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カテゴリ:アメリカンウイスキー(バーボンなど)

エヴァンウィリアムズ 23年 1966年蒸留 53.5%

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EVAN WILLIAMS
Kentucky Straight Bourbon Whiskey
Years 23 old
Distilled 1966
Bottled 1989
750ml 53.5%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:萌木の村 Bar Perch
時期:不明
暫定評価:★★★★★★★★(8)

香り:力強く芳醇な香り立ち。熟成を感じさせる香りの艶、陶酔感。熟したベリー、キャラメルやチョコレートクッキーを思わせるメローでほのかにビター、チャーオーク、ナッツの香ばしさを伴う。

味:パワフルでコクのある口当たり。キャラメリゼ、シロップ漬けチェリー、濃く入れた紅茶、オレンジピールチョコレート。粘性のある甘みから徐々にほろ苦く、ウッディなタンニンを感じる。
余韻はスパイシーでドライ、焦げた木材のアクセント、バニラやメープルシロップの熟成したバーボンの芳醇な香りが口内から鼻腔に広がり、充実した長い余韻へ繋がる。

長熟バーボンらしく濃い色合いに混じる赤みがかった美しい光沢。力強くありながら、コクがある艶やかな甘み、長く残る余韻の幸福感。その一つ一つの上質さに格の違いを見せつけられるようなバーボンである。
少量加水すると赤い果実を思わせるフルーティーさが感じられる。


日本及びアジアマーケット向けにリリースされたという、エヴァンウィリアムズ23年1966年蒸留。先日1972年蒸留を記事にした際にコメント頂いたところでは、エヴァンウィリアムズ23年シリーズで、ビンテージ入りのボトルはこの1966がファーストリリースだったとのこと。
リリースの経緯は不明ですが、当時の日本市場はスコッチにしてもバーボンにしても巨大なマーケットとして注目されていたのは間違いなく、多くのボトルが輸入されていました。このエヴァンウィリアムズも同様に、バブル期の遺産といって差し支えないのかもしれません。

(エヴァンウィリアムズが作られる、ヘブンヒル蒸留所の熟成庫。スコッチのそれと違い、一昔前の団地のような外観。間隔が開いてるのは火災の際の被害を少なくするためだという。 Photo by T.Ishihara)

エヴァンウィリアムズ23年シリーズの特徴は、なんといってもバーボンにおける最長期熟成の一つにして50.5%を超えるハイプルーフ仕様にあります。バーボンの平均的な熟成期間のおおよそ2〜3倍といえる期間でありながら、高い度数を保ち、枯れずに残るボディと味わい。
おそらく60%前後を保った原酒をバッティング、少量加水して仕上げているのだと思いますが、その原酒は通常品のそれと比べて単に樽のチャーがマイルドとかの小手先だけではない、根本的な違いがあるように感じます。

全種類とまではいかないものの、過去自分が飲んできた中でどれもが素晴らしいエヴァウィリアムズ23年のビンテージ入り。この1966は特に香りが素晴らしいですね。
自分はこの手の香味を備えたバーボンのコメントで「艶がある」という表現を使いますが、そのニュアンスがパワフルで濃厚な香りの要素を繋ぎ、思わず鳥肌が立つような陶酔感を感じさせるのです。


さて、ちょっと時間が開いてしまいましたが、今日のボトルは先日萌木の村に伺った際にテイスティングした1本です。最高の1杯を、素晴らしい空間で堪能させて貰いました。
5月に新しいバーマンが着任されて、新体制で活動を開始したBAR Perch。7月から8月には今年で29回目をむかえるフィールドバレエもあり、夏を思わせる暑い日を数えるほどに、シーズン中の現地に伺いたい気持ちが日に日に強くなってきています。

ワイルドターキー 13年 ディスティラーズリザーブ 45.5%

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IMG_7497
WILD TURKEY
Aged 13 years
Distiller's Reserve
Kentucky Straight Bourbon
700ml 45.5%

グラス:エリート
場所:ACE@池袋
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:艶やかな甘い香り。キャラメルとチェリー、ほのかにハーブ香。コクを感じるふくよかなアロマ。時間経過でバニラの甘みが強くなる、えぐみのない上質なチャーオーク。

味:まろやかでコクのある口当たりからウッディでメロー、キャラメルの甘みとシロップ漬けチェリー、淡い植物感。徐々にドライでビター、口内の水分を奪うように長く続く。

香りは柔らかく艶もあり、加水によって調った上質さが感じられる。味についても序盤は現行品として申し分ないものの、余韻かけて香味が弱くなっていき樽由来のドライさだけが残る。ストレート、あるいは割り切ってハイボールも良いかもしれない。


最近まったく飲んでいなかったターキー13年。実は日本市場ではスーパーマーケットでも普通に販売されている8年、13年は、ワイルドターキーラインナップの中で日本市場限定品という位置づけ。海外では逆輸入している一部の有名な酒販店以外では、手に入らないラインナップです。

バーボンウイスキーを探求の本流としている方に話を聞くと、アメリカなどではこうした長期熟成品よりコーラなどで割って飲むための、サードフィル・バーボンバレルで熟成させたような、安くて、ライトでプレーンな"アメリカンウイスキー"のほうが主流であるようです。逆に日本のように、ロックやストレートで熟成感のある味わいを楽しむ市場には、今回のテイスティングアイテムである13年などのほうが向いているという判断。
もっとも、最近はハイボールブームから、バーボンハイボールも一般的になってきて、今後市場がどう変わっていくかはわかりませんが・・・。(参照:http://whiskymag.jp/wt_da_2/

wildturkywarehouse
(ワイルドターキーの熟成庫。歴史を感じさせる雰囲気が写真からも伝わってくる。Photo by T.Ishihara)

このワイルドターキー13年の良さは、1990年代以前の濃くてパワフルだった時代のバーボンに通じる、コクや艶やかな甘みが感じられることにあります。
以前流通していた12年50.5%と比較すると、加水の影響もあってさすがにボディが弱くなっており、テイスティングでも触れたように余韻にかけてその香味が持続しない点がネックではあります。ただ、加水で整えられた飲み口と、香りの上質さは古きよき時代を感じさせる1本に仕上がっており、現行品の中ではがんばっているなと感じる構成です。

ちなみにこの平行品が、密林や楽天では送料込み5000円を切る価格で販売されてるんですね。 
定価ならこんなもんかなと思いますが、この味で5000円以内なら悪くない。一昔前の艶のある甘み、熟成感を手軽に感じることが出来る家飲みバーボンとして、オススメできる1本です。

ジャックダニエル Old No,7 1990年代流通 45%

カテゴリ:
JACK DANIEL'S
Old No,7
Tennessee Whiskey
1980-1990's
750ml 45%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:BAR飲み@Ambrosia
時期:不明
評価:★★★★★★(6)

香り:ややドライだが柔らかい甘みとウッディな香り立ち。カラメルソース、甘食、メローでチャーオーク系の焦げたニュアンス、微かにえぐみ、ゴムっぽさもある。

味:スムーズでメロー、バニラやカラメルソース、微かにシロップ漬けチェリー、まろやかなコクの奥にはカカオのような苦味のアクセント。
余韻はドライでビター、トースト、クラッカーの軽い香ばしさを伴い、染み込むように長く続く。

溶剤的な刺激やウッディーなえぐみといったネガ要素が少なく、香味共スムーズでマイルドな甘みが主体。余韻は苦味が強くなるが、全体的には飲みやすくメローなウイスキーである。人によっては少々単調気味に感じるかもしれない。


連邦アルコール法上はバーボンであり、テネシー州法でテネシーウイスキーとなるジャックダニエル。チャコールメローイングに代表される、そのこだわりの製法等については今更なので割愛させていただくとして。。。今回の主題はそのオールドボトル。
「45%時代のジャックダニエルは、現行品と比べ物にならないほど旨い。」
あれは自分がオールドボトルにハマり始めた頃、誰かに言われたのか、どこかのサイトで見たのか、そんな情報が頭にあって必死に探した1本だったのを覚えています。

今覚えば、オークションでポチればよかったじゃんとか、そもそももっと他に探しておくべきボトルがあったのではという感じなんですが、なんだかスタンダードのオールドに憧れてしまったんですね。
しかし酒屋を巡って探しても探しても、見つかるのは仕様違いばかり。ジャックダニエルは現行品は80Proof 40%仕様ですが、1990年代後半から2000年代にかけては86Proof 43%仕様、そして1980年代の特級時代から1990年代初頭にかけては90Proof 45%の仕様でリリースされていました。

目当ての品は、この3仕様の中では最も古いタイプのジャックダニエル。探すこと数ヶ月、見つけたのは片田舎の古びた酒屋ではなく、意外にも街中、自分の実家のすぐそばにあった材木屋兼雑貨屋兼オマケで酒屋みたいなところ。
特級表記なし、サントリー時代の45%。まさに今回と同じボトル。喜び勇んで家に持ち帰り、即日開封して・・・確かに現行品に比べて濃くて旨いんだけど、そんな言うほどでもないかなぁ。なんて結論に至ったところまでがこの話のオチだったりします。
(この後、延長戦として特級時代は違うのかもと探し出し、結局大差ないという結論に至ってオールドジャック探求の旅は終わりを告げたのです。)

なんだか昔話になってしまいました。
さて、今回と久々にジャックダニエルの1990年代流通品を飲んでみたわけですが、やはり当時感じたイメージの通り。現行品のほうが甘みというかコクが薄く、ウッディーさ、樽由来の苦味とトゲトゲした要素が強く感じられる一方、オールドボトルはスムーズでマイルド。穀物由来のフレーバーと、ふわりとした甘みが鼻腔に抜けていく、程よくメローな味わいです。
今から7〜8年前は、多くのスタンダードバーボンにまだ濃さとコクがあったので、このレベルでは目立つものがありませんでしたが、今飲んでみるとこの飲み口は中々。個人的にはボディにもう少し厚み、パンチがあるといいのですが、スタンダードの加水ですしこれはこれで上出来だと感じます。
そんなわけで、久々に懐かしく楽しませてもらった1杯でした。

オールドスカウト 7年 スムースアンブラー 49.5%

カテゴリ:
OLD SCOUT
SMOOTH AMBLER
STRIGHT BOURBON WHISKY
Aged 7 years
Bottled 2015
Batch No,143
700ml 49.5%

グラス:オープンナップ スピリッツ アンビアント
場所:BAR飲み@キャパドニック
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:リッチでスムーズな香り。メープルシロップ、チョコレートクッキー、熟したバナナ。豊かな甘みのある樽香、木材の削りカス、ドライなウッディネス。

味:マイルドでコクのある口当たり、メープルシロップやフィナンシェ、チェリーのシロップ漬け。甘みの奥にほのかな酸味が感じられる。
余韻はウッディでスパイシー、やや樽が強いものの、柔らかいタンニンとひりつく刺激がふくよかな甘みとともに長く続く。

チャーオーク系フレーバー主体だが口当たりのまろやかさ、コク、えぐみの少なさでバランスが良い。度数も約50度と飲みごたえがある、オーソドックスなグッドバーボン。少量加水すると余韻の刺激が軽減されるが、ドライさは残る。


「これ、この前の試飲会の時に良いなと思ったバーボンなんですよ。」そう言って、マスターが勧めてきた現行品バーボン。
そう言えば以前別なBARでも勧められたのですが、その時は飲まずに終わっていました。

これも縁、飲ませて頂きますかと1杯注文。
甘く濃厚でありながら、フルーティーさとスパイシーなキレもある、中々しっかりしたバーボンです。やや樽感が強くもありますが、オールドバーボンに通じる要素もあり、これは確かに現行品の中ではよく出来ています。
マッシュビルはコーン60%、ライ36%、モルト4%でライ比率多めの構成。作り手は2009年に創業したクラフトメーカーである、スムースアンブラー スピリッツ社。。。

って、7年熟成で2015年ボトリングだと計算合わないぞという素朴な疑問。
このリリース含め、少なくとも2015年に同社からリリースされた原酒は外部から買い付けたもので、買い付け先の蒸留所はインディアナ州のMGP。ここはディアジオを筆頭に数々のメーカーが原酒を買い付ける大型蒸留所。そりゃ安定してますわなーというオチもあったりします。


アメリカンウイスキーの歴史を振り返ると、かつては多くの蒸留所があったものの、買収と効率化が進んで一つの蒸留所で多くの銘柄を展開している状況は愛好家間では有名な話。
他方、近年増えているクラフト勢は実体のない蒸留所やスモールバッチを名乗りながら、買い付けた原酒を使うだけのボトラーズとして活動しているメーカーも少なくありません。(勿論コーバルなど、自社蒸留で活動するメーカーも増えています。)

まあ美味けりゃ良いとも思うのですが、そこは訴訟大国アメリカ。少なからず問題になっているようで、クラフトを名乗れる基準や、生産経路の透明化を求める声もあるそうです。
なんだかどこかで聞いたような話。法律の抜け道はどの国にもあるんですよね。

なおスムースアンブラー スピリッツ社は、ウイスキーの蒸留以外にジンの蒸留も行うなど、今後に向けた準備を進めている模様。オールドスカウトのラインナップにおいては、熟成年数の異なる10年に加え、アメリカではシングルバレルや11年熟成のライウイスキーもリリースされているようです。
日本に入っている10年はマッシュビルがコーン多めの配合となるだけでなく、飲むと樽の仕様も異っている印象を受けます。少しもさつく口当たり、紅茶を思わせる香り、ナッティでドライ、樽感は7年の方が甘みと共に強く、10年はバランス寄りですがえぐみも少々。個人的には7年の方がよく出来ていると感じています。
今後出来上がってくる自社蒸留製品の出来はどうか、楽しみな蒸留所の一つです。

フォアローゼズ シングルバレル プライベートセレクション 2017 8年 OBSV 61.9%

カテゴリ:
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FOUR ROSES
SINGEL BARREL
PRIVATE SELECTION
Aged 8 years 8 m
Bottled 2017 Sept
Recipe Selected OBSV
700ml 61.9%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後2ヶ月程度
評価:★★★★★★★(7)

香り:溶剤的な刺激のある香り立ち、時間経過で甘みが開き、ウッディでメロー、チャーオークのキャラメルやチョコレート、奥から植物っぽさ、微かにジンジャー。

味:パワフルでメローな口当たり、クリーミーで甘酸っぱい。シロップ漬けのチェリーや熟した皮付きオレンジ、フルーティーさのある新樽フレーバー。 
余韻はドライでスパイシー、程よいウッディネスをキャラメルの甘みが覆うように広がり、長く続く。

やや溶剤的な刺激が最初に飛び込んでくるが、その後はチャーオークのパワーのある甘み、果実のニュアンスも感じられるフルボディで旨いバーボン。ロックにすると刺激が和らぐだけでなくクリーミーさと味のふくらみ、甘みが増して美味しく楽しめる。例えるなら、棘のある薔薇のような1本。


当ブログイチオシの現行品バーボン銘柄と言っても過言ではない、フォアローゼズ・シングルバレル・プライベートセレクション。
日本に正規輸入はされておらず、蒸留所の限定品か、現地のショップが詰めたものを購入するかが現在の主な入手経路。今回のボトルはアメリカのリカーショップBevMoのボトリングで、マッシュビルはコーン60%、ライ35%、モルト5%、レシピパターンはOBSVとする仕様となっています。

このレシピパターンの4文字のうち注目するのは2番目の文字と4番目の文字。(1番目と3番目は全部同じなのです。)
2番目にはマッシュビルの違いでBとEの2種類が、4番目には酵母の違いでV、K、O、Q、Fの5種類があり、そこに樽ごとの熟成期間を加えて、それぞれで香味の違いを生み出す要素となっています。※下記参照。
今回のVはdelicate fruitiness というタイプ。色から感じる通りどっしりとした樽感、メローな甘さの上にスパイシーな刺激と合わせて繊細なニュアンスが感じられ、時間経過で馴染んでいく様がテイスティングで感じられました。 
ピリッとした刺激はライ比率が多いことに由来するのか、強い樽感にの中に華やかさがありつつもっさりしすぎない、いいアクセントになっています。

(フォアローゼズ蒸留所の熟成庫。均一なサイズ、高く積まれた樽の数々がスコッチのそれと異なるシステムを感じさせる。Photo by T.Ishihara)

さて、プライベートセレクションはフォアローゼズのコミュニティに入れば樽ごと購入することも出来るようなのですが、先に書いたように日本のメーカーがボトリングをした事例はありません。
そんな中、つい先日酒類輸入業者の田地商店さんが現地ショップ向けボトルの在庫を並行輸入し、少量ですが信濃屋を通じて国内に展開されはじめました。

レシピ違いを含めて樽ごとの違いが大きいバーボンであるため、これまで自分が飲んで来たものと同等のクオリティかはわかりませんが(ちと色が薄いボトルが多いのが気になる。。。)、これで味がいいバーボンだと評価が広まり、メーカーが動いて日本でも安定してリリースされるようになると良いなと。
特にその手の動きが活発な酒販業者としては、ビックカメラさんやリカマンさんあたりに期待しています(笑)。


※レシピ表記の意味
1番目(フォアローゼズ銘柄である表記)

2番目(マッシュビル)
B:コーン60%、ライ35%、モルト5%
E:コーン75%、ライ20%、モルト5%

3番目(ストレートバーボンを意味する)

4番目(酵母の違いによる酒質のキャラクター)
V:Delicate fruitiness
K:Slight spice
O:Rich fruitiness
Q:Floral essence
F:Herbal essence

※レシピ以外の個人的主観(ご参考まで)
同シリーズ10本近く試したうち、色が濃いボトル(赤みがかってるとベスト)の方が味が良い傾向あり。

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