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OLD SMUGGLER
Scotch Whisky
Aged 12 Years
1980's
43% 750ml

グラス:木村硝子テイスティンググラス
量:30ml以上
場所:自宅
時期:開封後2ヶ月程度
評価:★★★★★(5)

香り:ドライな香り立ち、ハーブの爽やかさ、若干のえぐみを伴うスモーキーさ、あまり香りは強くなく、ライトな印象。

味:とろりとした口当たり、フレーバーはライトで麦芽のほろ苦さ、グレーン由来のバニラの甘み、少しモルティーな華やかさを感じた後で、染み込むようなスモーキーさを伴うフィニッシュ。 


バランタインを知っていても、アンバサダーやオールドスマグラーを知らない人は多いと思います。
あるいは、全ての銘柄は聞いたことがあっても、それらが同一企業傘下で同じ原酒をルーツとする、親戚にあたることは、一部のコアな愛好家を除いてあまり知られていないのではないでしょうか。

スコッチオデッセイによれば、1936年にカナダの酒類大手企業であるハイラムウォーカー社がイギリスに進出し、バランタイン社に加え、オールドスマグラーを製造していたジェームス&ジョージスタンダード社を傘下とし、オールドスマグラーの構成原酒としてプルトニーとグレンバーギーを与えたとのこと。
この時代の流通品は、他のブレンド銘柄同様にややグレーン感は感じますが、それとは異なるモルティーさ、そしてスモーキーさは当時の原酒に由来する要素として感じられます。
シェリー樽の古樽でのマリッジを考案したのはオールドスマグラーだと言う説もありますが、このコクがその名残の一つ、キャラクターとすればそれもまた納得です。


バランタインやアンバサダーと違い、20年オーバーの長期熟成品はリリースされていないので、もし同系列として飲み比べるならバランタインやアンバサダー12年の1980年代流通あたりが適当かなと思います。
オススメの飲み方はストレートも悪くないですが、やや香り立ちに難があり、ハイボールにすると飲み口はさっぱりしていながら、ただ薄いだけではないバランスがあり、昼酒でぐいっとやるには丁度いいです(笑)。
この辺はバランタイン同様、使われている原酒、酒質の良さを感じます。

ボトルの見分け方は1970年代以前が独特のダンピーフォルムで1980年代以降になると今回のトールボトル、初期はノンエイジですが、後期は今回のように12年表記が採用されます。
国内への流通量は少ないですが、あまり有名でもないので相場は比較的安価。まぁゴクっとお好きなように飲んじゃってください。