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サントリー シングルモルト 白州 NA 43%

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SUNTORY WHISKY
HAKUSYU
No Age
180ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封直後
評価:★★★★★(5-6)

香り:つんとしたアルコール感、酸味のある若いニュアンスと乾いた木材、微かに干草。淡く華やかでオーキーなウッディネス。時間経過で洋梨を思わせる甘いアロマも開いてくる。

味:蜂蜜やバニラを思わせるまったりと甘い口当たり。あわせて若さを感じる酸味、スパイシーな刺激、オーキーでナッティーなニュアンスのあるウッディネス。余韻はドライで乾いた木材、内陸系のピーティーさを伴う。

ストレート、加水、ロック、ハイボール・・・突き抜けないが、どんな飲み方でも楽しめる万能的なシングルモルト。バーボン系の樽香が森の木々を連想させる。飲み方によっては若さが前に出るものの、ハイボールにすると飲み口で酸味のあるモルティーさに微かなピート、若さが爽やかな飲み心地に繋がっている。 
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後述する事情から白州ハイボールが飲みたくなり、すぐ近所の酒屋で買い求めたもの。軽めの飲み口から爽やかなモルティーさとライトな樽香が、サッパリとした飲み口に繋がり風呂上がりの1杯にぴったりです。
オールドボトルやアイラモルトなど、味のしっかりあるハイボールも良いですが、こういうのもたまには、特に夏場には良いもんです。

白州NAは会社の飲み会で注文するケースは多いものの、ストレート含めてちゃんと飲むのは、発売直後に買って以降あまり記憶がありません。
そう言えば、5年くらい前に某ショップが「山崎プレミアムソーダを2ケース買ったら山崎&白州NA(700ml)セットでプレゼント」なんて意味不明な企画をやっていて、それ以来か。ちょうど良いので、直近ロットの味を見ておこうと思います。

(白州蒸留所の蒸留器群。山崎同様、様々な形状のポットスチルがあり、多様な原酒を作ることで、ブレンド、リリースに幅を生み出している。Photo by T.Ishihara)

そもそも、白州が急に飲みたくなった原因は、Facebookに投稿されていた白州蒸留所の写真群でした。
いやー良いなー、最近蒸留所行けてないなーと思ったところで喉が鳴り、久々に飲んでみるかと。それでも700mlフルボトルじゃないのは、これ以上開封済み増やすのもなという、ささやかな抵抗、あるいは無駄な足掻きから。
や、このサイズの瓶はストックがあると何かと便利なんですよ、うん。

白州は、スコットランドで言うハイランドモルトに近いキャラクターがあると感じます。
ハイランドと言っても東西南北、厳密には島もいくつか含まれる広域な区分ですが、白州や山崎は上の写真のように様々なタイプの原酒を作っているため、蒸留所としては基準となるキャラクターがありつつも、リリース毎にスタイルが微妙に異なるイメージ。
白州NAは他のグレードに比べて香味が軽く、ハイランドの中でもややスペイサイド寄りの印象。昔飲んだ時はもう少しバーボン樽系の樽感があり、それこそグレンモーレンジっぽいなと思ったのですが。。。久々のテイスティングとなった今回、香味の方向性は変わっていないものの、自分の味覚の変化かロット差か、あるいは時代やブームでレシピが変わったのか、樽感がライトで原酒の若さが感じやすかったように思います。

それでも他社が原酒を確保しづらい中で、大量生産でこのクオリティをよく維持できるなと。色々話題になる企業ではありますが、作り手の腕は本当に凄いと感じます。

サントリー ローヤル 15年 ゴールドラベル 43%

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SUNTORY WHISKY
ROYAL
Age 15 years
2000’s
750ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅
時期:開封後3ヶ月程度
評価:★★★★★★(6)

香り:注ぎたては少しぼんやりとしているが、紅茶のような柔らかい甘さ、徐々にマスカットや林檎を思わせる、華やかでややドライな樽香。ウッディでしっかりとした熟成感を感じるアロマ。

味:とろりとしてリッチな口当たり。合わせてウッディなほろ苦さ、複雑な樽感に軽い穀物感のあるグレーンの甘味、バニラウェハース、キャラメリゼ、微かにドライアプリコット。バランス良く、多層的。
余韻はねっとりとした甘味、コクを感じたあとで程よくドライ、長く続く。

ストレートではシェリー樽原酒の重厚なニュアンスも感じられるが、少量加水するとより華やかな樽香が解けるように広がってくる。ロックの味の持ちも良く、ハーフロックにするとスイスイ飲めてしまう香味のまろやかさ。その日の気分で様々な飲み方を楽しめる。

サントリー渾身の逸品として1960年代に開発されたブレンデッドウイスキー、ローヤル。
詳しい話は公式サイトを確認いただくとして、1997年、そのローヤルが12年にリニューアルする過程で、上位グレードとして発売されたのが、今回紹介するローヤル15年です。

当時発売されていたローヤル15年は、ギフト向けのゴールドラベルと、通常品の青地のラベルがありますが、流通時期によるロット差程度なのか味にあまり差はない(友人談)とのこと。自分が縁があったのはゴールドラベルばかりで、まだ飲み比べが出来ていませんが、機会があればこちらも購入したいです。
ちなみに2007年には再度リニューアルがあり、ラベルが微妙に変わったものの、2008年にはローヤル12年と共に終売となっています。(現行品はノンエイジ表記です。)

聞き齧っただけの話を垂れ流してしまいましたが、肝心の中身はというと、複雑で熟成感あり、山崎モルトの香味も感じられる、良くできたブレンデッドウイスキーです。
発売時期からしてウイスキー氷河期真っ只中、原酒も余っていたのでしょう。自分の中では当時がフラグシップである響含めサントリーブレンデッド全体がうまい時期という印象。
ローヤル15年はややもっさりした重さというか、言い換えれば重厚さというか、響とはブレンドの方向性に多少の違いはありますが、その系譜を受け継ぐ原酒のニュアンスも感じられます。

流通量多く、現時点ではそこまで古くないのでオールドボトルにありがちなリスクが少ないのもありがたい。ただボトル形状は大口径コルク採用かつ横置きされやすい形状のため、今後劣化ボトルが増えていく可能性も。。。
そう考えるとローヤル15年はまさに今が飲み頃。我が家の家飲みボトルの一つとしても重宝しています。

サントリー リザーブ 10年 シェリー樽仕上げ 40%

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SUNTORY WHISKY
SPECIAL RESERVE
Matured in Sherry Cask
Aged 10 Years
700ml 40%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml以上
場所:自宅
時期:開封後2週間程度
評価:★★★★★(5-6) (!)

香り:黒糖パン、チョコレートや微かにレーズンを思わせる甘い香り立ち。奥には乾いた穀物、経年からくる淡い古酒感と合わせ、ツンとしたアルコール感が鼻腔を刺激する。 時間経過で華やかさも。

味:香り同様の構成で、とろりとした口当たりから黒砂糖やココアを思わせるシェリー感、じわじわと若い原酒の甘みと刺激、干草のようなウッディネスが甘みとあわせて鼻に抜ける。
余韻はスパイシーでピリピリとした舌への刺激と、下顎、舌の付け根にねっとりと残るシェリーの甘みが長く続く。

ベースにあるのは中庸な若いブレンデッドだが、フィニッシュに使ったとされる樽の効果か、黒糖感のある旧ラベルマッカランにも似たシェリー感が付与されている。サントリーのブレンドらしくロックでも崩れず、若さが整えられて甘くスムーズな香味を楽しめる。この価格帯にして素晴らしい仕事だが、ハイボールは微妙。。。
発売当時はノンエイジ品として製造されていた、サントリーリザーブ。1996年に10年表記にリニューアルした後、1998年に姉妹品として発売されたのが、今回紹介するリザーブ10年シェリー樽仕上げです。
確かキムタクがCMをやっていたので、こっちの方はご存知の方も多いと思います。

10年熟成のモルトとグレーンで作ったブレンデッドウイスキーを、シェリー樽で再熟成。どの程度の期間かはわかりませんが、結構しっかりとシェリー系の香味が感じられるので、例えばファーストフィルで半年から1年くらいは詰めてある感じでしょうか。
全体的な印象としては、仕上げが荒いとか、ブレンドが若いとか、突っ込みどころは少なからずあるウイスキーですが、それは些細なことと言えるシェリー樽の香味。オークション価格ではなく、実売価格2000円前後(定価2100円)のブレンデッドウイスキーで、これほどのシェリー感があるものは、まず記憶にありません。 
シングルモルトの需要が今ほど高くなく、さらに国内市場で数があまり出なかったウイスキー冬の時代が重なったからこそ出来たリリースと言えそうです。

ちなみに近年の流通品で言うと、少し価格を上げればネイキッドグラウスがシェリー感あるブレンデッドとして有力候補です。
ただ、ネイキッドグラウスは最近のシーズニングシェリー味。対してこのリザーブ10年シェリー樽仕上げは、マッカラン混ざってないか?と思えるほど、2000年代当時の同蒸留所スタンダードリリースの味わいが上面に乗っかっているのです。 

邪推すると、万本(何万リットル)単位で出荷される普及品ブレンデッドに、1樽500リットル、当時既に入手困難とされつつあったスペイン直輸入のシェリー樽を何千樽も割り当てただろうか?(例え本命を詰める前のアク抜きでも・・・)などの疑問がないわけではありません。
ただそれらを今更考えるのは、あまり意味はないというか、野暮ですかね。だって美味しいんですから。
冬の時代が生み出した今は亡き一品。もし酒屋やスーパーなどで見かけたら、是非普段飲みに試してみてください。

ポールラッシュ生誕120周年記念 シングルモルトウイスキー 58% 清里 萌木の村

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SUNTORY WHISKY
HAKUSHU
Paul Rush 120th Anniversary of Birth
Cask type Bourbon Barrel
700ml 58%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:20ml程度
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:ややドライでスモーキー。アーモンドや胡桃を思わせるナッティーさ、奥には古い家具、土っぽさ。スワリングすると蜂蜜の甘み、エステリーでアプリコットや煮た林檎を思わせる華やかさが開く。時間経過で古樽のニュアンスが馴染んで、熟成庫の中にいるようなアロマに。

味:ジンジンとした刺激を伴うスパイシーでウッディー、軽くえぐみを伴う口当たり。アプリコットジャムやドライオレンジ、甘酸っぱいオーキーなフレーバーから麦芽風味も開いてくる。
しっかりとしたボディ、余韻はドライ、スパイシーでハイトーン。微かなピートを伴い長く続く。

複雑で多層的なウイスキー。日本的な樽感と熟成を内包したバランスの良さに加え、少量加水するとピートフレーバーが開き、余韻にかけての甘酸っぱいモルティーさと相まってなんとも自分好みの味わいに進化する。
歴代の清里限定ウイスキー(フィールドバレエ25th、26th、27th)のどれとも見劣りしないだけでなく、香味の強さはそれ以上の出来栄え。


清里ウイスキーフェスティバル2017に合わせ、主催である「萌木の村」が制作したウイスキー。生産本数は120本。かつて清里地方の開拓のみならず、日本の戦後の復興において大きな影響と功績のあった、ポールラッシュ氏の生誕120周年を記念したシングルモルトウイスキーでもあります。

原酒の選定に当たっては、山梨の地ゆかりのモルトウイスキーを複数樽バッティングし、カスクストレングスでボトリング。樽構成はバーボンバレルのみで、ポール氏の開拓者精神にちなんでか、樽に制限をかけた中で目指す味わいを実現するチャレンジでもあったのだそうです。
飲んでみるとジャパニーズらしさの中に単一樽とは思えない複雑さと多層感があり、果実味の中にヘビーピート原酒由来と思われるスモーキーフレーバーが潜む。最初は複数樽どころか複数蒸留所かと思ったほどで、スペックを聞いて驚かされました。
熟成年数は明らかにされていないものの、体感で20年前後の原酒を中心とした構成に、30年クラスの古酒も使われたのではないかという樽感も感じられます。
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このポールラッシュ生誕120周年記念シングルモルトウイスキーは一般販売はしておらず、基本的には同萌木の村のホテルBARでの提供となるそうですが、本日から開催される清里ウイスキーフェスティバル2017においては提供ボトルの一つとなっています。
萌木の村は昨年起きた火災によって、主たる設備の一つであったレストランが消失する悲しい出来事がありました。
しかし、多くの愛好家からの支援や、同施設を経営される舩木氏のポール氏のごとく不屈のフロンティアスピリットによって、再建まであと少しというところまで来ています。

この週末の山梨の天候は晴れ。数日前まで雨予報だったのが、週末が近づくにつれて見る見る回復してきました。いまや予報上は絶好のイベント日和です。
イベントに参加される方は、是非記念ウイスキーもテイスティングしてみてください。

サントリー 山崎10年 40%  2010年代流通

カテゴリ:
YAMAZAKI
Suntory Single Malt Whisky
Aged 10 Years
700ml 40%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:個人宅@マッスルKさん
時期:不明
評価:★★★★★(5-6)

香り:やや青みがかった香り立ち。乾いた木材、麦芽、ほのかにドライナッツ、時間経過でバニラの甘みが開いてくる。

味:少し粘性のある飲み口からドライ、スパイシーで青みがかったウッディネス。度数以上に強さのある口当たりで、じわじわと開く蜂蜜の甘み、乾いた植物感、青りんご。
余韻は淡くエステリーで華やかだが若干の刺々しい刺激も伴う。

ストレートでは樽香と酒質のバランスが取れているとは言い難く、加水で整えられている以上に荒さが目立つ。もう少し熟成が必要だが、ロックやハイボールなら充分楽しめる。

先日ウイスキー仲間宅で開かれた持ち寄り会で、ちょっと懐かしいボトルに出会いテイスティングさせてもらいました。
山崎10年は白州10年同様に2013年頃まで発売されていた、12年の廉価版。2012年に発売されたノンエイジに普及品のバトンを渡す形で終売となりました。
今回のボトルの流通時期は、表記がピュアモルトではなくシングルモルトであることから終売間際と考えます。

一般的な構成としてシングルモルトの山崎はシェリー、ホワイトオーク、ミズナラなど様々な樽で熟成させた原酒を使って作られる中、10年はそうした原酒の中でも特にホワイトオーク樽を軸としています。
ただ、ホワイトオークとして真っ先に連想するであろうバーボン樽のようにエステリーでフルーティーな構成ではなく、やや青みがかった木のアロマ、植物っぽいニュアンスから、パンチョンのように大ぶりな樽か、あるいはリフィル樽の比率が多い印象を受けます。
後に発売されるワイン樽などを使って甘口に仕上げた山崎ノンエイジと比較すると、ずいぶん違う系統だと言えます。

この手の構成のウイスキーは、ストレートで飲むとまだ若い印象も同時に受けるものの、ハーフロックやハイボールなど、手を加えた飲み方にするなら話は別。樽材由来の木の香味が心地よく、爽やかに飲み進められ、むしろ12年より使いやすいとさえ感じる場面もあります。
山崎10年が発売されていた当時はウイスキー冬の時代。ハイボールブームを仕込んでいたサントリーとしては、12年とは違うステージで勝負できるレシピを考えていたのかなと思うのです。


以下雑談。ちなみになぜこれが懐かしいボトルなのかというと、自分の大学院時代、教授へのギフトに山崎が送られてくる事が度々あり、夜の研究室で研究のことや他の教授の悪口とか、他愛もない話をしながら飲んでいたことから。
自分が就職して間も無く恩師は退官、あの研究室で飲み交わすことはもうなくなってしまっただけに、自分の中で山崎10年は青春時代を思い出す、ちょっと懐かしいウイスキーなのです。

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