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カテゴリ:アメリカンウイスキー(バーボンなど)

オールドスカウト 7年 スムースアンブラー 49.5%

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OLD SCOUT
SMOOTH AMBLER
STRIGHT BOURBON WHISKY
Aged 7 years
Bottled 2015
Batch No,143
700ml 49.5%

グラス:オープンナップ スピリッツ アンビアント
場所:BAR飲み@キャパドニック
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:リッチでスムーズな香り。メープルシロップ、チョコレートクッキー、熟したバナナ。豊かな甘みのある樽香、木材の削りカス、ドライなウッディネス。

味:マイルドでコクのある口当たり、メープルシロップやフィナンシェ、チェリーのシロップ漬け。甘みの奥にほのかな酸味が感じられる。
余韻はウッディでスパイシー、やや樽が強いものの、柔らかいタンニンとひりつく刺激がふくよかな甘みとともに長く続く。

チャーオーク系フレーバー主体だが口当たりのまろやかさ、コク、えぐみの少なさでバランスが良い。度数も約50度と飲みごたえがある、オーソドックスなグッドバーボン。少量加水すると余韻の刺激が軽減されるが、ドライさは残る。


「これ、この前の試飲会の時に良いなと思ったバーボンなんですよ。」そう言って、マスターが勧めてきた現行品バーボン。
そう言えば以前別なBARでも勧められたのですが、その時は飲まずに終わっていました。

これも縁、飲ませて頂きますかと1杯注文。
甘く濃厚でありながら、フルーティーさとスパイシーなキレもある、中々しっかりしたバーボンです。やや樽感が強くもありますが、オールドバーボンに通じる要素もあり、これは確かに現行品の中ではよく出来ています。
マッシュビルはコーン60%、ライ36%、モルト4%でライ比率多めの構成。作り手は2009年に創業したクラフトメーカーである、スムースアンブラー スピリッツ社。。。

って、7年熟成で2015年ボトリングだと計算合わないぞという素朴な疑問。
このリリース含め、少なくとも2015年に同社からリリースされた原酒は外部から買い付けたもので、買い付け先の蒸留所はインディアナ州のMGP。ここはディアジオを筆頭に数々のメーカーが原酒を買い付ける大型蒸留所。そりゃ安定してますわなーというオチもあったりします。


アメリカンウイスキーの歴史を振り返ると、かつては多くの蒸留所があったものの、買収と効率化が進んで一つの蒸留所で多くの銘柄を展開している状況は愛好家間では有名な話。
他方、近年増えているクラフト勢は実体のない蒸留所やスモールバッチを名乗りながら、買い付けた原酒を使うだけのボトラーズとして活動しているメーカーも少なくありません。(勿論コーバルなど、自社蒸留で活動するメーカーも増えています。)

まあ美味けりゃ良いとも思うのですが、そこは訴訟大国アメリカ。少なからず問題になっているようで、クラフトを名乗れる基準や、生産経路の透明化を求める声もあるそうです。
なんだかどこかで聞いたような話。法律の抜け道はどの国にもあるんですよね。

なおスムースアンブラー スピリッツ社は、ウイスキーの蒸留以外にジンの蒸留も行うなど、今後に向けた準備を進めている模様。オールドスカウトのラインナップにおいては、熟成年数の異なる10年に加え、アメリカではシングルバレルや11年熟成のライウイスキーもリリースされているようです。
日本に入っている10年はマッシュビルがコーン多めの配合となるだけでなく、飲むと樽の仕様も異っている印象を受けます。少しもさつく口当たり、紅茶を思わせる香り、ナッティでドライ、樽感は7年の方が甘みと共に強く、10年はバランス寄りですがえぐみも少々。個人的には7年の方がよく出来ていると感じています。
今後出来上がってくる自社蒸留製品の出来はどうか、楽しみな蒸留所の一つです。

フォアローゼズ シングルバレル プライベートセレクション 2017 8年 OBSV 61.9%

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FOUR ROSES
SINGEL BARREL
PRIVATE SELECTION
Aged 8 years 8 m
Bottled 2017 Sept
Recipe Selected OBSV
700ml 61.9%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後2ヶ月程度
評価:★★★★★★★(7)

香り:溶剤的な刺激のある香り立ち、時間経過で甘みが開き、ウッディでメロー、チャーオークのキャラメルやチョコレート、奥から植物っぽさ、微かにジンジャー。

味:パワフルでメローな口当たり、クリーミーで甘酸っぱい。シロップ漬けのチェリーや熟した皮付きオレンジ、フルーティーさのある新樽フレーバー。 
余韻はドライでスパイシー、程よいウッディネスをキャラメルの甘みが覆うように広がり、長く続く。

やや溶剤的な刺激が最初に飛び込んでくるが、その後はチャーオークのパワーのある甘み、果実のニュアンスも感じられるフルボディで旨いバーボン。ロックにすると刺激が和らぐだけでなくクリーミーさと味のふくらみ、甘みが増して美味しく楽しめる。例えるなら、棘のある薔薇のような1本。


当ブログイチオシの現行品バーボン銘柄と言っても過言ではない、フォアローゼズ・シングルバレル・プライベートセレクション。
日本に正規輸入はされておらず、蒸留所の限定品か、現地のショップが詰めたものを購入するかが現在の主な入手経路。今回のボトルはアメリカのリカーショップBevMoのボトリングで、マッシュビルはコーン60%、ライ35%、モルト5%、レシピパターンはOBSVとする仕様となっています。

このレシピパターンの4文字のうち注目するのは2番目の文字と4番目の文字。(1番目と3番目は全部同じなのです。)
2番目にはマッシュビルの違いでBとEの2種類が、4番目には酵母の違いでV、K、O、Q、Fの5種類があり、そこに樽ごとの熟成期間を加えて、それぞれで香味の違いを生み出す要素となっています。※下記参照。
今回のVはdelicate fruitiness というタイプ。色から感じる通りどっしりとした樽感、メローな甘さの上にスパイシーな刺激と合わせて繊細なニュアンスが感じられ、時間経過で馴染んでいく様がテイスティングで感じられました。

このピリッとした刺激はライ比率が多いことに由来するのか、強い樽感にの中に華やかさがありつつもっさりしすぎない、いいアクセントになっています。

(フォアローゼズ蒸留所の熟成庫。均一なサイズ、高く積まれた樽の数々がスコッチのそれと異なるシステムを感じさせる。Photo by T.Ishihara)

さて、このプライベートセレクション。フォアローゼズのコミュニティに入れば樽を購入することも出来るようなのですが、先に書いたように日本のメーカーがボトリングをしたことはありません。
そんな中、つい先日酒類輸入業者の田地商店さんが現地ショップ向けボトルの在庫を並行輸入し、少量ですが信濃屋を通じて国内に展開されはじめました。

レシピ違いを含めて樽ごとの違いが大きいバーボンであるため、これまで自分が飲んで来たものと同等のクオリティかはわかりませんが(ちと色が薄いのが気になる。。。)、これで味がいいバーボンだと評価が広まり、メーカーが動いて日本でも安定してリリースされるようになると良いなと。
特にその手の動きが活発な酒販業者としては、ビックカメラさんやリカマンさんあたりに期待しています(笑)。


※レシピ表記の意味
1番目(フォアローゼズ銘柄である表記)

2番目(マッシュビル)
B:コーン60%、ライ35%、モルト5%
E:コーン75%、ライ20%、モルト5%

3番目(ストレートバーボンを意味する)

4番目(酵母の違いによる酒質のキャラクター)
V:Delicate fruitiness
K:Slight spice
O:Rich fruitiness
Q:Floral essence
F:Herbal essence

ブッカーズ 7年 1984年蒸留 ジムビーム 62.3%

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BOOKER'S
Aged 7 years 5 month
Distilled 1984
Bottled 1991-1992
750ml 124.6Proof

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:4~5ヶ月程度
評価:★★★★★★(6-7)

香り:ツンとして強い刺激を伴うメローな香り。奥からチョコレート、キャラメル、シロップ漬けのチェリー、微かに植物を思わせるニュアンスが花の香りに繋がる。時間経過で刺激よりも甘みが優位に。

味:パワフルで甘酸っぱいコクのある口当たり。キャラメルやチェリー、ほのかにブラッドオレンジ、余韻にかけて力強く広がる。
余韻はスパイシーでウッディ、ほのかにえぐみ。キャラメルを思わせるメローな甘みを伴い長く続く。

王道的なハイプルーフバーボンだが、オールドバーボンらしく単にパンチが強いだけでなく、どこかコクのある甘みを備えている。加水すると香味の刺激が和らぎ、マイルドで香味の広がりが感じられる。 ロックも同様に氷に負けない甘みとボディがある。


ジムビーム社のスモールバッチシリーズ、プレミアムバーボンの筆頭とも言えるブッカーズ。
60%オーバーのまさに樽出しというハイプルーフな仕様、そしてわかりやすくパワフルな味わいに、ファンの多いバーボン銘柄の一つです。
一昨年年末くらいには、大幅値上げであるというニュースが本国であったと思えば、昨年中は日本への輸入が止まるとか、度数の仕様が変わるとか色々噂はあった銘柄。ですが、今の所安定して供給されているようです。

同銘柄の発売は1988年。そのブランドのはしりは、当時の蒸留所責任者であったブッカー・ノウ氏が、知人などへのプレゼントとして、樽だしの原酒を配っていたことが始まりと言われています。
ブッカー氏の考えは、バーボンは樽出しが一番うまいというもの。例えボンデッド(50%)であっても、加水が行われていればボトリングまでの間に失われてしまう香味がある。バーボンとしての魅力を最も味わえるのは、やはり樽出しあるいはそれに近い状況を維持した上で、飲む直前に加水なり手を加えるべきと考えていたようです。

確かに、自分が持っているミニ樽であっても、樽から出した直後の味わいは、その後消えてしまうような繊細な幾つかのニュアンスを含んでおり、それが美味しさに繋がっているとも感じます。
その香味が織りなす多彩さを味わえるのは最高の贅沢。蒸留所責任者である同氏の理想が体現され、当時のオフィシャルラインナップとしては珍しいバレルプルーフのバーボンが発売されるのは、自然なことだったのかもしれません。


さて、ブッカーズは6〜8年間熟成させた原酒の中で、ピークを迎えた樽を選定、何十樽かを混ぜ合わせてボトリングするスモールバッチバーボンです。
現行品も仕様はほとんど変わっておらず、相変わらずパワフルな味わいなのですが、甘みにコクがたりないというか、ドライ寄りというか、樽由来の渋みが増えたというか。。。他のバーボン同様かつての香味から変化が見られます。

ブッカーズブランドでは発売当時から数年間は、ブッカーノゥズ(Booker Noe's ※通称:ブッカーズ ノエ)というラベルも並行して展開されており、こちらはティンキャップのブレンデッドのようにぱっと見わかるオールドボトル。人気があってオークション等で競争激しい銘柄なのですが、対して今回レビューする同時期流通のブッカーズは時期が判定しづらいのか、前者ほど高額な戦いにならない傾向があります。

両ブランドの違いは定かではないものの、原酒は同じジムビームのバレルプルーフ。まあ全体的にブッカーノゥズの方が多少味がいいような気もしますが、そもそも90年代以前流通のバーボンでハイプルーフは大概うまいんです。
そんなわけで、ブッカーノゥズは手が届かないけど、美味しいハイプルーフバーボンを家飲みしたいという方は、ロットナンバーや付属パンフデザインの違い、後はラベルの微妙な違いから、当時のブッカーズを探してみるのも一案です。

エヴァンウィリアムズ 12年 101Proof 50.5%

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EVAN WILLIAMS
Aged 12 years
101 Proof
750ml 50.5%

グラス:グレンケアンテイスティング
場所:自宅
時期:開封直後
評価:★★★★★(5-6)

香り:やや渋みのあるウッディネス、キャラメル、焦がした焼きプリン、ポップコーンのような香ばしい穀物香。スワリングするとセメダイン系の溶剤感やトーストの酵母。ツンとした刺激を伴う。

味:ほのかに酸味を伴うチャーオークのフレーバー、シロップのような甘み、ウッディなタンニン、チョコレートクッキー。
余韻は口当たり同様ベタつきのある樽感と、オレンジママレード、柑橘系のほろ苦さを感じる。

飲み口はメローで角が取れて適度な熟成感があるが、樽の質の関係か中間から香味にバラツキが目立つ。加水するとオレンジ、絞った柑橘の皮のようなニュアンスが強くなる。ロックも同様。


ヘブンヒル蒸留所で作られている、ケンタッキー州でのバーボンウイスキーの創始者の名を冠したブランド。もっとも、創始者の作った蒸留所は遥か昔に消滅しており、メーカーも設備も異なるもの。ブランドのみが1900年代に入って復活したという、その他のバーボンと同じような流れになります。

そのブランドはノンエイジのブラックラベル、最短熟成となる4年熟成のボンデッド、最長熟成の23年。他いくつかのグレードがあるわけですが、その中でも一番美味いと思うのが23年であることに異論の余地は無いとしても、個人的にもっともスタンダードなバーボンと感じているのが、この12年熟成です。

12年熟成品はこの10年間で2回ほど代替わりをしており、以前はラベルが艶やかな赤色で、Since 1783やKentcky 1st distillerというブランドの創業年を示す記載がありましたが、現行品の面ラベルは12年表記のみとなっています。
なんていうか上述の状況の通り、紛らわしい説明なので徐々に省いてきているのかもしれません。
当時のボトルは安価な割に味が良く、2000円くらいで美味しく飲みごたえのあるバーボンだったらエヴァン12年かターキー8年でOKというのが自分の中での評価でした。

もっとも最近は他のブランド同様にライト化が進みつつあり、特にヘブンヒル産の現行品は火災消失からの蒸留所切り替えによる影響を大きく受けているとも感じます。
どうフォローしても味の違いは。。。
また、10年以上の熟成原酒が不足気味という声は現地見学を行なったウイスキー仲間の話。12年熟成品の維持は中々苦労しているようです。(2000円台で買えていたのは日本だからという話も。最近は3000円台に値上がっていますが。)


今回も自宅樽でのバーボン熟成用にスタンダードなボトルを調達して、補充してみました。
これで4リットル弱くらいになりましたので、あと入れるとしたら1銘柄くらい。適当に現行品のみをブレンドしているのですが、いい具合にコクと複雑さが付与されてきて美味しくなってきました。
最近現行品のバーボンを飲む機会なんてなかったので、勉強にもなって一石二鳥です。

ジョージディッケル 9年 ハンドセレクテッドバレル 51.5% ブラインド

カテゴリ:

GEORGE DICKEL
HAND SELECTED BARREL
Aged 9 years
Gallenstein Selection No,1
Release 2015
750ml 51.5%

【ブラインドテイスティング解答】
地域:アメリカ 
蒸留所or銘柄:ウッドフォード系
仕様:バーボン、加水
熟成年数:6年程度
蒸留時期:近年
樽構成:新樽
度数:46%程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:チャーオーク系のアロマ、キャラメルソース、くるみ、えぐみと溶剤っぽい刺激が少々。スワリングしているとハーブ系のアロマもほのかに感じられる。

味:コクと刺激のある口当たり。キャラメルの甘み、アーモンドや胡桃、薄皮のついたナッツを思わせる苦味と軽い香ばしさ、ほのかに焦げたようなニュアンス。ボディ感あり、余韻はドライで心地よい刺激が長く残る。 

アメリカン系のフレーバー構成。樽感は上質とは言い難いが、加水の割にボディがしっかりとあることと、安定した味わいであるため蒸留方法に特徴のある大手メーカーの作ではないかと推測。経験不足故に銘柄までは絞りきれなかった。
 

先日ウイスキー仲間のIさんから出題頂いたブラインド。
最近日本にも並行輸入されている、テネシーウイスキー、ジョージディッケル蒸留所のスモールバッチ。ハンドセレクテッドバレル。今回のアイテムは現地で販売されているPBとのことです。

さてこの後、何を語るにしてもテイスティングでミスリードしているので、まずはそこから正さなければなりません(笑)。

というのも、
・あまり強くない平均的な樽感。
・特徴的な甘みと柔らかい飲み口。
・飲み口に対して多少刺激が残っている。
と感じた各要素から、6年くらいの標準的な熟成期間の原酒を46%くらいまで加水して整えたのではないかと。それ故度数の割にボディが残っているなと感じていました。

しかし実際の加水は51.5%にとどまるもので、刺激はそこからくるもの。この度数ならボディの厚みは標準的で、特筆して厚みがあるという感じではありませんね。
一方で度数を感じさせない柔らかい飲み口や特徴的な甘さは、この蒸留所の個性とも言えるコーン比率の高い原料比(コーン84%、ライ麦8%、大麦8%)と、サトウカエデの炭に1週間浸す独自のチャコールメローイング製法からか。
少しえぐみのある樽香が、近年系のニュアンスにも感じられます。

ジョージディッケルは加水のボトルこそ何度か飲んだことがあったのですが、50%を越えるハイプルーフは初めて。今回は度数を読み違えたところから、ミスリードが広がった部分はあるものの、仮にわかっていたとしてテネシーウイスキーにたどり着けたかどうか・・・。このウイスキーに関する経験の浅さが、随所に出てしまったテイスティングと言えます。


ちなみに、今回貴重なボトルを提供頂いたIさん曰く、この出題はあえて自分が飲んでなさそうなところを狙って出題されたのだとか。
見事に手のひらで踊らされた感がありますね(笑)。
ですが、非常にいい経験になりました。ありがとうございました!

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