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ハイランドパーク ヴァルキリー 2017年リリース 45.9%

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HIGHLAND PARK
"VALKYRIE"
Viking Legend Series
2017's
700ml 45.9%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後1ヶ月以内
評価:★★★★★(5)

香り:生っぽいウッディさの漂う淡いシーズニングシェリー香、ほのかにサルファリーさも漂う。時間経過で黒砂糖、奥には若さと熟成感の混じったような酸味、華やかなモルティーさが穏やかなスモーキーさと共にスワリングで交互に感じられる。

味:クリーミーでシロップのような甘みを感じる口当たり。ローストした麦芽の香ばしさと苦味、乾燥した植物感、ジンジャー、シェリーのコクとほのかな硫黄。後半には土っぽいピートも感じる。
余韻はドライで焦げたホットケーキのようなほろ苦さ、口の中に張り付くシーズニングシェリーの甘みを伴い長く続く。

オフィシャルらしく複雑さとそれなりのバランスを備え、なんとなく飲めてしまうボトル。万人向けと言えばそれまでだが。。。個人的に求めているハイランドパークはコレジャナイ。少量加水で硫黄が浮つく傾向はあるが、一定以上加水すると樽感と麦芽風味がメインで広がり、ピートも残る。加水、またはロックで。


日本では先月11月下旬に発売されたばかり、ハイランドパーク・バイキングレジェンドシリーズの第一弾。戦乙女として知られるヴァルキリーの名を冠したニューリリースです。

「死の、先を行く者達よ!」と言えば、自分世代の男性陣には結構通じるだろう、北欧神話におけるヴァルキリーの基本設定(ちょっと違う?w)。
ただ、最近のハイランドパークの限定リリースは、中身とネーミングとの関連がほぼ無いといっても過言ではなく。それこそ、流行りの漫画ラベルのようなイベントボトルと違いがない世界でもあります。
まあそれを否定する訳ではありませんが、初期のヴァルハラシリーズは、コンセプトと中身のリンクが多少なりにあったんと思うんですけど、流石にネタ切れ。。。でしょうか。


(ヴァルキリーは戦場で優れた武功を挙げた戦士を天上界、ヴァルハラへ迎え入れるという。個人的に天上界のイメージに近いのがこの写真。オークニー島、ストーンサークルにてK67氏撮影。) 

そんなわけで中身の話。ハイランドパーク・ヴァルキリーの樽構成は、シェリー樽原酒とバーボン樽原酒のバッティングである旨が公開されているところ。
飲んだ印象では、シェリー樽といってもファーストフィル以外にリフィルも使われている印象で、比率は1st fill シェリー2、2nd fillシェリー4にバーボン4くらい。熟成感は10〜15年程度で極端に短熟や長熟が使われているという感じでもなく、ピートも穏やか。淡いシーズニングシェリーのフレーバーがメインに感じられる、バランス型の仕上がりです。

コアな愛好家からすれば半端な感じは否めませんが、価格的にはエントリー寄りのミドルグレードで、そもそもブランドの位置付けが半神のヴァルキリーの序列をイメージしているのかもしれません。(または、エントリーグレードのウイスキーで経験を積んだ飲み手を、ヴァルハラという名のさらなる沼に引きずり込むというグレード設計か。)

新しくボトルデザインに関わったJIM氏のそれは、バックバーにあって目を引く高級感。中身も突き抜けないながら上手くバッティングして万人向けと言える味わいに仕上げているため、BAR等での使い勝手は良さそうです。

ハイランドパーク 25年 48.1% オフィシャル

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HIGHLAND PARK
Aged 25 Years
750ml 48.1%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml程度
場所:個人宅
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6-7)

香り:力強くどっしりとした香り立ち。黒蜜や黒砂糖の甘み、イチジクの酸味を伴うシェリー香。みたらしを思わせる古酒感に、じわじわとスモーキーで土っぽい香りもある。

味:リッチだがやや荒さのある口当たり、古酒系のシェリー感、黒蜜、ドライプルーン、オランジェット。徐々にスパイシーでピート、乾いた植物のほろ苦いニュアンス。微かにダシっぽさも感じられる。
余韻は力強く、スモーキーで乾いたウッディネスが長く続く。

リフィルと1stフィルシェリー樽のバッティングからくる濃縮感のあるリッチな香味、そしてスモーキーフレーバー。スパイシーで アタック強く、やや荒さも感じるが、ハイランドパーク好きが求めるフレーバーが備わっている。ストレートから少量加水で楽しみたい。


気がつけばずいぶん高嶺の花になってしまった1本。
同蒸留所のオフィシャルボトルは限定品、免税向けも合わせると把握しきれないほどのラインナップがあり、今尚精力的にリリースが拡充されていますが、その中で25年は代々ハイランドパークの本流とも言える味わいが特徴。5年ほど前は1万円程度だったボトルですが、今は流通量少なく、あっても高騰。すっかりお見かけしないボトルになってしまいました。

今回はウイスキー仲間の持ち寄り会で久々のテイスティング。ラベルやボトル形状は現行品ですが、度数が48.1%なので厳密には現行品から1世代前の25年となります。(現行品の度数は45.7%)
まろやかで円熟味を楽しめる30年や、フルーティーさが際立った18年と異なり、この25年は少々やんちゃ。アタックの強さが特徴的ですが、テイスティングで記載したように"らしさ"がしっかりと備わっており、ハイランドパークが好みな人は間違いなくストライクゾーンに入ってくるボトルだと思います。

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(ハイランドパーク蒸留所のウェアハウス外観と内部。同蒸留所の1970年代以前は当たりが多い。1979年蒸留の詰まったこの樽はまさに生唾もの。。。Photo by K67)

自分の周囲のウイスキー仲間を見ていて思うのですが、ハイランドパークはウイスキー愛好家の琴線に響く、不思議な魅力を備えていると感じます。
それは樽なのか、植物主体のオークニー島のピートなのか、フロアモルティングによる麦芽の処理なのか。。。複雑でコクのある甘みとスモーキーフレーバーが、スコッチモルトを飲んでいるなという満足感を感じさせてくれるのです。

現行品の25年は中々手を出しにくい価格帯ですが、ハイランドパークは普及価格帯の12年もその魅力の一端をちゃんと備えており、作り手の努力を感じる銘柄。
また、たまに国内に流通する以下の免税向けやボトラーズモルトなど、きらりと光るリリースもあるので、オークニーモルトの旅は中々に冒険と発見に満ちています。
HIGHLAND PARK 1998-2011 For Global Travel Retail 700ml 40%
テイスティング@BAR GOSSE

ハイランドパーク 17年 アイスエディション 53.9%

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HIGHLAND PARK
ICE EDITION
Aged 17 years
700ml 53.9%

グラス:テイスティンググラス(名称不明)
量:30ml程度
場所:BAR飲み(GOSSE)
時期:開封1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★(6)(!)

香り:乾燥させた麦芽や干し藁を思わせる、ほろ苦く香ばしい香り立ち。徐々に乾いた木、蜂蜜、林檎、スモーキーフレーバーが充実してくる。

味:ピーティーでほろ苦い口当たりと、鼻腔に届くスモーキーさ。ミディアムボディで適度な厚みのある味わい。土っぽさと乾いた植物を思わせるピートの裏には麦芽、バニラ、洋梨の甘みもある。
余韻はスモーキーで微かにエステリー。染み込むように長く続く。


ハイランドパークがリリースする神話をモチーフにしたシリーズ。
昨年まではヴァルハラシリーズとしてロキ、ソー、フレイヤ、オーディンの4神が発売されていましたが、今回はニブルヘイムがテーマ。。。なのだそうですが、正直、発表された段階ではまだ続くのかという気持ちの方が強いリリースでした。

PR資料を見ると、アメリカのコンテストで最優秀賞を受賞したとか、まあ大層な経歴がプッシュされているその中身。確かに悪くないです。
シェリー系ではなく、色合いそのままなアメリカンオーク由来のフルーティーさ・・・が広がると見せかけて、それを覆い被すように、序盤からヘザー系のピートフレーバー。このピートが良い感じの苦味と存在感で"らしさ"があり、バッティングでの多層感もある。
どの辺が"ICE"やねんという疑問はさておき、後は好みの問題ですが、完成度は充分だと感じます。

今回のリリースは、先にも書いたように酒質の部分でハイランドパークらしさのある構成、勉強のために1杯BAR飲みするのもアリだと感じます。
値段は少々しますが、ハイランドパークのオフィシャルラインナップだとこんなもんでしょう
むしろ下手にシェリー樽熟成で濃いめに振って高騰するより、近年系ではこういうタイプを歓迎したいです。

改めて考えてみると、ハイランドパークの酒質は、時代時代で厚みの違いこそあれど一つのベクトル上にちゃんとあって、過去のリリースも今のリリースも飲んでいくと、不思議とそこまで現行品に落胆せず、魅力を感じることが出来るようになると感じます。
まあ樽の影響はモロに受けていると思いますが。。。その辺は技術革新とノウハウで、おいおい解決されることを期待しています。

ハイランドパーク 12年 1970年代流通 オフィシャル 43%

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HIGHLAND PARK
Malt Scotch Whisky
Aged 12 Years
1970-1980's
43% 750ml

グラス:テイスティンググラス
量:30ml以上
場所:個人宅
時期:開封後一ヶ月程度
評価:★★★★★★☆(6-7)

香り:香ばしく焦げたアロマ、干し藁を思わせる植物感、熟したオレンジやリンゴのカラメル煮、徐々にピーティーなアロマが立ち上がってくる。
陶酔感を感じる甘みとスモーキーさのバランスで、充実した香り立ち。

味:柔らかくボディに緩さのある口当たり。香り同様の構成で、みたらしや焦げたカラメル、オレンジママレードと土っぽいピートフレーバーが広がってくる。
余韻は染みこむようなほろ苦さが長く残る。


イランドパーク、ではなくハイランドパーク。
ハイランドパークのシンボルマークの"h"をHighland parkのブランド名に組み込んだラベルデザインで、知らない人はhを認識出来ず、ILAND PARKと読んでしまったとかしないとか。
シルクプリントラベルでこのボトルデザインは、1970年代流通というのが愛好家の定説。輸入元シールはありませんでしたが、ラベルに日本の通関コードが印字されていることやml単位の表記から、日本向けボトル出あることが伺えます。
とすると、ハイランドパークの日本販売開始は、フェイマスグラウスが1974年に輸入開始された後、1976年という話なので、今回のボトルは1970年代でも後半から1980年代初頭あたりのモノと推測されます。

仮にボトリングを1980年として、原酒は1960年代後半、67年、68年前後の蒸留。ハイランドパークの中でもレベルの高いリリースが多いビンテージであり、マズいワケがありません。
香りはスモーキーでカラメル系の甘いアロマが陶酔感を誘い、味わいはとろりとした甘い口当たりに、麦芽やみたらし、オレンジママレードを思わせるフレーバー、内陸系のピーティーさがハデさは無いものの存在感がある。
樽構成はリフィルシェリー系主体に多少のカラメル添加でしょうか。

ただ、これまでも何度か飲んできたボトルですが、元々特筆して強い酒質ではないため、経年で少々抜けてしまっているボトルも見られます。今回のボトルもまた香りは抜群ながら味は「ちょっと緩いかな」と感じるところもありました。
ベストな個体なら文句なし★7なのですが、今回は香り★7、味★6という感じ。
ノーマルなテイスティンググラスではなく、少し大きめのグラスに入れたところ香りは更に良いところが感じられました。


さて、先に書いたIGHLAND PARKのエピソードの続きですが、1980年代に入りラベルチェンジが行われ、写真左側のボトルのようにロゴの隣にHを印字して、HIGHLAND PARK表記になりました。

その後は1990年代にラベル、ボトル形状とも大幅なデザインチェンジが行われますが、こちらについては別記事に紹介していますので、興味がある方はご参照ください。
非常にわかりやすい違いなのでILAND表記のほうが人気がありますが、ラベルチェンジ後のボトルのほうが状態的に安定している印象があります。味わいも決してコクが薄いとかそういうことは無く、どちらも当時の特徴やハイランドパークの魅力が伝わる、グッドオフィシャルスタンダードです。

ハイランドパーク 35年 1967-2002 マーレイマクダビット 40.1%

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HIGHLAND PARK 
MURRAY MCDAVID 
Aged 35 Years
Distilled 1967
Bottled 2002
Cask type Bourbon
Bottle No, 103/500
700ml 40.1%

グラス:サントリーテイスティング
量:30ml程度
場所:持ち寄り会(極みの会@Kさん)
時期:開封後1週間程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ドライで華やかなフルーティーさ、乾いた木のようなオーキーなニュアンスが強く感じられる。薄めた蜂蜜に青い白桃、白ぶどう。徐々に乾いた麦芽風味、かすかな酸味が混じる。

味:スムーズな口当たりからほろ苦い麦芽風味、オーク系のフルーティーさ主体、ボディーは軽く、ピートが序盤から強く盛り上がってくる。
余韻はピーティーで土っぽさ、長く染み込むようなドライな余韻。


マーレイマクダビットのミッションシリーズ。今回のハイランドパークはシングルカスクではなく、長期熟成で度数落ちとなった樽を複数樽バッティングしたシングルモルトウイスキーです。
表記はBOURBON CASKSとなっており、香味から感じる限り、中には40%を下回ってしまったものもあったのではないかと思います。

二択で言えばハイランドパークはボディのしっかりした部類に入るモルトではありますが、ここまで度数が落ちていると酒質的には相当削られている状況です。しかし中間が削られた分、樽由来のフルーティーさにピーティーなフレーバーがなんとも"らしい"味わいとして感じられます。
また、複数樽バッティングであるためか、多少複雑さと厚みが補われており、まさに最後の輝きという印象を受けます。
ヘタれるのも早そうなので、あまり時間をかけずに飲みきってしまったほうがいいかもしれません。 
(実際、グラスの中でも時間経過での抜けが早かったですね。)

最近は若いビンテージでガンガンリリースされるので、こうしたスペックのリリースは少なくなりましたが。自分くらいの時期に飲み始めていた人だと、度数落ちで、それもリフィル系の樽やバーボン樽という組み合わせはダンカンテイラーのロナック、ハートブラザーズなどでお馴染みだったことと思います。
比較的手頃な値段で買える代わりに、酒質のピークは過ぎていて、軽いボディにドライな余韻、木をしゃぶっているような味のモルトに出会うこともしばしば、、、それでも長熟の良さは楽しめた。
これもまた古き良き時代になっていくんですね。

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