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カテゴリ:アメリカンウイスキー(バーボンなど)

エヴァンウィリアムズ 12年 101Proof 50.5%

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EVAN WILLIAMS
Aged 12 years
101 Proof
750ml 50.5%

グラス:グレンケアンテイスティング
場所:自宅
時期:開封直後
評価:★★★★★(5-6)

香り:やや渋みのあるウッディネス、キャラメル、焦がした焼きプリン、ポップコーンのような香ばしい穀物香。スワリングするとセメダイン系の溶剤感やトーストの酵母。ツンとした刺激を伴う。

味:ほのかに酸味を伴うチャーオークのフレーバー、シロップのような甘み、ウッディなタンニン、チョコレートクッキー。
余韻は口当たり同様ベタつきのある樽感と、オレンジママレード、柑橘系のほろ苦さを感じる。

飲み口はメローで角が取れて適度な熟成感があるが、樽の質の関係か中間から香味にバラツキが目立つ。加水するとオレンジ、絞った柑橘の皮のようなニュアンスが強くなる。ロックも同様。


ヘブンヒル蒸留所で作られている、ケンタッキー州でのバーボンウイスキーの創始者の名を冠したブランド。もっとも、創始者の作った蒸留所は遥か昔に消滅しており、メーカーも設備も異なるもの。ブランドのみが1900年代に入って復活したという、その他のバーボンと同じような流れになります。

そのブランドはノンエイジのブラックラベル、最短熟成となる4年熟成のボンデッド、最長熟成の23年。他いくつかのグレードがあるわけですが、その中でも一番美味いと思うのが23年であることに異論の余地は無いとしても、個人的にもっともスタンダードなバーボンと感じているのが、この12年熟成です。

12年熟成品はこの10年間で2回ほど代替わりをしており、以前はラベルが艶やかな赤色で、Since 1783やKentcky 1st distillerというブランドの創業年を示す記載がありましたが、現行品の面ラベルは12年表記のみとなっています。
なんていうか上述の状況の通り、紛らわしい説明なので徐々に省いてきているのかもしれません。
当時のボトルは安価な割に味が良く、2000円くらいで美味しく飲みごたえのあるバーボンだったらエヴァン12年かターキー8年でOKというのが自分の中での評価でした。

もっとも最近は他のブランド同様にライト化が進みつつあり、特にヘブンヒル産の現行品は火災消失からの蒸留所切り替えによる影響を大きく受けているとも感じます。
どうフォローしても味の違いは。。。
また、10年以上の熟成原酒が不足気味という声は現地見学を行なったウイスキー仲間の話。12年熟成品の維持は中々苦労しているようです。(2000円台で買えていたのは日本だからという話も。最近は3000円台に値上がっていますが。)


今回も自宅樽でのバーボン熟成用にスタンダードなボトルを調達して、補充してみました。
これで4リットル弱くらいになりましたので、あと入れるとしたら1銘柄くらい。適当に現行品のみをブレンドしているのですが、いい具合にコクと複雑さが付与されてきて美味しくなってきました。
最近現行品のバーボンを飲む機会なんてなかったので、勉強にもなって一石二鳥です。

ジョージディッケル 9年 ハンドセレクテッドバレル 51.5% ブラインド

カテゴリ:

GEORGE DICKEL
HAND SELECTED BARREL
Aged 9 years
Gallenstein Selection No,1
Release 2015
750ml 51.5%

【ブラインドテイスティング解答】
地域:アメリカ 
蒸留所or銘柄:ウッドフォード系
仕様:バーボン、加水
熟成年数:6年程度
蒸留時期:近年
樽構成:新樽
度数:46%程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:チャーオーク系のアロマ、キャラメルソース、くるみ、えぐみと溶剤っぽい刺激が少々。スワリングしているとハーブ系のアロマもほのかに感じられる。

味:コクと刺激のある口当たり。キャラメルの甘み、アーモンドや胡桃、薄皮のついたナッツを思わせる苦味と軽い香ばしさ、ほのかに焦げたようなニュアンス。ボディ感あり、余韻はドライで心地よい刺激が長く残る。 

アメリカン系のフレーバー構成。樽感は上質とは言い難いが、加水の割にボディがしっかりとあることと、安定した味わいであるため蒸留方法に特徴のある大手メーカーの作ではないかと推測。経験不足故に銘柄までは絞りきれなかった。
 

先日ウイスキー仲間のIさんから出題頂いたブラインド。
最近日本にも並行輸入されている、テネシーウイスキー、ジョージディッケル蒸留所のスモールバッチ。ハンドセレクテッドバレル。今回のアイテムは現地で販売されているPBとのことです。

さてこの後、何を語るにしてもテイスティングでミスリードしているので、まずはそこから正さなければなりません(笑)。

というのも、
・あまり強くない平均的な樽感。
・特徴的な甘みと柔らかい飲み口。
・飲み口に対して多少刺激が残っている。
と感じた各要素から、6年くらいの標準的な熟成期間の原酒を46%くらいまで加水して整えたのではないかと。それ故度数の割にボディが残っているなと感じていました。

しかし実際の加水は51.5%にとどまるもので、刺激はそこからくるもの。この度数ならボディの厚みは標準的で、特筆して厚みがあるという感じではありませんね。
一方で度数を感じさせない柔らかい飲み口や特徴的な甘さは、この蒸留所の個性とも言えるコーン比率の高い原料比(コーン84%、ライ麦8%、大麦8%)と、サトウカエデの炭に1週間浸す独自のチャコールメローイング製法からか。
少しえぐみのある樽香が、近年系のニュアンスにも感じられます。

ジョージディッケルは加水のボトルこそ何度か飲んだことがあったのですが、50%を越えるハイプルーフは初めて。今回は度数を読み違えたところから、ミスリードが広がった部分はあるものの、仮にわかっていたとしてテネシーウイスキーにたどり着けたかどうか・・・。このウイスキーに関する経験の浅さが、随所に出てしまったテイスティングと言えます。


ちなみに、今回貴重なボトルを提供頂いたIさん曰く、この出題はあえて自分が飲んでなさそうなところを狙って出題されたのだとか。
見事に手のひらで踊らされた感がありますね(笑)。
ですが、非常にいい経験になりました。ありがとうございました!

リトルブック 2017年リリース #1

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LITTLE BOOK
CRAFTED BY FREDDIE NOE
BLENDED STRAIGHT WHISKEY
Batch No,1 "The Easy"
2017 Release 
750ml 128.2proof

グラス:サントリーテイスティング
場所:自宅セミナールーム@TWD
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ウッディで渋みの強いアロマ、メープルシロップやキャラメルアーモンド、ほのかなハーブ、鋭利な穀物感、アルコールのアタックを感じるハイトーンなアクセント。

味:口当たりはウッディでコクのある甘み、焦げたような苦味と粘性、徐々にメープルシロップ、アーモンドナッツの甘みと香ばしさ。パワフルで濃厚な味わい。
余韻は焼きりんごの淡いフルーティーさ、チャーオークのえぐみを感じつつ、スパイシーでドライ。

近年の濃厚系バーボンというチャーオークの味わいが主体。樽が強くスパイシーでややウッディなえぐみが目立つが、ロックや少量加水すると全体的に伸びてメローで多層的な香味がある。


   
リトルブックは、ジムビーム社が作る原酒をベースとするブレンデッドウイスキー。
名前の由来は「ブッカーズ」でお馴染み、先代蒸留責任者であるブッカー・ノウ氏が、その孫であるフレディ・ノウ氏に付けたニックネームであり、同氏が最初に手掛けたウイスキーとのことです。

このウイスキーは、ストレートバーボンウイスキーが主流であるアメリカのウイスキー業界にあって、しかも最大手であるジムビーム社のブランドにあって意欲的、かつチャレンジングな1本と言えます。

その理由は、バーボンではなくブレンデッドウイスキー表記であると言うこと。写真のタグの中に書かれているように、バーボンウイスキーにコーン、ライ、そしてモルトウイスキーをブレンドしており、通常は各原料を混ぜて発酵、蒸留に移るところを別々に作って最後に調整しながらブレンドしたというプロセスか。
ともすれば、現地スーパーでコークハイ用に売られている安価で薄いアメリカンウイスキーと同じジャンルになりかねないモノをガチで作ったという感じ。
例えるなら、トリスと響、くらいのトーンの差はあります。

(ジムビーム蒸留所にて、故ブッカー・ノウ氏の銅像。自身の孫の挑戦はどう写ったのだろうか。Photo by T.Ishihara)

このブレンデッドウイスキーの詳細な原酒構成は
・バーボンウイスキー(4年熟成)
・コーンウイスキー(13年熟成)
・ライウイスキー(6年熟成)
・モルトウイスキー(6年熟成)
2年以上の熟成を経ているため、それぞれストレート表記が付く原酒。ただ、補足の必要があるのが、スコッチのそれと異なる連邦アルコール法における整理と条件です。

まずブレンデッドウイスキーは、上記何らかのウイスキーを20%以上含むものとされています。(50%以上の場合、ブレンデッド◯◯表記となるので、今回単一のものはどれも50%未満か。)
加えて、同法におけるモルトウイスキーは大麦が原料の51%以上であれば名乗ることが出来、他のコーン、ライも同様に最低ラインとなる比率や樽の条件が定められています。
蒸留方法もポットスチルの2回蒸留とは限らず、つまりスコッチ的なブレンデッドとは異なる構成であるわけですが、自分のようなスコッチ側を主軸にする人は勘違いしやすいかもしれません。

実際その風味はいかにもバーボン的。コーンで柔らかさ、ライで華やかさ、モルトで弱くなりがちなコシの強さ、飲みごたえをベースとなるバーボンに付与しようと狙ったのかもしれませんが、樽が強くパワフルで、ストレートで飲むと混ぜられたというそれぞれの原酒の影響は感じ取りにくいという印象を持ちました。
ただ、少量加水すると樽感や度数とのバランスが取れ、香りも開いて「なるほど」と思わせる要素は確かに感じられます。

アメリカンウイスキーの代表格であるバーボンウイスキーは、蒸留方法と樽の制限等ゆえ、香味が似通ってしまうことが良さでも弱点でもあると、度々語られています。
リトルブックのファーストリリースはその枠こそ越えてはいないものの、先代とは異なるスタイルで新しい可能性を模索した、今後に期待したいチャレンジングなリリース。
現地ウイスキー関連雑誌が「将来のために確保すべき」と評価していたそうですが、それはフレディ氏の挑戦と新しい可能性を評価してのことではないかと思うのです。

追記:このボトルはTWDメンバーのAさんが、アメリカを旅行した際に購入してきてくださったもの。貴重なボトルをありがとうございました!

ワイルドターキー レアブリード バレルプルーフ 58.4% 2017年リリース

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WILD TURKEY
RARE BREED
Barrel Proof
2017's
700ml 58.4%

グラス:グレンケアンテイスティング
場所:自宅
時期:開封後1ヶ月程度
評価:★★★★★(5-6)

香り:メープルシロップとナッツを思わせる甘いアロマ、焦がした穀物、ジンジンと鼻腔を刺激するチャーオーク香。奥からほのかにハーブや青みがかった植物、生木っぽい香りも感じられる。

味:パワフルなアタック、口内をビリビリと刺激するスパイシーさ。キャラメリゼ、少し焦げたワッフル、口の中でジワジワとコクが出てくるよう。
余韻はハイトーンな刺激と少しべたつきがある。キャラメルの甘み、ウッディなえぐみがタンニンとともに残る。

パンチはかなり強いものの、熟成感、樽由来の甘みとも最低限必要な範囲で備わっている。少量加水するとマイルドな飲み口やメープルシロップのような甘みを引き出せる一方、ロックも悪くないが、氷に負けるのが早い気がする。


ワイルドターキーの樽出し原酒を、加水せずバッティングして仕上げるレアブリード。
昨年ひっそりとパッケージリニューアルが行われ、ビッカビカの金色の外箱が白地のデザインに、1990年代のレアブリード及び1855リザーブ発売から続いていたボトルシェイプも、少し角ばったようなデザインに変更されています。
(1月1日から輸入元が明治屋にも変わってますね。)

では中身はというと、値段なりではありますが、上位グレートとなるラッセルズリザーブ10年に通じるコクと甘みがあり、樽感に嫌な要素が少ない、意外と楽しめる刺激強めなオーソドックスバーボンという感じ。
刺激の強さはワイルドという単語がしっくりくる構成で、ここは旧ボトルより強くなっているような。。。また、ドライだった樽感も少し濃くなった印象です。

まあ初期ボトルと比べると、樽感はともかくコクが足りないので、下手に樽感を強くするのではなく、酒質を厚くして欲しいというのはレアブリードに限らずターキー全般に思うところでもあります。
3月には新商品の「ケンタッキースピリッツ」が発売されるようですが、これはどう仕上がってくるでしょうか。


今回なぜレアブリードの現行品を買っているかというと、それは先日から始めた自宅樽でのバーボン追熟、その度数調整に使うため。経験上ですが、50%を超えていないと樽に負けやすいので。

そんな中、ふと気づいたのがコルクキャップの変化。
以前は写真右側のように差込口の角を削って丸くしてあったのですが、その工程が省かれてダイレクトな切り口になっています。
これ、差し込みづらいだけじゃなく、折れたり欠けたりしやすいんですよね。自分で削れって話かもしれませんが、中身の構成は好みや作り手の解釈と割り切っても、こういうところはユーザー視点に立って欲しいなーと思います。

ワイルドターキー 8年 101proof 50.5%

カテゴリ:
WILD TURKEY
Kentucky Straight Bourbon Whiskey
Aged 8 years
1000ml 50.5%

グラス:グレンケアン
場所:自宅
時期:開封直後
評価:★★★★★(5)

香り:スパイシーでナッティ、バニラとウッディなえぐみ。ツンとした刺激のあるウッディさ、新築の家具を思わせる溶剤香、ほのかにライムやハーブのアクセントも感じられる。

味:メローな口当たり、スパイシーな刺激も感じられるがボディは軽め、徐々に焦げ感とウッディな苦味を伴う。
余韻はドライでスパイシー。チャーオーク香が長く続く。

ロックにすると滑らかで飲みやすい、非常にマイルドな味わいになる。これはこれで何も考えないで飲むなら良いかもしれないが、個性はぼやけてしまう。何よりボディ、奥行きの軽さは時代のトレンドなのだろうか。


最近はめっきり個性もボディも軽くなってしまった、ワイルドターキー。過去何度か記事にしている、消費者に向かってメンチを切っていた威勢のいい時代は遥か昔。
当ブログの読者からは、マイルドターキーなどともコメントされているそれですが、正面を向いていたターキーのイラストが横向きとなり、絵柄がシャドーとなって、まるでその味わいの変化と比例するかのようなデザイン遍歴であることは、果たして偶然の一致なのかと感じてしまうほどです。

さて、昔を懐かしむのはこれくらいにして、現行品に限ってターキーを見ていくと、8年表記のターキーは2000円少々で購入できるバーボンの中では案外よく出来ている1本。実は一部市場ではNAに置き換わっているそうで、限られた市場のみで流通しているボトルという話です。
飲みごたえ、甘さとウッディネスのバランス、スパイシーさ。コクの薄さや樽のえぐみは如何ともしがたいものの、ストレート以外のロックやハイボールという飲み方であれば、中々楽しめるボトルと言えます。

特に2000円代の価格帯のバーボンでは、以前はエヴァンウィリアムズ12年を買っておけば良かったものの、そのエヴァン12年も値上がり&ラベルチェンジして味が変わってしまいました。その他の銘柄とも比較しつつ冷静に見て行くと、ターキー8年は現行品の中では頑張っている方なのかなと思ってしまいます。
(追記:輸入元がサントリーから明治屋に変更となるに合わせ、ターキーの値上げが昨年12月下旬に告知されていました。明治屋扱いのボトルは2000円代後半とのこと、これは世知辛い。。。コメントでの情報ありがとうございます。)

現在このターキー8年を中心にマイ樽熟成を進めていますが、これがどう育つかも今年1年間の楽しみです。

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