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ハイランドパーク 21年 1972-1993 SMWS 55.2%

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HIGHLAND PARK 
THE SCOTCH MALT WHISKY SOCIETY 
No, 4.15
Distilled 1972 Feb 
Bottled 1993 Aug 
700ml 55.2% 

グラス:リーデル
場所:BAR Sandrie 
時期:不明
暫定評価:★★★★★★★★(8)

香り:へたっておらず、しっかりと勢いがある香り立ち。ビターでスモーキー、土っぽさと葉巻を思わせるスモーキーさに、バタークッキー、色の濃い蜂蜜とイチジクジャム。時間経過で軽い香ばしさを含む麦芽の甘味と甘酸っぱさがさらに開く。

味:マイルドでコクのある口当たり。ドライアプリコットやイチジクジャム、そこからほろ苦く焙煎したような麦芽風味。ほんの微かに乾燥した植物や根菜の灰汁などの雑味が混じるが、多彩さに繋がっている。
余韻はパイナップルケーキのようなしっとりとしたオークフレーバーと、熟成したモルトの蜜のような甘味。ほろ苦いピート、沸き立つようなスモーキーフレーバーを戻りにともなって非常に長く続く。

まさに熟成のピークにあるモルトの風味を楽しめる1本。系統としてはオフィシャル25年の1990年代流通品のそれだが、シェリー感が控えめであることと、シングルカスクであることも手伝って、樽由来のフレーバーに邪魔されず、むしろ後押しにして突き抜けてくるハイランドパークの個性と美味しさに感動を覚える。願わくば開封直後を飲んでみたかった。。。

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自分が求めているハイランドパーク味。アメリカンオークのリフィルシェリーバットあたりと思われる熟成で、シェリー感はアクセント程度ですが、そのフレーバーに酒質ベースのドライフルーツや色の濃い蜂蜜を思わせる風味、ハイランドパークらしい乾燥した植物や土っぽさに通じるピート香が混ざりあって、実に魅力的な味わいを形成しています。

特に余韻が素晴らしいですね。20年という熟成期間がハイランドパークの酒質にとってベストだったのか、開封後の時間経過でこなれているにもかかわらず、2段階、戻りも含めて3段階まで伸びるフィニッシュ。度数が高く、それによって強い余韻のものはいくらでもありますが、まるで余韻だけ別にウイスキーを飲みなおしたように持続的かつ広がりのある点は、この時代のモルトの素晴らしさと言えるのです。

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(1990年代流通のハイランドパーク25年。小細工抜きに旨い1本。今回のボトルとはほぼ同じ蒸留時期にあることから、共通項があるのは当たり前かもしれないが、その美味しさを構成する一要素に特化したシングルカスクの魅力が今回のボトルには集約されている。)

なお、感じた余韻のなかに、ヘビーピートモルトのように過度に主張するような強さはないが、沸き立つように持続するピート香があり、これはフロアモルティングで仕込まれたモルトで度々見られる特徴であると感じます。

ハイランドパークは一部(約20%)のモルトを現在もフロアモルティングで仕込んでいるところ。同仕込み方法では、麦芽の状態が不均一になること(どんなに頑張ってひっくり返しても、火の通りが麦芽毎に異なる、それ故に香味の複雑さに繋がる)、そして現在のモルトスターでの方式に比べてじっくりと麦芽が乾燥させられるため、ピートが麦芽の奥まで染み込み、PPMは低くても、存在感のあるスモーキーさが沸き立つように出てくるのではないかと思えます。
この味わいの複雑さと余韻の長さは、そうした時代の麦芽、そして仕込み方法が影響していると考えると、効率化が全て正しいわけではないと、仕事のあり方も考えさせられてしまいますね。

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今日のおまけ:カレラ セントラルコースト ピノ・ノワール 2016

2019-2020年時点で市場に流通している、セントラルコーストの現行ロット的なボトル。カリピノらしく熟した赤系の果実を思わせる風味は健在ですが、数年熟成させたものに比べて少し酸が固め。ただ、カレラはその果実感に艶があるというか、どことなく良いブルゴーニュワインに通じるようなニュアンスもあるのが魅力だと思います。

それっぽく言うと、気品というかエレガント?
そのまま飲んで良し、熟成させて良し。国内だと大手酒販最安値はリカマンで、税込み3600円くらいだったはず。新世界ピノは似たような香味のものも少なくないですが、この価格帯では頭一つ抜けてますね。
ウイスキー好きが好む果実味もあり、この辺は是非一度試してほしいです。

ハイランドパーク 15年 2003-2019 BARレモンハートラベル 50.2%

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HIGHLAND PARK
For Bar LEMON HEART 
Aged 15 years 
Distilled 2003 
Bottled 2019 
Cask type Hogshead 
700ml 50.2% 

グラス:テイスティンググラス
場所:新宿ウイスキーサロン
時期:開封直後
評価:★★★★★★(6)

香り:柔らかくバニラを思わせるオーク由来の甘さを一瞬感じた後で、干し草や乾いた麦芽、ビターなアロマが開いてくる。同時にスモーキーでもあり、ピート香には若干消毒薬のようなニュアンスも混じる。

味:マイルドな口当たり。とろりとした甘さからオーキーでバニラやパイナップル、合わせて香り同様の乾いた植物や殻付麦芽、土っぽいピートのようなビターなフレーバーが混じり、全体的にほろ苦く柔らかいスモーキーさを伴う構成として感じられる。

シェリー樽ではないが、ベース部分のハイランドパークらしさを感じられる香味構成。樽由来のフルーティーさは現時点では隠し味であるが、今後樽感が馴染むことでもう少し前に出てくるかもしれない。派手さはないが、普通においしい。加水すると柔らかい麦芽風味とピート、オフィシャルに通じる味わいが強く、ハイランドパークであることをさらに認識できる。

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ファミリー企画プレゼンンツ、漫画レモンハートラベルシリーズの1本。
実はこのハイランドパークは、昨年夏、大泉学園駅前にある同BARを訪れた際に、たまたまカスクサンプルをテイスティングする機会に恵まれていたものでした。

その時の印象は余韻にかけて黄色系のフルーティーさがあり、麦芽風味もピートも程よく。。。バーボン系の樽で熟成したハイランドパークの良さ、求められている要素が前面出ているタイプだなと。これでラベルはBAR レモンハートなわけですから、中身のレベルの高さと共に話題になりそうなボトルだと感じていました。

そしていよいよリリースされた今回のリリースですが、開封直後を飲んで見て印象の違いに驚きました。もちろんオーク樽由来の要素と麦芽風味が結び付いたフルーティーさは感じられるのですが、それよりも樽由来のビターな印象、干し草を思わせるような乾いた植物感を伴うピートフレーバーが前面にあり、これはこれでハイランドパークらしいと言えばらしい美味しさなのですが、思っていたのと違うなと言う気持ちが無いといったら嘘になります。

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(BARレモンハートにて。この日は夏前の熱さのある夜で、締めはゴードンジンのちょいオールドをロックでさわやかに。オールドから現行品まで幅広く、様々な酒類をストックしている懐の深いBARである。)

これは間違って違う樽がボトリングされてきた・・・なんてことはなく、いわゆるカスクサンプルとボトリングの差でよくある現象のひとつかなと。
樽の中の味は一定じゃないので、払いだして混ざると変わってしまうというヤツ。先日リリースされたグレンマッスルも、ボトリングの数週間前にとってもらったサンプルと、ボトリング後では樽感は後者のほうが強く出ていて、おや?と感じたばかりの話です。

とはいえ、カスクサンプルを飲んでいる人のほうが少数なわけですから、今回のボトルもあくまでこれ単体として見ていくと、先に書いたようにハイランドパークらしい特徴を感じられる、悪くないリリースに仕上がっていると感じます。
特にヘザー系のピート、乾いた麦芽、蜂蜜を思わせる甘さと樽由来のバニラやフルーティーさの混じるほろ苦い味わい。なかなかどうして通好み。また、オフィシャルの一部を構成する要素としてとらえると、馴染みの味わいとしても楽しめる1本ではないでしょうか。

ハイランドパーク 29年 1989-2018 GM 57.0% #18/084

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HIGHLAND PARK 
GORDON& MACPHAIL 
Aged 29 years 
Distilled 1989 
Bottled 2018 
Cask type Refill Sherry Butt #18/084 
700ml 57% 

グラス:木村硝子
時期:不明
場所:自宅@サンプル
暫定評価:★★★★★★(6ー7)

香り:スウィートでドライ、スパイシーな香り立ち。ブラウンシュガーやカラメルソース、色の濃い甘さを感じた奥からハイトーンな刺激が鼻孔を刺激する。

味:とろりとしてリッチなシェリー感。ドライプルーンやデーツ、カラメルソースで煮詰めたダークフルーツを思わせる甘酸っぱさとほろ苦さ。余韻にかけては序盤の甘味をウッディでビター、スパイシーな刺激が引き締め、タンニンが染み込むようなフィニッシュ。

ハイランドパークっぽさよりも、新旧入り交じったような不思議なシェリー感が主体。それこそ昔のGMシェリーを思わせるカラメル系の甘さやダークフルーツ感の中に、傾向の異なるスパイシーさが混じる。少量加水するとスパイシーさが和らぎスウィートでマイルドな味わいに。総合的には良くできているが、これは近年シェリーなのかオールドなのか、果たして。。。


こんな樽があったのかと感じる、GMコニッサーズチョイスのグッドリリース。
酒質の個性よりも、いかにも昔のGMリリースらしい色濃くしっかりと付与された樽感が特徴的ですが、日本市場には同じ表記で熟成期間が約3ヵ月短いだけの、色の薄いシングルカスク(以下、画像参照)が入っていたようで。。。色合いだけで比較すると、ちょっと違いすぎるというか、ほんとに同じリフィルシェリーバットなのか?ラベル、コピペで作って修正し忘れてない?と思えるほどです。

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(ご参考:HIGHLAND PARK Aged 29 years 1989-2018 Cask No,19/057 55.3%)

こうした色濃いリフィルシェリー樽のリリースは過去にもあり、特段不思議なものではありません。
要因としてまず一つ考えられるのが、1st fillが灰汁抜き程度の短熟でしか使われなかった樽であり、エキスが充分残っていた可能性。そしてもう一つ考えられるのが、余韻にあるビターでウッディな傾向と新旧入り交じったようなスパイシーさから、スパニッシュオークバットのリチャード仕様、鏡板には新しいものが使われた補修樽であるという可能性です。

過去のGMのリリースで、ハイランドパークの短熟と言えば、1970~1980年代にリリースされていた8年があります。
この熟成に使われていた濃厚な1st fillなら、あるいは次に入れた原酒にもエキスを残すのでは。。。という希望的観測と、何よりオールドハイランドパークの中でも名高いボトルのDNAを継いでいると考えると、このリリースは非常にロマン溢れる1本となります。
他方で、ブレンド向け等を合わせ、年間で膨大な数の樽を払い出すGMが、いちいち同じ銘柄がめぐりあうような樽の管理をしているとは思えず。。。
現実的には、当時のGMから数多リリースされていた同じような短熟リリースの樽が使われたと考えるか。もう一つの可能性として、クーパレッジ経由の補修樽と考える方が、フレーバーの系統的にも自然なように感じます。

実際のところ、色の薄い日本向けの方が、GMの最近のリリースに多く見られる、あの特徴的なGMカスクの払い出しをそのまま使ったと言われても違和感なく。むしろ色合いとしては自然なのです。
飲み比べをしたわけではなく、これ以上は画竜点睛を欠くため控えますが(何より野暮ですし)、ついついあれこれ考えてしまうのは魅力的なウイスキーであるから。普通に味だけ見ても、良質なシェリー樽フレーバーが付与されたグッドリリースだと思います。


余談:このボトルは先日の持ち寄り会にて、どんな樽が使われているのかと話題になった1本でした。その際は「昔のGMシェリー樽の短熟払い出し後」という、本記事で1つ目の可能性寄りの考察をしましたが、会終了後に小瓶交換をしてじっくり飲んでみると、そうとは言い切れないニュアンスがいくつも見られたわけです。
やはり落ち着いて飲み直す機会は重要ですね。美味しいだけでなく、大変考えさせられる1本でした。追試の機会を頂き、ありがとうございます!

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今日のオマケ:笹の川酒造 初しぼり 純米吟醸 しぼりたて生

正月用の日本酒の一つ。安積蒸留所を操業する老舗笹の川酒造の本職とも言うべき、日本酒の2019年の初しぼり生酒。
昨年の新酒は、準備していた酒米や酒造そのものが台風の浸水被害を受け、震災後最大の被害があった中での仕込みでした。

そのため、新酒は例年より遅い出荷となったようですが、柔らかくクリーミーな米の旨味を感じる口当たりに、くどすぎず品の良い吟醸香、フルーティーさ。バランスの良さにすいすい飲めてしまう、美味しい日本酒に仕上がっていると思います。
昨日の若鶴の生原酒は、和洋どの料理も受け止められるような濃い酒でしたが、今日の日本酒は和食寄りで、刺身や昆布巻き等の脂の強すぎない料理と合わせると相乗効果を期待できると思います。
しかしなんというか、気持ちよく酔える良いお酒ですね。

ハイランドパーク ヴァイキングソウルカスク 2019 For Allen Chen 55.6%

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HIGHLAND PARK 
VIKING SOUL CASK 
For ALLEN CHEN 
13 1/2 years old 
Bottled 2019 
Sherry-Seasoned Quarter Cask #700060 
700ml 55.6% 

グラス:国際規格テイスティンググラス
場所:ジェイズバー
時期:開封後数日以内
暫定評価:★★★★★★(6)

スパイスそのものを思わせるような独特なアロマが前面にあり、続いて焦げたキャラメルや栗の渋皮煮、あるいはオランジェットを思わせる要素。奥にはドライプルーンや微かにオーキーな華やかさも混じっていて、スワリングすることで顔を出してくる。
口当たりは濃厚で、前面にあるのは香り同様にウッディな要素だが、香りよりは馴染んでいてとろりとした蜜っぽい質感を感じさせる。余韻はほのかにピーティーでスパイシー、ダークフルーツの甘味が微かな焦げ感と共に長く続く。

複雑で面白いウイスキー。スパイス香については実に個性的で分類しづらいが、フィニッシュに使われた樽由来と思われるそれが、このボトルに備わったほぼすべてのフレーバーに影響を与えている。
また、ベースとなったシングルモルトの個性はオフィシャルスタンダードらしい系統ではあるものの、これが所々アクセントになっていて、ノージング、テイスティングの度に新しい発見がある。

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ハイランドパークが新たに始めたプライベートリリースの販売スタイル「ヴァイキング・ソウル・カスク」。
このシリーズはプライベートカスクを前提としており、専用にバッティングされた12年熟成、度数58%オーバーのハイランドパークシングルモルトを、購入者毎のクオーターカスクに移してフィニッシュし、リリースされるものです。

まず商業的なことを言えば、これはなかなか”うまい”やり方だと感じます。
愛好家の夢と言える樽買い。だが1樽買うのは高価だし量も多い。一方で最初から小さいサイズで熟成させると、10年経たずに樽が出すぎてピークのバランスを壊してしまうし、リリースされるまでの時間も、10年、12年など待ってはいられない。
おそらくは、そんなユーザーニーズに応えるため、1樽を独占しつつ短期間で少量から安定したクオリティの樽出しウイスキーを作り上げる方法なのでしょう。

今回のボトルは、そのハイランドパークの企画を通じて、AQUAVITAEのアレン氏が購入、ボトリングをしたもの。何でも原酒の量に限りがあったため、購入できるかは抽選のような形だったのだとか。
「スコットランドで課税されて、販売に当たっては台湾でも課税されたから二重に課税されてしまったよ」なんて裏話はさておき、先週末のテイスティング会にあった一連のラインナップのなかでも、特に気に入っている1本とのことでした。

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(ハイランドパークだけは全員で飲みたいというアレン氏の希望から、このボトルを2杯目に統一して全員でテイスティング。氏の解説を便りに、この複雑なボトルの香味を紐解いていく。

ただ正直に言えば、アレン氏の熱意に反して自分はそこまでこのボトルの構成が響きませんでした。
クオーターカスクに由来すると思われるスパイスそのもののような要素と、濃い樽感のあるアロマ。その奥にはベースとなったシングルモルトに備わっているシェリー系の甘さ、オークの華やかさ。。。オフィシャルスタンダードの12年同様に2nd、3rdフィルのシェリー樽、樽材もスパニッシュ、アメリカンオークと統一せずに複数タイプの原酒をバッティングしてあるのか、様々なフレーバーが折り重なり、微かにスモーキーなピートフレーバーが見え隠れする。
複雑で面白いリリースではあるのですが、自分が求めているものとはどこか違ったのです。

ハイランドパークにとっての”ヴァイキング・ソウル”とは、蒸留所特有の環境や風味を活かし、アレンジはすれど決して壊すことがないという信念のようなものを指しており、そのうちのひとつが”高品質なシェリー樽を使った熟成”とされています。
今回のシリーズに使われる、ヴァイキングソウルが込められた樽、つまりクオーターカスクは、ちょっと自分が思い描いていた方向とは違うスパイシーかつ濃厚な香味を、全体を通して付与していました。

我々の嗅覚・味覚は、幼少から親しむその国の伝統的な味付け、料理が大きな影響を与えていると言えます。
台湾の料理は日本にも一部ルーツをもつものの、スパイスについては独特のものがあり、代表的なのが八角、それを使った五香粉です。あるいは香菜なども異なるものが使われています。
そうしたスパイシーな香味に慣れていると、それが無い料理は物足りなくなるそうで、きっとこの辺が(逆にその手の香味に耐性がないことが)、響かない要因なんだろうなと、テイスティングしながら納得もしたのです。

それにしても、今まで主体的には捉えたことのない面白い個性でした。機会があれば、また1杯飲んでこの時の感想と比べてみたいと思います。

ハイランドパーク 13年 2004-2018 フランクフルト空港限定 60.1% #6438 

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HIGHLAND PARK 
SINGLE CASK SERIES 
For FRANKFURT AIRPORT 
Aged 13 years 
Distilled 2004 
Bottled 2018 
Cask type Refill Butt # 6438 
700ml 60.1% 

グラス:リーデルテイスティング 
時期:開封後1週間程度 
場所:BAR Kitchen 
評価:★★★★★★(6)

香り:やや生っぽさのあるウッディさとしっとりとしたシェリー香。直後、キャラメルソースを思わせる甘さの後で、ハイプルーフらしく鼻孔がひりつくようなアタックと、ほのかにヘザーのスモーキーさが香る。

味:パワフルでスウィート。ブラウンシュガーやプルーンのチョコレートがけ、とろりとした甘味の後に、ハイトーンで強い刺激があり、ややざらつくようなウッディさも感じる。
余韻はウッディでキャラメルソースを思わせる甘味と、微かに土っぽいピートを伴ってほろ苦く長く続く。

パワフルではあるが、硫黄もなくリッチな味わいが楽しめる。恐らく使われているのは長期熟成のシェリーを払いだした後のものだろう。またそのシェリー感の裏にはハイランドパークらしいピートフレーバーも感じられ、若く強さの残った酒質の角をシェリー感が緩和しつつ、その個性を楽しめる。

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ハイランドパーク(エドリントン)が樽売りしている、オフィシャル扱いのシングルカスクリリース。日本ではほとんど見かけませんが、大規模国際空港の免税店や有名酒販店、高級価格帯のリリースが動くところには比較的展開されているように思います。
GOTHAM CITY向けなんて、反応してしまう方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

今回、BAR Kitchenではマスターの岡さんが海外で買い付けた5種類のリリースを確認。そのなかでももっとも色の濃かった、フランクフルト空港向けのリリースをテイスティングしました。
ハイランドパークは熟成に使う樽としてシェリー樽を主としている蒸留所ですが、一部バーボン樽のものも仕込んでいたものの、これはブランドイメージと異なるためかほとんどがボトラーズやブレンド用に展開されていたと聞きます。(オフィシャルでのバーボン樽使用例だと、1999年蒸留のハイランドパークフルボリュームがある。)

一方、公式には2004年の仕込みからはハイランドパークの熟成は全てシェリー樽に統一したとの情報もあり、今回のリリースはまさにその時期の仕込みです。
もちろんそれらはファーストフィルのみではなく、形状、回数含めて様々。他方でこのボトルの仕様はリフィルシェリーバット表記ですが、色が比較的濃いのが興味深いですね。風味から樽材はアメリカンオーク。リチャーしている感じではないので、とすると最初の熟成を短い期間で終えたとかか。。。

構成としては、その樽感をソースとするなら、酒質の上にそれがかかっているような感じ。まだフレーバーの結び付きというか、均一化が進んでいない点が、乖離感として多少あります。
他方で、だからこそ香味でのピートフレーバーが感じやすくもあり、シェリー感そのものも決して悪くないので、それらを若いなりの良さとして楽しめる点が魅力であると感じた1本でした。


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今日のオマケ:ダイヤモンドリッジ グランドリザーブ カベルネ・ソーヴィニヨン 2017

マイルドでいかにもアメリカのカベルネらしい濃厚なぶどう感。熟したチェリーやカシス、微かにタバコ葉のイメージからウッディネスへ。樽香は特に味のほうで強めに感じられる。余韻はほどよいタンニンを伴い、濃厚さのなかでバランスが整っている、丁寧な作りを感じる。

先日、急遽開催された友人とのワイン持ち寄り食事会。予定が空いたので、会社の机の中に置いてあったワイン片手に緊急参戦。
カリピノですが、赤身系の肉、特に鴨肉のタタキとの相性が抜群過ぎて、ばくばくいってしまいました。
その友人は日本酒とウイスキー系がメインですが、最近ワインも面白いなと感じ始めたらしく。特にこのボトルを飲んで気に入り、セラーまで買ってしまったのだとか。
そういえば自分もウイスキーの合間に飲んでいたワインで、アメリカのカベルネは美味しいなと感じましたし、やはりこの辺はウイスキードリンカーに琴線があるのかも。
それにしても、馬刺の盛り合わせとワイン・・・映えるなぁ・・・。

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