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グレンリベット ヘリオス 20年 2011年リリース 50.7%

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THE GLENLIVET 
HELIOS 
Aged 20 years 
Bottled 2011 
Cask type 2nd fill hogshead #60521 
700ml 50.7% 

グラス:グレンリベットテイスティンググラス
時期:開封後1ヶ月程度
場所:BAR LIVET
評価:★★★★★★(6)

香り:ドライでオーキー、品が良く華やかなアロマ。洋梨あるいはアップルパイを思わせる果実要素とカスタード、微かにシナモンにも通じる干し草的なスパイシーさとウッディネスが感じられる。

味:オーキーでスパイシーな口当たり。ドライアップルやアプリコット、微かに蜂蜜生姜、ドライだがボリュームがあってリッチなオーク系のフルーティーさ。余韻はほろ苦くウッディ、スパイシーで長く続く。

アメリカンオークトロピカルとでも例えるべきか、オーク樽由来のフルーティーさとスパイスの典型的なフレーバーが適度な熟成感野中に感じられる。一方でウッディなえぐみやドライさは程々に押さえられており、完成度の高さに通じている。


華やかさと適度な熟成感&樽感がある美味しいグレンリベット・・・それ以上の特徴はテイスティングコメントに全て書いてしまったようなボトル。
説明を追加するならば、近年味が落ちたというか、樽感がドライになってフルーティーさの”のり”が一時期ほど良くないグレンリベットのオフィシャルにあって、セカンドフィルの樽では20年程度の時間が必要なのだなと感じさせる熟成感でしょう。

年明け頃、界隈で少し話題になりましたが、グレンリベット12年の味がどんどん落ちているという話。これは樽の比率でファーストフィルではなく、セカンド、サードといったところが増えているからではないかと推察するところ。グレンリベット12年ファーストフィルや、通常の18年がそこまで悪くない出来であることも考えると、やはり樽に関連する適切な年数が確保出来ていないのかなと思うのです。


このリリースは日本未発売で、現地購入ないし海外ショップ経由で個人輸入したものが少量日本にあるのみです。
特別感があって作りも良い、美味しいモルトであるのですが、グレンリベット好きには身も蓋もない話がわざわざ個人で今から取り寄せてまで飲みたいかと言われると、似たようなボトルがボトラーズに無いわけではない、レッドオーシャンな水域にある構成とも言えます。

そんなわけで探してまで買えとプッシュはしませんが、ちょうど良いことに今回テイスティングしたBAR LIVETさんでは、今日から1週間、開店5周年記念でこのボトルを含む5本を特別価格で提供されるとのこと。
あれ、俺が飲んだ時は通常価格。。。というのはさておき、この機会に美味しい近年のグレンリベットは如何でしょう。


グレンリベット 1961-1990 GM ライオンラベル 40%

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GLENLIVET
GEORGE & J.G.SMITH'S
GORDON & MACPHAIL 
Distilled 1961
Bottled 1990's
750ml 40%

グラス:スピリッツスニフター
時期:不明
場所:BAR Sandrie
暫定評価:★★★★★★★★(8)

香り:艶やかで熟したイチゴやダークフルーツ、薄めたカラメルソース、ランシオを感じる柔らかいシェリー香。合わせて乾いた麦芽、微かに土っぽいピート香も感じる。

味:口当たりはドライでウッディだが、こなれていて柔らかい。香り同様のベリーや枝付きレーズンなどのニュアンスを伴うシェリー感が主体。
余韻はウッディだがやや粘性があり、トロピカル系統の果実味が感じられる。ドライで長いフィニッシュ。

ボディは少々緩く注ぎたてはドライな印象もあるが、香味とも加水と経年で柔らかく、何より時代を感じるベリー系のオールドシェリーと麦由来のトロピカルな要素が交わった妖艶な構成が垂涎ものの1本。


ALL MALT表記に時代を感じる、ライオンラベル(蒸留所ラベル)のグレンリベット。相当種類が出ているシリーズで、中身もピンキリだったりするのですが、1961同一ビンテージではセスタンテ向けの57%が高い評価を受けています。あのパワフルで濃厚、そして妖艶なシェリー感は、ちょっと反則なリリースですよ。。。

一方このボトルは加水ですが、飲んでみると近い時期の蒸留表記があるオフィシャルマッカランを思わせるような、ベリーやランシオ漂う古典的なシェリー感。ウッディネスは熟成期間が30年弱であるためそれなりに強いですが、加水であることで程よい程度に止まり、これはこれでバランスの良さがあります。
それこそ、一日中の終わりにこれを飲めたらどれだけ癒しになるだろうかという感じです。

(Sandrieさんにてテイスティングした、1958年蒸留のマッカランオフィシャルボトル。シェリー感では今回のボトルにも通じるところがあり、時代の共通項を感じさせる。この1杯、文句なく至福のひととき。)

グレンリベットは1966年にフロアモルティングを取りやめるなど、他の蒸留所同様に近代化を進めているようです。
当時グレンリベットを傘下としていたグレングラントもまた、この時期より前の原酒は、特有のフルーティーさが麦由来の要素に感じられるだけでなく、田舎っぽさに通じる土っぽいピートが、いい仕事をしているように感じられます。

もはや想像の域を出ない話ではありますし、結局ここに帰結してしまうのですが、ゼファー種、フロアモルティング、1960年代前半までのシェリー樽。これらはウイスキーにおける失われた3種の神器なのではないかと思うのです。
最近飲み始めた飲み手に是非経験してほしいと思う反面、失われた時代のものであると割り切る気持ちも必要な、なんとも勧めにくいボトルです。

グレンリベット 12年 アンブレンデッド 1980年代前半 43% 免税店向け流通

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GLENLIVET
12 YEARS OLD
Unblended all malt Scotch Whisky
1980's
Singapore duty not paid
1Litre 43%

グラス:テイスティンググラス
場所:お酒の美術館 神田店
時期:開封後1週間程度
評価:★★★★★★(6ー7)

香り:淡くブラウンシュガーや古酒っぽいニュアンス。すりおろした林檎、色の濃い蜂蜜、乾いた麦芽と土っぽいピーティーさ。酸味と合わせていぶりがっこのような要素もほのかに感じられる。

味:スムーズで心地よくドライな口当たりは麦と干し藁、徐々に熟した林檎と洋梨で蜜感もしっかりあるコクを感じるボディ。
余韻にかけては淡いシェリー感に加え、ほろ苦く、皮ごとかじった林檎のようなフルーティーさとピーティーさを伴い長く続く。

シェリー系のニュアンスはほのかにありつつ、その後のピュアシングルモルト表記時に主体的に感じられる、すりおろした林檎を思わせるフルーティーさと、蜂蜜などの甘みに通じるニュアンスが端々にある、まさに狭間のモルトである。加水すると林檎やおしろい系の甘味が引き立つ。

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昨年後半、妙に集中してテイスティングする機会があったのがグレンリベットのオールドボトル。そういえば年末最後のブラインドまでグレンリベットでした(笑)。
そんなわけで、2019年の更新1発目はグレンリベットでいきましょう。

このボトルはアンブレンデッドオールモルト表記なので、流通時期的には1970年代から1980年代前半ということになりますが、リッター表記で背面ラベルにバーコードがあり、かつ香味的に1980年代後期のピュアシングルモルト時代に通じる要素が強いことから、アンブレ時代後期の流通となる1982年〜1985年頃ではないかと感じています。

その香味は、先日レビューしたアンブレ表記初期の頃にあるシェリー系の強いタイプでは無く。むしろシェリー感は淡く青リンゴや洋梨などの白色系のフルーティーさと酸味、果皮を思わせる植物感を軽く伴う構成。麦芽風味やピートもしっかりとしていて、まさにオールドスタイルのグレンリベットという、古典的な香味を楽しめる仕上がりです。

(BAR Rosebankにてテイスティングした、アンブレンデッド表記の初期頃流通。写真の暗さで分かりづらいが、色合いもやや濃く、味わいはシェリー系のニュアンスが強い。)

(今回のボトルの数年後、1980年代後半から1990年代前半にかけてリリースされたと思われる、ピュアシングルモルト表記の同国免税向け。リフィル系の樽感に、林檎系の果実味がしっかりと備わって、共通するニュアンスが感じられる。裏ラベルは肖像画に微妙に違いが。)

さて、アンブレとピュアシングル表記のアザミラベル、どっちがオススメかというと、ボトルや流通時期によってややブレ幅の大きいアンブレ表記は当たれば赤玉時代の味わいがあるので間違いなくオススメなのですが。今回のように流通時期後期と思しきボトルを引くことを考えると・・・価格的にも品質的にも安定している、ピュアシングル表記の方がオススメしやすいかなと感じています。

ピュアシングル表記でもオールドスタイルのグレンリベットは十二分に味わえますからね。
それでも古い時代のものをということであれば、裏面にバーコード表記がなく、度数や要領表記が古い時代のものを調達するようにすると良いかもしれません。

グレンリベット 12年 ピュアシングルモルト 特級表記 1980年代流通

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GLENLIVET
Pure Single Malt Scotch Whisky
Aged 12 years
1980-1990's
750ml 43%

グラス:テイスティンググラス
時期:開封後1週間程度
評価:★★★★★★(6)

香り:すりおろした林檎、洋梨を思わせる爽やかでフルーティーなアロマ。合わせてバニラ、乾いた麦芽、干草、微かにアロエや花のような植物感も感じる。

味:心地よくドライでスパイシーな口当たり。乾いた麦芽から蜂蜜、あるいはリンゴの蜜を思わせる甘みとコク、徐々にほろ苦く、余韻は淡くピーティー。ドライで長く続くフィニッシュ。

爽やかで清々しいフルーティーな香気が、まさにスペイサイドと言う山間の清流を思わせるキャラクター。味わいも麦芽風味がしっかり感じられる。
近年流通のグレンリベットに語られるキャラクターの原点と言える個性が、より強く備わっている。


かつてバーマンの間で、まず飲むべきモルトとして、全てのシングルモルトに通じる香味があると語られたグレンリベット。ですがそのキャラクターも時代によって異なっており、近年で最も大きな変化があったのが、「Pure Single Malt Scotch Whisky」表記のある今回のボトルでしょう。

1世代前にあたる「Unblended all malt 」表記のあったボトルは、ロットによって多少異なるものの、シェリー系のニュアンスを伴うモルティーさとスモーキーなフレーバーが特徴。それが1980年代後半にリニューアルした今回のボトルは、林檎、洋梨などのフレッシュなフルーティーさが主体となって、スモーキーフレーバーも穏やかに。。。明らかに樽や原酒の構成が変わっていることが感じられます。
当時のグレンフィデック8年や10年を追従する構成とも言えますが、リベットの方が林檎系の香味とピートの存在感が強いですね。

(1970年代から1980年代前半ごろまで流通していた、アンブレンデッド表記の12年。レビューはこちら。)

(1990年代後半に再度リニューアルしたピュアシングルモルト表記ラベル。現行品を思わせるデザインに近づいている。)

近年のグレンリベットのスタンダードクラスは、バーボン樽で熟成した原酒を中心に構成されています。
そのキャラクターへのターニングポイントが、今回のボトルの原酒が蒸留された時期である1970年代後半あたりと考えられ、現代にかけて2ndフィル以降のシェリー樽やバーボンバレルの比率が上がっていったのでしょう。
また、その変化はスペイサイドらしさとも言える華やかさ、爽やかな個性を後押ししており、近代スペイサイドモルトの原点に通じるキャラクターとも感じます。

そう考えると、グレンリベットが全ての基本とする位置付けは、最初に公認を得た蒸留所という背景もある一方で、キャラクターとしても言い得て妙です。80年代以前はシェリーとピート。90年代以降はアメリカンホワイトオーク由来の、華やかさ。その時代その時代で押さえておくべき香味が確かに備わっている。
現行品のグレンリベットが入門用なら、このオールドリベットは、ウイスキーに慣れてきた人に是非飲んで欲しいと思う1本です。

グレンリベット 12年 アンブレンデッド表記 1980年ごろ流通 43% アメリカ向け

カテゴリ:
GLENLIVET
12 years old
Unblended all malt Scotch Whisky
1970-1980's
750ml 43%

グラス:リーデルテイスティングコニャック
場所:Bar Rosebank
時期:不明
暫定評価:★★★★★★★(7)

香り:古酒感のあるシェリー香が土っぽさを伴う妖艶なピート香と混じり合う、ふくよかな香り立ち。燻した麦芽、奥にはりんごジャムのようなこなれたエステリーさもある。

味:マイルドな口当たりからオールドシェリー、どっしりとした土っぽさとスモーキーフレーバー、ウッドチップ、ややドライで枯れたようなフィニッシュに繋がる。

ボディのしっかりした酒質に内陸系のピート香という、かつてのスペイサイドモルトの典型。そこに品の良いオールドシェリー香が合わさって、12年程度とは思えない熟成感を醸し出している。
赤玉時代に通じる妖艶な古酒感がたまらない。


通称アンブレリベット。
一口にオールドボトルのグレンリベットといっても、通称でいくつか区分があります。

一般的なのがラベルでの区分で、1970年代以前流通品は朱色の丸型ロゴがあしらわれていることから"赤玉"、そして1970年代後半から1980年頃にかけて登場するのが、アザミの花をモチーフにした今回のアザミラベルです。
この時代、ラベルに書かれたunblended all malt表記を赤玉時代から継承しているロットが流通時期的に初期にあたり、その後1980年代後半からPure malt 表記に変わることから、1980年代のグレンリベットはそれぞれ、アンブレ、ピュアモルトとして区別されています。


香味はアンブレ時代ののほうがシェリー感が強く、ピュアモルト時代の方が爽やかな傾向。ピートも古い方が存在感があって、全てのモルトの基本というのも頷ける。。。というのは大枠での整理であり、アンブレ時代以前のリベットはロット差が大きかったため、時代以外に向けの違いで、思わぬボトルにヒットすることがあります。

今回のロットは、自分が思うオールドリベットの香味がふんだんにあり、「グレンリベットでいつの時代?」とブラインド出題されたら、赤玉と答えるだろう構成に感じられたほど。
一方で、以前読者の方からブラインドテイスティングで出題頂いた"ほぼ同時期日本向けのアンブレ"は、どちらかと言えばピュアモルト寄りの構成に感じられる爽やかなタイプでした。写真は残っていませんでしたが、記憶している限り色合いも違っていたと思います。

グレンリベット12年 アンブレンデッド表記 ウイスキー特級 日本向けロット 1970年代後半流通品

ネックが写っていませんが、今回のボトルはアメリカ向け。アメリカ向けの場合、1982年頃から裏ラベルに08バーコードが入るため、今回はそれ以前である1980年ごろのロットと推測できます。
毎回こんなロットに当たるなら、赤玉買う必要ないんだけどね。とはマスターの弁。
状態抜群だよとの触れ込みから、久々に飲んだオールドリベットでしたが、なかなかどうして充実した1杯で、これがあるからオールドは面白く、そして怖いのです(笑)


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