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カテゴリ:バーボン

ジャックダニエル シングルバレル バレルプルーフ 65.85%

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JACK DANIEL'S
SINGLE BARREL
BARREL PROOF
Bottling date 2017.1.31
Lot No, 23 Barrel No,17-0600
750ml 65.85% 

グラス:SK2
場所:自宅(サンプル@T.Ishihara)
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★(6) (!)

香り:ハイトーンでメロー、刺激の強い香り立ち。キャラメリゼやチョコチップクッキーを思わせる甘くほろ苦いリッチなアロマ。ハーブや幾つかのスパイス、焦げた木材のえぐみも感じる。

味:ハイプルーフらしく強いアタック。ねっとりとした甘みとスパイシーな口当たり。オーク由来のバニラ、メープルシロップ、微かに青みを残す植物感、シロップ漬けのチェリー を思わせる甘酸っぱさもある。
余韻はハイトーンでスパイシー。ヒリヒリとした刺激の裏に、染み込むようなタンニン、えぐみ、ドライで長く続く。

リッチでパワフル、樽香も豊か。加水するとメープルシロップの甘さ、焦げたウッディネス、メローな味わいがさらに際立つ。また、ロックでも味わいは長く持続する。
外連味のない、ジャックダニエルらしさをダイレクトに味わえる佳酒。


日本未入荷、ジャックダニエル・シングルバレルのバレルプルーフ、カスクストレングスです。
バーボンでは加水されているモノよりハイプルーフのほうが香味が豊か。同じ度数で飲むにしても、飲む直前に加水したほうが多彩な味わいが感じられるとされています。

それは勿論、テネシーウイスキーであっても同様です。
これまで、ジャックダニエルから47%加水のシングルバレルはリリースされていましたが、単一樽と言ってもやはり加水では。。。そんな中、度数60%を大きく越えるバレルプルーフがリリースされたのは2015年8月のこと。コアな愛好者からすれば、念願の1本だったことと思います。
かく言う自分も日本への並行品入荷を密かに楽しみにしていたところ、ウイスキー仲間のT.Ishiharaさんがお土産にと、現地で買い付けたボトルをおすそ分けしてくださいました。
(ジャックダニエルの仕込み水、鉄分を全く含まないというケーヴスプリングの湧き水"ライムグリーンウォーター"の清らかな流れ。 Photo by T.Ishihara)

ジャックダニエルのキャラクターは、ベリーなどの甘酸っぱさよりもチョコレートやバニラなど樽由来の甘みがしっかりついているという印象があります。
これは様々に工夫されている樽もさることながら、同蒸留所オリジナル、サトウカエデの炭を用いてスピリッツを濾過する、チャコールメローイング製法によるところもあると思われます。
こうしたフレーバーには、上述の甘みに直結するポジティブな要素に加え、焦げたような苦味、植物っぽさ、えぐみなど、ありすぎるとマイナスになるものも含まれており、加水調整無しのシングルバレルというだからこそ、それらがダイレクトに飛び込んできます。

外連味のない香味、とはまさにこういうことを指すのでしょう。良いも悪いも含め、ありのまま。しかし全体的にアンバランスというわけではなく、それらを含めて楽しめる味わいに仕上がっています。
通常品と飲み比べると、原酒単体が持つジャックダニエルらしさがどこに活かされてるのか、その指標となるボトルでもあります。
飲める機会があれば・・・あるいは現地に行く機会があれば、オススメしたい1本です。

ハーシュ セレクション 25年 スモールバッチリザーブ 43%

カテゴリ:
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HIRSCH SELECTION
Small Batch Reserve
25 years old
Kentucky Straight Bourbon Whisky
750ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml以上
場所:自宅
時期:開封後3ヶ月程度
評価:★★★★★★★(7)

香り:艶のある濃厚で甘い香り立ち。トースト、メープルシロップ、林檎のカラメル煮、ドライベリーを思わせる酸味や、チャーオークの苦味を伴うウッディネス。充実したアロマ。 

味:とろりとした口当たり。メープルシロップの濃い甘みと焦げたオークの苦味、シロップ漬けチェリー、ダークフルーツジャム、まるで長熟コニャックのような甘みと濃厚さだが、鼻腔に抜けるパン酵母を思わせるアロマがバーボンであることを主張する。
余韻はビターで程よくドライ。柔らかいウッディネスとオークの甘いバニラ香が染み込むように残る。

25年というバーボンの熟成期間では一つの到達点とも言える、長熟のバーボンウイスキー。濃厚な飲み口で、多少ベタつきのある甘さも感じるが、加水調整によるまろやかなタンニンが心地よい。
ロックも悪くないが、このバーボンはストレートか少量加水でメローな味わいを楽しみたい。勿論葉巻との相性もGOOD。

1990年代から2000年代初頭にかけてリリースのあったプレイスインポート社のハーシュ・セレクション。
同社は蒸留所を所有せず、原酒の買い付けでリリースを行なっていたメーカーの一つ。そしてハーシュと言えば、ウイスキー愛好家の間ではペンシルベニア州の閉鎖蒸留所、幻のミクターズ蒸留所の原酒で作られているとして有名ですが、同銘柄でミクターズの原酒とされているのは16年で、その後リリースされた20年はアメリカンウイスキーで出所不明、今回の25年はウィレットだと言われています。

他方、このウィレット蒸留所も1980年代に蒸留を休止しており、その後は別途買い付けた原酒とストックを消費してのリリースを展開。今回のハーシュに使われた原酒も、そうした中で樽売りされたものでしょう。
ウィレットで蒸留が再開されたのは2012年のこと。近年は休止前のストックが枯渇してしまったのか、再開後の原酒?と思われる短熟のバーボンがリリースされています。(あるいはこれも買い付けか?)
いずれのせよ、このハーシュ25年も16年同様に今は亡き時代の忘形見ということに・・・。

テイスティングの通り、オールドバーボンの艶のある甘み、濃厚なフレーバーが実に旨い。先日紹介したエヴァンウィリアムズ23年の、ハイプルーフで背中を叩いて元気付けられるような味わいとは異なる、まったりとした飲み口だからこその酔い心地に包まれる1杯です。

以下、雑談。
昨晩はバーボンの日でした。というかバーボン以外は考えられませんでした。
日本時間5月29日早朝に届いたビッグニュース、佐藤琢磨選手による日本人初のインディ500優勝。
F1時代から応援していただけでなく、2012年インディ500、ファイナルラップでのクラッシュがあったので、尚更嬉しかったのは自分だけではないと思います。

それこそ、仕事を休んででもニュースと動画を梯子したかったのですが、それは叶わず。。。帰宅後はバーボンと、チェイサーには勿論ミルクを片手にPC前に噛り付きました。(この組み合わせ、カクテルにもあるだけに中々旨いです。)



まさに偉業、佐藤琢磨選手おめでとうございます!
それにしても、日本語実況の混乱とその後のグダグダっぷりが微笑ましいというか、いや気持ちはわかる(笑)。
月曜日、仕事始めで暗い気持ちを吹き飛ばしてくれる素晴らしいニュースでした!!

エヴァンウィリアムズ23年 1972年蒸留 53.5%

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EVAN WILLIAMS
Kentucky Straight Bourbon Whiskey 
Years 23 old
Distilled 1972
750ml 53.5%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml程度
場所:個人宅@KuMC
時期:開封後1ヶ月以内
暫定評価:★★★★★★★★(7-8)

香り:リッチでふくよか、艶やかに甘い豊かな香り。少し焦げたキャラメル、フローラルな華やかさ、チェリーのシロップ漬け、微かに柘榴のニュアンスも。非常に充実している。

味:リッチな甘みのある濃厚でパワフルな味わい。キャラメルとドライベリー、林檎のカラメル煮、濃く入れた紅茶。舌あたりにベタつく感じと、やや焦げたような樽感があるがしつこく残らず余韻に消えていく。

華やかかつ濃厚でパワフル、長熟ハイプルーフバーボンの魅力が詰まった1杯。少量加水すると、ベリーや花を思わせるさらに華やかな香味が開く。


個人的に、美味いバーボンは?と聞かれたら、まず出てくるのがエヴァンウィリアムズ23年です。
時代的には焼失前の旧ヘブンヒル蒸留所での製造にあたり、スコッチモルトに対抗したのか1980年代から1990年代あたりまではこうして単一蒸留年度の表記のある珍しいリリース形態。自分は全ての年度を体験できているわけではありませんが、それぞれに異なる魅力があると聞いています。

勿論、これ以外に美味いバーボンはいっぱいあります。
現行品で衝撃を受けたフォアローゼスPBは記憶に新しく、今回のボトルを含む90年代に流通した各種長熟、ヴァンウィンクルとか外さないですね。
それ以前のオールドバーボンではヘブンヒル系列、ジムビーム系列、ターキーなどなどもうだいたい美味い。特有の赤い果実風味、うっとりするような艶やかな甘みがあって・・・と話が逸れましたが、その中でもエヴァンウィリアムズ23年はまず名前が出てくる濃さ、パワーがあります。
家に1本は開けておきたいと思っているのですが、最近その手のバーボン相場は青天井。なんとも世知辛い世の中です。

エヴァンウィリアムズ23年は、今回テイスティングしたトールボトルから、2000年前後に、上記写真のややずんぐりとした形状に変化。この時代のボトルは単一蒸留年度縛りが無くなったためか、同じベクトルでありつつも、香味のバランスが良くなった印象。例えばこの1972年蒸留のエヴァンは、樽由来のニュアンスが強く、リッチな味わいながら口当たりでベタつく感じがあります。
どちらを好むかは人それぞれだと思いますが、間違いなくバーボン好きには堪らない旨さがあるということに違いはありません。

なお、2000年前後に切り替わったラベルの上にシルクプリントでEvan Williamsの記載がありますが、近年流通ではこれが無くなり紙ラベルのみとなります。このロットであれば、今でも酒屋やBARなどで見かける事があります。
トールボトル、シルクプリント、近年流通の3種飲み比べとかやってみたいなーと思いつつ、一体幾らになるのか地味に怖い(笑)。
何れにせよ、長期熟成バーボンの魅力を感じる、古き良き時代の素晴らしい一杯でした。

I.W.ハーパー 12年 43%

カテゴリ:
I.W.HARPER
Aged 12 years 
Kentucky Straight Bourbon Whisky
750ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml以上
場所:自宅
時期:開封1年程度
評価:★★★★★★(5-6)

香り:華やかで甘い香り立ち。ケーキシロップのかかったホットケーキ、ビスケット、樽と穀物由来の甘いアロマに微かにドライオレンジ、若干の酵母っぽいニュアンスもある。

味:マイルドでコクのある口当たり。メープルシロップやカステラを思わせるメローな甘み、軽やかな穀物風味。中間は軽くスパイシーで、すぐに焦げた木材のような苦味が広がっていく。
余韻はウッディでビター、ジンジンと染み込むような刺激を伴い長く続く。

熟成期間ゆえか原料由来の軽さゆえか苦味が目立つが、甘くコクのある口当たりと余韻にかけてのその苦味が、バーボンにおける12年という熟成期間を感じさせる。
ロックやハイボールではさらに飲み口が軽くなり、抵抗なく飲めてしまう。香味のバランスを考えるとオススメはロックで。

メーカーPRでは世界で初めて12年表記のスタンダードとして販売されたという、IWハーパー12年。名前の由来などは公式サイトかグーグル先生を参照のこと。独特のデザインのデキャンタに高級感が漂う1本です。

発売時期は1961年、確かに当時のラインナップを見渡すと、5年、6年などが一般的で、12年ないしそれ以上のバーボンが数多く出てくるのは1980年代あたりからのように感じます。(これには諸々の事情があるのですが。。。詳細は海老沢氏のコメントから推察ください。)
そのため、「世界初の長期熟成バーボン」などと謳うPRもあったりするようですが、1930年代の禁酒法明けには貯蔵され続けていた原酒がリリースされていたり、当時はスコッチウイスキーでもノンエイジのデラックス表記が主流の時代。一般的なバーボンもまた年数表記の流れはまちまちで、長期熟成バーボンが無かったわけではないようです。

バーボンウイスキーはご存知の通り、ただでさえエキスの出やすいチャー済みの新樽に、寒暖差の激しい環境で熟成されることが多いため、スコッチウイスキーよりも早く熟成が進むとされています。
当時J&Bなどのライトなウイスキーが好まれた時代にあって、今より風味が強く、樽感も濃かったオールドバーボンで長期熟成を出そうというのは、事情はさておき中々チャレンジングな事だったように感じます。

ただ、IWハーパーはその点、材料比率でコーンを86%前後と、バーボンの定義では"51%以上"であるところ、コーンウイスキーの定義に該当する"80%以上"まで使用することで、軽やかで甘みのある酒質を作り上げており、抵抗なく飲み進める事が出来たのが他社よりも早く長期熟成バーボンの市場を獲得出来た要素の一つではないかと推察します。

発売当初の12年は飲んだ事がありませんが、1970年代から1980年代に流通したIWハーパー12年は飲んだ事があり。最近のボトルの方が苦味は目立ちますが、そのスムーズでマイルド、しっかりとメローな方向性は今も昔も変わらない。
むしろ、近年のバーボンのライト化が著しい中で、下手にウッディなえぐみや酵母っぽいニュアンスの強いモノを飲むなら、この辺でマッタリ飲むのも良さそうです。


5月6日追記:バーボンにおけるコーンの比率に関して、連邦アルコール法を確認、記事中に誤りがありましたので訂正いたしました。
コメント頂きましたかもさん、ありがとうございました!

誤:コーンの比率が51%以上、80%未満。
正:コーンの比率が51%以上。(上限は特にない。)
※コーン比率が80%以上ウイスキーを分類するのは、どのタイプの樽を使うかどうかで分類されている模様。IWハーパーに使われているのはチャー済みの新樽なので、バーボンとなる。

フォアローゼス 1970年代流通 特級表記 43%

カテゴリ:
FOUR ROSES
Kentucky Straight Bourbon Whisky
(Aged 6 years)
1970's
48ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:小瓶2本
場所:自宅
時期:開封直後
評価:★★★★★★(6)

香り:甘く華やかな香り立ち。シロップ漬けのチェリー、カラメルソース、酵母、ほのかにハーブや植物系のニュアンスを伴うウッディーなアロマ。微かに鼈甲飴のような古酒系の香りも混じる。

味:コクのある口当たりから、メープルシロップ、トーストしたパン、ほのかにドライベリーの甘酸っぱさを伴うメローな甘さ。ボディはしっかりして厚みがあり、度数以上の飲みごたえがある。
余韻にかけて心地よいスパイスとウッディネス、微かに古酒っぽさ。華やかな樽香が喉から鼻腔に届く。

現行品のとってつけたような樽香やボディの薄さはなく、深みとコクのある味わい。ロックでも氷に負けない線の太い香味が楽しめる。

先日、萌木の村の舩木村長から「幸せのおすそ分け」を頂いたフォアローゼスの1970年代流通品。
当時のフォアローゼスは6年表記がネック部分にあった筈ですが、ミニボトルなのでネックラベルが省略されている模様。京橋時代のキリンシーグラムが輸入していることから、同社設立の1972年から、移転するまでの1977年の間に流通したものと考えられます。

このミニボトル、酒屋の倉庫から10ケース、120本出土したとのこと。倉庫保管だけあって状態は非常に良く、開封時から当時のバーボンらしいコクのある甘い香味を存分に楽しむことが出来ました。
また、ほのかに植物っぽいフレーバーが香味に混じっており、これが華やかな樽香と合わさることでさながら薔薇の花のようにも思えてきます。
やはりオールドのバーボンは、現行品とはひと味もふた味も違いますね。

(フォアローゼズの"ダブル"、再留用の蒸留器。連続式蒸留器であるビアスチルで初留が行われた後、このスチルでもう一度蒸留を行う。形状は各蒸留所毎に様々で、スコッチモルト同様に違いを調べるのも面白い。 Photo by T.Ishihara)

フォアローゼスのオールドボトルは自分が飲み始めた頃に何度か酒屋で見かけましたが、手を出さぬまま今日に至っており、これでまたひとつ経験を積むことが出来ました。 
今回に限らず、ブログを通じて様々な繋がりが出来、こうしてテイスティングの機会を頂いているわけですが、それは自分の活動と能力に関心を持ってくださってるという事でもあり、ただただブロガー冥利に尽きる話です。

このフォアローゼスのコメントをまとめている中でも、舩木さんをはじめウイスキー仲間から新たなサンプルを複数頂いております。
実は週明けに風邪をこじらせて鼻があまり効いてないので、さすがにこの状態で新規テイスティングは困難であり、体調を整えたらトライします。
頂いたサンプルは時間がかかっても全て記録し、感想をお返ししますので、皆様今後ともよろしくお願いします。

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