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WOLF BURN
Hnad Crafted
(Aged 3 Years)
700ml 46%

グラス:テイスティンググラス
量:ハーフショット
場所:BAR飲み(Y’s Land Ian)
時期:開封後1ヶ月以内 
暫定評価:★★★★(4ー5)

香り:軽い香り立ち。ニューポッティーでツンとした麦芽香、生焼けのパン生地、シトラスやレモンピールを思わせる爽やかなアロマも感じられる。

味:ニューポッティーでさらさらとした粉っぽさのある口当たり、小麦粉、やや青みがかった植物感、淡いオークフレーバー、後半から余韻にかけてスパイシーで麦芽風味主体の素朴な甘さを感じる。

2013年に地図上はプルトニーの近く、北ハイランドにオープンしたウルフバーン蒸留所。今回のボトルは先日リリースされた2種類(カスクストレングスと加水)のうち、日本市場にも流通した加水版です。 
ウルフバーン蒸留所は、ここ数年でスコットランドでは多くの蒸留所がオープンしている(あるいは準備されている)中でも、話題に上がることが多かった蒸留所の一つだと感じます。
その理由は同蒸留所が1世紀以上前の1821年から1850年まで稼働していた歴史があるということに加え、上述のプルトニー蒸留所からスコットランド本土における最北の蒸留所という立ち位置に取って代った等、話題性があったからでしょう。
日本でもニュースピリッツのテイスティングセミナーが開催されるなど、今回の3年モノのリリースに向けて着々とプロモーションが行われていました。

スコットランド北部、北ハイランドのウイスキーで代表的なものと言えば、プルトニーやクライヌリッシュがあります。
どちらもハイランド的な麦芽系のスタイルでありながら、オイリーで潮の香りがするなど、その蒸留所ならではの個性的なスタイルが魅力的。その印象が強いためか、北ハイランドのウイスキーはハイランド全域の中でも個性的という印象がありました。
ところがこのウルフバーンを飲んでみると、若いのは当たり前だとしても、癖のない素直な酒質で、中性的なハイランドと言いますか、熟成期間3年でありながら優等生的な早熟タイプなのです。
口当たりでさらさらした粉っぽさが感じられるのは、仕込み水と加水用の水が硬水だからでしょうか。

ウイスキーマガジンで2013年に特集された記事を見ると、
「最初の数年間は良いウイスキーを作って良い樽に詰める」
「ヘビーな、硫黄っぽいスピリッツは望ませんでした。3年か4年のうちに万全の状態で市場に出せるようなものが欲しかった」
として、素直で早熟な酒質が最初期の狙いであることが蒸留所側のコメントとして書かれています。
今回のウルフバーンファーストリリースを飲む限り、まさに狙い通りのウイスキーに仕上がっていると感じます。

この原酒の方向性でリンクするのは秩父、またはカヴァランのウイスキーです。
これらもまた優等生なスピリッツで、短熟でありながらそれなりに仕上がる(あるいは過熟となる)特性がありますが、ウルフバーンについては秩父や台湾よりも熟成環境での平均気温が低いため、まだバランスよく熟成が進められるのではないかと思います。
使用される樽はセカンドフィルのシェリーバット、ファーストフィルのバーボンバレル、クォーターカスク。同特集では少なくとも10年間は寝かせてから今後を考えるとコメントがあり、確かにこの酒質であればそれくらい熟成期間でちょうどいいのかなと思うところ。シェリー樽は樽次第としてもバーボン樽はそれなりにフルーティーでオーキーな感じになるんじゃないかなと、10年後となる2023年が楽しみです。

ご参考:名乗を上げろ、ウルフバーン蒸留所 http://whiskymag.jp/wolfburn1/