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ボウモア ヴォルト エディション No,1  ファーストリリース

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BOWMORE
VAULT EDITION No,1
First Release
700ml 51.5%

グラス:サントリーテイスティング
量:ハーフショット
場所:BAR飲み(サウスパーク)
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★(5-6)

香り:紙や布、色々なものが焦げたようなアロマ。焦げ感は徐々に収まり、ロウソク、グレープフルーツ果汁、塩素、味にも共通する紙っぽさとフルーティーな甘み。じわじわとピートスモークが存在を主張する。

味:オイリーな口当たりからグレープフルーツキャンディ、強い紙っぽさ、ピリピリと舌を刺激するスパイス、にがりのようなえぐみ。香り同様プールの塩素のようなニュアンスも感じられる。
余韻はドライなウッディネス、オブラートのような紙っぽさとグレープフルーツやレモンなどの柑橘、荒いピートを伴うスモーキーなフィニッシュ。

ボウモアらしいグレープフルーツ系のフルーティーさが粘性のある甘みと共にはっきりと感じられるが、これまた近年のボウモアにある紙っぽさが強く、さらにピートと樽由来の焦げ感が相乗して違和感に繋がる。加水すると焦げ感は薄まるが。。。


国内では6月6日に発売されるリニューアルしたボウモアラインナップの一つ、ヴォルト(ボールト) エディションNo.1。今年はテンペストの新バッチが発表されてないのを見ると、ラインナップ的にはその後継という位置付けでしょうか。
モノとしては2016年末頃に発売されており、今回のテイスティングボトルはイギリス国内で流通していたファーストリリースを、海外通販で購入したものになります。

Vaultは熟成庫を意味しており、No.1は第一熟成庫、つまりはボウモア蒸留所の中で最も古く、海沿いに建てられた海抜0メートルに位置する熟成庫の事。「大潮の満潮時には熟成庫の壁が一部海に沈む」「波しぶきがかかることなど日常茶飯事」というエピソードは、ウイスキー愛好家なら1度は耳にした事があると思います。
今回のリリースはその1番熟成庫で熟成された原酒で作られており、そうした環境が織り成す個性をキーとしているボトルです。
(ボウモア蒸留所外観。今年からリニューアルしたオフィシャルボトルのラベルは、この白い壁をイメージしているという。 奥には今回リリースされた原酒が熟成された第一貯蔵庫も見える。Photo by K67)

飲んだ感想としては、原酒の熟成感は比較的若めの10年前後主体、樽はバーボン樽がメインと思われますが、バリバリのバーボンオークという感じではなく、ファーストフィル以外に幾つか異なるタイプも使われてそうです。

香味の要素では、ピートやフルーティーさは良いのですが、2000年代以降のボウモアに特に見られる「紙っぽさ」が強く。普段この要素にそこまで抵抗のない自分も、これは強いなと感じるほど。
加えて樽由来か、焦げたようなニュアンスの存在も注ぎたてはかなり感じられ、ちぐはぐというか少々まとまりのない構成という印象です。

他方、焦げ感は時間経過で多少軽減されたようにも感じられるので、開封後の変化であるいは。。。
昨年までのテンペストのイメージもあり、あまりコスパが良いとは言えない気がします。

ボウモア 25年 ナイトフライ 43% セラミックボトル

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BOWMORE
"Night Fly (Seagulls)"
Aged 25 years
1990-2000's
750ml 43%

グラス:サントリーテイスティング
量:ハーフショット
場所:BAR飲み(Y's Land IAN)
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:エステリーでフルーティー。林檎のカラメル煮やアプリコット、ほのかにナッティーで、土っぽいピートフレーバーを伴う良質な香り立ち。奥には微かにフローラルなアロマもあるようだが、ストレートでは気にならない。

味:スムーズでラベンダーなどのフローラルなパフュームを伴う心地よくドライな口当たり。赤い果実、熟した洋梨などのフルーティーさ、中間からスモーキーで骨太。余韻はどっしりとしたピートとオーク香、パフューミーでまったりとした甘さが長く続く。

これぞボウモアの1970年代と言うキャラクターを持った1本。間違いなく好みが分かれるが、フローラル系のパフュームをフレーバーの一つと割り切るなら、レベルの高いボトルとも感じる。加水するとオイリーで香りにもパフュームが強く前に出てくる。味は伸びるがフレーバーそのものが。。。

月明かりに照らされ、夜の闇に浮かぶボウモア蒸留所、そして2羽のカモメ。BOWMOREの表記の周囲には、夜空に煌めく星も見える。
ラインナップは22年、25年の2種類で、写真のようにボトルを並べると、熟成年数の違いで夜が更けていくように見えます。
このリリースは日本国内では通称「ナイトフライ」、海外では「シーガル・ブルーセラミック(人によってはムーンライト・シーガル)」と呼ばれ、見ての通り非常に雰囲気のあるボトルデザインから、コレクターズアイテムとなっています。

一方で、中身は逆算すると1970年代中頃から後半蒸留の原酒で構成されたシングルモルト。当時のボウモアの特徴よろしく、パフューミーなフレーバーが備わっており、特に22年のほうがフローラルなフレーバーが強く、好みが分かれる、飲み手を選ぶ構成と言えます。
25年については、開封後の変化か香りはパフューム香がなく、熟成感のあるフルーティーさが主体的でGOOD。飲み口も心地よくドライで、ピートも1960年代のキャラクターをそのまま引き継いだ、落ち着いた存在感のある構成。この時期らしいフローラルなパフュームに目をつぶれば、同系統が苦手な自分でもなんとか飲み進めることが出来ました。

そもそも、なぜ苦手なフレーバーがあるとわかっているボトルをテイスティングしたのかというと、その経緯は以下の写真にあります。

先日ウイスキー仲間のK67さんから提供頂いた、ボウモア蒸留所の夜景を写した1枚。昼間の風景は見たことがありますが、ライトアップされている夜景は初めてでテンションが上がってしまいました。
そしてこの写真とセットで公開するならば、やはりボウモアのナイトフライしかないだろうと、ストックのあるBARとして心当たりのあったIANさんに足を運んだわけです。

夜の海に反射したBOWMOREのライトアップと蒸留所のシルエットがこれまた幻想的。カモメは流石に飛んでいませんが、構図や色彩はナイトフライそのもの。女神が宿るという灯火は星のようでもある。
写真を頂いてから、この記事を書こうとずっと狙っていたので、コラボレーションを達成できて今日の更新は大満足です(笑)。

ボウモア 25年 1990年代流通 43% ブラインド

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BOWMORE
Islay Single Malt Whisky
Aged 25 Years
1990's
750ml 43%

【ブラインドテイスティング】
地域:アイラ
蒸溜所:ボウモア
蒸溜年:1970年代中頃
熟成年:20〜25年
樽:シェリー樽を含む複数樽
度数:43%

グラス:木村硝子テイスティング
量:50ml程度
場所:自宅(サンプル@Yさん)
時期:開封後半年程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:華やかで赤みを帯びたフルーティーさ、ビターチョコレート、ほのかにヒネ香。土っぽいピートがヨードと共に強く香り、徐々にフローラルなアロマが出てくる。

味:まろやかな口当たり、黒砂糖やかりんとうを思わせる甘みのあるシェリー感とピーティーなフレーバー、じわじわとフローラルなパフューミーさが盛り上がり、主体的になっていく。
余韻はウッディーでフローラル、ビターなフレーバーが長く残る。


前回のミルトンダフに続いてYさんからのブラインド出題です。
最初のノージングで、ボウモアの1970年代蒸留であることがほぼ確定。一口飲んで加水バッティング、シェリー感の目立つオフィシャル系統。フルーティーでフローラルなフレーバーで、20年以上の熟成。。。となると、オフィシャルであれば1973年の21年か、ノンビンテージの25年、ナイトフライあたりかなーという感じ。
とりあえずこの時代ボウモアは個性がはっきりしてますので、一度捉えてしまえばブラインドテイスティングでは癒し系です。

他方癒し系にならないのがその味わい。今回のボトルは流通時期が1990年代中頃から後半で、単純計算で1970年から1975年ごろの蒸留ということになります。
1970年代前半のボウモアは、トロピカルからパフュームへの過渡期に当たる時期で、69、70と、どんどんフルーティーさが失われ、71、72あたりはオイリーでニュートラル寄りな味わいの時期を過ごした後、73、74あたりからパフュームが顔を出し始めます。
その背景には蒸留方法に問題があったという仮説に加え、同時期に起こっていた麦芽品種の切り替えも、フレーバーの変化に影響を及ぼしているのではないかと推察します。
(ボウモア蒸留所のモニュメント。花が添えてある構図は、先入観もあって1970年代から80年代のフローラルな時代を彷彿とさせる。 Photo by k67)

今回のボトルは、まさにこの時代のボウモアの個性総まとめ、という感じ。ボウモアらしいフルーティーさとパフュームが、古酒系のシェリー感の中で渾然と口の中に広がります。
ただ数年前に同じボウモア25年をBAR飲みした際には、そこまでパフュームは出てなかったようにも感じたので、多少のロット差などもあるのか?
自分的に今回のパフューミーさはギリギリの綱渡りで、多少気になる程度のレベルですが、人によっては全く気にならない場合もあり、好みを分ける要素となりそうです。

サントリー ボウモアがラベルチェンジ リニューアルの動き

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現地時間2017年1月31日、Spirits Businessがボウモアのラベルチェンジに関する記事を掲載しました。
対象となるのはノンエイジのNo,1 Vaultsから12、15、18、25年のスタンダードラインナップ。(これによりダーケストが終売。)
記事中には2月にロールアウトすると書かれているので、このブログが掲載されてそう遠くないあたりで日本でも公式発表があるのではないでしょうか。

ウイスキーに限らず・・・ではありますが、「ラベルやボトルデザインの変更があると味が変わる」という法則があります。
そうでなくてもこれまでボウモアはラベルチェンジと共に大きく味わいの変化があった蒸留所。加えて、直近では12年など、見えないところで変化もあったくらいですから、まず間違いなくレシピを変えてくるのではないかと考えます。

ただ、変化することが全面的に悪いとは言いません。結局のところ、それがいい変化かどうかが問題です。
No,1なんてリリースされたのか・・・とか、15年色濃いな・・・とか、あと価格とか、気になるところは多々ありますが、個人的に最も気になるのが18年。現行品18年の構成原酒は、単純計算では近年のボウモアで高い評価を受ける1990年代の蒸留時期にありながら、1980年代のラベンダー系のパフューミーなフレーバーが未だに残っています。
(写真1枚目、ボウモア18年の現行品。昨年テイスティングしたロットにはパフューミーな要素が残っていた。)
(写真2枚目、ソサイエティの1998ボウモア。このボトルは1993年の当たり年に匹敵するという売り文句で、確かに果実味が充実。)

もし今回のラベルチェンジをきっかけとして、1980年代の原酒から完全に脱却し、1990年代蒸留オンリーとなったら・・・。蒸留時期は単純計算1998年や1999年、これは1990年代でもフルーティーさに定評のあるビンテージですから、ちょっと期待してしまいますね。
昨年、18年をテイスティングした際に、後1〜2年後のロットを飲んでみたいと感じましたが、ついにその時がくるのか。

ちなみに少し前、スプリングバンクでもラベルチェンジの発表がありました。
思い返せば毎年この時期はラベルチェンジの発表が多いような。
ただ、今回のラベルも、そのスプリングバンクのラベルも、自分の感覚だとかっこいいとは言い難いんですよね(汗)。
ボウモアのほうは蒸留所の白い壁をイメージしたラベルだそうで、なるほどと思う反面、昔のほうがよかったなぁと感じてしまうのは・・・。
いや、重要なのは中身。上述の通りラベルチェンジだからと言って、味が変わると悲観するばかりじゃありません。
リニューアルしたボウモアの国内流通が今から楽しみです。

ボウモア 25年 1969年蒸留 43% オフィシャル

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BOWMORE 
Islay Single Malt 
Aged 25 Years 
Distilled 1969 
(Bottled 1994-1995?) 
43% 750ml 

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml程度
場所:個人宅@KMC
時期:開封後1〜2週間程度
暫定評価:★★★★★★★★(8)

香り:落ち着いた甘い香り立ち、樹液のような甘いアロマに磯っぽさ、土っぽいピート香。徐々にトロピカルフレーバー、パパイヤ、バナナケーキ、微かに熟したピンクグレープフルーツを思わせるニュアンスも。

味:まろやかでオイリーな口当たり、ボディはコクがあり、熟したパパイヤ、葡萄、乾いた麦芽を思わせる香ばしさに紅茶のようなタンニン。
余韻は香り同様に土っぽいピートのニュアンスと、フェロモンを思わせる妖艶なスモーキーさが長く染み込む。


熟成年数違いを含めると色々リリースされている、オフィシャルボウモアの単一蒸留年シリーズ。
69蒸留というと、ボウモア的にはパフュームへの階段を上り始めた時期で、ボトルによってはトロピカルフレーバーに乏しいモノがあったり、70あたりからは早くもパフューミーなボトルが出始めるのも特徴ですが、今回の1本は60年代ボウモアの魅力を感じるだけでなく、オフィシャルボトルのバッティングにはシングルカスクにはない魅力があると、改めて感じることが出来ました。
 
もちろんシングルカスクリリースには、それはそれで1点突破で突き抜けるようなすばらしい味わいが備わることもありますが、一つ行き過ぎてしまえば、ボディが軽くなりすぎたところに樽香だけが強くなっていくアンバランスさが出てしまうのも難しいところ。特にボトラーズリリースには結構見られる傾向です。(それもまた魅力となるボトルもありますが。)

勿論、オフィシャルバッティングがすべからく素晴らしいかと言われれば、安定と引き換えに没個性的な構成になっているものも多く、まあこんなもんかという味わいに落ち着く事もしばしば。それが今回のように優れたビンテージであれば、複雑で多彩、整えられたバランスと共に味わう個性が、変えがたい魅力なのです。

今回のボトルはそうしたオフィシャルバッティングのお手本のようで、加水調整とバッティングでまろやかかつバランス良く仕上がった香味の中に、アイラモルトを主張する磯っぽさ、ボウモア60年代蒸留らしいフルーティーさとフェロモン系のフレーバー、土っぽいピート香。
フィニッシュに感じる心地よいタンニンは、バーボン樽ではなくシェリー樽の比率が高いのか、オーキーなフルーティーさよりもコクのある甘味がメイン。若くキャピキャピした感じではなく、年上の男性女性にあるような妖艶な魅力を感じます。
1杯よりも1本じっくり付き合いたい、どっしりとした魅力がたまりませんね。

追記:こういうグッドビンテージのボウモアを飲んで感じるのが、温故知新、現行品の潜在的な出来の良さ。最近の12年の良さは先日記事にした通りですが、18年なんて凄く「おしい」。。。

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