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リカマン ウィビアメッセ in Kyoto 会場レポート

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関東圏外のイベントには中々伺うことができない自分ですが、今回は会社の休みと、近場での約束事が重なってリカマン主催「Whisky & Craft Beer Messe in KYOTO 2018」に参加しています。

しかしこんな時に限って週末は台風の直撃。それも通常とは異なるコースを通る台風ゆえ、その影響は未知数・・・。早めに撤収できるよう駆け足気味になりますが、今回は以下のイメージで、ウイスキー関連のブースを中心に会場の様子をレポートしてみました。

レポートのまとめ方。 
【○○○○関連】←区分
「ブース写真」
■○○○○社 ←出展者
・○○○○ ←ブース内のピックアップ
・○○○○※ ←有料アイテム

ピックアップアイテムがあればそれをまとめ、その後区分ごとの雑感をまとめ書きして、一つのグループとします。
面白いボトル、注目の情報などあればリアルタイムで追記していきますので、参考になれば幸いです。


【クラフトウイスキー関連】
■嘉之助蒸留所
・ニューメイク 2種
・ニューメイク ブレンド
・ニューボーン メローコヅル樽4ヶ月熟成

■長濱蒸留所
・ニューポット ノンピーテッド
・ニューポット ヘビーピーテッド
どれがオススメですかと聞いて注がれたのは、ノンピーテッド。去年の仕込みのものより余韻のベタつきが少なく、スタイルは改善されつつある印象。ヘビーピートも同様に悪くない。

■若鶴酒造
・ニューポット2018年蒸留※
・ムーングロウ2ns 2018年リリース※

クラフトのブースでピックアップするのは、今年仕込んだばかりのニューポットが定番なのですが、今回はその筆頭たるイチローさんいないんですね。
ちょっと意外なイメージを持ちつつ、ブース回りスタート。

九州期待の新鋭、嘉之助蒸留所のそれはスチルの形状によって微妙に違いはあるものの、基本的には透明感があり繊細で微かにジンのような香味を感じます。
丁寧かつ基本に忠実に作られた印象を受けますね。既に作り分けをイメージされており、短期熟成用と10年くらい熟成させるもので複数考えられているようですが、樽との組み合わせなど、まだまだ試行錯誤も必要と思います。

そして若鶴酒造、三郎丸蒸留所は今年仕込みのニューメイクがかなり良くなっています。ほのかに根菜感を伴う土っぽいピートフレーバーに、ボディがしっかりと厚く、余韻にかけての甘みが嫌味なニュアンスを伴わず残る。
実は先日製造現場を見学しているのですが、今まで密造時代を思わせるような手作りだった工程がライン化され、安定して仕込みができるようになったのも、酒質の向上に作用しているようです。


【メーカー&スコッチ蒸留所】
■ペルノリカール
・レッドブレスト12年、15年、21年
・シーバスリーガル25年

■ボウモア
VR視聴が面白い

■キリン
・樽出しヘビータイプグレーン
・富士山麓シグネチャーブレンド
いつもの樽出しグレーンは相変わらず美味しい。そして富士山麓シグネチャーブレンドはキリンドリンクス限定発売から、いよいよ一般市場に展開されるとのこと。

■グレンスコシア&ロッホローモンド
・グレンスコシア18年ダブルカスク

ペルノリカールさん、試飲が充実していてレッドブレスト各種と、シーバスリーガルが25年まで全部無料というのは太っ腹(笑)。
レッドブレスト21年は25年よりシェリー感が穏やかで、アイリッシュ的なフルーティーさがわかりやすくおいしい1本。12年、15年の延長戦とするには異なる印象があり、やはり仕込みの時期による違いでしょうか。。。
シーバスリーガルも25年はやはり熟成したスペイサイドのフルーティーさが主体でよく出来た一本です。
その他、ボウモアのVRは空いているうちにどうぞw

また、ウイスキー以外では今回上記のような熟成焼酎ベースのリキュールがいくつかありましたが、中でも沖縄20年は結構面白いボトル。
熟成焼酎をリキュールにするため、規定値の糖分を添加したとのことで、ストレートでは作為的な甘みがあったものの、20年熟成は伊達じゃなく、熟成感がありロックで飲むにはちょうど良さそうな古酒ベースのリキュールでした。


【インポーター&酒販店】
■田地商店(信濃屋)
・フォアローゼズ プライベートセレクション
・ジョニーウォーカー キングジョージ5世※

■ウィスク・イー
・グレンアラヒー10年、12年

■明治屋&ワイルドターキー
・クールドリヨン&ルジン
・ワイルドターキー ケンタッキースピリット

■スコッチモルト販売
・グレンキース19年 1998-2018
・グレングラント22年 1995-2018
・キルホーマン6年

スコモルさんのブースには、後日リリースのボトラーズ新商品3種。PRなく既存品と勘違いw
グレンキースはオロロソシェリー樽の熟成ですが、どシェリーという感じではなく、バランスのとれたリンゴのカラメル煮系のフルーティーさを備えたバランス型の1本。グラントはオーキーで華やか、ウッディなニュアンスと共に安定した近年のアメリカンオーク系ボトラーズリリースの王道タイプです。

信濃屋さんは同日開催していた静岡のほうにも出店しており、ボトラーズウイスキーはそっちとのことで、こちらは並行品を中心に普段扱いやすいボトルを揃えられたとのこと。
自分一押しのローゼズ、やはりおいしいですね。また、キングジョージはポートエレンやカリラを思わせるアイラ系のニュアンスがしっかりあり、バランスよく飲みごたえもあるブレンドでした。

関東方面ではあまり見かけない気もする明治屋さんですが、クールドリヨンは最近自分がハマっているペイドージュ表記の6年もの。若さはあまりなく、ハイボールが美味しい。
リンゴのジンとして知られるル・ジンも柔らかい爽やかさがあって良いですね。
ブースにソーダと氷があり、人のソーダ割りが染みるようにうまかったのです。

ウィスクイーさんは新たにリリースされるグレンアラヒーのボトル版を出展。バーショーではサンプル瓶でしたが、改めてテイスティングしても、バランスの良いオーキーなフルーティーさが美味しい1本です。

【その他】
■有明産業
・桜、栗、ミズナラなど各種木材による樽熟成サンプルテイスティング

■Whisktail.tokyo
・GREEN QUIET※
・KEY & BRICK※
・COLDBREW GAELIC COFEE※

■ボトルオフ
・IWハーパー 1980年代流通 特級表記
・響 旧ボトル 2000年前後流通※
・響 21年 花鳥風月ボトル※
・マルス 宝剣岳 14年 原酒 58.6%※
全て200〜300円は破格。。。

■アプレリカー
・ワイルドターキー12年 1980年代
・ワイルドターキーケンタッキーレジェンド1980年バランタイン30年 1980年代
・グレンフィデック 21年 ウェッジウッド
これが全部無料とは。。。攻めてる!!ってかちょっとおかしいw

今回のイベントは最も特色あるブースだったのではないかというのが、有明産業さん。工場が九州にありますが、本社はこちら京都にあるメーカー。地元ということで出展されているようです。
一度伺ってみたく、そして樽ユーザーとしてご挨拶したかったので、それだけでイベントに参加した甲斐があったというものです。
ステージで実演されていた樽の解体も面白かったですね。

その出展内容は、桜、栗、ミズナラ、杉、ヒノキなど、和の木材を使って熟成したサンプルの提供。どれも個性の強い樽ですが、フィニッシュに使うには面白く、さらに桜は桜餅的な独特な香味があるだけでなく、栗はタンニンの強さはあるものの、意外にミズナラに近いニュアンスがあるなど、様々な発見があり実に面白いブースでした。

Whisktail.tokyoは先日の記事でも紹介した、ウイスキーカクテルの提供ブース。グレンリベット12年をベースとしたカクテル以外に、水出しコーヒーを使うものなど、新しいアイディアもふんだんに使った1杯を提供されています。
ウイスキーやビールの箸休めにもってこいです。

そして最後に関西のリサイクルリカーショップ2店舗が何かおかしいw
ハーパーにバランにフライングターキーにフィディック。。。この試飲は苦情が出るレベルです(笑)



と、こんな感じでざっと回れるだけまわり、進行形で書いてました。
記事にはしてませんがビールとフード、あとはリカマンメッセだけあって市販品を中心にジンやラムどもだいぶ充実しており、そちらがメインの参加者も。
つまるところバーショーより、エンタメ色を控えめにして、エントリー層を中心に試飲などを充実させたイベントというイメージを持ちました。

会場は十分広く、スタッフも多数配置されていて、来場人数4000人越えの中でも大きな混乱はなかったですね。
ただ一つ言えば水がフリーではなく、有料だったのが難点だったように思います。水の提供の仕方は改善点。。。でしょうか。
何れにせよ、イベント主催であるリカマンさん、悪天候も危惧される中、長丁場のイベント大変お疲れ様でした!!
また機会がありましたら参加させていただきます!


イベント後は某蒸留所マネージャーの誘いで京都醤油系ラーメンの2大有名店を梯子。お昼おにぎり一個だったんで美味しく食べてしまったわけですが、余裕こいていた結果、新幹線が台風でストップ。
その後は、どうせ帰れないんだからと京都在住のウイスキー仲間に誘われ、ラム&ウイスキータリスカー、そしてマルシン飯店からの宅飲みまで、久々に寝落ちするほどの怒涛のラッシュを味わいました(笑)。
いやぁ。。。京都は怖いところですわ。。。

そう言えば、ラム&ウイスキーでは偶然ある有名ウイスキーメディアの方と隣り合うなど、出会いもありました。
その辺の話はまた後日、機会があれば。

ディアジオ リミテッドリリース2017-2018 一斉テイスティング会(4/14~15)

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今回はイベントの紹介になります。
いつもお世話になっている日本橋のBAR 「Y's Land Bar IAN」さんが、毎年開催しているMHD(ディアジオ)社のリミテッドリリース一斉テイスティング会を今年も開催します。

ディアジオ社は、所有する著名な蒸留所や既に閉鎖された蒸留所の希少な長期熟成原酒を、カスクストレングス仕様でリリースする"スペシャルリリース"と、現在は7蒸留所から構成されるクラシックモルトセレクションをベースに、様々な個性の樽で後熟した"ディスティラーズエディション"を、リミテッドリリースの一つとして毎年発売しています。
リリースが行われる時期は1年の後半にかけてで、日本に正規品が入荷するのは、翌年の4月頃。多少時差はありますが、今年はスペシャルリリースが10銘柄、ディスティラーズエディションが7銘柄、計17銘柄が4月10日の発売を予定しています。

そのラインナップは以下のとおり。
IANで開催される会の進行はスクール形式というわけではなく、個人個人のペースでサーブしてもらいながら全17銘柄を飲んでいく形の会です。 
それでいてこのテイスティング会は、会費設定が仕入れ価格に対しての原価。メーカー希望小売価格で単純計算すると、原価割れしている採算度外視の会でもあります(笑)。

ポートエレンやブローラなど、宝石か貴金属でも溶け込んでいるのかという希望小売価格ですが、この2蒸留所は昨年再稼動が発表されており、再び話題になるとなれば閉鎖前の原酒はさらに貴重となっていきます。なおさら原価で飲める機会はありません。
また、比較的手を出しやすい価格の範囲にあるディスティラーズエディションは、それこそ試飲会感覚で参加し、気に入ったボトルをその場で追加で頼むか、後日購入するかという基準作りにも使えます。

募集人数は40名まで、平行してFBでも募集が開始されておりますので、特に都内ないし近郊在住のウイスキー愛好家の皆様は是非ご検討ください。

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【Bar IAN ディアジオ リミテッドリリース 一斉テイスティング会】
開催日:4月14日(土)&15日(日) 15時〜 
会場:Y's Land Bar IAN 
(東京都中央区日本橋本町1-4-3 B2F)
TEL:03-3241-4580

人数:最大40名まで
会費: ¥15,000 (現金のみ)

申し込み先:
https://www.facebook.com/events/353867888455317/
※同店来店経験がない方でも参加頂けます。
※FBアカウントが無い方は別途作成いただくか、当方までメッセージをいただければ代理で手続きいたします。
なお、代理登録を希望される方は、参加希望日時に加え、連絡先となる電話番号及びメールアドレスをあわせてご連絡ください。(確認のため、後日こちらから連絡させていただきますが、ご了承ください。)

【テイスティングラインナップ】
◆スペシャルリリース 
1 ラガヴーリン12年 (56.5% 税抜希望小売価格¥16,000)
2 カリラ18年アンピーテッド 1998年蒸留 (59.8% 税抜希望小売価格¥18,000)
3 グレンエルギン18年 1998年蒸留 (54.8% 税抜希望小売価格¥36,400)
4 ブレアソール23年 1993年蒸留 (58.7% 税抜希望小売価格¥48,100)
5 ブローラ34年 1982年蒸留 (51.9% 税抜希望小売価格¥198,000)
6 コレクティヴァム28 NAS (57.3% 税抜希望小売価格¥18,500)
7 コンバルモア32年 1984年蒸留 (48.2% 税抜希望小売価格¥148,000)
8 ポートダンダス52年1964年蒸留 (44.6% 税抜希望小売価格¥95,600)
9 ポートエレン37年 1979年蒸留 (51% 税抜希望小売価格¥460,000)
10 ティーニニック17年 1999年蒸留(55.9% 税抜希望小売価格¥33,300) 

◆ディスティラーズエディション
11 タリスカー アモロソシェリーフィニッシュ (45.8% 税抜希望小売価格¥8,500)
12 ラガヴーリン PXシェリーフィニッシュ (43% 税抜希望小売価格¥12,000)
13 カリラ モスカテルシェリーフィニッシュ(43% 税抜希望小売価格¥9,000)
14 グレンキンチー アモンティリャードシェリーフィニッシュ (43% 税抜希望小売価格¥7,800)
15 ダルウィニー オロロソシェリーフィニッシュ (43% 税抜希望小売価格¥9,000)
16 クラガンモア ポートワインフィニッシュ (40% 税抜希望小売希望¥8,500)
17 オーバン モンティージャ フィノシェリーフィニッシュ (43% 税抜希望小売希望¥11,000)
※1本あたり10ml、個別に15ml以上を希望する場合は別料金にて対応。

【ラインナップ補足説明】
コレクティヴァム28 NAS 57.3%:
ディアジオ社が所有する、現在稼働中のモルトウイスキーの蒸留所全28箇所の原酒をブレンドしたブレンデッドモルトウイスキー。28の意味は28年ではなく、蒸留所の数。こうした試みはディアジオ社にとって初めてのことで、メーカーコメントでは「一生に一度の出会い、類稀なる傑作」と評価されている。

ポートダンダス52年 1964年蒸留 44.6%:
ポートダンダスは2009年に閉鎖されたグレーン蒸留所。ホワイトホースのボトリング施設に建設されていたため、同銘柄と強い結びつきがあった模様。スペシャルリリースとしては最長熟となるウイスキーで、リフィルアメリカンオークホグスヘッド樽で熟成。 

スペシャルリリース(雑感):
前身であるUD社でリリースされていたレアモルトセレクションの流れを受け継ぐ、ハイエンドラインナップ。中長熟の原酒で構成され、年数表記なしのものでも決して安易に未熟な原酒が使われている傾向は感じられない。それでいてリフィルオークを中心に使われているため、樽感よりも酒質ベースの味わいであり、カスクストレングス仕様のバッティングから、奥行きやバランスの良さも備わっている。ウイスキーとしての完成度は非常に高い。

ディスティラーズエディション(雑感):
7蒸留所から構成されるクラシックモルトセレクションをベースに、様々な個性の樽で後熟したリリース。基本酒精強化ワインの樽でフィニッシュが行われており、どの銘柄も毎年違う香味に仕上がっているが、それなりの味わいにまとめられていて大外れがないのも特徴。
フィニッシュに使われる樽は、ディアジオ社が独自に作成したアメリカンホワイトオークのシーズニングカスク(鏡板は新樽、胴の部分はリフィル。それぞれチャー済み)。シーズニング期間は1ヶ月程度、フィニッシュは最低3ヶ月行われる。

サントリー 響ブレンダーズチョイスを発表 ラインナップ整理の動きも

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昨日、サントリーが響ブランドの新商品となる「響 BLENDER'S CHOICE」を発表しました。
また、これに合わせて響や白州などの既存ブランドに休売、再編の動きも伝え聞くところ。
今月末にはエッセンスオブサントリー3種も発売される中で、今年は同社の動きに注目する必要がありそうです。

(※リリースされたブレンダーズチョイスについて、既存ラインナップとの比較を含めたテイスティングを掲載しました。)

(※5/15日追記 販売休止について、メディアを通じた情報公開がありました。)


【響 BLENDER'S CHOICE】
発売予定日:2018年9月4日(火)
希望小売価格:10,000円
仕様:ブレンデッドウイスキー
容量:700ml
度数:43%

<構成>
・様々な樽や様々なエイジングの原酒を厳選し、ブレンダーの匠の技でブレンドした特別な一品。
・平均酒齢15年程度、一部30年を超える高酒齢原酒を使用。
・ワイン樽後熟原酒を使用し、甘くまろやかで深みのある味わい。


響ブレンダーズチョイスの新発売は、昨日サントリーが都内で開催した、酒販関係者向けのセミナーで発表されたようです。今後、プレスリリースなども行われると思われます。
ここ最近、サントリーウイスキー絡みではニューリリース、休売、終売、様々な情報が噂レベルで飛び交っておりましたが、まず一つ動きが明らかになったと言うことになります。

その新商品は、現在リリースされている響ジャパニーズハーモニー(JH)のリニューアル・・・というわけではなく、完全に上位グレードとしてのリリースになる模様。メーカー希望小売価格的には現行品の17年とほぼ横並びになるグレードです。
平均酒齢という表現が引っかかりますが、若い原酒から長期熟成原酒までを幅広く使い、どのような味を作り上げるのかは素直に興味があります。
サントリーのノンエイジといっても、美味いブレンドは本当に美味いですからね。

ただ、これを見て思うのは、原酒不足の中で必要な原酒をどこから持ってくるのかということ。そして2015年に響JHがリリースされた後の流れです。
当時も12年が響JHとほぼ同等くらいのグレードにありましたが、その後のラインナップ整理で12年が終売となり、響JHが残ることとなったのは記憶に新しいところ。
同セミナーで響17年が終売になるという発表がされたわけではありませんが、近年のウイスキーブームによる原酒不足から響ブランドのエイジング表記は山崎、白州同様に出荷調整が行われ、入手困難な状況が続いています。
単純な話、12年以上、17年以上という熟成年数や、◯◯樽などという縛りがない方が広く原酒を確保できるため、メーカーとしては品質確保と大量生産がしやすい状況となります。
暫くは様子を見つつ片方をフェードアウトさせる。。。この流れに既視感を感じるのは、自分だけではないはずです。


またこの他、先述の出荷調整に端を発し、一部酒販店舗やBAR等には一部ブランドの再編に関する情報が伝えられ、それが噂として愛好家間を飛び交っているようです。
しかしサントリー社内でかなりレベルの高い箝口令が敷かれているのか、そんな情報は聞いたことがないという説明があったと思えば、酒販サイドによって異なる情報が聞こえてきたりで、はっきりとしない状況が、様々な噂に繋がっているようにも感じます。

その中で、比較的確度が高そうなのが、今回ニューリリースが発表された響の17年と21年の休売、あるいは終売。そして白州エイジングシリーズの順次休売です。(リニューアルするという話もあります。)
あくまで予想ですが、現在のサントリーのブレンデッドの主軸が白州蒸留所の原酒にあり、ニューリリースのブレンダーズチョイスの原酒を確保するため、響の2銘柄と白州のエイジングシリーズを休売とするのは違和感がなく、自然な流れのようにも感じます。
なんせ原酒が仕込まれたのは2000年代初頭、あるいは1990年代後半。生産量を大きく絞っていたウイスキー冬の時代なのですから。
原酒不足が解消されるのはまだまだ先。。。ということなのでしょう。

いずれにせよこの話は、メーカー、ないし酒販店に問い合わせても確たる情報はまだ得られないものと思われます。
何より物不足感も手伝ってブームが過熱しきっているところ、冷静に対応する必要があります。
ニューリリースの響も気になりますし、引き続き自分もアンテナを張っていきたいと思います。

サントリーのニューリリース 「ESSENCE of SUNTORY」 シリーズについて

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さる1月10日、サントリーが2月27日に限定発売するニューリリース「エッセンス オブ サントリー(ESSENCE of SUNTORY)」を発表しました。
ここのところ情報収集をしていなかったので、シェリーカスクでもミズナラでもなく、まさかこんな面白いリリースでくるとは思わず、発表があった際は驚きも感じました。

まだ作り手のコメントなど、背景を含めた情報は公開されていませんが、自分なりに感じるところを、リリース紹介と合わせてまとめていきます。

3/5追記:エッセンスオブサントリーシリーズをテイスティング。レビューを下記に公開しました。

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ESSENCE of SUNTORY シリーズ
・THE ESSENCE シングルモルトウイスキー 山崎蒸溜所 ピーテッドモルト 500ml 49%
・THE ESSENCE シングルグレーンウイスキー 白州蒸溜所 ライタイプ 500ml 57%
・THE ESSENCE シングルグレーンウイスキー 知多蒸溜所 ワイン樽4年後熟 500ml 49%

ニュースリリース:
https://www.suntory.co.jp/news/article/13072.html?fromid=top


"Essence"は、単語としては本質や真髄という意味を持ちます。
今回のリリースでチョイスされたこれら3タイプの原酒は、サントリーのウイスキーラインナップを構成する上では縁の下の力持ちというか隠し味というか、少なくとも"エースで4番"という位置付けではありません。
しかし響を筆頭に世界で評価されるサントリーのブレンドは、これらを含む多様な原酒の作り分け無しでは構成できない。文字通りサントリーウイスキーのエッセンスであり、重要な役割を持つ原酒の一部と言えます。

例えば、山崎ピーテッドモルトはその際たるもので、この蒸留所の一般的なスタイルからすれば"異端"であることは想像に難くないと思います。

「THE ESSENCE シングルモルトウイスキー 山崎蒸溜所 ピーテッドモルト」
"ベリーを想起する甘みと酸味の味わいに、やわらかなスモーキー香が特長。酒齢12年。" 


しかし響にしてもローヤルにしても、あるいはシングルモルト山崎にしても、構成原酒の中で少量のピートフレーバーが味を引き締め、深みを与えているのです。
以前BAR IANでマスターブレンダー輿水氏のオーナーズカスクを飲ませて頂く機会があり、それが山崎のピーテッドモルトでした。
この時、異端でありながらブレンドに欠かせない原酒へのこだわり、それを使う面白さと難しさを輿水氏から直接伺ったわけですが、実際に飲んだことでサントリーのブレンドへの理解も深まったようにも感じています。

(オーナーズカスク 山崎1993 バーボンホグスヘッド。
蜜のような甘み、土っぽさ、強いスモーキーフレーバーが特徴。島要素の少ない長熟カリラのよう。)

また、白州蒸留所のグレーンウイスキー ライタイプは、ウイスキーブームを受けた増産に加え、"将来のより多彩な原酒づくり"を目指し、2013年に本格稼働した設備で作られたもの。同蒸留所のグレーンウイスキーは、知多で作られるコーンベースのものではなく、異なる穀物原料をベースとした生産が当初から計画されていました。
ライベースのそれは、カナディアンウイスキーで言えばフレーバリングウイスキーに該当し、華やかで香味の強い仕上がりが期待できる。まさに今後のサントリーウイスキーを構成する、新しい要素の一つと言えます。

「シングルグレーンウイスキー 白州蒸溜所 ライタイプ
"ライ麦由来の華やかな味わいとスパイシーな香りが特長。酒齢4年。"


(白州蒸留所に設置されたグレーンウイスキー製造設備。この設備でどのような原酒が作られるか、注目していた愛好家も多い。サントリーニュースリリースより引用。

一方、同じグレーンでも知多蒸留所グレーンウイスキー ワイン樽4年後熟は、サントリーがこれまでの原酒づくりの中で、グレーンの作り分けとして模索してきたものの一つ。
知多蒸留所では、連続式蒸留機の蒸留の段階を調整することで原酒の重さを作り分け、樽を使い分け。。。サイレントスピリッツと呼ばれるグレーンでありながら、ブレンドの個性を作る1ピースに仕上げています。

「シングルグレーンウイスキー 知多蒸溜所 ワイン樽4年後熟(こうじゅく)」
"プラムのような甘酸っぱい味わいに滑らかな飲み口、芳醇な香りが特長。酒齢16年。"
 


これらと同タイプのウイスキーは、各蒸留所での試飲提供に加え、マガジンライブなど各種イベントのサントリーブースにもありましたので、既に飲まれている方もいると思います。
自分は特に山崎のピーテッドが印象に残っていますが、それぞれ個性的であり、こうした原酒を飲むことで、まさにサントリーウイスキーのエッセンスである"多様な原酒の作り分け"の一端に触れ、理解を深めることができたと感じています。

ひょっとすると、昨年のイベントあたりからこれらの試飲があったのは、今回のリリースに向けた布石、愛好家の反応を見るためのものだったのでしょうか。
全く同じものが発売されるわけではないと思われますが、だからこそ「エッセンスオブサントリー」の出来と、我々にどのような体験を与えてくれるかが非常に楽しみです。

ジムマーレイ ウイスキーバイブル 2018 ワールドベストはテイラー フォー グレーン12年

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今年もウイスキー評論家であるジム・マーレイ氏のウイスキーバイブル2018発売と合わせ、同氏の選ぶベストウイスキーが発表されました。

ジム・マーレイ氏についての長々とした前置きは不要でしょう。いわばウイスキー業界のロバートパーカー・・・と言うにはちょっと近年の評価軸が異次元な気がしますが、毎年1000種類弱のウイスキーをテイスティングし、それを独自の視点で評価、発表している色々と突き抜けた方。その評価をまとめたウイスキー・バイブル誌は、発刊から26年目のロングセラーで業界における指標の一つとして確立しています。

ウイスキーバイブルではスコッチウイスキーのみならず、ジャパニーズ、アメリカン、そしてその他の国々と世界中のウイスキーが最高100pt評価の中でポイント付されており、どの銘柄が高評価を受けたかが話題になることも。
その今年の最高得点は、97.5ptでアメリカンウイスキー・バーボン区分から、コロネルEHテイラー フォー グレーン 12年でした。
Colonel E.H. Taylor Four Grain 750ml  50%

「お、おう」という感想が、コメント欄になくともモニタ越しに伝わってきそうですが、すいません私もそう感じた一人です(笑)。
ただまあテイラーのバーボンは美味しいものが多いので、納得できないわけじゃなく。それでも違和感を感じてしまうのはスコッチタイプウイスキーを普段の軸にしている故か、あるいは近年の評価の動向の変化によるところかもしれません。

近年のワールドベストは、2016のカナディアンウイスキー「クラウンローヤル・ノーザンハーベスト・ライ」に始まり、2017年は「ブッカーズ・ライ」と、大陸側の酒(ライや小麦を使った軽快な甘み、あるいは華やかなタイプ) が選出される傾向が続いていて、ジムマーレイ氏の個人的な好みとして、そうしたジャンル、感銘に近い何かを受けているのかもしれません。

ワールドベストに続いて、2ndベストにはアイリッシュからレッドブレスト21年が、3rdベストにはスコッチモルトからグレングラント18年がランクイン。
レッドブレスト21年は飲んでいませんが、12年や25年などの傾向から樽感の中にアイリッシュ系のケミカルなフルーティーさ、ある種の華やかさがあるボトルかなと推察。グレングラント18年は昨年もトップ3に入っており、オーキーで華やかな香味は愛好家からの評価も高いボトルですね。



この他、今回のベストウイスキーだけでなく、ジャパニーズ部門のWinnerがカフェグレーン、カフェモルトであるあたり等から、やはりにジムマーレイ氏にとってのホットジャンルが、こういうバーボン、グレーンの穀物タイプなのかなと感じます。

以下は各カテゴリー別に選出されたベストウイスキーとなります。 
あくまで一個人の評価ですのでこれをもって何とするものでもないと思いますが、こういうリリースもあるのかと見てみるのも面白いですよ。


A world of Whisky Bible winners
【Scotch Whisky】
Scotch Whisky of the Year: Glen Grant Aged 18 Years Rare Edition
Single Malt of the Year (Multiple Casks): Glen Grant Aged 18 years Rare Edition
Single Malt of the Year (Single Cask): Cadenhead’s Glendullan 20 Year Old
Scotch Blend of the Year: Compass Box The Double Single
Scotch Grain of the Year: Cambus Aged 40 Years
Scotch Vatted Malt of the Year: Compass Box 3 Year Old Deluxe
Single Malt Scotch No Age Statement (Multiple Casks): Ardbeg Corryvreckan
10 Years & Under (Multiple Casks): Glen Grant Aged 10 Years
10 Years & Under (Single Cask): Scotch Malt Whisky Society Tomatin Cask 11.32 8 Year Old
11-15 Years (Multiple Casks): Gordon & MacPhail Ardmore 2002
11-15 Years (Single Cask): That Boutique-y Whisky Co. Clynelish 15 year Old
16-21 Years (Multiple Casks): Glen Grant Aged 18 years Rare Edition
16-21 Years (Single Cask): The First Edition Ardmore
Aged 20 Years 22-27 years (Multiple Casks) Sansibar Whisky Glen Moray 25 years Old
22-27 Years (Single Cask): Hunter Laing’s Old & Rare Auchentoshan 24 Year Old
28-34 Years (Multiple Casks): Glen Castle Aged 28 years
28-34 Years (Single Cask): Old Particular Glenturret 28 Year Old
35-40 Years (Multiple Casks): Brora Aged 38 years
35-40 Years (Single Cask): Xtra Old Particular Caol Ila 36 Year Old
41 Years & Over (Multiple Casks): Gordon & MacPhail Glen Grant 1957

【Blended Scotch】
No Age Statement (Standard): Ballantine’s Finest
No Age Statement (Premium): Compass Box The Double Single
5-12 Years: Grant’s Aged 12 Years
13-18 Years: Ballantine’s Aged 17 Years
19-25 Years: Royal Salute 21 Years Old
26-50 Years: The Antiquary Aged 35 Years

【Irish Whiskey】
Irish Whiskey of the Year: Redbreast Aged 21 Years
Irish Pot Still Whiskey of the Year: Redbreast Aged 21 Years
Irish Single Malt of the Year: Bushmills 16 Year Old
Irish Blend of the Year: Bushmills Black Bush
Irish Single Cask of the Year: Dunville’s VR First Edition Aged 15 Years

【American Whiskey】
Bourbon of the Year: Colonel E.H. Taylor Four Grain
Rye of the Year: Thomas H. Handy Sazerac 126.2 Proof
US Micro Whisky of the Year: Balcones Texas Blue Corn Batch BCB 16-1
US Micro Whisky of the Year: (Runner Up) 291 E Colorado Aged 333 Days

【Bourbon】
No Age Statement (Multiple Barrels): George T. Stagg 144.1 Proof
9 Years & Under: Buffalo Trace Experimental Collection Organic 6 Grain Whisky
10 Years & Over: (Multiple Barrels) Colonel E.H. Taylor Four Grain

【Rye】
No Age Statement: Thomas H. Handy Sazerac 126.2 Proof
Up to 10 Years: Pikesville 110 Proof
11 Years & Over: Sazerac 18 Years Old

【Wheat】
Wheat Whiskey of the Year: Bernheim Original

【Canadian Whisky】
Canadian Whisky of the Year: Crown Royal Northern Harvest Rye

【Japanese Whisky】
Japanese Whisky of the Year: Nikka Coffey Malt Whisky
Single Malt of the Year (Multiple Barrels): Nikka Coffey Malt Whisky 

【European Whisky】
European Whisky of the Year (Multiple Barrels): Penderyn Bryn Terfel (Wales)
European Whisky of the year (Single Barrel): The Norfolk Parched (England)

【World Whiskies】
Asian Whisky of the Year: Paul John Kanya (India)
Southern Hemisphere Whisky of the Year: Limeburner’s Dark Winter (Australia)

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