カテゴリ:
IMG_20190220_230454
BURBERRYS
BLENDED SCOTCH WHISKY 
17 YEARS OLD
1990's
700ml 40%

グラス:テイスティンググラス
場所:お酒の美術館 神田店
時期:開封後1週間程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:品のいいフルーティーさのある口当たり。すりおろし林檎や熟した瓜、バニラウェハース、徐々におしろいや麦芽、柔らかくドライでバランスが良い。

味:軽やかにドライな口当たり。乾いた草、蜂蜜クッキーを思わせるグレーン感、生焼けホットケーキ生地のような甘みを伴う含み香。余韻はほろ苦く、心地よくドライ。かすかなピートが染み込むように長く続く。

際立った個性はないが、バランスのいいブレンデッドである。ハイランドモルト主体だろうか。嫌みなところは少なく、熟成感もあって侮れない。シングルカスクに疲れたときに飲みたい1本。


ヤフオク等のリユース市場でたまに見かける、イギリスを代表するファッションブランドのバーバリーが販売していたプライベートブランドのウイスキー。
同じく老舗ブランドのダンヒルも、製造委託したブレンデッドウイスキーをリリースして、ファッションというか格式的なものをブランドの一つとしていた時代。最近のウイスキーとは異なる位置付けが見えてくるようです。

キーモルトはディーンストンという記述がモルト大全やブレンデッド大全に見られ、当時のディーンストンはバーンスチュワート傘下。とするとトバモリーもキーモルトと考えられますが。。。バーンスチュワート社のリリース銘柄にバーバリーの情報は無く。
一方で1980年代後半流通のバーバリーウイスキーには、アーガイル社傘下のA.Gillies & Co社の表記があります。

同社が所有していた蒸留所がグレンスコシアであり、今回のボトルがリリースされた1980年代後半から1990年代前半はリトルミルも傘下としていたようです。
リリースしていたブレンド銘柄はオールドコート、スコシアロイヤル、ロイヤルカルロスなど。これだけの銘柄をリリースできていたのですから、ブレンド用のハイランドタイプのバルクの調達も、安定して行えていてもおかしくありません。

IMG_20190306_234433
(バーバリーウイスキーのエイジングはNA、12、14、15、17、18、20、25年そしてシングルモルトの1968年蒸留がある。それぞれ流通時期によってラインナップの年数の組み合わせが異なる。)

今回のバーバリーがどちらのメーカーの手によるものかはわかりませんが、ディーンストンにしてはオイリーさというか、原酒の癖が控えめであり、ブレンド用のハイランドモルトとグレンスコシアという組み合わせのほうが、今回の味わいからの印象にはしっくりくるようにも感じます。

とすると、バーバリーが1990年頃リリースしていたシングルモルトはリトルミルやグレンスコシアの可能性も?
こういう情報を探って、味から裏付けを考えていくのもオールドを飲む楽しみですね。