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ラフロイグ 16年 43% 200周年記念 免税向けオフィシャル

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LAPHROAIG
Aged 16 Years
200th Anniversary 
Travel Retail of Laphroaig
350ml 43%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml程度
場所:個人宅
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ナッティで華やか、ヨードを伴うバニラの甘さ。ドライパイナップル、オークのニュアンス。微かに絵の具っぽい癖も感じられる。

味:フルーティーでヨードを伴うオイリーな口当たり。ナッティーな香ばしさを感じるピート、グレープフルーツ、オークフレーバー。若干粘土質な土っぽさも余韻にかけて開いてくる。余韻はドライでスパイシー、ピートスモークがしっかりと残り鼻腔に抜けていく。

フルーティーでスモーキー、安定感のあるオフィシャルラフロイグそのものという味わい。樽はバーボン主体と思われるが、若干感じられる癖に新樽のような別な樽も混じっていそう。加水するとフルーティーさがボケてしまうようで、ストレートで楽しみたい。


ラフロイグ蒸留所が2015年の創業200周年を記念し、そして時期的にはオフィシャル18年ものを終売にしてリリースした免税向け16年。
200周年記念としては、1年を通じて15年、21年、32年、あとは毎年恒例のカーディスがリリースされ、そのどれもが一定レベル以上の出来。まさに記念となる年に相応しい、気合の入ったラインナップでした。
16年については発売前にこのブログでもネタにしていましたが、その後テイスティングを掲載しないまま現在に。先日改めて飲む機会がありましたので、やっと掲載です(汗)。

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(ラフロイグ蒸留所外観。島内で採掘されるピート、フロアモルティング、波しぶきのかかる熟成庫・・・様々な要素が個性的かつ魅力的なラフロイグのフレーバーを作り出す。Photo by K67)

200周年の全リリースを振り返ると、32年は60年代から70年代のラフロイグにあるトロピカルで土っぽいフレーバー主体。現在のラフロイグの構成とは異なる妖艶さがあり、以前リリースされたスコシアロイヤルのラフロイグを彷彿。
15年、21年は現行品の進化系というか、今出来る原酒と樽を厳選するとこうなるんだろうなという、華やかでフルーティーでスモーキーな構成。個人的には15年の飲んだ後に広がる、原料由来と思しきフルーティーさがツボでした。

そしてこの16年もまた15年、21年の系統で、個人的にはやや21年寄りのフレーバー構成だと感じています。
何れにせよよく出来ているオフィシャルボトルなのですが、似た系統のリリースが続いてしまったこと。国内への並行品が15年の正規品に比べて割高だった事などから、多分200周年リリースの中で一番話題にならなかった、少々不遇なボトルでもあるという印象です。

ただこうして久々に飲んでみると、わかりやすい美味しさとらしさのあるラフロイグであることは間違いなく。
この系統のラフロイグは今後もリリースされると思いますが、この時代にウイスキーを嗜む愛好家はそのマイルストーンとしても、ぜひ飲んでおきたい1本、そしてシリーズであると思います。

リンクウッド 24年 1991-2016 チーフタンズ 50%

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LINKWOOD
Chieftain's 
Aged 24 years
Distilled 1991 Sept
Bottled 2016 June
Cask type Hogshead #10367
700ml 50%

グラス:木村硝子
量:ハーフショット
場所:BAR飲み(Ambrosia)
時期:不明
暫定評価:★★★★★★(5-6)

香り:ツンとエッジの立った、スパイシーでドライな香り立ち。淡くイチジクのような酸味を伴う。時間経過で青みがかった植物系のフレーバー。

味:ドライでオーキー、ウッディで香り同様にエッジの立った口当たり。じわじわと青みがかった植物感、アロエのシロップ漬け、ほのかに林檎を思わせるフルーティーさも開いてくる。
余韻はオーキーで青みがかった甘み、グリーンアップルキャンディ。

近年系、花と動物タイプのリンクウッド。樽はおそらくリフィルシェリーホグスヘッドだろうか。バーボンオークのバニラ風味というより、酸味のある青っぽい香味はその系統の樽に感じられることが多い。ストレートか少量加水で。


リンクウッドの酒質はピーティーで複雑さのある古典的なタイプと、華やかで柔らかいタイプの2系統があり、近年多くリリースされているのは後者のほう。今回のボトルも後者の方ですね。
個人的に後者のリンクウッドは、特別好みでもなく嫌いでもない、という認識から積極的にボトル買いすることもないのですが、前者か後者かは飲んで見ないとわからない。
困ったことに昔と今で線引きされているわけではなく、今尚どちらのタイプもされているのです。(1984のムーンインポートや、以下の1999マネドラなどが該当。)

そのため良さそうだなと感じたものはBAR飲みし、様子を見ていきます。
今回は自分の好みなリンクウッドではなく、華やかなでピートが主張しない花と動物系統のリンクウッド。まさに春の水辺に浮かぶ白鳥のようなウイスキーで、決して悪くはないんですが、これじゃないんだよなー。
(リンクウッド12年 1999年蒸留 マネージャーズドラム。ピーティーで厚みのある麦芽風味、近年蒸留でありながら古典的なリンクウッドの味わい。)

過去の記事でも書きましたが、リンクウッドのキャラクターの違いは、1970年代あたりから出始めます。
ちょうどこの時期、リンクウッドは新しい蒸留設備一式を建築しており、これが1971年にリンクウッドBとして稼働。
古い設備はリンクウッドAとして、1年の中で限定的に稼働。1985年から1999年まで一時的に休止していましたが、それ以外の時代はどちらの設備ででもウイスキーづくりが行われています。

酒質の違い、ピートレベルの違いはここから来ているのではないかと考えています。
海外情報ではリンクウッドではピーテッドモルトとアンピーテッドモルトを使い分け、あるいは組み合わせた蒸留が行われているとのこと。リンクウッドAではピーテッドモルト、リンクウッドBではアンピーテッドモルトを使い、状況に応じてそれらは単独で樽詰めされたり、混ぜ合わせて様々なバリエーションを作り出し、樽詰めされているのではと推察しています。

あくまで推察でしかありませんが、そう考えるとこの2つの設備を使う蒸留方法は、いちいち麦芽から変えなくても良いので非常に効率的な作り方でもあります。
ただ、先も書いたように自分の好みなスタイルが詰められているか、飲んでみるまでわからないのは困った要素です。

笹の川酒造 山桜 9年 シェリーウッドフィニッシュ 56% 三越伊勢丹向け

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SASANOKAWA
YAMAZAKURA
Aged 9 Years
Sherry Wood Finish
Specially Bottled For Mitsukoshi Isetan
700ml 56%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:50ml
場所:自宅(サンプル@TSさん)
時期:開封後1週間程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ツンとして甘くドライな香り立ち。ザラメ、クラッカー、乾いた草っぽさとキンカンを思わせる柑橘香。徐々にスパイシーでハーブ、ジンジャーのニュアンスに古樽のえぐみを伴う。

味:甘くドライでスパイシー、少し粉っぽさを伴う口当たり。オーキーでバニラ、砂糖をまぶしたレモンピール、奥にはナッティー。
余韻はハイトーンでスパイシー、古酒っぽい樽のえぐみ、乾いた麦芽の香ばしさを伴い長く続く。

ホワイトオークで熟成されたオーソドックスな構成たる、オーキーでスパイシーな香味。クラフト系の癖も余韻に混じる。フィニッシュのシェリーカスクはサードフィルくらいの樽を使ったのだろうか、強くは主張しない。
この手の香味は突き抜けないが、安定して楽しめる。加水すると刺激が収まり、バランスが良くなる。


三寒四温、3月らしく寒暖の差が激しい日々の中で、東京では徐々に桜が咲き始めています。
今日はその桜を冠した笹の川酒造の山桜シリーズから。三越、伊勢丹の企画商品で、以前このブログでも紹介した、山桜9年カスクストレングスのシェリーカスクフィニッシュ版です。
9年表記らしく香味はフレッシュ、アルコールの刺激も感じますが、決して若いニューポッティーさがあるわけではなく、オークフレーバーの奥にはクラフトディスティラリーらしい温暖な中で貯蔵された古酒系の樽感も感じられます。

原酒構成は、その味わいからこれまでの山桜シリーズ同様、15年程度の自社ブレンド用に貯蔵してきた原酒と、新たに買い付けたものとのバッティングという印象。
一方で、ノーマルな9年カスクストレングスとの違いが、ラベルの「ジャパニーズウイスキー表記」。最近、マルスやイチローズモルト、笹の川酒造らクラフトメーカーのウイスキーは、日本で蒸留しているかどうかでこの表記の線引きをしている印象があり、ジャパニーズ表記をしているという事は、自社蒸留並びに国内調達の原酒で構成されているという事でしょうか。
ベースとなる酒質はハイランドタイプのニュートラルな構成で、国内蒸留所でこの手のフレーバーとなると。。。いくつか考えられますね。

樽構成はテイスティングの通りホワイトオーク樽のフレーバー主体。シェリーオークという名称から、濃い色合いを予想していましたが、比較的ライトカラーで、シロップのような甘みと、微かにナッティーなフレーバーが付与されている程度です。
シェリー風味を加えるのではなく、貯蔵で強く出た樽感のバランスを整えるための短期間のフィニッシュだったのではと推察します。(クラフトだと、江井ヶ島が白ワイン樽や焼酎樽で、こういうフィニッシュをしています。)

個人的にシェリー感の濃くでた味わいに温かみを感じる一方、この手のツンとしたウッディさは少し冷たいイメージを持ちます。
それはさながら今の時期のよう、風は肌寒いけれど、日差しは暖かい小春日和。ローカルネタですが、逢瀬川の桜並木、開成山公園の桜、学生時代に見た景色を思い出した1杯でした。


このボトルは、ウイスキー仲間のTSさんからサンプル交換で頂きました。綺麗な写真もありがとうございました!

イチローズモルト 秩父 2010-2017 ウイスキー祭 WWA ワールドベスト受賞

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秩父ウイスキー祭2017
ICHIRO'S MALT
CHICHIBU
Chichibu Whisky Festival 2017
Aged 6 years
Distilled 2010
Bottled 2017
Cask type Fino Sherry Hogshead
700ml 59.2%

グラス:リーデルヴィノテクスピリッツ
量:30ml
場所:BAR飲み(Nadurra)
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★(6)(!)

香り:甘く香ばしい香り立ち。ブラウンシュガー、かりんとう、ツンとした木材の刺激が混じる。徐々に灯油っぽいケミカルなニュアンスから、パッション系のフルーティーさも奥に感じる。

味:甘くパワフルでスパイシー、固さのある口当たり。ブラウンシュガー、サルタナレーズン、ドライイチジク、甘みに混じって少し樹脂っぽい癖が鼻腔に抜ける。
余韻はドライでスパイシー。ハイトーンで口内がヒリヒリする。かりんとうを思わせる香ばしさ、少々ケミカルな甘みを伴い長く続く。

秩父らしいスパイシーでハイトーンな酒質に、シェリー樽由来の甘みが上手くマッチ。フィノシェリーはどのへんがフィノなのかはわからないが、これまでのリリースにあった酸味、えぐみが上手くカバーされている。加水するとシロップを思わせる甘みと共にケミカルなニュアンスが更に開く。

秩父ウイスキー祭

今年で4回目を迎えた秩父ウイスキー祭における限定ボトルであり、ウイスキーマガジン社主催のウイスキー品評会、ワールドウイスキーアワード2017(WWA2017)における、シングルカスクウイスキー部門で世界一に輝いた記念すべき1本。
日本のシングルモルトウイスキーが同賞を受賞するのは、余市(2008年)、山崎(2012年)に次いで3度目。ブレンデッド部門では竹鶴や響が毎年のように受賞する中で、シングルモルト部門は高いハードルがあり、近年では台湾のカヴァラン蒸留所のウイスキーが評価されるなど、2012年の山崎25年から4年以上受賞を逃していました。
そんな中、稼動から10年に満たない日本のクラフトディスティラリーが、新たに作り上げた原酒で受賞するのは初めてのことであり、快挙と言えます。 

参照:【速報】ウイスキーアワード2017
http://whiskymag.jp/wm_award2017/ 
(グレーン部門では富士御殿場蒸留所が2年連続で受賞。ブレンデッド部門は響21年が世界一を受賞しています。)

まさに記念となる1本。296本限定でのリリースに加え、抽選販売だった事などから既に購入は難しいですが、1杯は飲まねばウイスキー愛好家の名が廃ると、ストックを持ってるBARでテイスティングします。
樽由来か従来の秩父モルトにはあまりないケミカル系の要素が潜んでいるものの、少々荒削りながら、甘くスパイシーで香ばしさとドライな果実味も伴うシェリー感が広がっていく。何より、これまでの秩父に感じられたえぐみなどの過熟を思わせる要素はなく、熟成のバランスも良好。
いい出来とは聞いていましたが、これは確かに今までテイスティングしてきた秩父の中で、ベストの一つと思える仕上がりです。

WWAの審査は、全てブラインドテイスティングで行われているとされています。
それだけ聞けばガチな審査であるコトがうかがえますが、過去の結果を見ると、違和感ある受賞も発表されており、その内容について不明瞭なところがないワケではありません。
しかしウイスキーの品質が箸にも棒にもかからないようなモノはまず選ばれないわけですし、何よりテイスティングの通りこの秩父は良い出来です。
何より審査結果にグダグダ言うのは野暮というもの。秩父蒸留所の皆様が成し遂げた成果を、ただ祝福したいと思います。


ちなみに、今回の原酒が蒸留された2010年は、ちょうど自分が秩父蒸留所を見学させてもらった時期。当時は、ハイボールブームが燻っているような状況で、まだウイスキーブームと言えるほどの動きは起きていませんでした。
周囲の声には、いまどき蒸留所なんて物好きな人もいたもんだという声が無かったわけでは無く、肥土伊知郎氏がベンチャーウイスキーを立ち上げた2004年、蒸留所稼動直後の2008年なんてなおのこと。
それでもコツコツと活動を重ね、今や世界的にも有名なクラフトウイスキーディスティラリーに成長。秩父でのウイスキー祭には3000人を越える参加者が足を運び、伊知郎氏においては、建設が進む他の蒸留所についてもアドバイザー的に活動されるなど、日本のウイスキー業界を牽引する中心人物の一人となっています。 

今回の受賞のみならず、さらなる活躍をいち愛好家として楽しみにしております!
WWA2017、ワールドベストシングルカスクウイスキー受賞、おめでとうございます!

ジョニーウォーカー ブラックラベル ジョニ黒 12年 1980年代後期 香港向け

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JOHNNIE WALKER
BLACK LABEL
Aged 12 years
1980's (1987-1990)
1000ml 43% 

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml以上
場所:自宅
評価:★★★★★★(6)

香り:スモーキーで香ばしいローストした麦芽香、カステラの茶色い部分、醤油飴のような甘みを感じる古酒っぽさ。ほのかにヨードを思わせるニュアンスに、時間経過でカラメルソースの甘みが開いてくる。

味:甘くほろ苦い、ピーティーでスパイシーな口当たり。オールブラン、キャラメリゼ、じわじわとオレンジママレード。香り同様に醤油飴のような古酒感を伴う。
余韻はスモーキーでビター、序盤の甘みを引き締め、染み込むように長く続くが、ある辺りからスッと軽くなる。

まろやかでスモーキー、しっかりと味が乗っていて、適度な奥行きもあるブレンド。スコッチウイスキーらしさの一つとも言える構成で、ストレートで十分楽しめるだけでなく、ハイボールでも力を発揮する。
以前、ほぼ同時期流通のノンエイジ仕様のジョニ黒を紹介しましたが、今回は香港向けの1本。日本でも同じ12年表記のボトルが、1980年代後期に流通しており、リユース市場で見かけることの多いボトルです。

ジョニ黒12年のオールドボトルは、数あるオールドブレンデッドの中で、最も手軽に安定して、オールドスコッチらしい美味しさを楽しめるボトルの筆頭候補。
1960年代流通のハイランドモルトこってりな味わいも、1970年代のモートラックが効いたスモーキーで甘みの濃い構成も捨てがたいですが、入手難易度や状態などを考えると、この1980年代後期流通がベスト。正直、これまでこのボトルを何本空けたかわかりません(笑)。

当時、ビック5などに代表される有名どころブレンデッドメーカーのスタンダード品は、1980年前半頃まではある程度のクオリティを維持していましたが、1980年代後半にはガクッと熟成感や厚みを失っています。
その要因となるのはモルトの質、ブレンドの方向性でしょうか。この時期はキーモルトの良し悪しでブレンドの仕上がりが2極化していた時代でもあり、例えばアメリカ市場にに向けてライト志向に切り替わったホワイトホースを見てみると、スタンダードはお察しながら、ラガヴーリンメインとされたデラックス12年は良い出来でしたし、上位グレードのローガンも悪くありません。
ジョニーウォーカーでも、ジョニ赤はだいぶライトな味わいになっていましたが、ジョニ黒はタリスカーを連想させるスパイシーでスモーキーなフレーバー、モートラック由来のコクのある酒質。使われた原酒の質が明確に感じられました。

これを世界的に展開していたというのですから、とんでもないことだと思う一方で、流通先で味に違いはないかというのは気になるところ。アジア向けは怪しいとか、アメリカ向けはライトとか、今尚色々噂はあるわけですが、当時もそうした話があったのか、ジョニーウォーカーでは一時期「世界共通品質」を掲げる文言をラベルに記載していたほどでした。
今回はその怪しいとされる流通先の一つ、香港向け。今回が初めての開封ではないですが、香港向けも国内向けも、この時代明確な違いは無いと感じます。
保存状態による違いも、アジア向けは外しやすいというわけでもなく、個人的には沖縄向けより良い印象。安心してポチれますね(笑)

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