていますが、そこから10年間後に親会社であるDCL(ないしSMD)社の方針からモルティングがグレンオードに移ります。

1970年代後半蒸留以降のタリスカーは、各ボトラーズのリリースや、UDないしディアジオのリミテッドリリースでテイスティングする機会があったところ。酸味を伴う独特のピートフレーバーの中に魚介っぽさ、ヨード、塩気などアイラにも通じる特徴も共通的に備えています。
他方で、フロアモルティング時代はこの辺りにブレが大きいのか、今回は近年使われている樽と同じようなプレーンカスクでありながら、ハイランドを思わせるモルティーさがメインで、単に熟成の変化だけではないスタイルの違いが興味深い1本でした。

ちなみに、写真の通り今回もやってしまったハイボールは、ボトルの持ち主推奨のスタイル。モルティーなボディがソーダを適度に受け止め、炭酸の刺激の中にピートが柔らかく香る、大変美味しい1杯でありました。

タリスカー ディスティラーズエディション2017 45.8%

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TALISKER
Distillers Edition 2017
Distilled 2007
Bottled 2017
Amoroso Cask Finish
700ml 45.8%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:BAR飲み@Y's Land IAN
時期:開封後数日以内
暫定評価:★★★★★(5ー6)

香り:焦げたような樽香、塩素、ヨード、ほのかにアーモンドや梅干しの酸味に通じるシェリー香もあるが、焦げたようなアロマが強い。

味:マイルドな口当たりから焼き芋を思わせるチャーオーク系の樽香、徐々にピートや燻した麦芽、ビターでスモーキーな風味が盛り上がる。
余韻は焦げ感、ピーティーでほのかにピリッとした刺激。ベタつきはなくスッキリしている。

好みを分ける樽香が香味共に前面にあるが、荒さをさほど感じないのはフィニッシュのシェリー樽由来のコクがカバーしているのだろうか。シェリー感はそこまで強くなく酒質主体のピーティーさ、麦芽風味も伴う。
時間経過で焦げ感は落ち着く印象があり、開封後の変化に期待したい。


今年日本でリリースされたDE(ディスティラーズエディション)2017の中で、違和感のあった2本のうちの1つ。
これまでタリスカーDEはシェリー系の甘味の濃さ、あるいは酸味といったニュアンスが特徴としてありましたが、それが近年は年々薄くなっている印象があり。。。昨年のボトルは塩気や焦げ感が強くなっていたところ、今年のボトルは昨年のそれからシェリー系のニュアンスが落ちて、コクのある甘み程度になってしまったようなイメージなのです。

この焦げ感はピートではなく樽由来のもの。アモロソシェリーはオロロソとPXのブレンドで、焦げに繋がる香味ではなく。また、他のDEにもここまでの強い香味は感じられないため、フィニッシュ用の樽を作る際、リチャーの工程で焼きを強くするなど他と異なる仕様として差別化につなげているか、あるいは、ベースとなる原酒がこのタイプの樽で熟成されていたのではないかと推察します。
実際、タリスカーはダークストームなどでそうした樽を使っている実績もあります。

(タリスカー蒸留所のポットスチル。その特徴とも言えるのが、初留釜の独特なラインアーム形状。直角に伸びた先で再度直角に折り曲がる。これによって蒸気の還流を促している。Photo by T.ishihara)

タリスカーは波飛沫の舞う海辺のロケーションに、爆発するようとも例えられるスパイシーさ、あるいは酒の王者とも賞されることから、ついヘビーでパワフルな酒質を連想しがちですが、近年は然程ヘビーというわけではなく樽によっては比較的マイルドに仕上がるウイスキーです。(昔のボトルはかなりどっしりした味わいでしたが、原料のみならず、蒸留の速度なども関係しているのかもしれません。)

他方、だからこそ近年のそれはピリッとしたスパイシーな刺激が際立つのでしょうか。メーカー側もその点を意識した樽使い、ブレンドをしているように感じます。
今回のDEは現時点でマイルド寄りなタリスカーでしたが、個人的には何方も好みなので、あとは違和感になる樽香が馴染んでくれればいいなと感じています。



タリスカー ストーム 45.8% シビハイにもオススメ

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TALISKER
STORM
700ml 45.8%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後2週間程度
評価:★★★★★(5ー6)

香り:焦げたような香ばしさ、スパイシーでちくちくと鼻腔を刺激する。ドライオレンジ、じわじわと塩素、奥から甘いヨードのようなアロマも感じられる。

味:とろりとしたコクが感じられた後ですぐにスパイシーな刺激、酸味を伴うオレンジ、黒コショウ、荒さのある構成。余韻は焦げた麦芽や木材のようなニュアンス、舌の上に残る塩気、ほろ苦くピーティーでスモーキー。

酒質由来の香味がメイン、安心して飲めるデイリーモルト。加水すると麦芽香が開いてくる反面、味わいは水っぽさがすぐに出てしまう。半端に加水するくらいなら思い切ってハイボール。 
ペッパーハイボールも良いが、最近当ブログイチオシの「四川山椒のシビハイ」とも当然相性は良い。 

※シビハイについてはこちら
http://whiskywarehouse.blog.jp/archives/1066753705.html

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タリスカー蒸留所のあるスカイ島。不毛の地、荒れやすい気候、波打つ海の飛沫が舞う。
"ストーム"はそうした風土によって得られるとされる潮の香りと、原酒由来の個性である黒コショウを思わせる味わいをさらに濃く、強調するように仕上げた1本。
メーカーPRでは「タリスカーの理想の味わい」とされており、確かに飲んでみるとそうしたキャラクターが感じられます。

樽構成は3rdフィルくらいの比較的プレーンなモノを中心に、チャー済みの焦げ感と甘みを出すように仕上げたリフィル樽での短熟がアクセントしょうか。
香り、味共に淡い酸味を伴うピーティーさ、そうした酒質由来のキャラクターを出しやすいようにプレーンな樽を中心に熟成した原酒をチョイスしていると思われます。
この辺は10年にも共通する要素であると共に、タリスカーに限らずディアジオの最近のリリースによく見られる構成です。

また、スパイシーで荒々しさが甘みや焦げ感と共に感じられるのは、タリスカーのキャラクターもさる事ながら、比較的若い原酒にチャーオークで樽感を付与し、その原酒をブレンドすることで狙った味わいを作り上げているためと考えられます。
作り手のタリスカーのハウススタイルに関するイメージ、解釈が、こうした原酒構成にあらわれているんでしょうね。 



ちなみに、タリスカー蒸留所の原酒のうち、スカイ島の貯蔵庫で熟成されるのはごく一部。それ以外のほとんどがスコットランド本土にある大規模な集中熟成庫に送られ、その他ディアジオ傘下の蒸留所の原酒と共に熟成されています。
集中熟成庫の場所は公開されていなかったと記憶していますが、Google先生のお力で空から覗いて見ると。。。エジンバラの近く、フォース川のほとり、緑豊かな景色の中に明らかに異質な倉庫群が(笑)

かつて効率化から、各蒸留所のフロアモルティングを廃止し、モルトスターでの精麦に切り替えたのはディアジオの前身たるDCL社でした。
そして現在は熟成場所による個性の違いは大きく無いという結論に行き着いたのか、集中熟成庫による原酒管理が行われています。
ただ、今回のボトルは塩気やスパイシーさなど、蒸留所のキャラクターをPRしている中で、果たしてどちらで熟成された原酒なのか・・・ そして内地で熟成されているならば、この塩気はどこからくるのか。熟成環境に関する疑問は尽きません。

タリスカー 2006-2016 ディスティラーズエディション 45.8%

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TALISKER
The Distillers Edition
Distilled 2006
Bottled 2016
Double Matured in Amoroso Cask Wood
700ml 45.8%

グラス:サントリーテイスティング
量:ハーフショット
場所:BAR飲み(Y's Land IAN)
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:スモーキーでヨードのニュアンスを伴う甘く焦げたような樽香、アーモンドやくるみのナッツ、微かにドライイチジクの酸。奥から塩素を思わせるスーッとするニュアンスも感じる。

味:とろりとした口当たり、ピーティーでローストした麦芽のほろ苦い味わい、黒糖飴、酸味を伴う樽感から、鋭角な塩気も感じられる。
余韻は焦げた木材を思わせるスモーキーさ、ピリピリとスパイシーでドライ。

固形の塩を口に入れたような塩気が特徴的。樽感がやや浮つき気味でまとまりに欠ける印象もあるが、未熟感があるわけではなく致命的な程ではない。余韻にかけてはらしさもあるボトル。


MHDディスティラリーエディションの中でも、毎年安定している印象のあるタリスカー・ダブルマチュアード・アモロソカスク。
アモロソシェリーはあまり馴染みのないシェリーの種類ですが、オロロソにペドロヒメネスを加えて甘口に仕上げて熟成させた、主に調理用などに用いられるシェリーのことだそうです。
シェリー酒の格としてはオロロソやPXに劣るようですが、それはあくまでシェリー酒側の分類であって、樽の効果は別問題。というか、シーズニングで作ってることを考えるとそもそも中身は格とか言ってる場合ではないワケで。結局は、何の樽にしてもウイスキーが美味くなるかが第一だと思います。

このアモロソシェリー樽を使ったタリスカー・ダブルマチュアードは、過去のリリースを振り返るとしっかり甘みやコクのあるものがリリースされてきた印象があります。
一方数年前にラベルチェンジし、今のデザインになってからは、樽の甘みが控えめになってきてバランス寄りの傾向。
その変化の過程か、例えば2014年ボトリング(2015年流通)は香味のバランスが良くストレートにハイボール、何でもござれでしたが、今年のリリースは塩気や焦げ感が強く感じられ、荒々しい印象も感じる味わいに仕上がっています。
なんというか、らしいと言えばらしいですね。

今回のテイスティングは開封後1ヶ月程度でしたが、この手の香味は時間経過でこなれてくるので、時間を置いて飲んでみたい。また、その変化を狙って10年くらい瓶熟させてみても面白いと思います。

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