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ラガヴーリン 2000-2016 ディスティラリーエディション 43%

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LAGAVULIN
The Distillers Edition
Batch No,Igv,4/505
Distilled 2000
Bottled 2016
700ml 43%

グラス:サントリーテイスティング
量:ハーフショット
場所:BAR飲み(Y's Land IAN)
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:焦げたようなスモーキーさ、ピーティーでキャラメルや洋菓子を思わせる甘み、土っぽさ、ほのかに塩素を思わせるニュアンスが混在している。

味:甘くスモーキーでリッチな口当たり、コクのあるボディと軽くスパイシーな刺激、やや浮ついた焦げ感。ヨード、ミルクチョコ、ダークフルーツソース。余韻は塩っぽさが甘みの奥から存在感を出してくる、ピーティーでビター、長く続く。

加水で整えられた飲み口に、とろりとした甘み、スモーキーさ。焦げ感や塩気が強く、前年に比べヨードが控えめと感じるものの、今年のリリースも安定の仕上がりと言える。


ディアジオが1997年から1年に1度リリースしている、ラガヴーリンのダブルマチュアード。2016年ボトリングですが同ディスティラリーエディションは流通まで半年程度ラグがあり、市場的には2017年の最新ロットという事になります。

ペドロヒメネスシェリー樽で後熟されており、ピーティーでスモーキー、個性の強いラガヴーリンを甘口に仕上げた、言わばチョコレートコーティングしたようなウイスキー。
ダブルマチュアード表記は、フィニッシュ表記より長い期間第二の樽(この場合はシェリー樽)を使ったという理解で、通常であれば影響の強いペドロヒメネス一色になってしまうのですが、そこは流石のラガヴーリン。そしてディアジオです。
その風味も取り込んで、バランス良く仕上げてくる、個性の強さと作りの上手さが感じられます。

(花と動物ならぬ、花とラガヴーリン。ピーティーなウイスキー主体のアイラの中でも、そのフレーバーは際立つ存在感がある。Photo by K.67)

ちなみにここ数年のリリースと比較すると、2013年を境にラベルチェンジしてからのダブルマチュアードは2013年、2014年ボトリングの方が一体感があり、ヨードも強く感じられた印象。今回のボトルは甘口は同じですが、少し系統の違う仕上がりではあります。
意図的か、偶然か、毎年違う仕上がりを楽しめるのも、このリリースの面白さですね。

ラガヴーリン 25年 51.7% オフィシャル 200周年記念

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LAGAVULIN
Aged 25 Years
200th Anniversary
Natural Cask Strength
Matured in Sherry Oak Cask
700ml 51.7% 

グラス:木村硝子シェリーグラス
場所:イベント会場
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★★★(8) 

先日、天王州アイルで開催されたラガヴーリンのイベントに参加してきました。
今年、創業200周年を迎えた同蒸留所を祝うイベントでしたが、それ以外に8年、18年と続いた周年記念リリースの25年のお披露目も大きな楽しみの一つです。

しかしこの25年のテイスティングが出来るかどうか・・・イベント告知にはこれといったPRが無く、直前まではっきりとしませんでした。
実はこれ、テイスティングは計画されていたものの、25年がイベント前日まで本国から届かなかったという背景があり、一つ間違えれば当日会場で提供されることは無かった、それくらい危ない橋だったようです。
これで異動されるディアジオのSさんが、最後の大仕事をしてくださいました。

会場では8年、12年、16年のフリーテイスティングに加え、ラガヴーリンとマリアージュするフィンガーフードの提供。メインステージではディアジオのウイスキーテイスターであるBOB氏や、イメージキャラクターとして橋本マナミさんらのフリートーク、ジャズ演奏等もあり、かなり華やかなイベントという感じでした。

うん、まあ自分は芸能人興味ないんで、フリートークを聞くのもそこそこに会場で居合わせたウイスキー仲間にご挨拶。(まさか島地さんまでいらっしゃるとは思わず、先日のお礼も言えて良かったです。)
あとは当日のフリーボトルをテイスティングしつつ、25年の登場を待ちます。
会の半ば頃、国際規格テイスティンググラスで配られましたが、このグラスだと大きすぎるので、持参していた普段からイベントで愛用しているシェリー酒用の小さなグラスに移し替え、テイスティングします。
ラガヴーリン25年はシェリー樽で熟成したカスクストレングスのシングルモルト。
ノージングからぷーんと漂う古酒感のあるシェリーとスモーキーさ。えぐみや嫌味に感じるそれではなく、リッチな甘みとパウンドケーキに入ったダークフルーツを思わせる上等な果実香。
時間経過で微かなハーブ、ピートのほろ苦さ、ヨード系のアロマも。

口当たりはオイリーでピーティー、度数を感じさせないまろやかさ。カラメルソースや黒蜜のリッチな甘み、コクのある味わい。落ち着いたスモーキーフレーバーと磯の香りが鼻腔に届く。
香り同様にダークフルーツや、ほのかにオーク系のウッディネスとフルーティーさ。複雑で味わい深く、余韻はピーティーでキャラメルの甘みを伴う長いフィニッシュ。

バッティングからくる複雑さ、厚みに加え、リッチな味わいが印象的で、完成されたシェリー系アイラモルトという印象を持ちました。
ラガヴーリンは以前リリースされた37年が、長期熟成のアイラモルトとして素晴らしい完成度でしたが、この25年もその系譜を受け継いでいるように感じます。この古酒感とバランス、おそらく30年以上の熟成となる長期熟成原酒も使われているのでしょう。
ボトルの外観は高級感があり、中身も文句なくレベルが高い。はっきり言って、旨いです。

その他会場で提供されていたモルトを総括すると、
・16年、安定のうまさ、現行でこの完成度は素晴らしい。改めてその魅力を実感。
・12年、2015年ロット。2014ロットに比べ熟成感、コクがあり、良い時期のラガヴーリン12年に近い要素がある。
・8年、もっと頑張れ。
という印象で、なかなかできない飲み比べを楽しめました。

煙臭いイベントでしたが、会場の内装もこだわっており、ラガヴーリンのロゴが入ったカッコ良いグラス(ツヴィーゼル製)のお土産までついて、この価格でここまでやるか〜というグットな会でした。
こういうイベント、最近増えてるように感じますが、我々飲み手としてはありがたいですね。

でも次に開催されるのは100年後?毎年開催してほしいなあ(笑)
ラガヴーリン蒸留所の200周年、本当におめでとうございます!

ラガヴーリン 16年 43% オフィシャルボトル 現行品

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LAGAVULIN
Aged 16 Years
2016's
43% 700ml

グラス:SK2
量:30ml程度
場所:自宅(持ち寄り会@Mさん)
時期:直近開封
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:スモーキーで焦げた木のようにピーティーな香り立ち。透明な海と磯の香り、やや酸味とトゲのあるウッディーさ。加水するとタールやキャラメルの甘い香りが前に出てくる。

味:塩気とキャラメル系の甘み、ウッディーなエッジも感じる強い口当たり。燻した麦芽風味、若干の酸味も伴う。鼻抜けはスモーキーでヨードの甘いアイラ香。余韻はオイリーで黒土っぽいピートフレーバーが長く続く。
加水するとスムーズで麦芽系の風味が引き立つがやや水っぽくなる印象も。


前回紹介したラガヴーリン16年の1990年代流通に引き続きとなる、現行流通品です。
オフィシャル通常ラインナップは16年。そして年に1度リリースされる12年カスクストレングスと、ダブルマチュアードの計3種類がスタンダードと言える位置づけで、後はその時その時何らかの限定ボトルがちょろちょろと。
ボウモア、ラフロイグなど他のアイラモルトに比べるとリリースの種類が少なく、ボトラーズリリースも含めるとより一層その傾向が顕著です。余計なことをしなくても俺たちはこの味わいが一番良いんだと、そんな意思が伝わってくるようです。

ラガヴーリン16年に関しては、マイケルジャクソンが95点をつけたというエピソードが有名ですが、もう一つ日本市場においては樽構成に関する話があります。
ラガヴーリン蒸留所が熟成に用いる樽はバーボン系が中心。シェリー樽は全体の中で1割程度だという話で、主に限定品やダブルマチュアードなどのリリースに使われているそうです。
それでも比較的色の濃い仕上がりとなるのは、内側を多少焦がしてリチャーした樽によるところか、あるいはカラメル添加もあるのかもしれません。
こうした樽由来の香味が、個性の強い酒質にマッチした結果、キャラメルのような甘み、とろりとしたコクがシェリー樽熟成のモルトのように感じられ、一時期酒屋のPR等には実際は比率が少ないはずの「シェリー樽」がメインに使われていることが書かれていたほどでした。
そしてそれは2010年頃に発売されたWhisky World誌の特集で否定されることになるのですが。。。現在もたまにそうしたコメントに出会うことはあります。

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さて、現行品の話はこれくらいにして、次は旧ボトルとなるホワイトホース表記の16年との飲み比べにいってみましょう。左が旧ボトルとなるホワイトホース表記。右が今回テイスティングしている現行品です。

色はあまり変わりませんね。
香味については、旧は滑らかで柔らかい味わいにヨードやスモーキーさなどのアイラ要素。ウイスキー大全の旧巻ではベルベットのような口当たり、と書かれているのも納得の構成です。
新はやや荒さのある口当たり、ウッディーなエッジにしゃきっとしたピートフレーバー、樽由来か柑橘系のニュアンスも混じります。
こうして飲み比べても香り、味共に一長一短という感じで、どちらが明確に良いとは言えませんでした。 

現行品は美味しくなくなった、などといわれる蒸留所がある中で、それだけ昔からレベルの高いウイスキーを作り続けているということでもあるのだと思います。
一時期品不足的なうわさがあって、日本に入らなくなるなんて情報も出回ったくらいですが、今後も長くアイラモルトファンのためのスタンダードであって欲しいと思います。

ラガヴーリン 16年 1990年代流通 ホワイトホース表記

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LAGAVULIN
White Horse Distillers
Aged 16 Years
1990's
43% 1000ml

グラス:SK2
量:30ml程度
場所:自宅(持ち寄り会@Mさん)
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:落ち着いたスモーキーさ、ナンプラーのようなヒネとこなれた香り立ち。古物店を思わせるような古びた木材の香り、昆布だし、海辺のウェアハウス。徐々に麦芽香が強くなってくる。

味:スムーズでオイリーな口当たり。メープルシロップやカラメルを思わせる甘み、しっとりとしたピートフレーバー。徐々にウッディーで焦げた木材のようなニュアンスが広がり、舌の上に塩気とコク、鼻抜けにヨードを伴う磯っぽいアロマを伴いながら余韻へと繋がる。


ラガヴーリンのオールド、1990年代初期流通の免税向けリッターボトル。
割と有名なオールドボトルで、同蒸留所の愛好家の間では「ラガヴーリンオールドボトルの入門的位置づけ」なんて言われることもあるそうですね。
現行品と似たラベル構成ですが、ロゴなど細部にわたっていくつか違いがあります。中でも特筆すべきは現行品が"ポートエレン表記"であるところ、同時期のボトルは"ホワイトホース蒸留所表記"になっていることでしょうか。(写真右側のボトルが現行品です。)

ホワイトホース表記になっているのは2箇所。1つはラベルの一番上のロゴ下の説明文箇所。もう一つは下半分のラベルの一番下です。
このポートエレン表記の有無で流通時期におおよそのアタリが付くとされていて、2箇所がホワイトホースとなっている時代は1990年代初頭、16年のリリース初期のものとなるのだそうです。
ホワイトホース表記からポートエレン表記に変わった理由はわかりませんが、同時期にグレンエルギンなどもホワイトホース表記を無くしてますし、メーカー側のブランド戦略ってヤツでしょうか。
元々ラガヴーリンの所在地(住所)はポートエレンである事。また同蒸留所はポートエレンの製麦工場から買い付けた麦芽を使用していることや、ラガヴーリンで蒸留した原酒の一部を元ポートエレン蒸留所の熟成庫で熟成させているという話もあり、このあたりも背景にあるのかなと推察するところです。 

香味についてはこなれた樽感がメープルシロップやカラメルのような甘みに繋がり、酒質の厚みという点ではオールドの良さを感じる。一方香味共に穏やかというか、もっと分厚いピーティーさや旨みの濃縮感を想定していたので、少し拍子抜けした部分も有りました。
自分はピーティーなオールドブレンドが好みなので1980年代流通あたりのローガンをよく飲みますが、キーモルトだけあって共通するニュアンスは多いものの、ローガンの方がピートが強いんじゃないか?とも。

オールドボトルゆえの個体差もあるため、ボトル1本では決められませんが、そういえば前に三浦の古い酒屋で買って飲んだちょい古のラガヴーリンも、オイリーでこんな感じでした。
現行品との飲み比べをしてみると、現行品のほうがやや酒質は軽くなるものの、樽由来のフレーバーにピートフレーバーはしっかり強く一長一短という感じ。どちらが良いとは判断しづらかったです。
次は比較レビューも掲載したいと思います。

ラガヴーリン18年 アイラフェス2016限定 200周年記念 49.5%

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LAGAVULIN
Aged 18 Years
FEIS ILE 2016
Cask type : Refill American Oak Hogsheads & European Oak Ex Bodega Sherry Butts
700ml 49.5%

グラス:SK2
量:30ml以上
場所:自宅 (持ち寄り会@F氏)
時期:開封後1か月程度
暫定評価:★★★★★★★(7)(!)

香り:燻したようなスモーキーさと乾燥させた麦芽香、ドライオレンジピール、ほのかに梅っぽい酸味も感じられる。塩気を感じる海のアロマ、厚みと丸みのある完成度の高い香り立ち。 最初は思ったほど香りが立たないが、徐々に存在を主張してくる。

味:パワフルだが上品なコクのある口当たり。若干の青っぽさを伴う麦芽風味。ダシをとったスープ、塩気、存在感はあるが強く主張しないピートフレーバー。徐々に口の中にオーク系のフルーティーさ、アプリコット、蜂蜜やカステラの甘みも感じられる。
鼻抜けにヨード、燻した鰹節。余韻はピーティーで厚みがあり、後半に感じられたオーク系のフレーバーと共に長くしっかりと舌の上に残る。
少量加水するとオイリーなニュアンスが強く感じられるが、全体のバランスはストレートのほうが良い。


今年のアイラフェスティバルでリリースされた、ラガヴーリン18年。
2016年は同蒸留所にとって創業200周年の年でもあり、既に記念ボトルとしては8年がリリースされていましたが、このアイラフェスボトルもまた、実質的には200周年記念の一つとして、かなり力の入った内容のモノがリリースされたように感じます。
それこそ、毎年リリースされているリミテッドエディションの12年モノとは頭一つ以上の差がありますし、前述の8年とでは比べ物になりません。

このラガヴーリンの良さを一言で表現するなら、全体のバランス、完成度でしょう。
らしさはしっかり残しながら、熟成によって適度に丸みを帯びてなお勢いのある酒質に、樽由来のフルーティーさが加わって、ラガヴーリンとして旨いボトルに仕上がっているのです。
バッティングで得られた複雑さ、多層感も杯を進ませてくれる後押しとなっていますね。
長期熟成で酒質は削られ樽の味だけ濃くなった、どこの蒸留所ともわからないようなボトルとは大きく違う、適齢期のウイスキーとはこういうことと言えるのかなと感じました。
(ぶっちゃけもっとハデな構成かと思っていたので、ここまで上品というかバランスよくまとめてくるとは思いませんでした。)

個人的に8年は見るモノが無いわけではなかったものの、どこが200周年なのか、メッセージを感じ取ることが出来なかった中で、この18年は200年後の今のラガヴーリンの本気とも取れるような、飲んで伝わってくるモノがありました。
これで現地に行かれていたりしたらなおのこと強く感じるのだろうなと思います。
今後は200周年ボトルとして25年がリリースされるそうですが、こちらの仕上がりも楽しみです。

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