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富士山麓 18年 スモールバッチ ブレンデッド 2016年リリース

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KIRIN WHISKY
FUJI SANROKU
Aged 18 Years
Small Batch
Blended Whisky
700ml 43%

グラス:テイスティンググラス
量:ハーフショット
場所:BAR飲み(Y's Land IAN)
時期:開封直後
評価:★★★★★★(6)

富士山麓 樽熟50%がリニューアルしたその裏で、平行してリリースされていたボトルの一つ。限定品で定番商品ではなく、しかもキリンの公式サイトにも情報がありませんが、総数3000本とそれなりの量が出てるため飲めるお店は多そうです。シンプルなラベルの1本だなと思いきや、ボトルの底に富士山をかたどった加工がされており、琥珀色の富士山が浮かび上がるデザイン。これは旧富士山麓のオマケのグラスと同じアイディアですね。

昨年まで販売されていた富士山麓18年シングルモルトは、がっつりフルーティーでエステリー、自分の好みな味わいでした。このボトルもそうした熟成香を期待していたものの、比率的には熟成したグレーンが主体でモルトでアクセントをつけてるような・・・っていうかバーボンじゃん、凄く上品なフォアローゼスっぽいぞと、期待と違う構成は少し残念でした。

しかしブレンデッドとしてのレベルはけっして低くありません。
華やかな香り立ちにスムーズな飲み口。オーク系のフレーバーに加え、バニラや薄めたメープルシロップ、クッキー、微かにチェリーを思わせる甘み。奥にはピート。ほんの少し乾いた木や植物感があるものの、ドライな要素も少なくバランスの良い構成。
名称は富士山麓ですが、エバモアの復刻版というほうがしっくりくる、まとまりの良いブレンデッドウイスキーです。

なお、キリンはこの富士山麓18年スモールバッチ以外に、シェリーカスクなど免税向けにいくつかボトルをリリースした模様。キリンでシェリーってのは珍しいですね。
キリンの熟成庫内は、ラックサイズなどの関係上、ほぼほぼバーボン樽であり、別スペースにこじんまりとシェリー樽などが置かれているのだとか。
こちらも何機会があれば飲んでみたいと思います。

富士山麓 樽熟原酒 50°ノンチルフィルタード レビュー

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KIRIN WHISKY
FUJI-SANROKU
樽熟原酒50°
50% 700ml

グラス:SK2、創吉テイスティング
量:個人所有
場所:自宅
時期:開封後1週間程度
評価:★★★★☆(4-5)(!)
※少量加水やロック、冷凍ハイボールで飲んだ場合★5評価

香り:ツンとした刺激のある香り立ち。若い原酒のニューポッティーさ、溶剤っぽい香りに栗の渋皮煮を思わせる甘さと苦味。少量加水すると若さや刺激が和らぎ、品の良い甘い樽香に加えてエステリーで華やかな熟成香もほのかに感じられる。

味:ハイプルーフらしくスパイシーな口当たり。香り同様に若いニュアンスはあるが、ライチを思わせる爽やかな酸味とねっとりとしたメープルシロップのような甘みがある。
余韻はバーボン樽、というよりバーボンそのものを連想させる樽香、焦げた樽材由来のほろ苦さ。長く続くが、度数から来るアタックの強さと比べると細い。
少量加水すると口当たりの刺激が和らぎ、ねっとりとした甘み、口当たりに。序盤はやや単調気味だが後半は樽の香味が一層引き立つ。


もはや説明不要ともいえる、キリンが3月22日に発売した富士山麓のリニューアルブランド。
ノンチルフィルタードを採用し、香味の幅を増やしたと言うのが今回の最大のウリです。
その他、詳細はこれまでの記事に加え、先日UPした、旧ボトルとの比較記事にもまとめていますので、興味のある方は合わせて参照ください。
ストレートでは旧ボトルに比べて香味の幅が出ていますし、加水、ロック、ハイボールと一般的な飲み方を試しましたが、全体的に見て良くなっていると感じます。特にロックが良かったですね。

富士山麓 樽熟原酒50% 新製品の進化を探る(3/24)
http://whiskywarehouse.blog.jp/archives/1054458385.html

旧ボトルと比較して良くなったことは、少なくとも自分の中では揺るがない評価ですが、単体としての評価となれば話は別です。あくまで一つのウイスキーとして、評価をしていくのが今回のレビュー。
まず中身に関してはコスパや他との比較を考慮しないで考えると、熟成感としては体感5年程度とまだまだ若く、グレーン由来の中間の単調さに加え、全体を樽で押さえつけた仕上がりの荒いウイスキーという事になります。

まあこのグレードのウイスキーでは、スコッチ含めてそうした特徴は特段珍しい話でもなく、その中でも光る要素がどれだけあるかということになるわけですが、濃い甘みや樽香は見るところがあり、キャラクターは確率されていると感じます。
加えて加水やロックなど、一般的に飲むことが多い飲み方に当てはめてると、ストレートで感じられた香味の荒さが押さえられ、飲み方に幅を感じるのは評価ポイントです。

前回の比較記事では試していなかった、酒販店推奨の富士山麓の美味しい飲み方、関西式のハイボールも試してみました。
ウイスキーを冷凍、グラスもキンキンに冷やし、冷えたソーダで割って氷を入れずに作るハイボール。アルコール度数を感じず飲める飲みやすさに加え、若いフレーバーが爽やかさに繋がって後半に樽香がふわりと広がります。
50ml分を小瓶で冷凍して作ってみましたが、ゴクゴクスイスイ飲み干してしまいました。これは夏場に飲みたい味です。 
デイリーに飲んで愛される要素は、こういう様々な飲み方で伸びる間口の広さなのかなと思うところ。リニューアル商品が前作より微妙、というのがここ最近多く見られた流れですが、新しい富士山麓は限られた中でよく作っているなと感じます。


以下、余談。
富士山麓では、特に新ボトルで余韻にかけてバーボンを思わせる香味が感じられます。セメダイン系の香味とかではなく、バーボンそのものを思わせる香味が構成要素に溶け込んでいるわけですが、一部のウイスキーでも見られる現象であり、富士山麓が特別というわけではありません。
ただこれは富士御殿場蒸留所のグレーンの作り分けで、一部バーボンに近いヘビータイプの原酒を仕込んでいること。
そこに熟成に使われたバーボン樽由来のものが加わったと考えるのが自然でしょう。新樽という可能性も考えられますが、富士御殿場蒸留所はニッカやサントリーほど自社で樽の製造を行っていないため、実際のところ関係が深いフォアローゼス社のバーボン樽がほとんどという話と聞きました。入手した樽に長期熟成用の原酒を入れる前、アク抜き的な熟成で樽に染み込んだ香味を移し、その原酒をブレンドに回すなど個性を出す工夫をしているのではないかと思います。

また、富士御殿場蒸留所ではモルト原酒を50%で樽詰めすることで、香味をより多く引き出す工夫をしています。今回はそこにノンチルフィルターの合わせ技です。
しかし樽の中のウイスキーは、エンジェルシェアと合わせて度数も低下しており、50%で詰めればだいたいは50%以下で払い出されます。(例外的に度数が変わらない、あるいは度数が上がるという現象もあるらしいですが、あくまで特例です。)
じゃあなんで50%で大量に商品化出来るのかというと、グレーンが高度数で度数調整をしているから…ということなんでしょうね。新ボトルでもグレーンを思わせる要素が強く感じられます。
個人的には富士御殿場蒸留所のモルトで18年50%とかを飲みたいんですが、このシステムじゃ難しいのかな。

富士山麓 樽熟原酒50% ノンチルフィルタード 新製品の進化を探る

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3月22日、キリンから富士山麓、樽熟原酒50% 700ml(通称、新富士)が発売されました。
合わせて、これまで販売していた同社の看板商品である富士山麓 樽熟 50% 600mlを終売。原酒構成を変更し、仕様もノンチルフィルターを採用して、容量は700mlになったけどほんのちょっと値上げもして、同社の新たな顔として打ち出してきたわけです。


富士山麓は低価格帯商品の中では珍しい50%のハイプルーフ仕様を採用した個性的な商品であり、デイリーウイスキーとして愛飲されていた方も多かったと思います。
その商品が香味をより多く残し原酒の味わいに近づける、ノンチルフィルター仕様となってリニューアル。ジャパニーズウイスキーブームの中で、どの程度のモノを打ち出してくるのか、非常に興味がありました。 

富士山麓 樽熟原酒 単品でのレビューはこちら(3/28追加)
http://whiskywarehouse.blog.jp/archives/1054717006.html

今回は単体の評価をする前に、旧ボトルである富士山麓 樽熟50%と共に、ストレート、少量加水、ロック、ハイボールと一通りの飲み方を試して、変化の程を体感していきます。
テイスティングにあたっては同じ形状のグラスを使用し、合間に口の中をリセットできるパンや白米をつまんで、極力イーブンな条件で比較しました。


 まずはストレートです。使用するグラスは本ブログでお馴染み、グラスファクトリー創吉のテイスティンググラスSK2。左側が新富士、右側が旧富士です。
色はあまり変わらないですね。ほんの少しだけ新富士のほうが濃いでしょうか。香りはどちらも若い原酒らしい香味に加えて、ツンとした溶剤系の刺激。しかし新富士のほうがカラメルを思わせる樽由来の甘味が強く、溶剤系の刺激をカバーしています。また、加水すると甘い香りが前に出てきて、リッチな印象を受けます。
飲んでみると違いは明らか、新富士のほうが味に厚みがありますね。ノンチルフィルターの効果もあるのでしょうが、むしろそれを演出するような原酒構成にした印象もあります。
旧富士は若い刺激に加えてドライ、クリーンな構成で、中間から後半にかけて香味が広がらないのですが、新富士は刺激の後にねっとりとした甘みが舌に乗っかってきて、後半にはバーボン樽というかバーボンそのもののような香味とほのかに焦げた樽の苦みが感じられます。
ブラインドでも試してみましたが、はっきりと違いが感じられました。


 続いてロック。グラスはバカラのローラ、氷はコンビニ購入の標準的なロックアイスをほぼ同量加えています。
新富士はロックが一番良い飲み方かもしれません。香りで感じられた若さ、味で感じた刺激が抑えられ、冷えてもストレートで感じられた甘味が口の中でじわりと開いてきます。旧富士は相変わらずドライで刺激が強め。若い原酒の溶剤系の癖がある香味が、比較して飲み比べるとより強く感じてしまいます。

最後にハイボールですが、これはどちらが良いとは言えない結果でした。
量はお互いに30ml程度に対してメーカー推奨の炭酸比率1:3。グラスは創吉のうす張りタンブラー、氷はロックで使用したものと同様のロックアイスで作成しています。
どちらもスッキリ系で、度数がもともと高いため炭酸に負けないで伸びる点は同じ。その飲み口は、旧富士のほうがすっきりとした中にふわりとエステリーな御殿場らしい香りがあり、ハイボールが旨いとデイリーウイスキー枠で評価されていた理由を改めて感じます。
新旧どちらにも評価すべき要素がありましたが、まあこれなら新富士じゃなくても良いかなと感じたのは意外でした。 
他方で、新富士のメーカー推奨の飲み方は氷を使わない関西式のハイボールのようです。いきなり全部冷凍するのも今後のテイスティングに使いづらくなるので、小瓶に入れて1杯分をスタンバイ、後日評価の際に試してみます。


一通り飲み比べてみましたが、新発売となる富士山麓 樽熟原酒 50%、良くなっていると思います。
あくまで低価格帯ウイスキーという枠の中ではありますが、気合の入った作り。値上げを300円程度(実売1400円前後)にとどめ、ライバル各社の主力商品、ブラックニッカ各種(1200~1300円程度)、角瓶(4月1日から1500円前後)、と比較しても見劣りしないどころか存在感がある、これまでのユーザーも納得の仕上がりだと感じます。
見た目も高級感が出て、肩口に加工された蒸留所名称も良い感じ。しいて言えば、香味の初めにある若いニュアンスを軽減してくれるとさらに嬉しかったのですが・・・。18年も限定ながら再販するみたいですし、新富士が落ち着いた後には、12年や15年をスタンダードラインナップに加えてほしいなと、ささやかに希望しておきます。 

なお、キリンは本商品を積極的に海外展開していく計画も打ち出しており、海外では濃いめの構成が好まれることが多い中、新富士のストレートやロックのリッチな飲み口がどう評価されるか。個人的には同じハイプルーフ仕様のフロムザバレルあたりとライバル争いをするんじゃないかなと、今後の展開も楽しみです。

富士御殿場10年 2002年蒸留 2012年ボトリング シングルカスク

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FUJI GOTENBA 
Single cask whisky 
Cask No, M000806 
Aged 10 years 
Distilled 2002 
Bottled 2012 
640ml 45% 
評価:★★★★(4) 

香り:ツンとドライな香り立ちで、香りの質は重くなく軽やか。
ビニールや新しいゴム製品にあるようなケミカルな異臭と エステリーな華やかさ。未熟なバナナ、ドライパイナップル、アーモンド、時間とともにニューポット系の若いアロマ。

味:やや若いえぐみと酸味、そしてほろ苦いオレンジピールを思わせる風味の広がり。バニラ、湿気ったクラッカー、植物の茎、オリーブオイル、漢方系ののど飴。
余韻はほろ苦く、あまり長くはない。


富士御殿場蒸留所で2015年末に突如販売された限定品のシングルカスクウイスキーです。
御殿場蒸留所での限定販売は、基本的にはグレーンが中心なのですが、不定期に限定のシングルカスクモルトウイスキーが販売されることがあります。
今回販売されたボトルは2012年ボトリングのもので、何かのイベントでボトリングしたものの余りだという話。御殿場モルトの華やかな風味は好みなのでこれはうれしいサプライズです。ウイスキー仲間から情報があり、1本購入させていただきました。

期待を胸に口開けで飲んでみると、これが如何ともしがたい雑味というか異臭が…。
ゴムというか、長靴というか、ビニールの臭いというか、違う意味でケミカルな感じ。それでもその奥には御殿場らしいエステリーなフレーバーが感じられる。これはブレンドに忍ばせるには面白いけど、単体だと中々苦しいなと、テイスティング時期はずらすことに決めました。
その後、個人開催のウイスキー会に参加した際にこのボトルも持ち込んで、好きに飲んで良いよと置いたところ随分な売れ行き。普通に美味しかったという評価で、お墨付きもいただき今回のテイスティングとなりました。
まあ改めて飲んでみても、あんまり変わって無かったわけですけどw
あの時は他にも色々飲んでましたし、グラスもリンスで使い回しだったので、良い方向に味が変わったんだろうなと思います。やはりブレンドで光りそうな原酒です。

御殿場蒸留所はニッカ、サントリーの4蒸留所に比べると原酒の人気の面では劣りますが、決して実力が無い訳ではなく、もっと評価されていい。
それこそ終売になった18年やエバモアのように、長期熟成原酒で腰を据えたブレンドに関してはコアファンからも定評があります。
差し当たって3月にリリースされる新商品などにも、こうした傾向が出てくれるといいなと願っています。

キリンウイスキー 富士山麓 NA 樽熟 50% 2016年3月終売品

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KIRIN WHISKY
FUJISANROKU
樽熟 50%
600ml
評価:★★★★(4)

香り:若さのあるクリーンな香り立ち、序盤はえぐみが強いが、徐々にバニラの甘さ、コーンスターチ、ほのかに焦げた木のアロマ。

味:口当たりは度数相応に勢いがありニューポッティーな風味、蜂蜜ヨーグルトのようなねっとりした甘さと乳酸系の酸味。舌の上にピリッとしたスパイス、余韻はピートフレーバーと焦げたオーク風味。
加水、ロックにしてもフレーバーはぶれず、サルタナレーズンを思わせる甘さと酸味、スパイシーな余韻とバーボン系の樽香へ繋がる。

先日終売とリニューアルを記事にした、富士山麓 樽熟50%。
ちゃんとテイスティングしていなかったので、今後の飲み比べ用にと1本抱えてみました。ちょうどビックカメラのポイントがあまってましたし。
今年の夏に某ビアガーデンで飲んだ時は、こんなにバーボン感が強いのかと思ったのですが、こうして1本抱えて飲んでみるとそんなに感じません。これはロットというより季節(気温)の違いもあるでしょう。
富士山麓樽熟50%は比較的若い原酒が主体で、それゆえに賛否は分かれるものの、個人的には他の同価格帯ウイスキーよりも個性的な仕様で、見るところがあると思っています。
 

富士山麓が採用している50%の高度数は、価格帯1000円前後のスコッチタイプブレンデッドウイスキーでは異色であり、まさに他に例を見ないウイスキーです。
低価格帯は一般的な消費者のアルコール耐性はもとより、税金関係からアルコール度数を抑える傾向にある中で、50%のハイプルーフを出てきたのには驚きました。 

販売好調だった同製品を見て、サントリーが北杜50.5%をリリース。低価格ウイスキーが高度数戦争に突入するのかと思った矢先、ニッカはそれをスルーして今は無き余市NAを市場投入。
2000年代、まだハイボールブームの燻りすらなく、ウイスキー消費量が低迷する中で低価格市場の競争がにわかに熱を帯びた、その呼び水となったウイスキーでもあります。
その後北杜は消え、余市も消え、しかし富士山麓は残った。富士山麓は文字通り、キリンウイスキーの顔となっています。

キリン 富士山麓 樽熟50% ほか2銘柄を終売!(画像追加)
http://whiskywarehouse.blog.jp/archives/1046248563.html

その富士山麓が、このたびリニューアル。
来年3月にリリースされる富士山麓 樽熟原酒50%は、非オープン資料からの情報も含めると、「ノンチルフィルター仕様」に加えて「熟成感も増した」「円熟味アップ!」との話で、原酒配合も変えている模様。 価格は1500円程度が予定されているそうです。
正直この手の新商品に発売前から期待するとろくなことが無いというのが経験論、過度な期待は禁物ですが、ただの値上げというワケではないようです。


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