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Ye Monks Scotch Whisky 
Donald Fisher Ltd 
1970's 
760ml 43% 

グラス:
時期:不明
場所:BAR Main Malt
評価:★★★★★(5)
※イタリア向けはグリーントールは★(6)

香り:穏やかな穀物香、マイルドな甘みと古典的な麦芽香。薄めたはちみつ、ほのかなスモーキーさの奥には微かにフローラルなアロマも感じられる。

味:スムーズで軽やかな穀物っぽさと、パンケーキ、合わせてみたらしっぽい古酒の甘みと角の取れた酸、微かにフローラル。ボディはミディアムからライト寄りで、ソフトな構成。余韻は柔らかくビターでしっとりと消えていく。

穏やかで柔らかい、ハイランドモルトを軸にしたようなブレンド。グレーン感もそれなりにあり、いかにも万人向けスタンダード品という印象は否めないが、経年を差し引いて考えてもバランスは悪くない。ただ、微かに感じられるパフュームは瓶内変化からきたものだろうか。。。


近年のリユース市場でそれなりにモノはあるものの、ストーンジャグが大半で、ようするに状態がアレなものが多く、正しい評価が難しい銘柄。自分も過去にコルク臭とも抜けともなんとも言えない状態のブツにヒットした、苦い記憶があります。

イモンクスの作り手、ドナルド・フィッシャー社は零細ブレンドメーカーかと思いきや1936年にDCL傘下に入り、1980年代にはこれらウイスキー輸出の業績から女王表彰を受けたという歴史もある、イモンクスの販売を通じて実績を残しているようです。
アジア、日本市場のみならず、ヨーロッパ市場にも輸出されていたようですね。知人から当たればモノは良いということは聞いており、ジャグではないボトルを機会があれば飲んでみたいと思っていました。

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今回、メインモルトさんの棚の奥にトールボトルを発見し注文。ヨーロッパ向けのグリーントールボトルもあったので、飲み比べをさせてもらいました。

日本向けのほうは、テイスティングの通りハイランド系の原酒のキャラクターをメインに感じる、ソフトでマイルドな味わい。なんの原酒が使われているのかはわかりませんが、ちょっとだけパフューミーなフレーバーが混じっているのも印象的です。
一方同時期流通のイタリア向けは、ボディが厚くコクがあり、なによりモルトの比率が高いのか林檎系のフルーティーさとスモーキーフレーバーも日本向けより強い。別物と感じてしまうほどの完成度の違いに少し複雑な気持ちを覚えてしまいました。