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グレンファークラス 35年 1971-2006 ウイスキーフェア 51.4%

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SPEYSIDE SINGLE MALT
(GRENFARCLAS)
THE WHISKY FAIR
Aged 35 Years
Distilled 1971
Bottled 2006
Cask type Oloroso Sherry Butt
700ml 51.4%

グラス:木村硝子
量:30ml程度
場所:個人宅
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:香り立ちはスパイシーで淡いスモーキーさ、ナツメグを思わせるアロマ。湿ったウッディネス、枝付きレーズンやチョコレートを思わせる甘さが徐々に発散してくる。

味:口当たりはとろりとリッチ。黒砂糖の甘みからレーズンとドライベリー、チョコレートケーキ。酸味を内包した甘みが豊かに広がる。中間はコクがあり、微かにシナモンを思わせるスパイシーさ。
余韻はドライでウッディー、ほのかにバニラやオーキーなフルーティーさを伴う長い余韻。


いわゆるオールドシェリーに分類される長期熟成シェリー樽に、ドイツ系ボトラーズらしいフルーティーなエッセンスが加わっている1本。
ドイツ系のボトラーズがなぜフルーティー系統が多いのかとか、シェリーバットで35年熟成で534本はちょっと多いのでは・・・とか思ったりもしますが、バットで700本ボトリングする某蒸留所とかに比べれば熟成の神秘で説明がつくレベルであり、話を先に進めます。

今回は口開け直後であるためか香り立ちに少々難がありましたが、元々黒糖系の甘みが主体であるところに、時間経過でドライフルーツの酸味もが広がってきて、これはなかなかイケてるグレンファークラスです。
テイスティング中の変化と同様に、開封後の時間経過で果実味がさらに開いてくれば。。。★7はわりと辛口めな評価でありますが、★8まで伸びていく変化も期待できます。

ここ最近、上等なグレンファークラスのリリースが集中してあったわけですが、10〜20年前後で仕上げたスパニッシュオーク系のボトルも決して悪くはないものの、当時の突き抜けたボトルを飲むと、役者というか時代の違いをどうしても感じてしまいます。
だからと言って今評価されている新規リリースを軽視するわけではなく、これはこれ、それはそれでそれぞれ良い。バーボン樽熟成とシェリー樽熟成は直接比較しないように、シェリー樽熟成の中でも整理をする時代が来ているのかもしれません。

ちなみにこうしたウイスキーのベースとなっていると考えられる、数十年単位でシェリーの熟成に使われた樽は、某商社と取引されている方の話を聞く限り、実は数こそ少ないものの一定数市場に出回っており、しかも価格は数ヶ月~数年間のシーズニングシェリー樽よりも安価なのだそうです。
オフィシャルメーカー側としては安定して数を確保できるシーズニングシェリー樽を重視し、計算しづらい古樽は敬遠している・・・のでしょうか。あるいはそうした樽が、オフィシャルのファークラスであればファミリーカスクになり、ボトラーズなどからリリースされる飛びぬけた1本に繋がっていくのかもしれません。
とすると、案外今後もそれなりなリリースは続いていくのかと楽観的なことを考えてしまったり。ただ可能であれば、近年系シェリーではなく、こうした古き良き時代のシェリーカスクも再現してほしいものです。

グレンファークラス 31年 1976-2007 ブラッカダー 48.7% 信濃屋PB

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GLENFARCLAS
BLACKADDER RAW CASK
"Blairfindy" 
For Shinanoya Ginza
Aged 31 Years
Distilled 1976
Bottled 2007
Cask type Sherry 
750ml 48.7%

グラス:グレンケアン
量:30ml以上
場所:BAR飲み(個人所有ボトル@S兄さん)
時期:開封1年程度 
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:濃厚で華やか、ベリージャムのような甘酸っぱさを伴うリッチなシェリー香。カカオや焦げたような硫黄のニュアンスも感じられるが時間経過で収まって、黒蜜やベリー香主体のアロマに。

味:とろりとしてリッチな口当たり。香り同様にベリージャム、レーズンチョコレート、リンゴのカラメル煮。序盤は果実味を伴うシェリー樽風味だが、じわじわとウッディーな苦味が広がってくる。
余韻はドライでウッディー、ほのかにサルファリーで焦げたような苦味を伴い長く続く。

やや荒削りな印象はあるが、大変充実しているシェリー樽熟成のグレンファークラス。 グラスチョイスによっては硫黄が強く感じられる傾向がある。グレンケアンや木村硝子など、小さく空間を作れるグラスの方が向いている模様。


2009年、信濃屋銀座店がオリジナルボトルとしてリリースしたグレンファークラス(ブレアフェンディ)。
グレンファークラス名称が記載されていないのは契約上の都合で、その場合業界的によく使われているのがブレアフェンディ、他にはバリンダロッホなどの例もあります。

このボトル、今から約1年前の開封直後にも飲ませて頂きました。
シェリー感はリッチ、ボディにも厚みがあって当時の蒸留らしい良いウイスキーだったのですが、硫黄が比較的強く出ていて「惜しい」と感じていたところ。つい先日、そのボトルと久しぶりの再会。飲んでみると「あれ?これ良いじゃん」というくらいに硫黄が抜けており、その分ベリー系の香味やフルーティーさが感じやすくなっていました。

ボトリング後の変化で硫黄が抜けて、むしろ良さが出てくるボトルもあるということは、ウイスキー仲間の間でも度々話題になり、そうしたボトルを頂く機会も少なくありません。(逆にそっちに行ってはいけない、という方向に進んでしまったボトルもあるのですが。)
瓶内での変化を見極めて、ボトルを育てていく。ある種ワインのような楽しみ方もまた奥が深いですね。BAR等でこの点を見極めてサーブしてくれたりすると、「このお店いいな」と感じるポイントだったりします。


さて、信濃屋さんのグレンファークラスと言えば、先日リリースされたプライベートボトル10周年記念の1991が記憶に新しいところ。
そこからまだ1ヶ月という短期間で、先日開催された秩父ウイスキー祭りに向けの新しいプライベートボトル、グレンファークラス2004-2016、2005-2016の2本がリリースされました。

双方を試飲させていたいたところ、2004はホグスヘッドらしくバランス型。先日テイスティングした台湾向け178周年のボトルに近い甘酸っぱいシェリー感で、オフィシャル直系の味わいという印象。少しサルファリーですが、嫌な部分が少ない親しみやすい味わい。
対して2005は黒蜜やプルーンを思わせるウッディで濃厚なシェリー感が特徴。2005ビンテージでは昨年リリースされたWhisky Hoopの特濃シェリーカスクが話題ですが、そこまでではないものの、しっかりとした味わいが楽しめるフルボディな1本でした。

70年代のファークラスと比較するのは野暮というものですが、ファークラスの原酒ストックがお世辞にも好ましい状況とは言い難い中、一定レベル以上のボトリングを当時も、そして今も続けられているのは頭が下がる思いです。
これからも様々な原酒を発掘し、日本のウイスキー業界を盛り上げて欲しいと願っています。

グレンファークラス 25年 43% オフィシャル

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GLENFARCLAS
Highland Single Malt Whisky
Aged 25 years
700ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml以上
場所:自宅
時期:開封後1年程度
評価:★★★★★(5)

香り:青みがかった甘い香り立ち。アロエを思わせる植物感、バニラ、ウッディーなえぐみが追いかけてくる。徐々に乾いた木、オレンジピールのアロマが開く。

味:色は薄いがウッディーでカカオパウダー、じわじわとサルファリーで苦味とえぐみを伴う口当たり。ボディは厚みがあり、苦味の奥には色の濃い蜂蜜を思わせる甘みもある。
余韻はスパイシーでウッディー、ビターで長く続く。
   
酒質そのものは決して悪くは無いが、出がらしのシェリー樽をさらに強引に絞ったようなニュアンスを連想させる苦味やえぐみが強く、良質なシェリー樽特有の深い甘みや果実味がほとんど感じられない。
加水するとまろやかでえぐみも収まり飲みやすくなるが、多少ピンボケしたような印象も。


圧倒的ストック量から、シェリー樽中心のリリースを貫くグレンファークラス。
最近はメインモルト&キャンベルタウンロッホの1989、信濃屋プライベートボトル10周年記念の1991、といった1990年前後のビンテージが話題になったところで、じゃあオフィシャルラインナップの同年代蒸留あたりのボトルはどうだろうと、25年を改めて飲んでみることにしました。
思い返せば試飲で何度か飲んだ記憶はありますが、腰を据えて宅飲みするのははじめです。

蒸留時期はほぼ同じとしても、オフィシャルは量産品ゆえ、評価された2銘柄のように飛びぬけてよい原酒ばかりで構成されてはいない。という認識の下、最低限これくらいだろうと想定はあったわけですが・・・正直これほど上記2樽の"選ばれし"感が際立つとは思わなかった、というのが本音でした。

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(グレンファークラス蒸留所外観。かつては2本の煙突の奥にキルン塔があったようだが、それ無き今はまるで何か別の工場のように見える。雄大なスコットランドの大地の中に、溶け込むように建っている。Photo by K67)

もちろん好みの問題も多分にあると思いますし、そもそも樽の種類も異なります。
上述2本はどちらもファーストフィルのスパニッシュオークですが、この25年のキーとなっているのはセカンドやサードフィルのアメリカンホワイトオークが多めの印象。
全体的に樽に苦労した時期なんだなという事が想像できます。

グレンファークラスは酒質が強くフルボディであり、濃いシェリー樽にも負けずにバランスが取れるところが魅力の一つです。
また、そうした酒質であるため加水でも中間から後半にかけてヘタらず、シェリー樽以外の樽香のノリも良い。バーボン樽熟成で稀にリリースされるボトラーズなどにも、結構美味しいボトルが多かったりします。
ただ、それは当たり前のことですが、樽が一定品質以上であれば、と言うところ。
やはり樽なんですね。販路を広げれば良質な樽が不足する。生産を絞れば経営が苦しくなる。現在のスタンスのように特別なリリースにのみ良い樽というのはある種正しいですが、全てを解決できる方法はないものでしょうか・・・。

グレンファークラス 1989-2016 メインモルト&キャンベルタウンロッホ共同ボトル 52.3%

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GLENFARCLAS
Bar Main Malt & Bar Campbelltoun Loch 
Aged 26 years
Distilled 1989
Bottled 2016
Cask type Sherry Butt #13009
700ml 52.3%

グラス:サントリーテイスティング
量:30ml以上 複数回
場所:BAR飲みなど(GOSSE@目黒)
時期:開封後2ヶ月弱まで
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:リッチでスパイシー、焦げたような樽香を伴う香り立ち。黒砂糖、ドライクランベリー、枝付きレーズンの果実味と甘み。序盤はウッディで少しゴムっぽさもあるが、徐々に甘みが開いてくる。

味:リッチでイチジクの甘露煮、レーズンチョコレート、ほのかにドライクランベリーなどの果実感を伴う甘みと焦げた焼き芋、ビターチョコレートの苦味が合わさって広がる。
余韻はウッディでドライ、微かにハーブのニュアンスが鼻腔に届く。甘みは淡い香木感を伴い長く続く。


昨年末、ウイスキー愛好家の間で特に話題となったボトル。
日本を代表するウイスキーBARといっても過言ではない、西の聖地メインモルトと、東の聖地キャンベルタウンロッホが共同でボトリングしたグレンファークラス。
ラベルのデザインはウイスキーテイスターの吉村さんが担当されたとのことで、関わったメンバーだけでも錚々たるものですが、それ以上に話題になったのはその中身です。

系統としてはスパニッシュオークの香木感を伴うウッディでリッチなフレーバーで、口当たりで感じた甘みが余韻までしっかり続いていく満足感の高い構成。近年のグレンファークラスのリリースと比較して、相当良い樽を引っ張ってきた事は明らかで、シェリー系ウイスキーが大好物な濃厚民族を中心に絶大な支持を集めました。

(年末年始で大きな話題となった1989、1991、2本のファークラス。同じシェリーバットだが色は1989の方が透明感のある仕上がり。飲み比べた感想は後述。)

これだけ話題になったボトルだけに、遭遇率は非常に高く、BAR飲み、個人宅と、テイスティングの機会はだいぶ恵まれました。
そうした中で感じたのが、開封時に話題となった「オールドシェリーを思わせるフレーバー」が、時間経過でこなれ、ウッディな苦味が前に出てきている傾向があるのではないかという事。
シェリー系のウイスキーにはよくある話で、特に驚く変化でもありませんが、この後再び苦味が落ち着いて全体が慣れてくる段階まで、少し時間をおいても良いかもしれません。

また、約1ヶ月差でリリースされ、同様に話題となった信濃屋のグレンファークラス1991は、このグレンファークラス1989とは何かと比較される存在。
開封時期が異なるので一概には言えないものの、双方スパニッシュオークのシェリー感で、リッチな味わいから余韻にかけてタンニンが収束するか、甘みが残るかという方向性の違い。
どちらも近年シェリーの中ではクオリティが高く、もはやここから先は好みの問題であると感じます。

それ以上に注目すべきは、アジアを中心とした海外市場が日本以上に力を持ってくる中、貴重な良質シェリー樽モルトが合計1000本以上日本向けにリリースされた事。2010年頃まではJIS向け等で良質な長熟樽がガンガンリリースされた時期もありましたが、この5年間で時代はがらりと変わってしまいました。
そんな時代にあって、今回のリリースは素直に凄い事だと思います。
インポーターだけでなく、愛好家個人が様々な関係を繋いでくれた事が実を結んだ結果ですね。

グレンファークラス 台湾向け 178周年記念 48.8%

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GLENFARCLAS
178th Anniversary
Taiwan Edition
(No Aged)
2016's
700ml 48.8%

グラス:サントリーテイスティング
量:30ml程度
場所:BAR飲み(GOSSE@目黒)
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★(5ー6)

香り:酸味を伴うウッディーでドライな甘いアロマ。薄めた黒蜜、ドライプルーン、オロロンシェリー。奥から淡くスモーキーなニュアンスもある。

味:口当たりはドライで適度な厚み。甘いシェリー風味とサルタナレーズン、ほのかに乳酸系の酸味も感じる。
余韻は軽くウッディでスパイシー、じわじわと広がるピートを伴う。

若い原酒のニュアンスがあるが、バランスの整っている1本。加水すると飲み口はまろやかではあるが、硫黄が感じられるようになりバランスが崩れてしまう。

アジアテイストなラベルが目を引く、グレンファークラスの台湾向けスペシャルリリース。
日本やイギリスでは175周年記念ボトルが数年前に発売されていましたが、台湾では177周年や今回の178周年と、1年刻みでリリースが続いており、免税店や酒販店で購入できる模様。
近年ウイスキー市場として強い影響力を持ちつつある台湾、相変わらず凄い勢いです。

情報の乏しいボトルですが、度数が48.8%とカスクストレングスを思わせる仕様。飲んでみるとオフィシャル12年の延長線上にあるような熟成感と樽感。口当たりは起伏があり、加水調整で強く整地された印象はあまりないので、10年程度の若い原酒に20年クラスの熟成原酒をブレンドしたような、複数樽バッティングを少量加水調整、といったところでしょうか。
飲み口は105ほど荒々しくなく、ノーマルな43%加水ほどゆるくもない、適度な刺激と飲みごたえを感じ。バランス寄りの樽感から、余韻にかけてはファークラスらしい淡いスモーキーフレーバーも残っています。

一方で、樽の質は何か特別なモノが用いられたという印象は感じませんでした。
この辺は最近日本向けにいいボトルがまとまって入ったので、ハードルが上がっているのかもしれません。
そのため近年リリース全般で見てみると、ファークラスのバランス型シェリーとしては、可もなく不可もなし。リミテッドというには物足りないですが、普通に楽しめるオフィシャルボトルだと思います。

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