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カテゴリ:クライヌリッシュ

クライヌリッシュ ブティックウイスキー 50.6% Batch No,2

カテゴリ:
CLYNELISH
BOUTIQUE-Y WHISKY 
Batch No,2
Release in 2013
500ml 50.6%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:ブラインドサンプル@Wennyさん
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

【ブラインド サンプルB】
地域:ハイランド
銘柄:ベンネヴィス
年数:20年程度
流通時期:2010年代
度数:48〜50%
樽:バーボンホグスヘッド
仕様:シングルカスク

香り:干草や乾いた麦芽のドライなアロマから、乳酸系の酸味、キウイフルーツや人工的なパッション香、時間経過でおしろいを思わせる甘みも感じられる。

味:少し水っぽさのある口当たり、バニラ味の風邪薬シロップ、おしろい、オーキーで黄色い果実味。後半にかけてヒリヒリとした刺激、ケミカルな甘みも伴う。
余韻はドライでほろ苦く、乾いたウッディネス。オーキーな華やかさの残滓を伴い長く続く。

ハイランド系の酒質と熟成感。人工的なニュアンスのあるフルーティーさとおしろいを思わせる麦感は、度数落ちホグスのベンネヴィスだろうか。同系統のフレーバーを出すものとしてはアイリッシュにしては麦系の香味が厚く、ロッホローモンドにしては熟成が長い印象。


リカーショップ、マスターオブモルトがリリースする、ブティックウイスキーカンパニーブランドのクライヌリッシュ。スペックの詳細は明かされていないものの、度数、樽、熟成年数、流通時期などの諸条件は、そこまで大きく外してはいないと思います。蒸留は90年代前半で、ボトリング本数から、樽はホグスヘッドでしょう。

しかしいただけないのが、蒸留所に結びつく特徴の捉え方。今回は白粉っぽい厚めな麦芽風味以外に、人工的なニュアンスのある甘み、リキュールやシロップのような果実味を強く拾ってしまい、こりゃ多少麦感もある90年代の前半から中頃くらいのベンネヴィスかなと。結果は大外し、麦系が強いクライヌリッシュだったワケです。
地域指定ハイランドと言えば予想は近いようですが、正直猛省ですね。

正解発表の後で改めて飲んでみると、ああ、これはクライヌリッシュだよというワクシーで白粉っぽい麦感の方が強く感じます。こんなにわかりやすいキャラクターだったのに、ピントが合わないとこうもズレる。
これが情報を飲むということであり、どこにフォーカス出来るかというブラインドの難しさ。まだまだだぞと良い刺激を頂いた出題でした。ありがとうございます!

クライヌリッシュ 44年 1972-2016 GM レアオールド 42.2%

カテゴリ:
CLYNELISH
Gordon & Macphail
Aged 44 years 
Distilled 1972
Bottled 2016
700ml 42.2%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅セミナールーム@TWD
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★★(7-8)

香り:キャラメルや濃いはちみつを思わせる甘い香り立ち。麦芽香は樽香と混じってシフォンケーキのようで、スワリングでスモーキーなピート香が開く。時間経過でアプリコット、リンゴのカラメル煮、ドライでやや枯れたようなニュアンス。

味:マイルドでとろりとした口当たり。やわらかい麦感、熟したバナナ、キャラメル、そこからスモーキーフレーバーが鼻腔まで広がる。コクはあるがボディは細くなりつつあり、後半にかけてドライな要素が強くなっていく。
余韻はドライで角の取れたウッディネス、トロピカルフルーツの戻りが時間差で広がる。

度数が落ちて枯れ気味なニュアンスが感じられるモルトだが、元々のボディの厚さと個性の強さで、樽由来の要素や熟成による変化を受け止めてギリギリ踏みとどまっている。柔らかくマイルドな飲み口、粥のようならしい麦感と存在感のあるスモーキーさ、そしてリフィルと思われるがGMらしさのあるシェリー感。まさに最後の飲み頃、ストレートでじっくりと頂きたい。


GMのハイエンド(最近色々出過ぎてよくわからない)のレアオールドシリーズからリリースされた、クライヌリッシュの当たり年と言われる1972年蒸留にして、同ビンテージ最長熟と思われる1本。
なのですが、半世紀近い熟成年数に対して度数がレッドゾーンが近づいた42.2%は、ちょっと危険な匂いも感じる仕様でもあります。

言わば、枯れきったモルトの味わいとも言える、個性やボディがスカスカで樽感だけ華やか、どの蒸留所とも言えないようなモルトなのではないか。。。と。
ただそんな心配は杞憂でした。確かに枯れたような香味も多少あるものの、それ以上にクライヌリッシュらしい個性や、意外にも存在感のあるピート、戻りの果実味に感じるオークの恩恵。全てのウイスキーがたどり着けるわけではない、熟成後の姿があるのです。


クライヌリッシュで1972年と言えば、かつて同じGMのケルティックシリーズなどで多数リリースされており、いちごの白い部分のような果実味と華やかな樽香から、当時の愛好家にとって長熟クライヌリッシュのベンチマーク的存在となったビンテージだと思います。

そのクライヌリッシュと比較すると、今回のそれは少々傾向が異なる仕上がり。時代を感じるピート香を除けば、オフィシャル14年で感じられる要素の延長にある香味が主体的で、あれがこうなるとは思えない、ではなく、親子の写真を見比べて確かにこれは同じDNAがあると感じるような仕上がり。
昔の原酒の良さをと共に、今の良さも感じる。それらの共通点が香味にある枯れ感で、さながら次の世代にバトンを渡すような構成とも感じられました。


今回のボトルは昨年末に開催した、仲間内のテイスティング会で頂いたものです。
いろんな意味でレアなボトルが集まった会で、価格的に突き抜けていたのがこのクライヌリッシュ。そんな男気溢れる持ち込みを頂いたYakuさんも、自身のブログでこのクライヌリッシュのレビューを公開されています。


自分と異なる視点での評価は、また違った考察となっているだけでなく、持ち主だからこその時間をかけた深堀りが非常に参考になります。
当ブログと合わせて読んで見てください。
サンキューヤック!!

クライヌリッシュ 14年 花と動物 43%

カテゴリ:
CLYNELISH
Single Highland Malt Whisky
Years 14 Old
1990-2000's
700ml 43%

グラス;木村硝子テイスティンググラス
場所;BAR飲み@エクリプスファースト
時期:不明
評価:★★★★★★(6)

香り:甘くワクシーな麦芽香、おしろい、すりおろしたリンゴや洋梨、軽やかな香ばしさとほのかに尾行を刺激するスパイシーな刺激。奥からドライでオーキーな華やかなアロマも開いてくる。

味:まろやかな口当たり。ワクシーで麦の芯を思わせる甘み、微かな植物感、バニラ、じわじわとオークフレーバーが広がり、洋梨などに通じる果実味も感じられる。
余韻は淡いピートがほろ苦く、ナッツや麦芽風味主体で長く続く。

甘い麦芽風味、独特のワクシーさ、程よい厚みのあるボディはミスタークライヌリッシュという味わい。樽香はバランスよく、酒質部分が主導の中で後からアクセントとして開いてくる。もはや加水は必要なく、ストレートで楽しみたい。


通称「花と動物」のクライヌリッシュ。UD時代から飲まれている人にとっては、特に懐かしいボトルだと思います。
もはやお約束レベルなのでさくっと流しますが、花と動物シリーズは、UD社(現ディアジオの前身となる企業)が保有する蒸留所の原酒を、シングルモルトとしてリリースしたもの。ラベルにはその蒸留所と関わりの深い、花や動物の絵が描かれていて、クライヌリッシュは山猫です。

蒸留所の親会社がリリースしたボトルであるため、半ばオフィシャルという位置付けとなっており、この上位グレードには、UDレアモルトシリーズが展開されていました。
花と動物シリーズは、トータルで20種類以上リリースされていたと記憶していますが、足並み揃って20種類ではなく、アバフェルディのように蒸留所が他社に売却されたりして販売されなくなったもの。あるいは別シリーズ展開のためにリリースを休止したものや、逆に近年までリリースが続いていた物などがありました。

今回のクラヌリッシュは2000年代前半、花と動物シリーズ発売から割と早期に生産が休止されており、動シリーズの中ではレアなボトルに入ります。他にレアなところはアバフェルディやカリラですかね。
ただ、その代わりなのかヒドゥンモルトシリーズとして同時期にオフィシャルのクライヌリッシュ14年が発売され、その後はマイナーチェンジを繰り返しながら今日に至っています。

(クライヌリッシュはシングルモルトを嗜むなら抑えておきたい蒸留所の一つ。ボトラーズリリースが多いだけでなく、ジョニーウォーカーを構成する主要原酒の一つでもある。Photo by K67)

オフィシャルとの比較では、一時期は花と動物が圧倒的で、今飲んでも「まさにクライヌリッシュ」という麦芽風味やワクシーな味わいが好印象なボトル。
なぜこのような味わいになるかは諸説ありますは、ファンの間で最有力な話が「ポットスチルのラインアーム部分を洗浄していないため」という話。
鰻のタレ、あるいはくさやか、ファンが多い蒸留所である一方で、人によってはその経緯から受け付けないという方もいたりします。

一時期のオフィシャルはこの要素が薄くなり、ドライでスパイシーな傾向にシフトしていたものの、昨年あたりでオフィシャル14年がひっそりと「美味しく」なり、あの味わいが戻ってきました。
飲み比べをしても面白そうだと感じています。



クライヌリッシュ アデルフィー 20年 1996-2016 ヘルムズデール20周年 51.8%

カテゴリ:
CLYNELISH
ADELPHI SELECTION
Aged 20 years
Distilled 1996
Bottled 2016
20th Anniversary Helmsdale
700ml 51.8%

グラス:サントリーテイスティング
量:ハーフショット
場所::BAR飲み
時期:直近開封
暫定評価:★★★★★★(6ー7)(!)

香り:嫌味の少ない華やかな樽香が充実している。綿菓子やバタークッキーの甘さに続いて、ドライパイナップル、柑橘の爽やかなアロマ。

味:口当たりはオイリーでバニラ、麦芽のリッチな甘み。ハチミツ、熟した洋梨、レモンパイ、徐々にピリピリとした刺激が感じられるが、厚みのあるボディ。少しワクシーで蝋っぽさも。
余韻はスパイシーでドライ、華やかで長く続く。

香りの嫌味のなさ、味わいにらしさを感じる構成。近年のクライヌリッシュとしては頭一つ抜けた印象。今後の変化が楽しみなボトルでもある。加水するとバニラ、麦系の甘みが引き立つ。


青山のパブ、ヘルムズデールが同店20周年を記念してボトリングしたクライヌリッシュ。リリース当時から評判良くわだいになっており、時間も経ってますので飲まれた方も多いのではないかと思います。

同店はこれまで精力的にオリジナルボトリングを行ってきた実績があり、ボトラーズ受難の昨今にあっても、今回に限らずキラリと光るカスクをチョイスしてきました。
オリジナルボトリングでは、カスク選定を行う関係者の眼力もさることながら、「如何にいいカスクを出してもらえるか」という"繋がりの力"もモノを言うように思います。
勿論、それはお金の力でも賄えるかもしれませんが、今回のように直近の市場価格で見ても逸脱しない範囲であれば、やはりこれまでの積み重ねによる繋がりの力と、選定者のセンスだなと思うわけです。

クライヌリッシュのキャラクターと言えば、オイリーで麦芽風味の強い厚みのある酒質がまず候補に上がります。
70年代、特に80年代のキャラクターはその系統が強く、それが魅力であったわけですが、近年、原料の変化からかこのオイリーさや麦芽風味が弱く、そこに樽が強くでてドライな系統に振れているボトルが散見されるようになっていました。

であればオフィシャルでいいじゃんとも言えるわけですが、個性が突き抜けるこの感覚は、バッティング加水では得られない、完成度の高いシングルカスクならでは。
今回のように80年代のクライヌリッシュを思わせる構成のボトルに出会えると嬉しい気持ちになります。
近年蒸留故、強いて言えば中間から樽感との乖離が若干感じられたように思いますが、この酒質にこの樽感、間違いなく開封後の変化か瓶熟でいい方向に変化していくものと思います。
歴史を感じつつ、将来に想いを馳せることも出来る、まさにグッドボトルでした。

クライヌリッシュ 17年 イスカンダール “サガ25周年記念ボトリング”

カテゴリ:
CLYNELISH 
The 25th Anniversary of SAGA 
"Iskandar" 
Aged 17 years 
Distilled 1996 
Bottled 2014
Cask type Bourbon Hogshead 
700ml 51.3% 
暫定評価:★★★★★★★(6-7)

香り:華やかな麦芽香と蜂蜜、青林檎やドライパイナップルのフルーティーなアロマ。香り立ちは強く厚みがある。加水すると麦芽とワクシーさが際立つ。

味:滑らかな口当たりからリッチなフルーティーさ。林檎のコンポートー、熟した洋梨、微かなハーブ、麦芽、ナッツ、ワクシー。徐々にホワイトペッパーが舌の上をピリピリと刺激する。
余韻はまったりとした蜜っぽさとほのかなオークフレーバー。淡くドライで長く続く。
バランスの良い仕上がりで加水も悪くない、少し水っぽくなるが伸びて後半にかけて開く華やかさ。


SaGa25周年シリーズ2本目、アンリミテッドサガに登場するイスカンダールをイメージしたという1本。
3部作のうち中期をイメージした位置づけにあり、熟成年数も17年とミドルエイジです。
なぜかボトリングが2014年なのですが、それはこのイスカンダールが他2本とは異なるボトラーが出元となっており、出荷と手続きに時間差が生じたため。ゲーム内でのイスカンダールは別次元の人間という設定があるようですが、ボトラーが違うという公にされない事情はその設定にマッチしているように思います。

さて、ボロが出ないうちに早々にカミングアウトすると、アンリミテッドサガが発売された2002年ごろから自分はオンラインゲームにシフトしており、PS系のゲームは精々パワプロとかウイイレとかそっち系、最後はアーケードのほうに走ったので、アンリミテッドサガ、未プレイです(汗)。
ジェラールはまだ「懐かしいなあ(縛りプレイで速攻最終皇帝にしたくて即退場頂いたっけなあ)」と思うのですが、イスカンダールはまったく思い入れがありません。
そんなわけでさくっと中身のレビューに移らさせていただきます。

先のブナハーブン25年のレビューの中でも触れたように、今回リリースされた3本はどれも一定以上のレベルにある仕上がりですが、特にクライヌリッシュの出来は頭一つ抜け出ていて、このボトラーらしいリッチなフルーティーさとクライヌリッシュらしい厚みのあるボディが、良い具合にまとまっています。
最近クライヌリッシュというとドライで酸味が強かったり、ただ樽感がギスギスしているだけのものが多く、今回のような柔らかい麦芽風味やワクシーな感じが出ているものは少なくなってきた印象があります。これは良い樽詰めましたね。
25周年記念シリーズの中ではボトリング本数が300本強ともっとも多く、幸いにして手に入れることが出来た人やお店も多かったのではないかと思います。
見かけたら是非試してみてください。
クライヌリッシュ_イスカンダール

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