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サントリー 響 ディープハーモニー 43% 2013年リリース

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SUNTORY WHISKY 
HIBIKI
DEEP HARMONY
2013's
700ml 43%

グラス:サントリーテイスティング
場所:Y's Land IAN
時期:不明
評価:★★★★★★★(6-7)

香り:ウッディでリッチなアロマ。木苺、ベリーシロップ、甘栗やマロングラッセ、香木香。樽由来の様々な香りを束ねるしっとりとした甘みとほのかな渋み。

味:スムーズでふくよかな口当たり。ベリーシロップを思わせるややべたつくような甘み、メレンゲクッキー、複数の香木香が鼻腔に届くシルキーなウッディネス。フィニッシュはドライで苦味は少ないが、徐々に水分が奪われていく感覚がある。

響らしい華やかで多層的なウッディネスが感じられる中に、ワイン樽とシェリー樽由来のシロップやジャム的なベリー感、ほのかなタンニンも含めて深くリッチな香味がバランスよく合わさっている。サントリーの高いブレンド技術を感じさせる仕上がり。少量加水するとさらに香味が広がるが、加水しすぎやロックは腰砕け気味になりやすい印象も。


次の一杯は何を飲もうかと逡巡していたところ、バックバーの奥に姿が見えたディープハーモニー。今となっては懐かしいボトル、久々にテイスティングしてみました。

ディープハーモニーは、ウイスキーの消費量がハイボールブームで回復しつつある中で、次なる一手としてBARなどの飲食店における響ブランドのプレゼンス向上を目的に開発された商品。「より深く、濃厚な響」をコンセプトに、響17年の構成をベースとしつつ、シャトーラグランジュの赤ワイン樽で熟成させた白州1996、スパニッシュオークシェリー樽熟成の知多グレーン1988などを効かせ、さらにリッチな香味に仕上げたブレンデッドウイスキーです。

発表された当時は「ハイハイ最近流行りのワイン樽ね」、なんて甘くみていたのですが、飲んでみると結構美味しくて業務用酒販店を巡ってお買い上げ。4000本の限定品でしたが、当時は本格的なジャパニーズウイスキーブーム前で、多少出遅れても買えたんですよね。そしてそれを実家に帰った時のギフトに使ってしまったのですから、これが時代か(笑)。
改めて飲んでみると、コンセプトとなる濃厚さの中にも響のキャラクターを感じさせる香味とその熟成感。なんであの時もう2〜3本買っておかなかったかなぁという後悔の念が、響17年休売の報せもあって一層強くあります。

ちなみに、ワイン樽の響といえば9月に発売される予定の響ブレンダーズチョイスも、ワイン樽熟成の原酒が用いられているとされています。
流石にこのディープハーモニーのような濃厚さはないと思いますが、これまでのサントリーのワイン樽を用いたリリースにあるような、フルーティーさを備えるリリースを期待したいです。

サントリー 特角 10年 角瓶発売60周年記念 43% 非売品

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SUNTORY WHISKY
TOKUKAKU
Aged 10 years
60th Anniversary 
1996-1997's
700ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:萌木の村
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(5-6)

香り:香木香漂うフルーティーで軽やかな香り立ち。杏子や洋梨、品のいい果実香から干草、木材のような乾いた香りも感じられる。

味:スムーズでマイルドな口当たり。熟成感を感じるモルティさ。全体的に軽やかでバニラ、林檎のコンポート、クラッカー、奥には軽やかな穀物風味、微かに甲類アルコール感。
余韻はドライ、染み込みようなウッディネスを伴いあっさりとしている。

やや前時代的な香味も引きずっているが、ミズナラ由来の香木香、オーキーな熟成香も備わってサントリーのブレンデッドらしさがある。少量加水すると香りの一体感は増すが味が少し水っぽくなってしまう。ストレートでイケる角瓶。


1996年から1997年、角瓶発売の60周年を記念してリリースされた懸賞向けの角瓶。10年後の70周年では角瓶誕生年である1937年にちなんだ本数分の特角が懸賞となったようですが、この60周年ではノーマル角瓶製品を飲んでポイントを貯めると全員貰える懸賞品だったようです。
もっともそのポイント設定がえげつなく、個人より下町の酒屋が保有しているケースの方が多かったように思います。(そのポイントどこから持ってきたという疑問はさておき。)

そのため、ウイスキーブームが来る前は酒屋の棚に飾られていることが珍しくありませんでしたが、最近はすっかり見られなくなった銘柄でもあります。
あれは8年くらい前か、横浜山手駅近くの酒屋か八百屋っぽい店頭にあって、交渉したけど売って貰えなかったんだよなあ。。。
オークションで狙っても良かったんですが、そこまでしなくてもと思ってるうちにブーム到来。高嶺の花へ。
そんな縁のなかったボトルに出会えたのは、先日訪問した萌木の村。懐かしさを感じながらのテイスティングとなりました。

この角瓶の特徴は、あくまで角瓶でありながら、ワンランク以上上位のグレードにあるモルティさ、そして香木系の香味を備えていることにあります。
ブレンドの方向性は、響系統というよりリザーブとローヤル系統の中間という印象。ミズナラ系の原酒がトップドレッシングにあり、ベース部分は樽感の淡いグレーン、バーボンバレルの白州モルト、あとはなんか色々といったところでしょうか。
高級感あるのに、どこか角瓶臭さを感じる。当時だから作れた角瓶であり、今ではもう作れないだろうなという味わいは、なんとなく商品の位置付けが、ブラックニッカブレンダーズスピリットと被るようにも感じました。(味は全然違いますが。)

そう言えば、この流れでいくと昨年2017年って角瓶誕生80周年だったんですね。
特に認識してなかったのですが、なんかリリースされてたっけと調べると、記念イベントとタンブラーですか。
特角が作られなかった事に時代を感じてしまいます。

サントリーウイスキー 横浜倶楽部 17年 高島屋 43%

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YOKOHAMA CLUB
SUNTORY WHISKY 
Aged 17 Years
1990's
Takashimaya
760ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:自宅 サンプル@東北のSさん
時期:開封後半年程度
暫定評価:★★★★★★(6-7)

香り:少しツンとした刺激はあるが、合わせてしっとりとしたウッディネス。香木、林檎のコンポートや熟した洋梨、アプリコットジャム。フルーティーで熟成感のあるアロマ。

味:ふくよかな口当たり。カステラの茶色い部分、林檎のコンポート、蜂蜜入りダージリン。蜜っぽさを伴うコクのある甘みに合わせ、ミズナラの香木香が鼻腔に抜けていく。
余韻はピリッとした刺激、ウッディでドライ。豊かな香味を感じる。

少し甘みの強い響17年と言える味わい。味に対してボディが若干軽く、とってつけたような印象も受けるが、これは当時の響にも見られる構成。加水すると刺激が落ち着きさらにマイルドで穏やかな味わいに。横置きの個体に注意。


最近コメントで「オススメのジャパニーズのオールドはないですか?」と聞かれることがあり、まずはローヤル15年を勧めるのですが、もう一つあるのがこの横浜倶楽部17年です。
横浜高島屋が1990年代にギフト向けとしてリリースしていた商品。という以外に詳しいことは不明な1本。まあ開発秘話とか思わぬエピソードがあったりすることもありますが、こういうボトルで重要なのは素性より中身です。
というのも、テイスティングにも書きましたがこのボトル、ブレンドのベクトルが響とほぼ同じなんです。

1990年当時、サントリーはブレンデッドのフラグシップブランドに響を据えて、ノンエイジ仕様のリリースを展開していた時期にあたります。(中身は17年を越える原酒も含め、長期熟成原酒もふんだんに使っていたようですが。)
ノンエイジ仕様だった背景に、日本では熟成年数での高級感というより、ウイスキーそのものが高級という認識が一般的だったことが一つ。また、1970年代に稼働した知多や白州の長期熟成モノが、ブレンド向けに安定して用意できるようになるまで時間がかかったからと推測されます。
そんな中、17年熟成でのちの響の姿と言える使用の商品を展開した高島屋。百貨店が持つ力の強さを感じます。

近年、響17年の人気はすさまじいものがあり、定価で入手できればラッキー。オールドボトルに至っては1990年代のノンエイジグレードであってもかなり高額な状況になっています。
先日とある酒屋に居たところ、リユースコーナーで5万円弱で売られていた響旧ボトルを、中国からの旅行者と思われる方が3本同時に買われていったのは衝撃的でした。それもこれも、響が山崎やマッカラン同様に国内外でブランドを確立したからと言えます。

では、ほぼ同じ味わいで響名義ではないウイスキーがあったとすれば・・・これはウイスキーに関わらずそうしたブランド層の嗜好から見て、そこまで値上がりするものではありません。
中身重視の人にとっては嬉しい話。流通地域の関係からか、頻繁に出物があるボトルではありませんが、見かけたら確保しても良いと思います。

サントリー 響 21年 2017-2018年流通品 43%

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HIBIKI
SUNTORY WHISKY
21 years old
2017-2018's
700ml 43%

グラス:サントリー響テイスティンググラス
場所:BAR飲み
時期:直近開封
暫定評価:★★★★★★(6-7)

味:ドライで乾いたオーク香、徐々に香木、ドライフルーツはオレンジやアプリコット、林檎のカラメル煮を思わせる複雑さが開いてくる。多数の原酒の仕事を感じる。

味:香り同様ドライでオーキーな口当たり。バタークッキーや黄色いドライフルーツ、干し柿、淡い香木香。最初はほろ苦く軽めの口当たりだが徐々に粘性のある甘み。
余韻はドライでほのかに焦げ感を感じるウッディネス、高い華やかさで長く続く。

オーク香主体でシェリー感は薄いが、多彩な樽感、ウッディさが織りなす香味は渋すぎず軽すぎず、ブレンダーの技を感じる。少量加水すると華やかさが増し、ブレンデッドとして高い完成度。姿は変わったがこれはこれ。


お久しぶりです、響さん。山崎、白州に次いでこれまた最近飲んでなかったので、久々にテイスティング。ひょっとすると今後さらに出会えなくなってしまうかもしれないので、飲めるうちに飲んでおきます。

サントリーのブレンデッド、それも上位グレードにおける樽構成をざっくり分析すると、厚みと華やかさを出す鍵となるのがシェリー樽とミズナラ樽。そこにホワイトオークの原酒でモルティーさのバランスを取るという印象があります。
近年はシェリー樽の代わりにワイン樽や、華やかさもホワイトオークで代替。グレーンも作り分けて総合力で新しい形を作るような動きが見られますが、ブーム前の21年は逆にシェリーやミズナラのニュアンスが強く、17年の方がストレートで飲む分には全体のバランスが取れていると感じたほど。しかし多彩な香味が数滴の加水で解き放たれる様など、21年もまた、まさにブレンダーの技を感じさせる仕上がりでありました。

では直近ロットはどうかというと、シェリー系の香味が減った分、ボディが軽くなったようにも感じますが、その分構成がバランス寄りになっています。レーズンを思わせる香味はオーク香由来の林檎、アプリコット系に。違う形の多層感はありますが、ミズナラ香もほどよく効いて、それはさながら、かつての17年がそのまま21年になったような印象。
日本らしさがあるブレンデッドとして高いレベルにあることは変わりなく、これはこれなんじゃないか?と思える味わいです。


ちなみに、一昨年の年末に限定リリースされた響の最高峰となる35年は、とてつもない香木香、濃縮されたミズナラとシェリーの古樽のような甘さと苦味のミルフィーユのようなウッディな香味。ほんの数滴舌の上に乗せて解き放たれる香気を楽しむような。流石にあれはやり過ぎと感じつつも、サントリーのブレンデッドで何が鍵になっているのかを学ぶ上でいい経験になりました。

サントリー 響 17年 2017-2018年流通 43%

カテゴリ:
HIBIKI
SUNTORY WHISKY
17 years old
2017-2018's
700ml 43%

グラス:サントリー響テイスティンググラス
場所:BAR飲み
時期:直近開封
評価:★★★★★★(6)

香り:ドライな香り立ち。乾いたオーク、バニラ、干し草のようなニュアンスに加え、ドライアプリコット、干し柿、淡い香木感。微かに青みがかった要素もある多彩なアロマ。

味:まろやかだがややドライな口当たり。蜂蜜や杏のジャムを思わせる粘性のある甘み、乾いた木材、微かに青みがかったオーク、焼き芋の皮。
余韻は焦げたようなウッディさ、ほろ苦くドライなフィニッシュ。

バランスの良いブレンデッド。アメリカンホワイトオーク主体と思わせる構成に、奥から開いてくる淡い香木感が"らしさ"に繋がっている。
ややドライな口当たりだが、少量加水するとまろやかさに加え、香味の一体感が増す。


日本が世界に誇るブレンデッドウイスキーブランド響。多彩で複雑な香味、しっかりとしたボディ、滑らかで長い余韻。1989年の誕生から改良を重ね確立した、ブレンデッドスコッチのそれと異なるキャラクター。
香味の上で日本らしさ、サントリーらしさを備えたブレンデッドウイスキーの到達点と言える構成なのですが、ここ最近はちょっと様子が違うようです。

聞けば、一時期に比べて味が変わっているという話。まあこのウイスキーブームで原酒不足に拍車がかかり、出荷規制がかかっているくらいですから、構成原酒の傾向も変えざるを得ないわなぁと。
それを確認すべく、白州や山崎18年の最近のロットをテイスティングしたついでに、響の最近のロットも飲んできました。

まず、純粋に現在の響17年単体としての味わいですが、依然として安定した美味しさがあるのは事実。多少樽感が乱暴というか、テイスティングでも触れたようにアメリカンホワイトオーク由来の香味が強く、フレーバー同士の繋がりがギスギスしているようにも感じますが、少量加水での変化し、幾多の原酒が織りなす香味の多彩さは健在です。
ただ、かつての響17年に比べると、原酒の割合に変化が生じていることも間違いなく。熟成した原酒によるクリーミーな口当たり、シェリー樽由来と思しき甘みや、ミズナラの香木系の厚みがそれぞれ軽くなっているように感じました。
確かに以前と違うと言うのも頷けます。

最近のロットでの山崎、白州、そして響の近い熟成年数のテイスティングをそれぞれ行ってみて思うことは、山崎は樽で、白州は熟成した原酒の総量で、どちらかと言えば山崎が特に苦労している印象を受けます。
そうなると、同一の原酒が使われている訳ではないとは言え、シングルモルトの構成原酒が変更(あるいは仕上がりの変化)を余儀なくされている以上、ブレンデッドである響も同様の影響を受けても不自然ではありません。

しかしながら、原酒が苦しいとされる今、これだけのウイスキーを安定して量産するサントリーのブレンド技術は流石というほかはなく、精一杯の仕事はされているのだと理解しています。
9月には新しい響であるブレンダーズチョイスがリリースされる予定ですが、その技と経験を活かして安定した品質のブレンデッドを作って欲しいと思います。

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