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グレンマレイ 1994-2016 シェリーカスクフィニッシュ ディスティラリーエディション 56.7%

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GLENMORAY
SHERRY CASK FINISH
Distillery Edition 
Distilled 1994
Bottled 2016
700ml 56.7%

グラス:木村硝子テイスティンググラス
場所:個人宅
時期:開封直後
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:焦がしたウッディネス、キャラメルの甘み、濃厚なチャーオーク香にセメダイン系の溶剤感、鼻腔を刺激するスパイス。

味:コクのあるウッディーな甘み。プルーン、ドライベリーやメープル、キャラメリゼを思わせるほろ苦さ。樽感強く粘性もある口当たり。
フィニッシュはドライでウッディ。カカオチョコレートのような濃厚な甘み、タンニンを伴うほろ苦い余韻。

香りはチャーオーク系のバーボン香、しかし味は濃厚でウッディなシェリー系の仕上がり。ベースとなった原酒の構成とフィニッシュの影響が、香味にはっきり分かれて感じられた面白いボトル。
酒質は素直で大人しく、樽感主体。加水すると飲みやすくはなるが、個性がぼけてしまう。ストレートが面白い。



グレンマレイ蒸留所で販売されている、限定品(?)のシェリーカスクフィニッシュ。ウイスキー仲間が現地を訪れた際に調達してきたものです。
海外サイトの情報では、6年間シェリー樽でフィニッシュしているとのことで、比較的長期の追加熟成を経ています。

フィニッシュのベースとなった原酒は、その香味からヘビーチャーのバーボン樽熟成によるものと推察。
口開け直後だったためかテイスティングで感じた チャーオーク由来の焦げ感、バーボンそのものとも言える樽由来の風味が香味で分離していて、中々珍しい仕上がりだと感じました。
というか濃い味プラス濃い味で残念な事になりかねない組み合わせにあって、普通に美味しいと思える味わいです。

グレンマレイはブレンデッド用の原酒供給が主たる蒸留所でしたが、シングルモルトもオフィシャル、ボトラーズ問わず一定以上の評価を受けています。
近年はオフィシャルスタンダードが安価で販売され、日本でのセールスにも力を入れつつあるようです。
ただし同価格帯のスペイサイドモルトであるグレンフィディックやグレンリベットに比べるとメジャーではないこともあってか、色々リリースされているラインナップが目立ってないように感じます。

同じディスティラリーエディションとしては、ピーテッドカスクやバーボンカスクも同一ビンテージで発売されており、今回のシェリーカスクフィニッシュのように面白いボトル&美味しいボトルであることを期待したいです。 

グレンマレイ 27年 1988-2015 ジャックウィバース 44.4%

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GLEN MORAY
JACK WIEBERS WHISKY WORLD
OLD TRAIN LINE
Aged 27 years
Distilled 1988
Bottled 2015
Cask type Bourbon #1341
700ml 44.4%

グラス:国際規格テイスティンググラス
量:30ml程度
場所:BAR飲み(持ち寄り会)
時期:開封後1ヶ月程度
暫定評価:★★★★★★(6)

香り:ツンとしてウッディな香り立ち。オーキーな華やかさ。干し草、青リンゴ、ドロップを思わせる甘み。徐々に麦芽香も感じられる
                       
味:口当たりは柔らかく、ややのっぺりとしてあまり広がらない。青っぽい植物感、生焼けホットケーキ、オーキーなフルーティーさ。そこから余韻にかけて樽由来の乾いたウッディネス、渋みが続きドライなフィニッシュ。

フルーティーで華やかだが、ボディが弱く加水にはあまり耐えられない。ストレートで。

グレンマレイならぬ、土下座マレイ。雰囲気の漂うラベルが特徴の、ジャックウィバースのオールドトレインシリーズ。樽由来のフルーティーさの奥には、青みがかった植物感を伴うホットケーキのような麦芽風味。かつてのオフィシャルリリースに通じる穏やかな酒質がらしさとして感じられます。
決して悪くはないのですが・・・厳しいことを言うと、熟成期間を経て度数、ボディ共にだいぶ削られており、ボトル全体としてのパワーが弱い典型的な度数落ちモルト予備軍という構成です。
今はまだギリギリですが、これ以上熟成したら完全に酒質が弱って、樽をしゃぶっているだけの味になっていたように思います。

こうしたモルトは味はフルーティーでぱっと見良い印象ですが、勢いという点でどうしても飲んだ後が続かないのがネック。ボディが弱いというより、元々あったものが薄くなっている印象。上述のとおり、このマレイはまさにそのタイプに該当します。
逆に言えばボディが薄い分、際立って感じられる華やかさに好感を持つ人も少なからず居る模様。そういう意味で、ボトリングのタイミングは絶妙。ボトラーズのシングルカスクリリースだからこそ味わえる、これもまたモルトの面白さを味わう1本であるとも感じます。

ちなみにローカルトークですが、なぜ土下座マレイかというと。。。
「これ美味しいぞ!」
「マジか!スペック的にはピンとこないな」
「飲ませてやる!土下座の準備しておけよ!」
というやり取りが仲間内であった事に由来。
その後実際に飲む機会を頂いたわけですが、今回の評価はギリギリ★6。
以上を受けて持ち主との両者協議の末、どちらが土下座することになったかは・・・お察しください(笑)。

グレンマレイ エルギン クラシック 40% オフィシャル

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GLEN MORAY
Speyside
Elgin Classic
(No Aged)
700ml 40%

グラス:SK2
量:30ml程度
場所:自宅
時期:開封後1ヶ月程度
評価:★★★★(4)

香り:レモングラスやシトラスに若干のニューポッティーさを感じる、軽く爽やかな香り立ち。ほのかな乳酸、乾いた木材、若いアロマだが嫌味に感じる部分は少ない。 加水すると奥行きはさらに軽くなり儚くもある。

味:ややのっぺりとした甘い口当たりからメレンゲクッキーや人工的なバナナ味の甘み、乾いた麦芽、若干の乳酸系の酸味も伴う。後半から余韻にかけてはエッジの立った淡い樽感、チクチクとした刺激があるが長くは続かずあっさりとしている。
加水すると引っ掛かりのない麦焼酎のような・・・。


オフシャルのシングルモルトで最も安価に購入できるのボトルではないかと思われる、グレンマレイのノンエイジ品。お値段税込2500円前後は、現在の相場ではかなりのお手頃価格と言えます。 
このブログでも紹介しているジェームスマーティンやハイランドクイーンの原酒であり、軽くライトで引っかかりの少ない酒質がスペイサイドらしさを感じる、夏向きで爽やかな味わいです。

先日会社の飲み会の後で信濃屋某店を冷やかしに行ったところ、オススメされたのがこのボトル。
「某有名BARとか某有名BARが、6本も買って行ったんですよ。」
「バナナ系のフレーバーがあって、この価格では良く出来ているんですよ。」
と、アツいプッシュを受け、わかった、そこまで推すなら買ってこの場で開けよう、それで言ったとおりのフレーバーがあるかどうか確認しようじゃないか、と言って購入即開け。
空いている時間帯だったことを良いことをにやりたい放題した結果、確かに言わんとしているフレーバーはあるなと。
少しばかり悔しい気持ちになりながら帰路に着きました。

このボトル、飲むと1990年代頃に流通したトールボトルの8年を思わせる系統の味わいも感じられ、知っている人は懐かしく感じる部分もあるかもしれません。
が、先に述べたように若さもあり、ここは値段相応。本来もっとスパイシーで刺激のある味わいであるところはバッティングと加水で上手く整地されています。
ストレートで飲むならグラスは口がすぼまった卵型より、SK2のようなチューリップ型の方が刺激が少なく、バランスが良いですね。

その他の飲み方については、友人のバーマンと、どう飲むのが良いか考えた結果、アイラ系のモルトをフロートするハイボールが良いという結論に至りました。
思い返せばグレンマレイはアードベッグとの偶然の出会い、最近で言うフォーギブンであるセレンディピティを構成した銘柄でもあり、アイラ系との相性は悪くないようです。
エルギンクラシックはピーテッドなどのリリースもあるようで、機会があれば試してみたいですね。

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