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カテゴリ:グレンファークラス

グレンファークラス 12年 カスクストレングス バッチ1 59.9%

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GLEN FARCLAS
CASK STRENGTH
Aged 12 years
Batch No,1
700ml 59.9%

グラス:国際規格テイスティング
場所:J's BAR Ikebukuro
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★(5)

香り:淡いサルファリーさを伴う、かりんとうや黒砂糖のアロマ。焦げたオーク、時間経過でプルーンを思わせるダークフルーツ香も感じられる、力強い香り立ち。

味:香り同様に強いアタック。パワフルで黒糖や焙煎したコーヒー、カカオ、甘みの後はビターで、ウッディなえぐみ、ひりつくような荒い刺激がある。
余韻はウッディでドライ、淡くサルファリーでハイトーン、長く続く。

シェリー感は比較的備わっているが、若さから仕上がりの荒さが、刺激となって口当たりに感じられる。
加水するとタバコ葉を思わせる甘みとスモーキーさと、シーズニングシェリー系のプルーンやオレンジジャムを思わせるニュアンスも強くなる。


先日、グレンファークラスからリリースされたオフィシャルカスクストレングスの12年と21年の2種類。それも単なるオフィシャルではなく、日本市場限定のリリースというのですから、我々日本の飲み手としてはちょっと嬉しいニューリリースですよね。
グレンファークラスと言えばドイツ向けや、アジアだと台湾向けオフィシャルリリースはガッツリある中で、日本はスタンダード中心だったわけですから。

12年の原酒構成はファークラスらしいシェリー感のしっかりしたタイプ。おそらくシーズニングのシェリーホグスヘッドがベースで、アメリカンとスパニッシュのミックスというイメージ。
後日記事にしますが、21年の方がリフィル系でフルーティーな熟成感もあるタイプで、12年と21年が同じベクトルにないキャラクターの違いがあるのも面白いです。



なお、12年カスクストレングスは、オフィシャル通常ラインナップでは、グレンファークラス105と重複する印象があります。
旧ボトルの仕様を参考にするなら、105は8年熟成表記で、12年カスクストレングスのほうが上位グレードにあたると整理はできます。

しかしこの熟成年数では、年数差よりも度数由来のパワフルさが勝って、どちらも荒さの残るシェリー感。フレーバー構成的には、12年の方が甘みは強いが同時にサルファリーでもあり、105のほうがバランス寄り。ハイプルーフなシェリー系リリースを飲みたい方の選択肢として、好みの方を選べるとも感じました。

グレンファークラス 21年 角瓶 1980年代後期流通 43%

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GLENFARCLAS 
Years 21 old
1985-1989's
750ml 43%

グラス:リーデルヴィノテクスピリッツ
場所:BAR Sandriie
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:カカオチョコやカラメルソースを思わせる濃い甘み、ブラックチェリーなどのダークフルーツに、い草や和室を思わせる乾いた植物っぽさ、焦げ感のあるピートがアクセント。

味:とろりとした甘みに合わせて少しヒリヒリした口当たり。酒質の強さを感じる。黒蜜、チョコブラウニー、レーズン、奥からい草や乾いた植物。余韻はドライでややトーンは高い。ピーティーなスモーキーフレーバーとウッディな余韻が、古酒っぽい要素を伴って長く続く。

濃厚なシェリー感はあるが、ウッディーさとピート、ややアタックの強い酒質、古酒系のニュアンスがそれぞれ悪目立ちしていて、注ぎたてからしばらく時間が必要だと感じる。その後はとろりとした甘みが乾いた植物感をまとめてバランスが取れてくる。


1980年代の終わり頃に流通した、角瓶ファークラスの最終モデル。先週投稿した25年と同時期のオフィシャルボトルで、ラベルの表記から1988年前後のものと思われます。

角瓶時代のファークラスのラベル遍歴は、前回の記事でざっと触れたところですので省略させていただくとして。。。
現行品のファークラスとは色合いからしても一目瞭然。BARの薄暗い照明を差し引いても濃厚な色合と、リッチなシェリー感。これが時代を経る毎に薄くなっていくワケですが、これより古いオフィシャル通常リリースの21年はさらにシェリー感が濃かったかかというとそうではなく。時代やロットによって差が結構あったように思います。


例えば、写真の21年1970年代流通の角瓶は、明らかにリフィル系の香味と色合。流通時期から逆算して1950年代あたりの蒸留ですが、この1940年代から1950年代は、シェリー酒の消費量が一時的に低迷したとされる時期に合致しています。(不況説、第二次世界大戦説、スペイン内乱影響説など多説アリ。)

まあそれはそれで、当時の麦感とピーティーさが強く感じられて良い面もありました。一方、1960年代から1970年代は、一転して世界的にシェリー酒が飲まれた時代にあたります。
これらは推測ですが、溜め込まれた濃厚なシェリー酒が流通するとともに設備の近代化も行われ、古い樽をガンガン輸出用に払い出した結果、濃厚なシェリー感のリリースが集中することになったとすれば。。。

グレンファークラスのロット差は、いかに大規模な蒸留所といえど、一族経営で大手グループに属さない不安定さが、上記のようにその時々の情勢の影響を受けることで、樽感の異なる原酒が熟成年数に限らず混在する形になったのではないかと考えられます。
それこそ、10年クラスから長期熟成まで、多様なキャラクターのオフィシャルボトルを作り上げることから、ファークラスマジックなる呼び名でも知られたところ。
それはひょっとすると、先の考察の通り原酒を仕込んだ時代の影響の副産物にして、その中でウイスキーを作り続けて来たグラント一族のセレンディピティなのではないかとも思うのです。


なんだかグレンファークラス21年から始まった話が、シェリー樽とファークラスマジックの考察などと無駄に大きくなってしまいました(汗)。
中身の話あんまりしてないし・・・。

そんなわけで、最後に強引に元の話に戻すと、今回のテイスティングは21年、25年を飲み比べながら行いました。
好みとしては、フルーティーさのしっかりあった25年ですが、21年も濃厚な甘みとスモーキーさが、時間経過でどう化けていくかは楽しみなボトルでもあります。
この他、サンドリエさんには同時期流通の角瓶15年もバックバーにあり、3種揃えて飲み比べなんて最近は中々出来ない贅沢な楽しみ方だと思います。

グレンファークラス 25年 43% 角瓶 1980年代後期流通

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GLEN FARCLAS
Years 25 old
1980's
750ml 43%

グラス:リーデルヴィノテクスピリッツ
場所:BAR Sandrie
時期:開封後1年程度
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:甘酸っぱさを感じる濃厚なシェリー感は、カラメルソースとドライクランベリー。あるいはデラウェアやチェリーを思わせる瑞々しいフルーティーさも感じるアロマ。

味:スウィートでふくよか、古酒感のあるシェリー感で、徐々にドライな口当たり。ベリーシロップ、レーズンクリーム、キャラメリゼ。余韻にかけてウッディなタンニンを伴い、染み込むように長く続く。

フルーティーさのあるオールドシェリー感がたまらない1本。ボディもしっかりあってふくらみのある味わいに時代の良さを感じる。ストレートで。


グレンファークラス角瓶時代の最終パッケージにして、1980年代後半に数年間リリースされていたとされるボトル。
1970年代のケルティック、1980年代前半のリボンラベルと続く角瓶世代の中で、年数表記を囲う二重丸からダブルサークルラベルとも言われています。

この後、1990年代にブラウンカラーのダンピータイプに大幅なパッケージチェンジをするわけですが、角瓶時代は流通経路が確立していなかったのか、このラベルのファークラスは国内だとあまり見かけないですね。
人によっては、オフィシャル通常ラインナップのグレンファークラスが"グレンファークラス"だったのは、この角瓶時代までと評価する声もあるボトルでもあります。

飲んで感じるのはまず第一に時代の良さ。流通を仮に1988年として、蒸留は1960年ごろの原酒とくれば、間違いないビンテージ。何より適齢期ともいうべき整ったシェリー感が良いですね。
当時のファークラスは結構ロット差がある印象で、特に25年はドライなものに当たることもしばしばありましたが、これは状態もバッチリ。堪能させて頂きました。


このボトルは東京立川駅南口前のBAR、サンドリエさんで頂きました。
落ち着いた雰囲気のあるオーセンティックなBARで、ウイスキーの品揃えは勿論、カクテルもバッチリ。近く紹介記事も書きたいと思いますが、西東京在住の方には是非オススメしたいお店です。

BAR Sandrie (サンドリエ)
営業時間 PM7:00~AM4:00 火曜定休
http://bar-sandrie.wixsite.com/sandrie

グレンファークラス 30年 1987-2017 ファイナルファンタジー30周年記念ボトル

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GLENFARCLAS
FAMILY CASKS
FINAL FANTASY 30th ANNIVERSARY
Aged 30 years
Distilled 1987
Bottled 2017
Cask type Refill Sherry Hogshead #3816
700ml 45.4%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:BAR飲み@エクリプスファースト
時期:開封後2ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:濃厚なウッディさを感じる香り立ち。キャラメルアーモンドやプルーンを思わせる濃い甘み、スパイシーでほのかにハーブのアクセント。ツンとした刺激もある。

味:ねっとりとしたシェリー感、カラメルソース、プルーン、焼きリンゴ、焦げたウッディさやローストアーモンド。甘苦く濃厚な味わい。
余韻は蜜っぽい甘みとトーンの高いアタック。クリアでヒリヒリと長く続く。

ぱっとわかりやすい濃い甘みが感じられる樽感に、後半にかけてファークラスらしい強い酒質。双方の主張が感じられるモルトで、少量加水すると馴染みが良くなる。クポー。


1987年に発売されたファイナルファンタジーの第1作目から30年を記念し、信濃屋とスクウェアエニックスのタイアップで発売された1987年蒸留30年熟成のグレンファークラス。
Sagaシリーズとのタイアップにも驚かされましたが、FFのボトルまでリリースされるとは予想していませんでした。
これらのボトリングが行われるきっかけは、たまたま双方の関係者がBARに居合わせたことだったというのですから、バッカスの導きというか、お酒が繋いだ縁を感じるボトルでもあります。

このボトルは、先日当ブログでも紹介した丸亀のサイレンスバー30周年記念ボトルと表記上のスペックがほぼ同じで、度数とカスクナンバーが若干違う程度であることも話題になりました。(サイレンスバーは44.5%、カスクナンバー3813)。
とすると当然味わいも同じ傾向かと思われたのですが、これが全然違う。
おそらく、サイレンスバーのカスクはアメリカンホワイトオーク。そしてこのファイナルファンタジーのボトルはスパニッシュオークで、樽材が違うことによる影響ではないかと予想しています。

ファイナルファンタジー30周年記念ボトルは、テイスティングの通り序盤にしっかりとしたシェリー感があり、ウッディな要素もはっきりと出ています。
また、スパイスを思わせる香味も強く出ており、余韻にかけてはそれらが収束する代わりに酒質由来の強さが出てくる。近年系のシェリーカスクの中でも度々見られる特徴があります。
勢いがあり、しっとりと静かに30年を振り返るというより、さらに力強く進んで行く、そんな印象も受ける構成。同じスペックでこれだけ違う香味に仕上がるというウイスキーの面白さも感じられるボトルであり、2本揃ってるBARでは是非飲み比べをしてほしいと思います。

参照:グレンファークラス 30年 1987-2017 サイレンスバー30周年記念

最後に、FFボトルなのでFF雑談。1984年産まれの自分にとって、FFシリーズは常に隣にあったようなゲームの一つ。MMOの11と14を除けば15以外はプレイしています。

FFシリーズのストーリーはそれぞれ良いとして、メインテーマは4、システムは8が一番気に入ってます。
FF4のメインテーマはファンファーレ的な入りが堪らないですし、それを使ったラストバトルとかチョコボ肌。売ってる装備がだんだん強くなるおきまりのRPGシステムではない、FF8の魔法を装備する発想は斬新でした。やり込み要素も多かったですし、馴染むのに時間はかかりましたが、ずいぶん楽しめた記憶があります。
最近はゲームの時間は皆無ですが、次プレイするのはFF7のリメイクかなあ。

グレンファークラス30年 1987-2017 サイレンスバー30周年記念 44.5%

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GLENFARCLAS
THE FAMILY CASKS
Aged 30 years
Distilled 1987
Bottled 2017 
For Silence Bar & Shinanoya
To Commemorate the 30th Anniversary of Silence Bar
Cask type Refill Sherry Hogshead #3813
700ml 44.5%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後1ヶ月程度
評価:★★★★★★★(7)

香り:最初はややビター、カカオチョコやウッディなえぐみが前に出ているシェリー感だが、徐々に樽由来のオーキーな華やかさ、ビスケット、甘栗、レーズンとドライアプリコットなどの黄色系のドライフルーツの甘みが開き、香りが充実してくる。

味:とろりとした甘み、キャラメルやレーズン、少しニッキのようなスパイス。乾いたウッディネスとあわせ、じわじわとオーキーな華やかさ、ドライアップルやアプリコットのフルーティーさがシェリー樽由来の甘みとともに広がり、鼻腔に抜ける。
余韻は少し粉っぽい樽感、オーキーで淡いタンニン、レーズン、ほろ苦く長く続く。

時間と共に樽系のニュアンスが開いてくるだけでなく、少量加水すると多少分離感のあったシェリーの甘みとオーキーな華やかさの一体感が増し、近年系トロピカルフレーバーを思わせるフルーティーでウッディな余韻へ繋がる。時間をかけ、グラスの中での変化を楽しんだ後は是非少量加水をしてほしい。詰め手が何を見出したのかが伝わってくるようである。

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香川県丸亀市、瀬戸内海のに面する漁港のほど近く、ここに日本の中でも有数のウイスキーBARとして名を馳せる、サイレンスバーがあります。佇まいに加え膨大なウイスキーのストック量は、さながら漫画のBARレモンハートを思わせるような雰囲気があり、モデルになったBARの一つではないかいう話もあるほどです。

そのサイレンスバーが1987年の創業から昨年で30年を迎え、信濃屋経由でボトリングした記念ボトルが今回のグレンファークラスです。
近年のグレンファークラスと言えば、国内に多く流通したボトルではメインモルト&キャンベルタウンロッホの1989、信濃屋プライベートボトル10周年記念の1991と、高い評価を得たボトルが複数あり。あのサイレンスバーの記念としてリリースされるのだから、間違いなく良いものを詰めて来るはずだと、期待していた飲み手も少なくなかったと思います。

さて、その中身は予想に反して?きれいな近年系シェリー。
正直、最近流行りの一撃必殺濃厚スパニッシュオーク系だろうと思っていたので、一口目は「なんだかはっきりしないシェリー感だな」とさえ感じたところ。
ただ、後半にはシェリー感と共に熟成を感じさせるオーキーなフルーティーさが広がり、グレンファークラスでいうプレーンカスクに通じる要素がある。
それが少し浮ついたというか、シェリーとの分離感があるようにも感じられるのですが、ホグスヘッドにするにあたって鏡板を新しくしたとかで、シェリー以外の要素が強めに出たからかもしれません。おそらく元々の樽は70年代くらいの アメリカンホワイトオークと思われます。

先述の1989や1991はスパニッシュオークでの熟成と思われる香味。材質から異なるため、フレーバーの傾向も当然変わります。
こうした長熟スパニッシュオークシェリー樽の、甘みと香木っぽさがある味わいはそれはそれで良いんですが、最初からどかーんと来てしみじみ楽しむという感じではないんですよね。
今回のファークラスは時間経過でグラスの中で開き、馴染む味わいがポイント。余韻にかけてじっくり楽しんでいける方向性は、オーセンティックな雰囲気を感じさせると言うか、なんて言うかシブいですね。
将来性も十二分に感じさせるボトルだと思います。

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