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ガイアナ ダイアモンド 15年 2003-2018 For BAR Rum & Whisky 49.9% 

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THE FINE GUYANA RUM 
Distilled at Diamond Distillery 
Aged 15 years 
Distilled 2003 
Botteld 2018 
For 10th anniversary of Rum &Whisky, Kyoto 
Support by Shinanoya 
700ml 49.9% 

グラス:木村硝子テイスティンググラス
時期:不明
場所:自宅@サンプルTさん
評価:ー

香り:トップノートはキウイフルーツやシトラス、カリンを思わせる微かに青みがかった要素のある爽やかなフルーティーさに、ザラメのような乾いた甘さ、干し草のような植物感。奥には溶剤やハーブ、メンソール、若干の金属っぽいニュアンスも漂う。

味:口当たりはソフトであるが、ワンクッション置いてバニラやジャスミン茶、仄かに漂うやや固い酸味は若いシャルドネのよう。しっかりと個性を主張する開きがあり、その後強くウッディで、口の中の水分を奪うようなドライさ、枯れた刺激や渋みが主張し、飲むほどに蓄積していく。

熟成はリフィル系の樽を使ってカラメルなども添加しなかったのか、序盤はプレーンでサトウキビ由来のソフトで独特の癖を伴う味わいが楽しめる。度数が高い傾向があるシングルカスクラムで、50%弱のスペックというのも親しみやすさの後押しとなっている。一方で、後半は枯れたようなウッディさと強めの渋みが、熟成環境と期間を感じさせる要素であり、好みが別れる要素とも感じた。
なお香味とも甘味のなかにハーブやメンソール、また微かに柑橘系の果実を思わせる要素があり、贅沢にモヒートに使ったら面白そうでもある。

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ガイアナ共和国で1996年以降で唯一操業を続けるダイアモンド蒸留所(デメララ・ディスティラリー社)の原酒で、代表的な銘柄ではエルドラドやエンモア等。
某ドイツ系ボトラーが原酒を買い付け、その中から信濃屋及び、先日10周年を迎えた京都のラム&ウイスキー(つまり北梶バイヤーと定元オーナーバーテンダー)が選定したボトルです。

このダイアモンド蒸留所は同共和国内に創業していた複数の蒸留所の蒸留設備が移設され、デメララ・ディスティラリーズ社として立ち上がった経緯がある、言わば蒸留所の集合体です。
したがって、原酒の種類も蒸留器の数だけあり、それらによって作られた原酒が混合されて熟成されている模様。また、デメララ・ラムというと、多くはダークラムタイプで、黒砂糖やバニラを思わせる濃い甘味と、ラムらしいサトウキビ系の癖の少し残ったソフトな酒質が多くあるところ。今回は"繊細なデメララ"という真逆の位置付け。樽やカラメル添加等による後付けの風味ではなく、あえてそのベース部分の味わいにフォーカスしたようなリリースであり、ウイスキーで言えばリフィル系の樽で熟成させた原酒のようでもあります。

PRサイトには「ラム好きだけなく、ウイスキー好きにも薦めたい」というコンセプトが書かれています。
ラム&ウイスキーという店名からも伝わるように、両ジャンルに精通した定元さんだからこその提案でもあるわけですが、これは我々ウイスキー愛好家にとっては1歩先を行くリリースなのかなと。
個人的な感想になりますが、現在ウイスキーサイドからいくつかのラムが注目されており、それはニューグローブのようなコニャックを思わせる華やかさのあるタイプや、ダークラムなどの色濃く甘いシェリー樽熟成ウイスキーに通じる部分のあるタイプです。

同系統のラムについては、既に多くのリリースが市場にあるわけですが、ラムが今後さらに好まれ、ウイスキー愛好家に認知されていった時。じゃあベースの味はどうなんだろう?
と興味が沸くのは、すでにウイスキーであった流れと言えます。
あるいは、通常のデメララ・ラムを飲む前に、今回のリリースの経験があるのとないのとでは、どこまでが樽や添加物由来の香味で、どこからが酒質由来の香味なのか、という整理にも繋がります。
ラム愛好家にとっては興味深いリリースであると共に、ウイスキー愛好家にとっては手引きとなるリリースだと感じました。


今回、ウイスキー仲間のTさんから是非飲んで率直な感想を聞かせて欲しいとサンプルをいただきました。ラムについては評価軸が固まっていないため、通常のテイスティングにある★評価は避けますが。。。
ふと「このボトリングの意図や狙い」を考えた時、色々と腑に落ちたというか、素直に面白いボトルだなと思えました。
なおボトリングの意図についてもそうですが、それ以外にもいくつか気になる点があったのですが、それについては機会があれば質問させて貰いたいと思います。

マイヤーズラム 1970年代流通 40% &トレーダーヴィックスのマイタイ

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MYER'S RUM
JAMAICA RUM
FRED L.MYERS & SON
1970's
48ml 40%

香り:やや溶剤的な刺激や乾いた草のような植物感がトップノートにあるが、マイルドで深い甘み、キャラメル、綿菓子、焦がしたバニラ。奥にはほのかにゴムっぽさも感じる。

味:メローでまろやかな口当たり。ブラウンシュガー、チョコレートクッキー、微かに古酒感。香り同様の植物っぽさ、あるいはグレーンに通じる穀物系の香味、微かにケミカルな要素も。
余韻はややドライでビター、長く続く。キャラメリゼの甘みとほろ苦さに樽由来のタンニンが苦味を上乗せしている。

カクテルベース向けといっても過言ではない現行品と比較すると、スムーズな口当たりと舌当たりのコク、樽由来の要素の溶け込み具合一つ一つ全て上質。ただ、例えばスコッチのオールドボトルのようにベクトルは大きく変わらない、メローで引っかかりの少ないラム。やや単調気味だが余韻の苦味が全体をまとめ上げている。


最近、ウイスキー以外の選択肢として、オールドラムもちらほらと飲んでいる&飲ませてもらっているのですが、突き抜け系以外に基本的なところも抑えておかにゃならんよなということで、小瓶ですが有名どころスタンダード、マイヤーズのオールドです。

マイヤーズラムについては、ラムを知らない飲み手でも「あ、これ見たことある」というくらい超メジャーなブランドですから、もはや細かい説明は不要ですね。
ラムは熟成に用いる樽の自由度、果ては香料の添加などで香味の幅が非常に広いため、ポストウイスキーとしていくつかの傾向が期待できると感じています。

例えばここ最近信濃屋からリリースされているニューグローブの限定品などは、熟成スペイサイド、あるいはコニャックに通じるリムーザンオークの華やかさが好印象。また、今回のように甘口なオーソドックスタイプのラムとしては、シェリー樽熟成のモルトに替わるリリースを期待しています。
ハバナクラブ15年のオールドなんてオールドマッカランを思わせる深い甘みとコクがありますし、近年流通にはモスカテルシェリーフィニッシュなんてボトルも存在している。突き抜けたベリー系のオールドシェリーは不可能でも、昔のGMのカラメル系シェリーや、近年のシーズニングシェリーくらいのモノはあってもおかしくないと感じています。


(シャマレルXO モスカテルカスクフィニッシュ 2017 45%。モーリシャス産のアグリコールラム。粘性のある飲み口。濃厚な甘みとコク、ウッディな余韻が特徴的。)

今回のマイヤーズラムはオーク樽で4年間の熟成を経て、マイルドかつ上質な甘みとラムらしい香味に樽由来のタンニン、苦味が余韻に効いている一方で、あくまでスタンダードにラムらしい味わいの枠の中。
これはこれで、カクテルベースにしたら良さそうで、これからの夏のシーズンと言ったらモヒート。あとは夏場には向かないもののオールドらしい角の取れたアルコール感だからこそ、ホットバタードラム等のホットカクテルに使っても美味しそうです。

そしてラムベースカクテルで有名どころの一つ。今回のラムと合わせて紹介するのが、トロピカルカクテルを代表するレシピである"マイタイ"です。

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マイタイの発祥はカリフォルニア州オークランドのパブ「ヒンキー・ ディンクス(後のトーレーダー・ヴィックス)」において、オーナーが試作したジャマイカラムベースの1杯が好評だった事から。
その時の客が叫んだマイタイ!(最上の一杯)という名が付けられる事となるカクテルは、後に世界中で様々なレシピが誕生する事になるのですが、そのオリジナルレシピは、トーレーダーヴィックスの秘密とされています。

日本ではホテルニューオータニ内のトレーダー・ヴィックス東京に行けば味わう事が出来るオリジナルレシピ。実は都内在住のウイスキー愛好家にはお馴染み、池袋のナデューラさんでも再現版がオーダー可能だったりします。(※詳細はBAR訪問記にて)
流石に元々使われたジャマイカラムなど一部の原料は入手できない為、再現するために複数種類のラムをブレンドしていますが、その一つが今回テイスティングしているジャマイカラム、マイヤーズラムです。
なぜ今紹介するかというと、ナデューラではパイナップルが手に入る時期じゃないと完璧な形で作れない為。以前訪問記を書いた際はオフシーズンで、その後来店した時もタイミングを逃しており、やっと注文する事が出来ました。
ライムの香りの爽やかでスッキリとした飲み口から、口の中で温度が上がっていくとコクを感じるリッチな味わい。パイナップルを浸し切ったところでひとかじり。。。夏日が珍しくないこのシーズン。ラムで南国気分を楽しむのもオツですね。

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